子供がほしいと考えている人は多いでしょう。しかし、さまざまな事情で妊娠することが難しくなることがあります。
そのようなとき、どうしても子供がほしいという人は、別れるという選択肢が浮かぶかもしれません。一方、「別れたくない」という感情から、不妊を抱えている側はそれを隠したいと思うこともあり得ます。
後に不妊が発覚するケースも
少なくない事例として、不妊であることを隠し婚約し、後に発覚してしまうケースがあります。こうなると、事実を知った側は少なからずショックを受けてしまい、婚約の破棄を検討することもあるでしょう。
さらに「許せない」と感じた場合は、慰謝料の請求なども検討したいところ。そのようなことは可能なのでしょうか? 高島総合法律事務所の理崎智英弁護士に見解を伺いました。
正当な理由があれば婚約破棄は可能
理崎弁護士:「一度有効に成立した婚約であっても、その後絶対に破棄することが出来ないということはありません。ただし、婚約解消に「正当な理由」がなければ、相手に対して慰謝料を支払う義務が生じます。
正当な理由は、離婚事由(民法770条1項)と同じように考えればよいでしょう。