FASHION HEADLINEがお届けする新着記事一覧 (793/854)
様々な場面で活躍する女性達の“輝き”の理由に迫る連載「輝く女性の秘密」。第14回後編は、「マイ・リトル・パリ(MY LITTLE PARIS)」のイラストレーターのKanakoさんにお話を伺いました。――ファニー・ぺショダさん(MY LITTLE PARIS創業者)の部屋にKanakoさんとの出会いのシーンのイラストが飾ってありました。その時のことを教えてください。誕生日にファニーに贈ったイラストですね。私は2005年にパリに来て、日本からの仕事を受けながら生活していたのですが、あるアートイベントに誘われて出展した時に、たまたま社長の妹のアマンディーヌが友達に連れられてやってきたんです。その1年後に彼女から突然電話があって、「姉と一緒に絵を見せてもらいたいから夜カフェに来て欲しい」と言われました。その時何のことか全然分からなかったのですが、とりあえず行ってみようと思ったんです。そこで2人から新しく始めるビジネスの話を聞きました。最初、「お金は出せないけど、上手くいったらお金を払える」と言われたんです。友人達からは「騙されるかもしれないからやめた方がいい」と言われたりしましたが、丁度そろそろ帰国しようと考えていた時だったので、パリでの最後に思い出で作りのような気分で参加しました。後から聞いたところ、ファニーからイラストレーターを探すように頼まれていたアマンディーヌが、たまたま持っていた私のポストカードを見て思い出してくれたらしいのです。今考えると、私の人生を完全に変えてしまった仕事がこんな風に始まったなんて、おとぎ話みたいに感じます。――このビジネスが成功すると思っていましたか?今でもファニーに「こんな風になると思ってた?」と聞くことがあるんですが、ファニーもここまでは予想していなかったみたい。私はとにかく夢中でここまで来ました。実は、最初の1年間は無休で働いたのですが、その時が一番楽しかったように思います。“お金をもらっていないのにこんなに楽しいなんて、自分によほど楽しいに違いない”と脳が納得してしまっていたのかも。フランス語もほとんど分からない状態だったんですよ。――最初は3人だけでしたね。3人だけだった当時はファニーのアパートで週1回、ピザを食べながらミーティングしていました。今が三つ目のオフィスで、ここに来て初めて思い描いていた環境が実現しました。こんな良い環境、フランスでもめったにないですよ。壁にも絵を描かせてもらえて、イラストレーターとしても嬉しいです。――創業当時と今で変わったことはありますか?それが、ビジネスが拡大しても、ウェブサイトの雰囲気など表の面だけでなく、社内の人間関係も変わらず、アットホームで温かい当時のムードのままです。ファニーの人柄と能力のお陰だと思います。今まで仕事が忙しくて辛くなったり、他から素敵な仕事のお誘いをいただいたり、いろいろありましたが、やっぱりやってきてよかったと思う。他だったらここまで長続きしなかったと思います。本気で嫌になったことは一度もありません。ファニーやチームメイトに、クリエーターとして守られ、プロデュースしてもらって来たので。ここまでの信頼関係を築けたのは、すごいなと自分でも思います。ファニーと私は全然違うタイプだけど、本気で大事にしてくれていると感じるんです。例えば、一度イラストレーターを何人か雇ってチームにしたらどうかという話が出たのですが、私はどうしても嫌で反対したんです。その後急に忙しくなって辛くて悩んでいたその時、「イラストレーターはKanako1人体制でやって行くということは皆で決めたことだから、1人ですべてを負う必要はない。辛い時はちゃんと伝えて」と言われて救われたし、とても嬉しかったのを覚えています。他にも、忙しくて家の掃除も出来ない時に掃除の方を寄越してくれたこともありました。――たくさんの人が海外に行きますが、パリに居続けられた理由は?1個しかないです。運です!――運を引き寄せる何かがあったのでは?私、諦めが悪いんです。“向いてない”“駄目だなと”とすぱっとあきらめて帰る人がいると思うのですが、私は逆。それに、野生の勘のようなものがあって、例えば、ファニーと出会った時も、どれだけ他の人に反対されても、“彼女には人がついてくる”“信頼出来る人だ”とどこかで思っていたんです。カフェで出会った彼女は、ビジネスウーマンらしくかっこいい服を着ていて、なんと履歴書を持ってきていました。「自分はこういう人間で、こんなことがやりたい」と語る彼女に、気概と誠意を感じました。その後もいろんな人に会いましたが、彼女ほど誠実な人はいなかったように思います。――日本とパリとの違いは?パリでは、会社を離れても、イラストレーターという立場が、社会の中で他の職業と同じ様にリスペクトされているのを実感します。それに、街にクリエーションが溢れていて、生活の中にもインスピレーションがいっぱい。友達を待っている時間や、ふとしたシーンが、自然に頭にストックされていって、それが私のイラストへとつながっていきます。――これからもパリに住み続けますか?はい。ここから離れることは考えられません。夢見た以上の経験をさせてもらっていますから。それに、パリに9年いますが、まだまだフランス人について理解できないことがたくさんあるんです。それが分からないうちは、次への結論が出せませんね。【Kanako プロフィール】多摩美術大学で学んだ後、イラストレーターとして活躍。2005年に渡仏。2008年にファニー&アマンディーヌ・ペショダ姉妹と知り合い、意気投合して3人でMY LITTLE PARISをスタート。その後イラストのすべてを手掛ける。パリで人気のイラストレーターの一人として知られ、2013年8月には、パリ市との共同企画「レ・パリジャン(LES PARISIENS)」で、パリ市内の約1,000ヶ所に彼女のイラストが展示された。Youtubeでは、彼女の生い立ちを自身のイラストと共に綴った動画が公開されている。
2015年01月04日仕事や家庭など、様々な場面で活躍する女性達を紹介するインタビュー企画「輝く女性の秘密」。第14回は、フランスで最も成功したウェブサイトの一つである「マイ・リトル・パリ(MY LITTLE PARIS)」の創業メンバー、CEOのファニー・ペショダ(Fany Pechiodat)さんとイラストレーターのKanakoさんをパリに訪ねました。MY LITTLE PARISは、2008年に、パリのおすすめショップやレストランを紹介するニュースレターとしてスタート。その後口コミで広まり、現在180万人が購読。「ファッショニスタお気に入りウェブサイト」(マダム・フィガロ紙)としても知られる。11年末、毎月異なるテーマを元にコスメやアクセサリー、ミニ雑誌などが届けられるサプライズボックスサービス「マイ・リトル・ボックス(My Little Box)」事業をフランス、ベルギーでスタート。現在、8万人以上が購入する人気サービスとなった。13年には日本でもMY LITTLE BOXのサービスが始まり、毎月パリから届くサプライズボックスを多くの女性が心待ちにしています。そんなMY LITTLE BOXのオフィスは、パリ9区の駅すぐ近くのビル内。緑が美しい中庭を抜けてオフィスに入ると、吹き抜けになった共有スペースを中心に、エディトリアルチームやカスタマーサービス、エンジニアチームなど各部署の部屋が設けられています。それぞれの部屋にキッチンがあり、カップには持ち主の顔のイラストが描かれていました。新しいスタッフが入るとマグカップを贈呈するんだとか。壁にはKanakoさんによるイラストが描かれ、スタッフの写真や、ユーザーからのメッセージ、ビンテージの家具などが飾られていますこのお洒落なオフィスの最上階、サクレクール寺院が見える部屋でファニーさんが出迎えてくれました。――素敵なオフィスですね、こんな場所で働いてみたいです。MY LITTLE PARISでは、常にスタッフ皆がクリエーティブであるようにと考えています。 人はクリエーティブに生まれるのではなく、クリエーティブになるのだというのが私の考え。そのために、働く場所は大切にしています。インテリアも皆で作り上げたもので、ビンテージアイテムの中には、私が蚤の市で買ってきたものもありますよ。例えば、すべてのスタッフが、クリエーションに関することなら、どんな本でも際限なく買うことが出来るようになっています。クリエーティブマネーという、クリエーティブな活動、例えばデザインの素材や料理のためのキッチンツールを買うといったことを奨励する予算もあります。新アイデアが思い浮かんだ人がいつでもそれをオンラインで発信できる仕組みも。クリエーティビティーには沢山のプロセスがあって、それをオーガナイズすべきだと思っています。――すべての部署が一つの建物に集まっていますね。グラフィックやエディトリアルなど、MY LITTLE PARISに関するクリエーションはすべて自分達で手掛けます。イメージを完全に思い通りにコントロールしたいからです。そうやってMY LITTLE PARISの世界観を作り上げているんです。――3人で始めたビジネスが今やスタッフ85人に、11年に引っ越してきたこのオフィスも当初1フロアのみだったのが今では5フロアにまで拡大したそうですね。ここまでビジネスが拡大した秘訣は?才能ある人材を集めることが出来たのが大きいです。今でも、友達など様々なネットワークを使って探しています。同じ志を持ったスタッフは皆ファミリーのようなもの。 毎年皆の思い出を集めた本も作るんですよ。これからももっと才能のある人々を惹きつけられる会社にしていきたいと思っています。――ライフスタイルをテーマにしたビジネスを始めた理由は?起業する前に資生堂でアニエス・ベーのコスメやジャンポール・ゴルチエの香水の仕事をしていました。そこでビューティーに関するマーケティングを学んだことと、ファッションやアートも好きだったので、MY LITTLE PARSにはそれらすべて、ライフスタイル関するビジネスになりました。それに私は新しい物を見つけるのが好きで、パリも大好き。――ここまで成功すると思っていましたか?いえ、予想以上の結果です。誰も着目しないところにチャンスがあると思って始めたのですが、起業当時はネットも何も知らなかったんです。お金もなかった。だからこそ気付けることがあったし、イノベーティブになれたのだと思っています。恐れを知らなかったのが強みですね。――13年には日本でも展開が始まりました。お陰様で日本のビジネスも好調です。Kanakoが日本人だし、(日本進出前から)日本のブロガー達が興味を持っていてくれたので、チャンスがあると思ったんです。日本の女性がパリ好きなのも知っていましたが、日本に行ってそれを実感しました。ディテールへのこだわり、センスなど日本とパリの女性には共通点が多いですね。――日本人女性についてどう思いますか?日本人女性もクリエーティブだからどんどん仕事して、起業すべきよ!ファッションもビューティーも、いろんなことを知っているし。きっと成功する人がたくさん出てくると思います。――しかし起業はとてもリスキーですし、日本人女性はシャイです。インターネットビジネスなら、パソコンの後ろに隠れることが出来ますよ(笑)。というのは冗談ですが、インターネットなら、簡単に出来ることがたくさんある。自分を信じて挑戦して欲しいです。――今後の抱負は?14年にはロンドンにも進出しました。これから他の国にもどんどん進出していきたいと思っています。そして、たくさんの人にMagic Moment(素晴らしい時間)を届け続けることが私の夢です。――最後に、(机に飾ってある)この絵はKanakoさん直筆ですか?先日の誕生日にKanakoがくれたものです!私達の最初の出会いの場面を描いてくれました。その頃私はバリバリのキャリアウーマンだったので、スーツ姿なの。Kanakoには本当に助けられてきました。後編では、MY LITTLE PARISの世界観を支え続けてきたKanakoさんが登場です。【ファニー・ペショダプロフィール】My Little Paris創業者兼CEO。フランスの資生堂で「ジャンポール ゴルチエ」のマーケティングを担当していた時、2008年に友人50人へ向けたニュースレターを送ったのがMY LITTLE PARISの始まり。その後「冷たいインターネットの世界に、エモーションと煌めきを与えたい』という思いから、新インターネットビジネスを立ち上げるために資生堂を退社。「フランスのインターネット史上最も成功した口コミサイト」を運営する女性として賞賛を受ける。2012年には、フランス代表するビジネス・ウーマンの1人にも選ばれている。
2015年01月04日沖縄県浦添市港川に位置する「港川ステイツサイドタウン」をご存じだろうか?元々はミリタリーハウジングとして栄えた同エリアは、現在では、それぞれの住宅を改装した粋な店が軒を連ねる。知る人ぞ知るショッピングスポットであり、おいしいものを堪能出来る至福の場所でもあるのだ。店舗数は30ほど。ざっと1周するのに、さほど時間を要すことはない。しかし、どの店もあまりにも魅力的で、中には、何時間居ても飽きない雑貨屋もあり、おしゃれなものに目がない女性なら平気で丸1日過ごしてしまいそうだ。とりわけおすすめは、ビンテージアクセサリーやウエアを中心に、数多くの装飾品やインテリアグッズを取りそろえる「アメリカンウェーブ(American Wave)」。オーナーを務めるデービッド・クリストファー・タウ(David Christopher Towe)氏自らアメリカで買い付けた品々によって、フロアが所狭しと埋め尽くされている人気店だ。16歳でビンテージファッションの世界に足を踏み入れたデービッドが沖縄にショップをオープンしたのは1999年のこと(以前の所在地は県内の別の地域)。30年近くに渡る経験により身に付けた知識と鋭い眼力でセレクトされた、19世紀末から1970年代のハイクオリティーな商品の数々は、日本の他の地域ではなかなかお目にかかることが出来ないのではないだろうか。また、頭の先から足下までのトータルコーディネイトをそろえることができるのもこの店の特徴。「こんな感じのスタイルにしたい」との要望を伝えれば、店先に出していない在庫の中から選りすぐりのものを持ってきてくれる。聞けば、観光客はもちろん、地元の若者にもファンが多いそうで、高校生が卒業パーティー用のファッションアイテム一式をそろえに来ることもあるのだとか。ゴージャスに見えるイヤリングやネックレスでも、ほとんどが数千円ゆえ、10代にもファンが多いことは頷けるが、年配の方にももちろん評判は高い。メンズ用のファッションアイテムも数多くそろうので、カップルや夫婦で訪れるのもいいだろう。居心地のよさなら、「衣食住に関わる気持ちのいいモノ、楽しくなるモノ、人や地球にやさしいモノ」を集めライフセレクトショップ「ポートリバー マーケット(PORTRIVER MARKET)」も負けていない。沖縄で獲れた食材を使った食品、お菓子、焼き物、スキンケアアイテムなどの幅広いアイテムがそろう他、シークワーサーハニー(350円)や酵素ジュース(450円)も注文出来る。酵素ジュースに使われているのは、シークワーサーやピンクドラゴンフルーツなどの沖縄らしい果物。身体の内側から輝く美しさを手に入れたいなら、迷わず1杯注文しよう。同店でも扱っているブレンドコーヒーを焙煎しているのが、同じストリートに店を構える「沖縄セラードコーヒー」。店の前を通るや、鼻先を芳しい豆の香りがかすめるので、無意識に店の扉を開いてしまう人も多いのがこの店だ。地元に暮らす人々も、ふらりと立ち寄って朝の1杯をオーダーすることが多いんだとか。なんとも粋な話である。もちろん、豆のままの購入も可能。種類豊富にそろっているので、店員に好みを伝えておすすめアドバイスをもらうのもこれまた一興。パン好きにおススメなのは、天然酵母食パンの店「イッペコッペ」。ポストハーヴェスト農薬不使用の国産小麦など、厳選された原料のみで作られているパンは、香りも高く、五感で楽しむことができる。また、シフォンケーキやスコーン、自家製グラノーラも評判が高いので、友達と一緒に来店してあれこれ注文してシェアするのがよさそうだ。その他にも、衣料品店、レストランなども充実。沖縄旅行の際には、思う存分満喫できるよう、たっぷりと時間を割り当ててスケジューリングすべし!
2015年01月04日「ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERME PARIS)」が、今年のバレンタイン商品を1月21日に発売する。新作の「クール プレジール シュクレ」(3,456円)は、バレンタインにぴったりなハートをかたどったショコラケーキ。とろりとしたクラシックなミルクチョコレートとヘーゼルナッツのカリカリ感が交差する、複雑な食感と爽やかな風味が特徴。直営ブティックでの限定販売。定番の「ボンボン ショコラ」には、ブラジル・パイネイラス農園純正ショコラのガナッシュをショコラノワールでコーティングした「パイネイラス」、ショコラノワールコーティ ングのガナッシュにコルシカ島マキのハチミツを加えた「ドルチェッツア」の2種が新登場。人気フレーバーとともに、重厚感のあるクラシックなボックス入り。5種5個入り2,160円、8種8個入り3,240円、11種14個入り5,400円。丸い小石のようなチョコレート「ガレ」からも新フレーバーが登場。伊勢丹新宿店の「サロン・デュ・ショコラ2015」ではフランボワーズ風味の「クロエ」が限定で発売される。西武池袋店ではバニラ風味の「アンフィニマン ヴァニーユ」が、青山ブティックではフルールドセル入りキャラメル風味の「アンフィニマン カラメル」が限定発売となる。各2,376円。また、今年のマカロンは、フランスの人気イラストレーターであるソルダッドゥ・ブラヴィ(Soledad Bravi)のイラストに“J’ aime(好きです)”のメッセージを添えたギフトボックスに詰められて登場。サロン・デュ・ショコラでは、ショコラ風味の六つのフレーバーを楽しめる12個入りボックス(4,563円)が先行発売される。3種3個入り1,512円、4種6個入り2,592円、5種10個入り3,456円、8種15個入り 5,616円も用意。更に、昨年も大人気だったヘーゼルナッツ風味のビターチョコスプレッド「パート ア タルティネ アンフィニマン プラリネ ノワゼット」(2,160円)、チョコレートとカラメルを組み合わせたハートのタルト「タルト クール プレニチュード」(3,456円)、ローズ風味のベイクドチーズケーキ「クール チーズケーキ イスパハン」(3,456円)が、直営ブティック限定で発売される他、トリュフの詰め合わせ(3種9個入り3,024円)がジェイアール名古屋タカシマヤで限定発売される。古いアフリカのお面から直接型取りしたダイナミックなチョコレート「ショコラ アール プルミエ」(各9,720円/プチサイズ4種8個入り1,404円)や、フルーツをショコラでコーティングした「スナックショコラ」(4,320円から) といった、多彩なラインアップがそろう。ピエール・エルメ・パリ 青山、直営ブティック、百貨店催事場、オンラインストアで取り扱う。
2015年01月04日世界最大の総合オンライン旅行会社エクスペディア(Expedia)が、世界25ヶ国を対象に有給休暇の国際比較調査を実施。日本の有休消化日数と消化率が共に、7年連続の最下位を脱却した。日本政府は、2020年までに有休消化率を70%にするという新成長戦略を掲げている。今回の調査では、日本の2014年の平均消化日数が前年より3日多い10日となったが、それでもまだ、世界平均20日には及ばない。また、日本人の1番多い有休の使い道は、「年間を通して短い旅行に複数回行く」で56%。一方で、「有休をまとめて取り、1回の長期旅行に行く」と回答した人は11%。長期で遠くに行くよりも、近くて短期間の旅行に行く方が多い傾向となった。この結果を踏まえエクスペディアは、日本の有休の取り方に合わせた旅行プランとして「時間が無い」「お金が無い」でも「遠くに行きたい」「良いホテルに泊まりたい」という要望、に応える旅行プランを多数用意した。例えば、2015年1月23日から25日までの土日に加えて有休1日で行ける海外旅行プランでは、ドバイにエミレーツ航空利用、丸2日滞在で7万4,167円。クアランプールに羽田夜発のLCC利用、2日半滞在で3万9,106円。ハノイに羽田発ANA利用、丸2日滞在で5万9,797円。近場で人気のアジアも、注目のドバイも10万円でお釣りが来る(いずれも三つ星ホテル2泊利用)。エクスペディアは、アプリ「エクスペディア旅行予約」をリリースしており、4ステップで約3万都市、32万5,000件以上のホテルの即時予約や、約400社のフライトの即時予約が可能。ホテル代の最低価格保証を始め、スマートに旅行を楽しむための各種サービスも用意している。
2015年01月04日榊の美学は常に各アイテムに息づいている。15SSでは一見双糸のブロードのようにしなやかなシャツが登場。しかしよく見るとオックスフォードだ。「良い生地でした、巡り合わせです。thebangで皺の出方というのは気になっていたので。ブロードのはっきりとした皺が嫌なんですよ。ちょっとかっこつけてブロードのシャツ着てデートに行くときなんてジャケット脱ぎたくないですもん。腕の関節の皺とか気になりませんか」15SSのメインとなるテーマは洋服の常識に挑戦する。実験的な試みを行うライン「ofSakaki」でだ。「今季は『量産』に着目しました。ある程度細い人から太い人まで着られる作りにしたんです。今までは色んな人に着てもらいたいから一つの型でいっぱいサイズがあった方がいいんじゃないかと思っていました。でもサイズを合わせていく方向って、突き詰めるとオーダーメイドの領域ですよね。じゃあオーダーメイドでいいじゃないですか。つまり量産品は、サイズ展開が少ない中で色んな人が着られる方がいいということ。工場さんの作業精度も上がります。今まで4サイズあったものが2サイズで良くなれば、作業工程も減る。それが量産品じゃないかと。まだ目指すところまで行っていないのですが、例えばパンツのウエストタックをアジャスターで調節出来るようにしたんです。左右3cmずつ取れば6cm変わります。かつセンターでも調節出来るので約10cm調節できます。なので、ベルトいらないですよ。一番やりたいのは、たらふく食べた後に広げてふぅっとリラックスしたい(笑)。人間が1日中ずっと同じウエストでいることって決してありません。これが今考えている服の理想形です」まだ実験段階のため、4サイズ展開だが、今後減らしていくという。サイズを調整できる服というのはあるが、スタイルとして成立するかが難しい。一見不可能に思えるこのアイデアについて、「今まで、これだ!と思うことをやり始めて形にならなかったことって無いんです。何らかの形になるんです。面白いものでやり続けていくことで行き詰まっても、頭から消えることは無く、1日1回は考えちゃうんですよ。病気ですね(笑)。続けていると出るんですよ、答えが。そしてシーズンに向けてサンプルを作り、また改善点が出て来て、というサイクル。この形を作ったことによって次が見えるのが楽しいですね。(アイデアが)出ないことが無いのが何より楽しい」と、嬉々として話す。最後にウェスティンホテル東京での15SSプレゼンテーション風景を見せてもらった。坊主のモデルが映画のように佇む数葉を見せる榊。「このハゲがいいんすわー」と目を細めた。1/5「縛られたくない男の美学」に戻る。4/5「デザイナーはファッションをやらなくていい」に戻る。
2015年01月03日一つひとつのアイテムを追求する榊。この姿勢はとても論理的でメンズデザイナーらしい。理想とする完成形は思い描かれているのだろうか。「もの作りにおいて、完成は無いと思います。たとえ完成した!と思って出しても、どこか違う、こうしたいとか出て来るんです。もし次からそのアイテムが出なくなったら、飽きたか(笑)、需要が無いってことでしょう。お洒落とか美的感覚って人それぞれの価値観です。僕が作る服はそれプラス、生活に必要とされるものでありたいんです。ファッションということを本当に考えなくなりましたね。こういうのがお洒落とか打ち出したくないんです。僕が思う、楽して奇麗に見えるとか、どこか抜けのあるカチッとし過ぎない感じの美的感覚は自分だけの価値観でいい。デザイナーはファッションをやらなくてもいいと思っているので。この洋服を使ってくれる人達がやることがファッションです。スタイリストや媒体、着る人とか。そのためにはアイテムがちゃんとなっていないといけません。だからアイテムとして便利なもの、需要があるものを念頭に置いています」確かにプロダクトとしての利便性は当初から考えられている。ショールカラージャケット見返し下部の切り替えに開けられたポケットや、13-14AWのギャザーを寄せてたくし上げられるコート、定番のスタジャンとボタンが対応してドッキングするマウンテンパーカなど、様々なディテールが閃いている。「見た目決まっていて、着ている本人が楽とか良くないですか?でも、先ほど申し上げたストレッチ生地の表情って男の作法として外れていると思うんですよ。しっかりした、仕立て映えのいいウールのスラックスが理想です。それで着ていて楽だったらなお良い」14SSから登場したスウェット・dogi(動=do+着)は着易いのだがなんとニットではない。「上下スウェットは楽です。でも見た目の美しさというのはほぼ無いですよね。しかも長く着て洗濯を繰り返しているとくたくたになり膝が伸びたりします。その消耗品な感じが嫌なんですよ。僕はスウェットを楽だから着るというより、着たいから着ます。これってコスプレと近いのかなと。だから奇麗に見せたい。なので生地はスウェット地ではなくてコットンリネンのドビーパナマを使っています。織物だから伸びません。男として、パッと見負の要素があるけど、中身はしっかりしているというのが格好良いと思う。そう見えるようにしたいんです」5/5「本当の“量産”を作る15SS」に続く。3/5「ファッションではなくガンダムを作る」に戻る。
2015年01月03日ファッションはシーズン毎にコレクションが生み出され、それにより新しいトレンドが生まれる。しかし、榊は異なる観点から見ているようだ。「新型を毎シーズン作るのではなく、あるアイテムが出来上がったらそれをずっと続けていく。これ!というものを作り出し、それの性能を追求していく作り方をしています。洋服って袖通して、足通して、ボタン留めて、と結局仕様って変わりません。決められたカテゴリーの中で皆がちゃがちゃやっているだけの気がします」。これはオーギュストプレゼンテーションでの経験からという。theSakakiは当初からの定番アイテムがある。布帛のカットソー・thebang(ジパングと襦袢を掛けた造語)やスタジャンなどがそうだ。それぞれ毎シーズンマイナーチェンジが行われ、少しずつ進化する。「例えば富野(由悠季)さんが作ったガンダムって、Zであろうと∀であろうとガンダムじゃないですか。それはガンダムが良いからガンダムだと思うんですよ。そういう恒久的な、うちにしか無いもので、自信や責任あるアイテムを作り出したいんですよね。世のため人のためじゃないですけど、便利で、買ってくれた人が幸せになってもらえるものというか。野菜の皮を洗う用にイボイボが付いた手袋ありますよね。ああいうの良い。ちゃんと需要がありますから」定番のワイドパンツ一つとっても、そのアイテムにしっかりとした理由付けがある。「今ってストレッチが入ったタイトパンツが多い。そこにみんな向かっていきます。でも僕は気にしません。ストレッチがない代わりにゆとりがあるものを欲しがる人もいますから。うちの特徴は、ウエストやポケット口など直線部分はテープを使っています。これにより縫製工程を減らし、コストも抑え、かつクオリティーの安定を図っているんです」4/5「デザイナーはファッションをやらなくていい」に続く。2/5「ひょっとこがお道化る」に戻る。
2015年01月03日theSakakiで目を引くのは、そのルックブックだ。「笑えた方がいいじゃないですか」と毎シーズン登場するひょっとこがアイコン。デビューの12SSは、ひょっとこが国会議事堂の前に佇むというインパクトあるビジュアルから始まった。14-15AWでは悪役を専門とする芸能事務所「高倉組」からモデルを起用し、話題となった。ルックブックが独り歩きしたが、「所詮半年のこと」と述べる榊。では、15SSではどうなるのか?「いわゆるルックブックは止めます。写真それぞれが1枚の写真として楽しめるようにするつもりです。ルックブックってある種の答え合わせみたいなとこありますよね?そういうのはもういらないと思うんです。例えば、強面俳優を起用した14-15AWを見ると、そういう方に向けて売りたいのかな?とか思われます。逆に肩幅の狭い中性的な人を使ったら、同じオーバーサイズの服を着せてもフェミニンなイメージになりますよね。そういうのが嫌なんですよ、自由でありたいんです。ブランド側からイメージを押し付けるのは変でしょう。ルックブックというトータルで流し見する集合体の中の1枚というより、1枚にスポットを当てて、その写真の中で使われているのがたまたまtheSakakiみたいな。1枚というのは絵画とかトレーディングカードとかそういう感じです。でも(ファッションビジュアルは)せっかく撮ったのに半年で無くなる、しかも洋服に興味ある人しか過去のものは見ないじゃないですか。だからこそ毎シーズンいつ見ても楽しめるクオリティーを目指しているんです。15SSは目の前にいきなり1枚差し出されて、良いね、と言ってもらえるのが理想ですね」12-13AWでは金屏風の前で撮影。“和”と言われることに「くくられるのが嫌」ということで、14SSでは初となる外国人モデルを起用。黒人とひょっとこがコラボレーションした。和について、「トレンドとしてやっているのか、日本人だからやっているということなのかで捉えられ方が変わってきますよね。僕は日本人だからやっているだけ。元々日本史が好きですし、日本以外で生活したこともないし、まだまだ日本の知らないところいっぱいありますから」と飄々としている。3/5「ファッションではなくガンダムを作る」に続く。1/5「縛られたくない男の美学」に戻る。
2015年01月03日メンズブランド「ザ サカキ(theSakaki)」は闊達だ。ひょっとこや天狗などのお面を被ったルックブックは楽しげで愉快。しかしそのアイテムたるや生地から切り替え、タック一つに至るまで熟慮された抜きの無い仕様で作られている。仕立てられたクロージング達は砕けているように見えてどこか凛とした緊張感を放つ。デザイナーは榊弘太郎。彼は、大野知哉手掛けるディテールの利いたブランド「オーギュストプレゼンテーション(AUGUSTE-PRESENTATION)」を経て独立。12SSからtheSakakiをスタートした。私は“今注目している日本のブランドは?”と聞かれたら、必ずtheSakakiを挙げる。理由は単純、デザイナーの創造力と日本という場所性を鑑みて限りなくオリジナルなメンズクローズを作り出しているからだ。thebangやimagiなどのアイテムネーミング、自身の家紋という桔梗のブランドロゴ、ゆとりのあるシルエット、スタジャンやスウェットなどのアイテムから和とストリートの要素を取り入れたテイストと見做されることが多いだろう。しかしtheSakakiの真骨頂は純然たるテーラードの美しさにある。「和と言われても全然気にしません。縛られたくないんですよ」と嘯く榊。その天邪鬼の面に隠されたクリエーションを探るべく、年末氏に時間をもらった。表出されたのは、実にクリエーターらしい個性あふれる男の美学である。2/5「ひょっとこがお道化る」に続く。
2015年01月03日歴史や文化への関心が高いなら、まずは日本各地の伝統芸術や美しい風景、そしてそれらを守るために尽力している人々のことを知っておきたいもの。沖縄旅行の拠点にぴったりな「ヒルトン沖縄北谷リゾート」から車で約30分の読谷村(よみたんそん)も、時を超えて守り継がれている伝統や自然をたっぷりと堪能することができる場所の一つだ。ここには、沖縄ならではの伝統芸術を生み出す数多くの作家が集まっている。まずご紹介したいのは、紅型アーティストの新垣優香さん。首里高等学校の染織科卒業後、首里流染、玉那覇紅型工房、沖縄県工芸指導所などで紅型を学んだ後に独立した彼女は、これまでに「りゅうぎん紅型デザインコンテスト」大賞を2年連続受賞しているばかりか、日本美術展覧会、日本新工芸展など数多くのコンテストでの入賞を重ねている、今注目のアーティストだ。評判は東京にまで届き、2014年には西武池袋本店や伊勢丹新宿店でも個展を開催している他、前述の「ヒルトン沖縄北谷リゾート」ラウンジにも、彼女の作品が最も目を引く場所に展示されている。南国沖縄ならではの鮮やかな色を独特の感性で操り、見る者の心をときめかせる作品ゆえ、彼女の作品を世界各国で目にすることが出来る日が必ずや訪れるに違いない。そして、大阪の生まれでありながら、旅行中に出合った沖縄の焼き物に惚れ込み、移住を決意したというのが芝原雪子さん。読谷村北窯の「與那原工房」、那覇市首里に工房を構える「陶房眞喜屋」にて修行した後、読谷村渡慶次(とけし)に「工房コキュ」を構えて独立したという。沖縄の土と釉薬(ゆうやく)を使って作る器は、シンプルながら女性らしくほっこりとした味わいが魅力。沖縄の風土とも相性がよいため、周辺のカフェなどでも彼女の器が使われている。ビタミンたっぷりの青々としたゴーヤを使った一品などは、この器に盛ることで見た目のおいしさが格段にアップするに違いない。頭の中でイメージしてみただけでも、食卓がいかに幸せなムードに包まれるかがよく分かる。飲み物を飲みやすいよう、カップのふちの薄さや角度にこだわっているのも、彼女の作品の特徴の一つ。確かに、取材時に淹れていただいた珈琲をいただいたところ、口をつけたときの安心感が別格だったばかりか、掌に伝わる優しい感触にも心が和んだ。おいしいコーヒーで幸せな気持ちになる私達取材陣の横で芝原さんは、「私のお気に入りはこれなんです」とマイカップを見せてくれる。聞けばかなりのお酒好きのようで、自宅で飲むのはもちろんのこと、作品造りの気晴らしにもしょっちゅう近隣に飲みに出掛けているよう。もはや大阪生まれとは信じがたいくらい読谷村に馴染んでいる彼女にぜひ会って話をしたいなら、直接工房を訪れるのがおすすめ。もちろん、作品も購入可能だ。不定休とのことなので、訪れる前に確認することをお忘れなく。最後に紹介するのは、読谷村高志保の「サンゴの養殖屋さん さんご畑」。10万株、120種類のサンゴと200種類以上の生き物たちが暮らすこちらのスポットでは、サンゴを始めとする海の生き物たちの生態について詳しく学ぶことが出来る。色とりどりのサンゴを見て、触れるだけでなく、「サンゴの苗作り」まで体験することで、海の命をしかと感じることが出来るため、修学旅行生などにも大人気だという。とりわけ、産卵シーズンには多くの人が訪れるため、なんと無料で開放しているのだとか。サンゴの産卵時には、沖縄の青い海が美しいピンク色に染まるというが、それを間近で見ることが出来るのだから、地元の人達もこぞって集まってくるという。もちろん、スタッフ一同、懇切丁寧に解説してくれるので、分からないことがあれば遠慮せずどんなことでも質問したい。サンゴが育む生態系を通して、美しい海と友達になれること必至だ。
2015年01月03日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。今回は、洋書を専門に扱う原宿のブックショップ「シェルフ(Shelf)」(東京都渋谷区神宮前3-7-4)が、新年にふさわしい&運気が上がりそうな書籍をピックアップしました。■「Does Yellow Run Forever?」ポール・グラハムイギリス人フォトグラファー、 ポール・グラハム(Paul Graham)の作品集。温かい手触りのベロア地の表紙、金色に塗装された小口、手になじむやや小型のサイズ。宝箱のような装幀の中に収められている写真は、アイルランド西部で撮影された虹、眠る女性、みすぼらしい店構えをしたニューヨークの地金店など…。ポールの作品は、結論のない日々の中に存在する美しさや醜さに思わずはっとする瞬間、あるいは魔法のような出来事を夢見ることに、それだけで生きる意味があると肯定しているかのよう。新しく始まる1年もまた、大半の日々が「日常」と呼ばれる普通の日々。その1年の大部分を占める日々の中に驚きや夢を見出す気持ちを思い起こさせてくれる本書。運気を上げるには、まずは日々感受性豊かに、肯定的に生きることではないだろうか。【書籍情報】「Does Yellow Run Forever?」著者:ポール・グラハム出版社:MACK言語:英語ソフトカバー/96ページ/130×190mm発刊:2014年価格:6,500円
2015年01月03日「サカイ(sacai)」の15SSコレクションはハイブリッド手法に俄然磨きが掛かっていた。今シーズンはミリタリーなどユーティリティーウエアやユニフォームをベースに、様々な要素をインサートし、ハイブリッドなコレクションを展開した。ミリタリージャケットにはシフォンブラウス、ユニフォームにはレースをミックス。強さと弱さを組み合わせてバランスを取っている。インサート技法がとにかく凄まじい。ごく小さな楔形のはめ込みなど様々なディテールに意味が無いものは無いという。どのアイテムもよく見ると、アイテム同士が解体され融合していることが分かる。パンツの股繰りはまるでフリルのようにトップスとつながる。MA-1、ナポレオンジャケット、コルセットなど用途と内・外を逸脱したドッキングなど今まで先人達が築いてきたテクニックを現代的にマッシュアップしたかのようだ。発表された9月にはパリの老舗百貨店ボンマルシェで大きく特集されていたサカイ。今後の展開が依然注目される。
2015年01月03日伝統工芸を受け継ぐ後継者たちが集ったプロジェクト「ゴーオン(GO ON)」。「中川木工芸比良工房」「朝日焼」「金網つじ」達の3者には、時代のニーズに合わせて変えていくこと、そしてこれまでもそしてこれからも変わらないことは何かを聞いた。「中川木工芸比良工房」の中川周士氏はこう答える。「私達は代々、水に強い状態が求められる桶を作り続けてきたので、木の繊維によって水に強いところを内側に、弱いところは外側にする技術がある。木の適材適所を活かしたものであれば、形、ディテール、使う場所は問わない」。事実、彼が2年もの歳月を経て生み出したシャンパンクーラー「konoha」は機能美を備えたモダンなシルエット。このシャンパンクーラーは、がドン ペリニオン(DOM PERIGNON)の公式クーラーに選定されている。木桶に込められた「用」と「美」。世界がその価値を認めたのだ。また京都・宇治で400年前から続く「朝日焼」16代目松林佑典氏は「変わらないことは、お茶の器を作り続けること。それ以外はどこを変えてもいいと思う」と答える。実際、デンマークのデザインユニット「OeO」のトーマス・リッケとのコラボレーションでは、モダンなシルエットと色彩のティーポットやカップを製作した。そこには、代々受け継がれてきた技が生みだす上品さが備わっている。GO ONについて松林氏は「物づくりにこだわるメンバーと真剣に話し合えることで、自分の次に向かう動機付けになる」と述べる。「金網つじ」の辻徹氏は「変わらないのは、脇役の品格という理念」だという。京都名物の一つである湯豆腐おいて、豆腐をすくう金網は脇役ではあるけれど、丁寧で美しい金網だからこそ、場の雰囲気を損なうことなく、そこに佇む。それが脇役の美学だ。明かりをもたらすランプは部屋にとっての主役だが、その主役も洗練されたシルエットの金網シェードがあってのこと。GO ONのショールームには、手編みの金網をランプシェードに採用した照明が灯り、和室に優しい影を落としている。GO ONメンバーの言葉に共通するのは「立ち返る哲学」があること。時代の声に答えるべく真剣に悩み、時代の変化に向き合い、試行錯誤を繰り返しながら技を磨き上げてきた先代達から受け継がれたものが、彼らを支えているようだ。古に訊き、そこから新たな道を歩んでいくGO ONの行く先にはどのような未来が見えているのだろうか。4/5に戻る。 最初に戻る。
2015年01月02日1898年創業の老舗竹工芸メーカー「公長齋小菅」が京都のロイヤルパークホテル1階に構える店舗は、伝統工芸を取り扱う店とは想像出来ないほどモダンな店構えである。「外からは店舗の奥が見えないような作りにしてあります」と常務取締役の小菅達之氏は話す。入り口付近には、日々使うことで愛でる箸、弁当箱、茶筅など日用品が主に並ぶ。店舗奥には細やかな職人技が生みだす花籠、葛篭、竹籠バッグなどが置かれている。いずれも壁面には、籠底に使われる技法を活かした壁飾りが飾られる。店内を見渡すと、実に多様なアイテムに竹が使われていることを実感する。その色も、無垢な竹に加え、朱色、黒と多彩だ。小菅氏が家業を継いだのは10年前。当時は会社も苦境に立たされ、跡を継ぐことにしたのも使命感と100年余り受け継いできた家業をここで終わりにしてはいけないという責任感から。ただ、同時にもっと竹の魅力を活かしながら、時代にあったアプローチができるのではないかという確信もあったという。家具デザイナー・小泉誠とのコラボレーションで、minotakeシリーズを約5年前から展開する。その頃から、先代達が受け継いできた教えを振り返り、職人達が共通の思いを抱けるようなブランドコンセプトづくりを重ねたという。自分達のブランドがどんな感度の顧客に受け入れられたいのかを、マトリックスを作り整理し、そのイメージにあった商品企画を進めていったという。また、イタリアの革職人の手仕事と竹編みを融合させた財布や携帯ケースは、同ブランドを物語るアイテムの一つ。イタリアのアルチザンを小菅氏が訪ねた際、日本から持参した竹編みを見た職人から「この竹素材を是非使わせて欲しい」と言われたのだという。竹も革と同じように経年変化をする素材。故に、それぞれの素材の変化を楽しめる逸品に仕上がっている。最近取引が始まった台湾セレクトショップではハンス・J・ウェグナー(Hans J.Wegner)デザインの北欧家具の横に、小菅の竹籠が並べられ、その竹籠には色鮮やかな花が生けられている。和の領域を越えたモダンな解釈だ。この感覚を共有できる人が、日本でも海外でも同ブランドの顧客層なのだろう。「私達が変わらずやっていることは、竹の可能性を追求し、その価値を高めることだ」と小菅氏は断言する。縄文時代から使われているとされる竹は日本人にとって非常に身近な素材の一つ。その価値を高めていくことが彼らの使命なのだ。小菅氏は、コム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)を率いる川久保玲の「インターナショナルになるには、ナショナルでなくてはならない」という言葉に強く感銘を受けたという。これからも、竹素材の魅力を熟知した職人技で生み出された竹工芸を、世界を舞台に披露していくのだろう。3/5に戻る。5/5に続く。
2015年01月02日「開化堂」は手作りの茶筒を作り続けて今年で140周年を迎える京都の老舗。文明開化がうたわれた明治時代に、初代がイギリスから輸入されたブリキを使って茶筒を作り始めたのが起源だ。鴨川近くの開化堂店舗には、ブリキ、銅、真鍮の大きさも様々な茶筒が静かに佇む。取材当日も、国内外の顧客が店舗を訪れていた。お店の裏手にある工房で、6代目・八木隆裕氏と話した。2年前から京都の老舗「GO ON」プロジェクトに参画するにあたり、デンマークのデザインユニット「OeO」のデザイナートーマス・リッケ(Thomas Lykke)からこんな言葉を掛けられたという。「開化堂は茶筒の蓋部分のシリンダー形状が得意だ。この部分を活かしたピッチャーやトレイを作ってはどうか」という提案だ。その時、自分の代で茶筒以外の物づくりを始めてもよいのだろうかと八木氏の心は揺れたという。その悩みを晴らしてくれたのはシャンパーニュメゾン「クリュッグ(KRUG)」の6代目オリヴィエ・クリュッグだった。互いに6代目という立場のオリヴィエからの「悩んだ時は初代に聞け」という言葉で、その悩みは晴れた。かつて、英国から輸入されたブリキを使って茶筒を作り始めた初代。その素材に新しい解釈を加えた挑戦を見習い、茶筒の蓋部分を縦に伸ばしたデザインが元となるウォーターピッチャーや、横に広げたデザインが元のトレイの製作に取り掛かったという。八木氏は「どんな時も、開化堂のスタンダードである茶筒に戻ってこられるアイテムかを考える。今は茶筒の技法を活かしたテーブルトップのアイテムを展開しています」という。そこで八木さんが取り出したのは2本の金槌。一つは、あまりにも長く使われたため、金属部分が半分くらいの大きさにまですり減っている。「これは祖父から譲り受けたものです。自分でどんな金槌が手になじむのか分かるようになるまでは、この祖父の金槌で修行しました」と笑う。親子で同じ職に就くことが少なくなった現代だが、「どの職人が作ったとしても、その茶筒は開化堂の茶筒でなければならない。だから、親父の言う『ちょっと、固い』の“ちょっと”のニュアンスで、どのくらいの固さなのかを考えながら試行錯誤を繰り返しました。もしかすると、長年一緒に生活してきた家族だからこそ、その言葉のトーンを汲むことができたのかもしれませんね」と、茶筒を作り始めた頃のことを振り返った。2015年は開化堂にとって創業140年の節目となる。創業以来、全く同じ大きさの茶筒を作りつづけてきた開化堂だが、八木氏には思うところがある。「本当にこの茶筒が、今の人にとってのスタンダードなのかを考えたい。とことん飛んだことに挑戦すると、その反動で基本に揺り戻される振り子のようなものだと思う」と新たな試みに挑む心意気のようだ。東京オリンピックが開催される2020年のことも気に留めている。「東の都、東京に相反するものとして、西の都京都を訪れる人も多いかと思います。その時に、京都という街がどのようなおもてなしが出来るのか。根っこの部分を伝えながらWelcomeと迎え入れたいですね」2014年、開化堂の茶筒が英国「ヴィクトリア&アルバート博物館」のパーマメントコレクションとして収蔵された。お茶文化を持つ英国でも、その機能美が讃えられている。ミニマムな美しさに、国境は無い。2/5に戻る。4/5に続く。
2015年01月02日この30年で着物産業が約10分の1に縮小する中、「シャネル(CHANEL)」「ディオール(Dior)」「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」など、名だたるラグジュアリーメゾンの店舗インテリアに採用されているのが西陣織の老舗「細尾」の織物だ。京都で育まれた西陣織には約20の工程があり、それぞれの工程がその専門家に分業されている。ある職人は西陣織の特色の一つである箔を張った和紙を髪の毛より細い繊維に切る部分を担当し、ある人は織機の数千本の経糸を張り替えることを生業とする。これらの西陣織の匠達は上京区を中心に半径7km圏内に集まっているという。細尾真孝は海外ブランドからのオーダーが絶えない今の状況にいたるまでをこう振り返る。「二つの転機がありました。一つは帯に特化した従来の32cm幅の織り機を応用し、150cm幅で織れる織機を自社で開発した時です」。これによって西陣織の使われるアイテムがインテリアや洋服にと格段に広がった。2010年から毎年1台ずつ幅広の織機を増やし、現在は5台の織機がリズミカルな音を響かせる。織り幅を変えるという大胆な挑戦により、西陣織がパリコレクションのランウエイや世界各国のラグジュアリーブランドのショップインテリアとして、新たな活躍の場を得ることとなった。もう一つは「クリエーションをデザイナーやクリエーターに委ねる点」という。8年程前、海外展示会に初めて出展した際は、和柄のクッションを展示したという細尾氏。海外百貨店からもオーダーが入ったものの、クッションのバジェットは少額に留まる。なかなか事業化出来ず悩んでいた時、ルーブル装飾美術館に本業である帯を展示する機会を得た。その企画展がニューヨークに巡回展をした際、西陣織の帯に1人のクリエーターが目を留めた。その雅な帯に惚れ込んだのは建築家ピーター・マリノ(Peter Marino)。2009年5月、彼から1通のメールが彼に届いたという。その後、次々にピーター・マリノがデザインを手掛ける世界各国のラグジュアリーブランドストアの壁面やインテリアを、細尾の西陣織が彩るようになる。「西陣織固有の技法で、和紙に金箔や銀箔を漆で貼る技法があります。その和紙を髪の毛よりも細く裁断したものを織り込んでいるのです。幾重ものストラクチャーの中に金糸や銀糸を織り込んでいくことで、ブランドの商品を引立てながらも、その存在感に負けない役割を西陣織が果たしているのでは」と細尾氏。今後の展開を訪ねると、「1200年間、日本国内だけで勝負していきた西陣織だからこそ、こうしてグローバルに展開した時、新しい発見を与えることができるのではないか。同じように、西陣織以外の伝統工芸にも逆にチャンスが広がっているのではないでしょうか。そして、西陣からこの織機の奏でる音色を絶やさないようにしたいと思っています」と返ってきた。1/5に戻る。3/5に続く。
2015年01月02日2012年、伝統工芸を受け継ぐ後継者達が集い、プロジェクト「ゴーオン(GO ON)」が始まった。それは六つの伝統工芸の未来を背負う後継者らによるプロジェクトチーム。先代からの技と思いを受け継ぐ彼らを訪ねた。メンバーは、元禄時代から織物業を営む西陣織「細尾」の細尾真孝、明治8年創業の手作り茶筒の老舗「開化堂」6代目八木隆裕、明治31年創業の竹工芸「公長齋小菅(こうちょうさいこすが)」小菅達之、起源は平安時代にまで遡るという京金網「金網つじ」の辻徹、木工芸「中川木工芸比良工房」中川周士、400年の歴史を持つ「朝日焼」16代目の松林佑典。個性の異なる若い伝統工芸の後継者6人が集い、志を掲げクリエーティブユニットGO ONは生まれた。ユニット名GO ONには、長く引き継がれてきた伝統と先代達への「御恩」の意も込められている。■GO ON設立のきっかけ数年前、それぞれの屋号で出展していたミラノサローネなどの海外展示会で、度々顔を合わせる内に「伝統工芸が子供の憧れの職業になったら」という共通の思いで、意気投合した細尾、八木、辻。2012年、GO ONで上海のラグジュアリーホテルに進出するプロジェクトが経済産業省の推進するクールジャパン戦略推進事業に採択される。それもユニット結成のきっかけの一つとなり、日本の伝統工芸の技を国内外の企業やクリエーターに提供し、これまでにない物を作り続けていくことを目的にGO ONは誕生した。細尾氏は「10回のうち9回失敗しても、挑戦を続けていく気概で進んでいきたい。世の中が早いスピードで変わっていく時代において、まだ誰も踏み込んだことのないところにみんなで挑戦したい。そのためには稼げるマーケットであること。そしてかっこ良いスタイルでいること。結果、伝統産業をクリエーティブ産業にしていきたい」と意気込む。その言葉を体現するバー空間が14年12月シンガポールに誕生した。シンガポールにオープンしたバー「ディ・ピスポーク(D.Bispoke)」では、金網つじの照明、など、メンバーそれぞれの卓越した技が集結されたインテリアに加え、彼らのビスポークアイテムを販売するショップも併設されている。細尾氏の言葉にあるように、続けていくためのビジネススキームがここで実現されている。GO ONのメンバーは、新たなプロジェクトに挑戦するか否かを“その試みが新しいか”“これまでの枠に留まっていないか”を自らに問うて決めるという。シンガポールにオープンしたバーは、彼らにとって新しいステージを作るようなプロジェクトだったのだ。2/5に続く。
2015年01月02日2015年が始まりました。家族や友人が集う年始には、楽しい旅行の計画を立てたくなるもの。そんなとき、「次に旅行したい先」として暖かな地方が候補に挙がるのは当然のこと。寒さが厳しいこの時期には、誰もが心身ともに暖かさを求めているのですから。そこで提案。今年は沖縄に出掛けてみませんか?おすすめは北谷。この夏、開業したばかりのヒルトン沖縄北谷リゾートなら、一足先に穏やかな気候に酔いしれながら、ゆったりとした時間を過ごすことが出来るのです。沖縄でも有数のダイビングスポットとして知られる北谷の海を一望できる客室、地元食材を活かした料理に加え、スパやフィットネスセンター完備であることも魅力的。ホテルから歩いて5から10分程度の美浜タウンリゾート、アメリカンビレッジがあるフィッシャリーナ地区は、真夜中近くなっても大勢の観光客や地元の人々で賑わっています。毎年1月から3月に掛けては沖縄の海を訪れるザトウクジラに出会え、4月になると日本で一番早い大花火大会が開催されるので、今のうちから春休みのスケジュールを立てるのもおすすめです。さて、ここからは館内の様子を詳しくレポート。まず、全部で346室にも及ぶ客室(スイート12室、ツイン314室、ダブル20室)は、いずれも広々として快適そのもの。ベッドは最大で4台設置可能なので、家族での宿泊も楽しめます。女性同士の旅行なら、バスアメニティーが充実している点も高ポイント。シャンプーやボディソープはボトルデザインまでおしゃれなものが用意されているし、開放的なバスルームなので、いつもよりゆっくりと入浴を満喫したくなります。ホテル内の二つのレストランには、地元の新鮮な食材を堪能できる料理が勢ぞろい。テラスからは陽光が差し込み、自然の恵みを感じながら食事出来る「オールデーダイニング」では、ブッフェスタイルで朝食やランチを楽しめます。足が速く輸送には向かない魚など、沖縄でしか食べることができない食材も使用されているので、思わず撮影したくなること必至です。また、ライチや完熟パイナップルなど、沖縄ならではの色とりどりの南国フルーツが並び、眺めているだけでも心が華やいできます。夜になると、テラスに出てBBQを楽しむのもいいですね。季節ごとにいろんな料理や調理法が展開されるのも楽しみです。また、スタイリッシュな空間で本格イタリアンを楽しめる「コレンテ」には、琉美豚(りゅうびとん)など、一般的にはまだあまり知られていない沖縄食材も取り入れたオリジナリティー溢れる逸品がそろいます。こちらも、季節ごとにメニューが変わるので、旬の食材をそのときどきのベストなスタイルで堪能できるのが魅力です。食事前後にゆっくりと沖縄時間に身を委ねて身体をほぐしたいなら、館内のスパを利用してはいかがでしょう?イチオシメニューは、一般的なエステのスキルに加えて、沖縄の伝統や歴史にまで精通しているエステティシャンでなければ施術できないという「てぃんなでぃ」。沖縄県エステティック・スパ協同組合の取り組みによって、近年、新しく誕生したこちらの施術には、沖縄在来種として知られる月桃の葉油を配合したトリートメントオイルを用いるのがポイントです。また、施術中のBGMも沖縄の伝統音楽を踏襲したオリジナルのもの。柔らかな雰囲気の中、熟練のエステティシャンが、身体全体を撫でるようにやさしく解きほぐしてくれます。施術後は、リラックスして深い眠りにつくことが出来るので、翌朝の目覚めもばっちり。敷地内では(雨の日は室内プールサイドで行われる)朝ヨガも実施しています。身体中にエネルギーがみなぎり、朝食ビュッフェも一際おいしく感じられるはず。
2015年01月02日「ピエール・エルメ・パリ(PIERRE HERME PARIS)」が、カカオ豆から拘った新作ショコラのコレクション「フェティッシュ アンフィニマン ショコラ」を2015年1月21日に発売する。ベネズエラ・アラグアニ特定農園産純正チョコレートを使った、四つの層が美しい「エモーション アンフィニマン ショコラ」(800円)は、ショコラ風味のジュレ、ビスキュイ、サブレ、クレームシャンティーイが織りなす巧みなバランスがチョコレートの本質的魅力に迫る。サク サクしたサブレ生地とショコラ片入りのマスカルポーネクリームのコントラストが楽しめるタルト「タルト アンフィニマン ショコラ」(800円)と、カラメリゼしたパイにショコラ風味のマスカルポーネクリームをサンドした「ミルフィユ アンフィニマン ショコラ」(800円)では、この特別な純正カカオの持ち味である、香り高い余韻が生かされている。今回のコレクションの原点となった「キャレマン ショコラ」(700円)は、滑らかなブラウニー生地、ブラックチョコレートの歯ごたえ、軽やかなチョコレートムースを被せたチョコレートクリームの3層が生み出す「軟・柔・滑」の食感の妙を味わえる。その他、チョコレート風味のマスカルポーネクリームとサクサクしたサブレの食感がハーモニーを奏でるベイクドチーズケーキ「チーズケーキ アンフィニマン ショコラ」(800円)や、ペルー・モロポン地方産純正カカオを使用した人気のマカロンの新フレーバー「マカロン アンフィニマン ショコラ パイネイラス」(280円)やブラジル・パイネイラス農園産純正カカオを素材に選んだ定番の ボンボンショコラの新作も登場する。ピエール・エルメ・パリ 青山を始め、直営ブティック、オンラインストアで2月14日まで取り扱う。
2015年01月02日「ジルスチュアートビューティ(JILL STUART BEAUTY)」が、2015年春の限定カラーコレクションを2月6日に発売する。恋する女性を大切な人へと結び合わせる「シフォンリボン(Chiffon Ribbon)」をテーマに、柔らかくマットなパステルカラーをそろえ、すべてリボンと花束モチーフの特製ボックス入り。指先をふんわりマットに彩る「マットシフォン ネイルズ」(1,500円)は、パステルリーフグリーンをメインに、ピュアレッド、マカロンホワイト、パステルピンク、パステルコーラル、パステルイエロー、パステルミストブルーの限定7色が登場。唇にとろけるようにのびる「マットシフォン リップス」(2,800円)は、ボディのフラワーモチーフを押し上げると、シークレットミラーが現れるケース入り。ブライトピンク、ブライトレッド、ピーチオレンジ、ミルキーコーラルの4色を限定発売。フラワーカラーの4色ミックスチークセット「ミックスブラッシュ コンパクト N」(4,500円)は、ピンク系と、レッド系の限定2種を発売。フリルモチーフのコンパクトケースと専用ブラシが付属。更に、ポーチ(3,800円)も限定発売。淡いパープル地にリボンと花束モチーフを散らしたプリント柄に、フリルを飾った横長タイプ。180度開閉するファスナーと内ポケットが備えられ、コスメをたっぷり収納出来る。
2015年01月02日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」を毎週コンシェルジュ。金曜日は、代官山蔦屋書店(東京都渋谷区猿楽町17-5)。今回は、新年の1冊目にふさわしいスペシャルな書籍をピックアップしました。■「COWBOY KATE & OTHER STORIES」サム・ハスキンス南アフリカ出身の写真家、サム・ハスキンス。フリーの商業写真家としてアフリカにほぼ初めてとなる写真スタジオを設立し、ファッションから静物、航空写真まで多岐に渡る撮影を引き受け現在に至るまで精力的に活動してきた。1964年に初版が刊行された彼の作品『Cowboy Kate』は、20世紀でおそらく最初の芸術的モノクロ写真集と見なされており、当時100万部超のヒットを記録。初版は部数が少なく、コレクターの間では価格が高騰し、2006年にニューヨークのRizzoli社から出版されたディレクターズカット版も既に品切れとなっている。本作は土曜社と写真家サム・ハスキンスによる日英共同出版で、構成、タイポグラフィー、ブックデザインなどすべてにわたり60年代初版を忠実に再現し、判型のみ小さなペーパーバックに変えて廉価での刊行となる。今もニック・ナイトを始めとするファッションフォトグラファーや映画監督、ファッションデザイナー、スタイリストなどに影響を与え続け、女性にも支持される、お洒落なヌード写真集の先駆けとも言える伝説の1冊だ。【書籍情報】COWBOY KATE & OTHER STORIES著者:サム・ハスキンス出版社:土曜社/The Sam Haskins Estate言語:英語ハードカバー/160ページ/172×112mm発刊:2015年価格:2,380円
2015年01月02日昨年は水原希子を起用するなど、毎年時代の空気を反映したアートワークやメッセージが話題となる資生堂の新年広告。2015年は世界の歌姫、レディー・ガガ(Lady Gaga)が起用され、彼女のセルフィー(自らを被写体にして撮影した写真)50枚が新聞各紙を飾った。読売新聞にはすっぴんにナチュラルな表情を浮かべたガガ、産経新聞にはブロンドヘアに赤いリップがゴージャスなガガ、毎日新聞にはピンとはねたアイラインにボリューミーなカーリーヘアのガガ、朝日新聞には黒髪にキリっと引かれた眉が印象的なメイクでこちらを見つめるガガの姿が登場した。1月1日に46紙にそれぞれ異なるセルフィーが掲載されており、5日にも4紙に掲載される。これまでに5回のグラミー賞に輝き、全世界でアルバム2,000万枚を売り上げたガガ。米『タイム』誌や『フォーブス』誌が選ぶ、世界で最も影響力のある100人のうちの1人として名を連ね、ツイッターのフォロワー数は4,300万人を超える。彼女のクリエーティビティーは音楽だけに留まらず、ファッションやメイクも注目されている。ラグジュアリーブランドのドレスを纏った姿を見せたかと思えば、日本を始め世界中の若手デザイナー達が手掛けた奇抜な衣装で度肝を抜く。万華鏡のように変わるその姿を、世間は当初こそ好奇の眼差しで見ていたが、いつしかそれがガガの個性、素晴らしいクリエーションとして認めるようになった。若い才能を発掘し、世界へ発信するガガは今やクリエーター達にとってミューズのような存在になっている。そんな彼女がユニークなスタイルの中で一貫して表現してきたのが、「その人がその人らしく生きることを応援」する姿勢だ。LGBT達へ対する助力も惜しまない。今回、日本を代表する化粧品会社として美を追求してきた資生堂がガガのセルフィーと共に発したメッセージは「あなたはあなたでいて。それが、あなたの美しさだから。」。中長期戦略「VISION 2020」の下、個々の美の多様性を認め、それぞれの美を応援する方向へ向かう資生堂と、ガガの姿勢が共鳴する広告となった。両者は今年、この広告を皮切りに今後もコミュニケーション企画を展開して行く。また、今回掲載された各セルフィーは、資生堂の企業情報サイト()でも段階的に公開されている。
2015年01月02日アレッサンドラ・ファッキネッティ3シーズン目となる「トッズ(TOD’S)」15SSコレクションは「プライベート・グリーン」をテーマに夏でも軽やかなレザースタイルを披露した。カラーも明るい白やブラウン、ライラック、ブルーと爽やか。「厚みが異なるレザーが重なり、体を有機的なフォルムで包み飾る」とファッキネッティが話す今回は、フローラル柄をレーザーカットではめ込んだスカートやワンピース、レザーシャツの上に重なるナイロンのように軽いレザーのボンバージャケットなどブランドのレザー技術を駆使したフェミニンなスタイルが続々と登場。メッシュのように開口されたボディを彩るフラワーグラフィックは何とも軽やかだ。大きいスクエアポケットやスナップボタンなどスポーティーな要素も取り入れる。キーアイテムの一つは様々なレザーでヴァリアントが生み出されたバイカージャケット。縁をまあるくカットしたソフトな印象のもの、はめ込みディテールを用いた手の込んだものなど、どれもシャツのようにタイトかつ軽やかなフィットで提案。ウエストを覆う抽象的な曲線で描かれたベルトは乗馬用サドルからインスパイアされたもの。両サイドが花弁のように閉じる新バッグ「ケープバッグ」も同様だ。同じく新型のフラワーバッグは口にフレアが入り可愛く曲線を描く。アイコンシューズのゴンミーニはスピッラ(ピン)が付いて煌びやかに。また春夏らしくソールにエスパドリーユのようにロープが巻かれたモカシンも発表された。
2015年01月01日伊勢丹新宿店の地下食品フロアでは、2015年の干支“ひつじ(未)”や正月をモチーフとした“縁起の良い”食品アイテムを幅広くそろえる。酒コーナーの注目アイテムは、「バロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド(BARON PHILIPPE DE ROTHSCHILD)」のムートン・カデ クラシック ムートンカバー(750ml、1月2日発売/2,900円)だ。このワインは、ボルドー5大シャトーに数えられるシャトームートン・ロスチャイルド直系のブランド。その名に因み、ムートン風のカバーを掛けた、なんとも洒落が効いたひつじ年にふさわしいワインカバー付きのワイン。見て、飲んで楽しめる。このムートン・カデという酒にはエピソードが残っている。1930年はぶどうが不作の年。とても「シャトー・ムートン・ロートシルト(Chateau mouton rothschild)」として、瓶詰めできる状態ではなかった。この危機に決断を下したのは、フィリップ・ド・ロスチャイルド男爵だ。男爵は不作のブドウに「ムートン・カデ(末っ子)」と名付け、販売することにした。以来、世界中で愛されているこのワインの「カデ」には、男爵が一族の末っ子(カデ)であったという意味と、ムートン直系であるという意味を込めて名付けられた。こんな“逆境に強いワイン”を新春に嗜むのも粋ではないだろうか。和菓子コーナーでは、「赤坂柿山」招福福笑い(1,000円)がオススメ。ひつじが表面に描かれた煎餅の他、羽子板や福笑いをかたどった、正月らしい煎餅が個別包装されている。開封と同時に懐かしさと笑顔を誘う、毎年大好評のロングセラーという。同じく、赤坂柿山の干支つつみ(紅・白)(700円)は、紅白の彩りが慶びの気持ちを引き立てる三越伊勢丹限定品。「両口屋是清」の干支羊羹「未」(800円)は、可愛らしいひつじが草原で遊ぶ様子が3種類の羊羹で表現。白いひつじの部分は、上南羹で口当たりの良い食感が楽しめる。伊勢丹新宿店限定の「ナヴァラサ(NAVARASA)」の祝茶は、おめでたいパッケージにティーバッグがそれぞれ10袋入っている。だるま(ほうじ茶アップル/1,250円)、富士(国産紅茶・2014年ネイティヴヤマガタ/1,650円)、鯛(煎茶アールグレイ/1,250円)などがラインアップ。「フルーツジェリフィエ」の陶器入り金平糖(1,000円)は、伊勢丹新宿店限定で可憐な6色の金平糖がシンプルな陶器と化粧箱をまとい、贈り物仕様になっている。果物ゼリーの専門店らしく、それぞれの色にほんのりフルーツの香りが添えられている。「笹屋伊織」のおきあがりこぼし・洛楽福寿(1,300円)は、インパクトのある だるまの包みからはコロンとした桃山が顔を出し、きみ餡を包んでお多福豆に見立てている“縁起の良い”お菓子。見た目も“笑みと福を誘う”アイテムがそろう。
2015年01月01日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ」各店がオススメする書籍をご紹介。2015年第1回となる今回は東京・恵比寿の本店、ナディッフ アパート(東京都渋谷区恵比寿1-18-4NADiff A/P/A/R/T1階)が、新年にふさわしい縁起の良い1冊をピックアップ。■「The ABC BOOK(SPECIAL EDITION)」南川史門ペインター・南川史門が書き下ろしたアルファベットブック。Aはアップル、Hは彦太郎、PはJ・ポロック、Yはイエスタデイ、Eはエジプト…等、予測変換不可能な南川が選んだユーモラスなイメージに置き換えられた「The ABC BOOK」。本書はその全ページに、南川がゴールドの鉛筆でオリジナルドローイングを描き加えた、箱入り限定5部の豪華特装版。ゴールドカラーを使用した華やかなデザインは縁起が良く、2015年最初に読むにふさわしいユニークな1冊だ。【書籍情報】「The ABC BOOK(SPECIAL EDITION)」著者:南川史門出版社:兼平彦太郎(発売:MISAKO & ROSEN)言語:英語ハードカバー/56ページ/151×130mm発刊:2011年価格:2万円
2015年01月01日バッグブランド「レスポートサック(LeSportsac)」が、フランスのファッションブランド「>オランピア・ル・タン(Olympia Le-Tan)」との初コラボレーションした。限定コレクション「Olympia Le-Tan for LeSportsac」を1月下旬に発売する。「ラブレター」をテーマに、幸せの象徴である白いハトやトランプ、ペンなど、オランピアが愛するキュートなモチーフがデザインされた三つのオリジナル柄が誕生。それをレスポートサックのリップストックナイロン生地にプリントした。機能性も考慮してデザインされたポーチやバッグなど23型に加え、オランピア・ル・タンを象徴するアイテム「ブッククラッチ」を彷彿とさせるブック型ポーチやトートバッグ5型をそろえる。価格は、ポーチ3,800円から、ブック型ポーチ8,200円、バッグ1万3,200円から。
2015年01月01日三越伊勢丹ホールディングスは、2015年初頭より、同社の企業メッセージとして「this is japan.」を同社グループ百貨店内やホームページを通じて発信する。同社は2011年4月から、日本の伝統・文化・美意識が作り出す価値を再認識し、新しい価値として客に提供する取り組み「ジャパン センセィズ(JAPAN SENSES)」を年間統一の営業施策として位置づけてきたが、2015年からはジャパン センセィズが担う役割を継続しながらも、その取り組みを更に深化させ、新たな企業メッセージとして「this is japan.」を設定。これを経営戦略レベルに位置付け、新たな店作りの基軸として、商品や販売サービスなど“世界に通じる日本の良さ”をグループを挙げて提案していく。「this is japan.」は、「これから未来に向かってあらたな百貨店を作り上げていく、三越伊勢丹グループの意志と行動の基盤、つまりは“心構え”を表す言葉」という。日本の四季が育んできた五感を生かし、商品、サービス、店内の装飾や環境などを通じて表現していく。具体的には、品ぞろえ、来店客に対する言葉使いや笑顔、客が何を望んでいるのかを察する想像力、客の言葉に耳を澄ませ聴き取る能力、品物を渡す時の心使いなど、同グループの「空間」で繰り広げられるすべてのコミュニケーションのあり方の中心に「this is japan.」という言葉を据えて、グループ全員の行動に磨きを掛けていく。メッセージのメインビジュアルモデルには、国木田彩良(くにきだ・さいら)を起用。国木田は小説家・国木田独歩の玄孫でロンドン生まれでパリ育ち。日本人の母親とイタリア人の父親を持つ。「自分のルーツである日本でモデルになりたい」と来日を決意し、2014年9月にデビューした。同社は、20歳になりそのルーツである日本を見いだし、そこで生きようと決意した彼女の姿に共感し、「this is japan.」を言葉で説明することなく“存在そのもの”で端的に象徴できるとして起用した。 「this is japan.」の発信手段としては、同グループ百貨店の店内でのポスター掲示(海外店舗含む)、基幹3店舗(伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店、銀座三越)の外装懸垂幕掲示ほか、同社スペシャルサイトにおいては1月1日以降、世界60言語に翻訳し公開する。
2015年01月01日「パフューム(Perfume)」は12月31日放送の第65回NHK紅白歌合戦にて、デザイナー・黒河内真衣子による「マメ(mame)」の衣装を着用して登場した。まとったアイテムは14-15AWと同様スズランの刺繍が施されたグリーン×ブラック×ホワイトのドレス。シースルーのレースやカッティングがセンシュアル。オープニングや司会の嵐と吉高由里子とのトークコーナーなど歌唱シーン以外で着用した。Perfumeは今回「クリンクリン(Cling Cling)」を歌唱。昨年に引き続き、ライゾマティクス(Rhizomatiks)の真鍋大度が手掛けた演出は、行灯を携えたドローン(マルチコプター)が舞い、最後にPerfume3人がキャッチするというもの。これらはwi-fiで制御された。パフォーマンス終了後、真鍋の公式インスタグラムにて最後のキャッチはPerfume3人からの提案と明かされた。真鍋は、「紅白2014無事完了!! 連日連夜お疲れ様でした。 Perfume最高です」とポストしている。また、振り付けを担当したMIKIKO先生はツイッターにて、直前に「緊張し過ぎてワクワクして来た」とポスト、終了直後には「号泣」とやり切ったつぶやきをアップした。
2014年12月31日人気連載「ムーン・リーの12星座×ファッション占い」年末特別版!西洋占星術師、ムーン・リー先生が鑑定する、12星座別2015年新春ラッキーファッションをお送りします。更に鑑定結果をもとに、伊勢丹新宿で見つかる開運アイテムをピックアップ。元日から開運スタイルに身を包み、1年を明るく装いましょう!■魚座(2.20 - 3.20)お正月休みが明けると忙しくなりそう。年始は家族や好きな人とのんびり過ごしてデトックスすると、災難回避できます。ファッションはガーリーでロマンティックなスタイルがオススメ。「ルール ロジェット(leur logette)」のカルガンラムコート(25万円)は、ラッキーカラーのベージュをベースに優しいピンクやパープル、グリーンで彩られ、まるでガーデンフラワーのような雰囲気。ガーリー&ラグジュアリーな気分で新年を過ごせそうです。【プロフィール/ムーン・リー】西洋占星術師。『numero』『mina』など数々の人気女性誌での連載やエッセイや書籍の執筆など実績多数。「怖いほど当たる!」鑑定士として話題を呼んでいる。当連載では12星座占いとファッションを融合させたハイブリッドな週間占いを提案。長年の鑑定や研究から導き出される開運のメッセージを届ける。
2014年12月31日