底なしの「自分磨き沼」。幸せになりたいなら、早く気づいて!
愛されたくて、美しい自分になりたくて、せっせとエステに通ったりメイクを研究したり。いわゆる「自分磨き」に励む女性は多いでしょう。それ自体はとても素敵なこと。でも、自分磨きの本当の目的を見失ってしまうと、逆に幸せとは遠ざかってしまうかもしれません・・・・・・!
■◆終わりのない「自分磨き」沼
「自分磨き」という言葉は、なんだかふんわりとして抽象的ではありますが、美しさやストイックさ、女子力の高さを思わせる素敵な響きがありますよね。
女子力というものから遠ざかって久しい筆者ですが、自分磨きに余念がない人の姿を見るにつけ「自分ももう少し努力しなければ」と思わずにはいられません。それだけキラキラしたパワーを秘めているのが、自分磨きです。
しかし、良いことだらけに見える自分磨きにも、思わぬ落とし穴があります。それは「終わりがないこと」。
続けるうちにいつの間にか自分磨き自体が目的となり、自分が一体何を目指しているのかがわからなくなってしまうのです。
女性が自分磨きに求めるものは、なんでしょう?ある人は「美しくなるため」と、またある人は「男性にモテるため」と答えます。さらに他の人は「別れた恋人を見返すため」と答えるかもしれません。
完成された美しさがないように、万人に好かれる人がいないように、これらの欲望にはゴールがありません。5キロ痩せたらあと5キロ痩せたいと思うでしょう。1人に告白されたら、さらにもう2人から告白されたいと思うでしょう。
自分を高めようとする姿勢や努力はすばらしいものです。しかし終わりの見えない自分磨きの沼にハマった結果、突然疲れてしまい、燃え尽き症候群のようになってしまうリスクもあります。
またあまりにストイックな姿勢ゆえに、まわりの理解を得られず、人間関係に影響を及ぼす可能性だってあるのです。
■◆「悔しい」「見返したい」どこかでポジティブ思考に転換を
例えば、「別れた恋人を見返したい」という理由から、自分磨きに励む人。
失恋で落ち込んでいた気持ちを前向きにするきっかけとしては、とても良い手段だと思います。「悔しい。見返してやる」という、ネガティブ全開な感情は、ときにものすごいエネルギーとなるからです。しかし、ネガティブなエネルギーはどこかでポジティブな感情に変換させてやる必要があります。ネガティブな感情にとらわれていたままでは、本当の意味で前向きになることはできません。いつも心が過去に縛られたままだからです。
■◆本当に磨くべきなのは、内面
自分磨きと聞いて、外見を美しくすることを想像する方は多いでしょう。しかし、もっと大切なのは内面を磨くこと。
内面を磨くことは、自分に対しての自信につながります。自分自身の正当な価値を知り、堂々と自信がある人は、いきいきと魅力的に見えますよね。この「いきいきとした自分」を取り戻す、あるいは維持することが、本来の自分磨きの役割だと言えるでしょう。
自分磨きは、ともするとそれ自体が目的になり、ゴールだと勘違いしがち。誰かからの愛や称賛が欲しくてする自分磨きは、どこかで破綻します。
たとえ自分磨きによって外見を美しく見せたところで、内面の自信とリンクしていなければ、それは幸せとは呼べません。
常に不安が消えず、その不安を打ち消すためにまた自分磨きに逃げる。そんな悪循環を生むリスクすらあります。
本当に磨くべきは内面であって、自分磨きは自分がいきいきと幸せに生きるための手段の一つ。良い意味で「その程度のもの」だという認識は持っていたいものですね。(七尾なお/ライター)
(ハウコレ編集部)