あなたの足元にこそ、大恋愛のきっかけは転がっている
男と女の恋のはじまりは、実に些細なことから始まります。いまお付き合いしている恋人、または過去の恋人を思い浮かべてください。
そもそもの恋のきっかけを覚えていますか?彼のルックスに一目惚れしたのならともかく、それまで知り合いやちょっとしたお友達程度だった人を、どうして好きになったのか覚えていますか?
■はじまりは・・・アップルジュース
Kさんの場合は、アップルジュースでした。
サークルの学園祭での催しが無事に完遂したのを祝って、参加したサークルのメンバー全員で「打ち上げをしよう!」となったそうです。
といっても大学の教室で、軽く乾杯する程度。サークルの中で一番下級生である一年生のメンバーで手分けして買い出しに行き、お酒も食べ物もソフトドリンクも各種用意し、準備万端。あとは先輩が来るのを待つだけ・・・。
そんなとき、Kさんはそこにあった、いっぷう変わったアップルジュースを見つけたのです。
それを物珍しく眺めていたときのこと・・・。
これまではサークル内のただの顔見知りでしかないのだけど、何となく「カッコいいな」って、ちょっと気にかけていた男の子が近づいてきたのです。
実はそれは、その男の子がお気に入りのアップルジュース。
その男の子は、そのジュースについてどれだけ好きかを説明しました。「アップルジュースっていろいろあるけど、その中でも“プレミアム”というちょっとランクの高いヤツなんだよね。どこにでも売ってるというんじゃないけど、たまたま買い出しに行った店にあったから買っちゃったんだよね・・・。でも有名なメーカーが発売しているもんで、そんなに値段が高い訳じゃないから、オレはそれを見つけるといつも買うようにしてるんだ」
そんな二言三言の会話をしていたら、先輩たちが到着したので、そのまま打ち上げパーティとなり、とうとうもう二度とその男の子と話す機会はなかったのですが・・・・。
■彼の心に寄り添うことが、恋へと発展する
時が経ち、1年後の学園祭。
またそのときも無事に終わることができ、打ち上げパーティをやることになった時、Kさんがその男の子を見つけ、思い切って話しかけました。
「あのプレミアムのアップルジュース、買いに行こうよ!」
・・・これは、オチちゃいますね(笑)
一年前にふたりで話した内容を覚えてくれている、というのはとてもポイントが高いのです。しかもこの場合、「自分のお気に入り」をちゃんと覚えていてくれた、ということで更にポイントアップ!
「オレの好きなこと、モノ」を覚えてくれている。
・・・自分の世界を大事にする男性にとって、それを覚えてくれるというのは、自分自身を理解してくれるのと同義です。自分を理解してくれる女性こそが、心を開ける相手たるのです。
たかが、アップルジュースされど、アップルジュース
こんなたわいもない、些細な事だからこそ、逆に強く印象に残るいい例だと思います。
もちろんこの後、ふたりの会話が弾んだことは言うまでもなく、あっという間にお付き合いまで発展していきました。
まずはどんなジャンルでも構いません。
男性の話に耳を傾けてみて、彼の好みを見極めてみましょう。そしてそれを覚えておいて、次のチャンスで披露するのです。
「そういえば、こんなのが好きだったよね」って。
(神所裕之/ライター)(ヴィエンナ/モデル)(柳内良仁/カメラマン)