ネイルサロンは不思議な空間。手を握り合っているからなのか、リラックスした密室空間がそうさせるのか、秘密の内緒話しを打ち明けて下さる方がとても多い場所でもあります。
そんなネイルサロンで繰り広げられるみんなのリアルな恋のお話をお送り致します。
※許可を頂いたものだけ掲載しています。※個人を特定できる情報が含まれないよう職業等にフィクションも織り交ぜています。ご了承ください。
■◇恋のはじまりの話
「理想の恋の始め方ってないですか?」マユハさん(仮名)がおもむろに質問してきた。ランチ後の午後、眠くなった瞼が少しずつ落ちてくるのに必死に耐えているはざま。
夢見がちな気分もあるせいか夢のようなことを質問してくる。
「なんか話したいことがありそうだな」なんて思いつつ、核心には触れず。「どんな恋の始まりが理想ですか?」なんて聞いてみる。
「用がないのに電話が来るのが好きなんですよねぇ....」なにかを思い出しているマユハさんの話しに、相槌も少なめに耳を傾けてみた。
「電話がくると”お?!”て思うじゃないですか。何の用かな?て。電話がくるだけでもちょっと嬉しいんですけど、話し始めたときに”あれ?この人、特に用がない?”て気付いたときに、本当にうれしかったりして。