FASHION HEADLINEがお届けする新着記事一覧 (822/858)
三越伊勢丹は10月15日、今年のお歳暮商戦をスタートした。店頭のギフトセンター開設に先駆け、三越ではインターネット注文の受け付けを15日から開始。伊勢丹は10月22日からネット注文受け付けを開始する。商戦初日に日本橋三越で行われた“決起大会”には、“農業女子”が駆けつけ、自身が作った食材で商品化されたお歳暮をアピールした。今年の三越のお歳暮は、同店シンボルの“ライオン像”が設置され100年を記念した同店限定品が注目のアイテム。「ライオン最中茶漬け」(5,000円)は、三越ライオン像が型どられた最中種の中にあられときざみ海苔が入り、別添のだし、あわび、お茶は、フリーズドライ製法で風味をそのまま閉じ込めたという。別添素材を乗せ、最中を割って中身を出し、湯を注いで食べれば絶品だそうだ。お歳暮の定番ビールも三越ライオンとコラボレーションする。「サントリーザ・プレミアム・モルツオリジナルラベル瓶」(5,000円)からは、小瓶のラベルと王冠に三越ライオン像がデザインされ、姿を型どった栓抜きもセットでついてくるプレミアムなギフト。ヨーロッパの伝統製法を大切にした洋菓子の老舗「ロイスダール(RUYSDAEL)」からは、ライオン像のロゴ入りチョコレート(5,000円)も販売される。同店初企画となる“農業女子ギフト”も同店一押し。会場に駆け付けた山形県の農業女子は、「ガールズ農場米詰合せ」(5,000円)を紹介。山形を代表するブランド米つや姫“姫米(ひめまい)”をはじめ、古代米をブレンドした“彩米(いろどりまい)”、枝豆のような香りが食欲をそそる“香米(かおりまい)”など、合計5種類の米を詰め合わせたセットをアピールした。埼玉県の農業女子は「ペニンシュラホテルの点心セット」(5,000円)を紹介。このセットは、香り豊かな原木椎茸が入ったもち米の焼売や、海老ニラ饅頭、ザ・ペニンシュラ香港発祥のX.O.醤を練り込んで仕上げたという肉まん、焼売の詰め合わせ。この椎茸はナラの原木に種を植え、自然の紀行を利用しながら約2年掛けて栽培するそうだ。農業女子とは、日々の生活や仕事、自然との関わりの中で培った知恵をさまざまな企業のシーズと結びつけ、商品やサービスを発信していく女性農業者のプロジェクトで農林水産省が推奨しており、三越伊勢丹は2014年から参画している。このほか、同店では世界から注目を浴びている無形文化遺産・和食に着目。和食にとっては欠かせない旨みの柱となるだしにこだわったお歳暮を用意した。京料理のたん熊北店の「甘鯛とさわらの京風寄せ鍋」(1万円)は、繊細な京料理の味わいを引き出すために、質の高い“一等検”の利尻昆布を使用。枕崎産の鰹節を加えてとった上品なだしに、鯛の骨を焼いて煮出しただしを合わせて、贅沢な鍋だしを作り上げた。鍋の具は甘鯛やさわら、車海老などだ。また、同店ではお歳暮だけでなく、クリスマスギフト関連の商品展開も充実している。毎年、人気を博すという高橋常政によって描かれたサンタがパッケージとなる「三越クリスマスストーリーズ」はもちろん、クリスマスの子供用向けギフトも用意。「プレゼントとうさぎのそりをひいたコートの女の子・リースを持った男の子のセット」(5,500円)は、子供達と家を見守り、クリスマスにはサンタの手伝いをする妖精“ニッセ”が素朴で温かみのある聖夜の雰囲気を醸し出している。日本橋三越本店と伊勢丹新宿本店の店頭ギフトセンターが開設されるのは11月5日から。
2014年10月17日メルセデス・ベンツ日本は、同社の最上級スポーティークーペとなる「新型 Sクラス クーペ」のローンチパーティー「UNVEIL」を10月10日に開催した。六本木にあるショールーム「メルセデス・ベンツ コネクション」には、新型クーペの姿を一目見ようと約500人のゲストが来場。女優・モデルのジェラ・マリアーノ、タレント・モデルのアンミカやモデルのKelly、タレント・女優の吉岡美穂、ミュージシャンの清春、タレント・モデルのマリエなど、幅広い業界から様々なゲストが祝福に駆け付けた。会場ではレッドカーペットが招待客を出迎え、夏木マリによるサプライズライブを始め、ポールダンスやコントーションダンスなどのパフォーマンスも行われ、新クーペがもたらす官能的な世界を予感させた。Sクラスクーペというブランドネームは、実に18年ぶりの復活となる。“モダンラグジュアリー&インテリジェンス”というコンセプトのもと、既存の最上級クーペ「CLクラス」をフルモデルチェンジした。究極のクーペフォルムを追求した他、専用LEDハイパフォーマンスヘッドライトには、片側47個のスワロフスキークリスタルを搭載。レーダーやカメラと連動した安全運転支援システムを、世界で初めて実用化した。
2014年10月16日“アートのチカラで人に元気、街に活気”というコンセプトの下、福岡県内のギャラリーや美術館などが参加するイベント「FUKUOKA ART WALK アートをたずねる月 2014」が10月31日まで開催されている。これは毎年10月に行われるイベントで、九州国立博物館、福岡県立美術館、福岡市美術館を始めとする、芸術の秋を満喫出来る約70ヶ所のスポットを紹介するアートマップを配布するもの。マップはスタンプラリーの台紙を兼ねており、10ヶ所のスポットを回ると先着でプレゼントがもらえる。「プリティーグリーン(Pretty Green)」のノベルティーの他、Tシャツ、手ぬぐい、アートギフトボックス、キーホルダー、トートバック、美術館のチケットなど、様々なアーティストのオリジナル作品を用意した。また、今年はイベント10周年を記念して、福岡で活動中のアーティストにフォーカスしている。アートマップの表紙を飾るのは、福岡出身のアーティスト柴田貴志。同氏は線描表現による絵画作品や画用木炭を使用したライブペイントなどを手掛けており、その作品が18日から31日までプリティグリーン福岡店で展示される予定。18日にはオープニングイベントとして、11時よりライブドローイングが行われる他、16時30分からトークショーが開催される。
2014年10月16日伊勢丹新宿店の地下2階ビューティアポセカリーは「10年後も美しく健康であるために」をコンセプトに掲げ、心身の美しさをサポートするアイテムを展開している。ナチュラルコスメやボディケア、ヘアケアアイテムに加え、食や書籍、クリニックなど多方面から美と健康のためのコンテンツを提案する。今回はオーストラリアをテーマに、コスメブランド、スキンケアブランドから選りすぐった4ブランドをご紹介。元々肥沃さに乏しく、非生産的だと言われているオーストラリアだが、そんな過酷な地で生成された成分はたくましく栄養・効能が非常に高い。現在、オーガニック先進国として同国の製法技術が注目されているという。自然のリズムや大地のサイクルと調和することで、健やかな美しい肌をつくることが出来るという理念の下、製品作りをしているスキンケアブランド「ジュリーク(Jurlique)」。製品の約95%が自然由来であることを心掛け、南オーストラリアのアデレードにある自社のジュリーク農園で、健康な土壌作りから始まり、栽培、手摘みでの収穫、選別まで丁寧に生産されている。同ブランドで売上1位を誇るシグネチャーアイテムは「クレンジング ローションリプレニッシング ドライスキン」(200ml/4,700円)。ミルクタイプで保湿をしながら優しくメイクオフ出来る。ミスト状の化粧水「ローズミスト バランジング(100ml/4,500円)」は、ボトル1本に品種改良していない「アンティークローズ」の花びら約8,000枚を閉じ込め、芳醇な香りが特徴。その他にも、ボディケア・ヘアケアアイテム、フレグランスオイル、お試しや旅行にもおすすめなキット商品など、豊富なラインアップ。自分用だけでなくギフト用にも購入する人も多いとか。オーストラリアならではのネーミングの「コアラベビー(KOALA Baby)」は、オーナー自身の子供がアトピーを患ったことをきっかけに、母子で一緒に使える製品作りたいという考えから生まれたスキンケアブランド。化学的な成分や香料を一切使用せず、化粧品では大部分を占める水の代わりにアロエベラ液汁を使うことで、全商品オーガニック配合率98%以上を実現。栽培、収穫、加工までの工程、設備にオーガニック認証を得ている。コーンスターチとホワイトクレイを使用した「オーガニック ベビーパウダー」(1,500円)は、汗をかきやすい部分に叩いて使うと肌をさらさらに保つことが出来、新生児のオムツかぶれや、大人は夏場やお風呂上りなどに使用するのがよいという。乾燥や肌荒れが気になる時には「オーガニック ベビーバーム」(3,500円)もおすすめ。伸びが良く、刺激から守ってくれるバリア機能もある同製品は産婦人科でおすすめしているところもあるという。オーガニック成分配合率99.70%のミストジェル化粧水「オーガニック ジェルスプレー」(2,800円)は、湿度が低くなる冬はもちろん、日差しを浴びた肌にも効果的。1987年にメルボルンで誕生した「イソップ(Aesop)」は、ユニセックスのボタニカルスキンケアブランド。東京、大阪、京都など全国に八つの直営店を持ち、2003年には「パークハイアット東京」のアメニティーとしても導入されており、既にご存知、ご愛用の方も多いかもしれない。全約300商品を展開する内、ここビューティーアポセカリーではボディー&ヘアケアアイテムを中心に扱う。そんな中から秋冬、特におすすめしたいのは定番商品の「レスレクション ハンドバーム」(75ml/2,500円、500ml/1万円)。殺菌力、保温性が高く、ボディー全体にも使うことが出来る。容量75mlのチューブタイプは携帯用に便利。続いて全国的に人気が高いのは「ボディクレンザー」(200ml/2,500円、500ml/4,700円)。特に、全ての肌質に使える「ボディクレンザー 11」は、肌の乾燥を防ぎながら洗え、ゼラニウムの爽快感が好評を得ているクレンジングジェル。その他にも、スパイシーな香りの「ボディクレンザー コリアンダーやローズオイルを配合した「ボディクレンザーダマスカン」などがそろう。最後にご紹介するのは、ゴールドコースト生まれの「ズイ オーガニック(Zuii ORGANIC)」は、メイクアップと同時にスキンケアが出来るスキンケアカラーコスメブランド。規格認定されたバラ、カモミールなどのオーガニック草花を乾燥、粉砕したパウダーを原料に含む。生産工場はオーストラリア政府公認「オーガニックフード加工者認定許可(OFC)」を取得。豊富なカラーバリエーションも特徴で全8品目、81色を展開している。「フローラアイシャドウ」(各2,600円)はチークとしても使える。
2014年10月16日1930年に竣工された銀座4丁目の名古屋商工会館で、10月16日より『THEMIRROR』展がスタートした。11月9日までの開催期間中、1日400人限定、完全前売り予約入れ替えという斬新なスタイルを起用した同展は、80余年の歴史あるレトロ感満載の建物ならではの試みといえる。「Hold the Mirror up to nature. いまアートの鏡が真実を映す」のキャッチコピーと共に、かつてイギリスの劇作家・シェイクスピアが「芝居すなわち芸術とはこの世のありようを鏡に映し出すことだ」とハムレットに語らせたように、銀座に出現するスペース『THE MIRROR』も、次の時代の真実を映す鏡となることを主旨としている。建物は6階建て、展示面積は900平方メートル、18部屋。大御所から新進気鋭のアーティストまで、本展のコンセプトに基づき、1ヶ所に集結した様々な作品の展示は、各階ごとに異なる趣を醸し、観る者に異国を訪れたような驚きの連続を与えてくれる。展覧会タイトルのデザインは浅葉克己。1階エントランスの受付周辺のデザインは内田繁。足を踏み入れると、そこにはしなやかに動くガラスの生き物、イルカのように呼吸するガラスの物体が展示されている。生命体ではないのに、空気の働きによってあたかも生きているように動く作品は、小松宏誠と三好賢聖によって作られた。2階では、“自然の偉大さ”を空間いっぱいに表現したフランシス真悟の「枯山水サラウンディング」が出迎えてくれる。「視覚的、聴覚的に作った」という同作は、様々な色彩、動き、感情の詰まった水平線・地平線と、地上の現実音と人工音を組み合わせた独自のサウンドから成るもの。眺めれば眺めるほど、絵の中に包まれていくような心地良いスリルが体感できる。ロンドン在住のアーティスト・さわひらきによる映像作品は、本人の幽体離脱の体験を元にして作られたという。映像の映しだされるスクリーンの両脇にある鏡はスピーカー。暗闇の中、視覚と聴覚をじかに刺激され、幻想的な世界へと誘う。「ミュージアムショップ」は、小池一子のキュレーションのもと、トラフ建築設計事務所がデザインした小さなミュージアム。「ヨーロッパでルネッサンス期にはじまった博物館の原型“Cabinet de curiosite”でも、ワニは人気のアイテムでした。この空間にもワニがいることは面白い一致」と総合ディレクターの清水敏夫氏。タムラサトルの回転するワニの集合体「スピンクロコダイル・ガーデン・ミ二」他、ここに展示された作品は購入可能だ。同階に展示されている内田繁の茶室では、期間中、茶がもてなされる。銀座の喧騒の中におりたった静謐の空間はひときわ雅。THE MIRRORの建築に触発された作品を映像でみせるフロリアン・クラールの部屋も必見。建物の中にもう一つの建物をつくるという作家の発想を体感できるだろう。3階は見どころ満載。まずは、小池一子のキュレーションによる建築家・藤森輝信と写真家・ローランド・ハーゲンバーグの部屋。これまでにも木・草・土・炭など素材を単なる材料としてではなく、建築の意味そのものとして取り入れてきた藤森が掲げた今回のテーマは「コウノトリ」。スケッチ・ミニチュアの模型から実際の「鸛庵(こうのとりあん)」の制作映像を一挙公開。記憶を可視化する作家・土屋公雄や本展のためにフランスより来日し、現場での作品制作を行ったニコラ・ビュフ、タムラサトルの作品も展示。同階で最も印象深かったのは、名和晃平の部屋だ。記者内覧会の最中、「モーメント」と題された完成作品に囲まれる中、アーティスト本人は、本展のための壁画「カタリスト」の制作真っ最中だった。構図など計画的なものは何ひとつなく、「今この場で思いつくままに創っています」と同氏。4階は、「人間と自然の関わりをさまざまな作家の作品を通じて考えるフロア」。自然を撮る写真家、韓国のベー・ビヨンウや刺繍による美的世界を生み出す宮田彩加他、森万里子、神馬啓佑、尾関幹人、渡辺元佳、流麻二果、畠山直哉、堂本右美など錚々たるアーティストの作品がずらりと並ぶ。中でも、山上渡による天変地異の前と後に描かれた二幅対の作品、「セカイノセカイ」と「通過儀礼」は際立っていた。「2011年3月11日に起きた大地震の前と後では、人々の現実をみつめる目は大きく変わりましたよね。僕自身も、それを表現するべく、動物と植物の中間にある粘菌をモチーフに、地震前のファンタスティックな世界から、より現実を見る視線を表現したいと思いました」(山上氏)。展覧会はいよいよクライマックスへ。5階の中央には、ブルガリとのコラボレーションで知られる世界的彫刻家、アニッシュ・カプーアによる逸品が展示されている。全宇宙を写し出し、飲み込むような、無駄を削ぎ落した銀一色の崇高な一作。その向かいには、四川省の山奥にあるチベットの画僧が描いたタンカが飾られている。「この作品には過去、現在、未来の仏が描かれており、同展に時間軸的広がりを与えている」と総合ディレクターの清水氏。わずか15歳で1917年に岸田劉生の絵画展に参加した宮脇晴による自画像の他、中西夏之の貴重な作品も。同フロアには、松岡正剛の屋根裏部屋こと「松岡正剛のブックウェア」が出現。「本を着るくらい、本にかこまれる」ことを主旨とした“ライブラリー”の空間には、松岡がセレクトした2000冊の本と共に、赤字ゲラ、ドローイングなど本にまつわる未公開資料を展示。屋根裏部屋なのに屋根はなく“五色の雲”で演出した隅研吾のデザインは実に粋。頂上の6階には、西野達による“ありえない空間”が実現されている。来たる11月2日、日比谷界隈にて“ミラーボールカー”なる作品と共に、街そのものをクラブに変えるイベントも行われる予定だ。同展の開催にあたり、「銀座グランドホテル」と「デミルクスビームス銀座」で特別展示も同時開催される。ベー・ビヨンウ、山上渡、渡辺元佳などのアーティストが参加予定。また「THE MIRRORレクチャーシリーズ」と題して、浅葉克己、隅研吾、高橋純、小池一子、松岡正剛などの講師を招き、アート&デザイン、銀座、松岡正剛、学習院女子大学アートマネジメント国際セミナーシリーズなど、多岐にわたるプログラムも満載。“鏡”を思わせるシルバー箔を施したヘソ(heso)によるスタッフのユニフォームにも、徹底したこだわりが見られる。期間中、1階では博物館明治村開村50周年記念『デザインの黎明』も開催される。今回は日比谷にあった『鹿鳴館』の家具、宮廷家具を展示し、黎明期のインテリアデザインを紹介する。【イベント情報】Hold the Mirror up to nature THE MIRROR会場:名古屋商工会館住所:東京都中央区銀座4-3-6会期:10月16日から11月9日時間:13:00から21:00休館日:月曜日前売り券:チケットA(13:00から17:00)1,000円チケットB(17:00から21:00)1,000円※各回限定200枚。完全前売り予約入れ替え制。会場での当日券の販売は行っていない
2014年10月16日伊勢丹新宿店本館2階センターパーク/TOKYO解放区に「ミントデザインズ(mintdesigns)」のポップアップストアがオープンした。「100%メイド・イン・ニッポン」をテーマに、同ブランドの日本製アイテムを紹介している。10月28日まで。同ブランドは、製品の約95%が日本製。全国津々浦々の優れた職人達の丁寧な作業に支えられて完成したアイテムを発信し続けている。その事実をより多くの人に理解してもらいたいとの想いを込めて、会期中は、店舗外壁の一角に生産者たちのポートフォリオを集めたミニギャラリーも開設される。ギャラリーではミントデザインズの製品を手掛ける職人らが、自分達が作ったものを纏った写真が掲げられる。埼玉の縫製工場、東京の捺染工場、パターンメーカー、神奈川のレース工房などで働く男女が思い思いの着こなしを披露したことで、「一つひとつのアイテムがどのように世界を彩るか」を垣間見ることができる展示となっている。会場には同ブランドの秋冬コレクションや限定アイテムも多数展開する。「100%メイド・イン・ニッポン」限定アイテムとしては、葛飾北斎が描く北斎漫画をモチーフにした「北斎漫画×ミントデザインズ」柄シリーズだ。トップス(2万4,000円)、ワンピース(3万6,000円)のいずれのアイテムにも、ユニークな柄が落としこまれているのがポイント。同アイテムの誕生経緯について担当バイヤーは、「“クールジャパン”というと、アニメや漫画を通して日本のカルチャーを発信するイメージがある。そこで、漫画やアニメの原点に立ち返って製品作りを考えたところ、北斎漫画を取り込んではどうかという話になった」とコメント。その他、同店限定アイテムとして、袖がレザーで見頃がウールのジャケット(5万2,000円)、ロング丈のスタジアムコート(6万8,000円)のほか、ドールモチーフのスタッズがデザインされたクラッチバッグ(6万円)などの同店限定アイテムがそろう。
2014年10月16日多くの有名デザイナーを輩出したベルギーのアントワープ王立芸術アカデミー出身である、日本人デザイナーの中章氏が、自身のブランド「アキラ ナカ(AKIRA NAKA)」を14-15AWシーズンより刷新。その第一弾を、新宿伊勢丹のみで限定コレクションとして発売した。本コレクションでは、海外のラグジュアリーブランドに認められる存在ながらも国内ではあまり知られていない日本の工場を活用し、日本の繊維技術を自身のコレクションを通じて世界に発信する。このコレクションにはどのような日本の技術が取り入れられたのか。新生「ナカ アキラ」や生産背景、そこに携わる職人達とのかかわり、海外へ進出するにあたってのビジネス戦略に至るまで、デザイナーの中氏に詳しく話を聞いた。――「アキラ ナカ」が新しく生まれ変わるに至った経緯をお聞かせください。ブランド設立以来アントワープ(ベルギー)で学んだコンセプチュアルな作風を続けていたのですが、東日本大震災を機に大きく変化をしました。それまでは自分のクリエーションを形にするという自己に向かうものづくりでしたが、その時以来社会に価値を生み出すためにクリエーションを使って行こうという思いに変化しました。その時はまだコンテンポラリーというくくりもまだなかった頃で、「アキラ ナカ」というブランドは“手頃な価格で手に入る贅沢品”という意味を持つ「アフォーダブルラグジュアリー」を目指しました。日本の人が日常に取り入れてポジティブになれる、社会的に価値のある洋服を作りたかったのが理由です。日本で“高級既製服”のことを指すプレタポルテをやっていたので「デイリーに着られるプレタポルテ」という新しいブランドコンセプトを立てました。その後数年が経ち徐々に知名度も上がっていく中で、次のステージへのステップアップを考える時期に来ました。ただデイリーに着やすいとか、便利で可愛くてお洒落なプレタポルテというのではなく、しっかりとデザイナーズレーベルとしての提案をしていく必要性があると感じるようになって。自分達はインターナショナルのカテゴリーでくくられるところでものづくりしているので、グローバルに展開していくために“転換”を図ろうという時期にきたと感じています。――海外へ活動範囲を広げていくということですね。具体的にはどのような活動を予定していますか。来年9月からヨーロッパで展示会を開くことにしました。しかしヨーロッパへ進出するにあたって、便利で価格が安いデイリーアイテムを作っているようでは、絶対にあちらでは生き残れません。欧州で見てもらうためには、更に主張のあるテキスタイルを使って、デザインももう一歩踏み込んだものを作っていかなければなりません。それを“メイドインジャパンで作っていこう”という思いがあります。――すべて日本製の素材を使って展開していこうということでしょうか。そうです。日本の技術は大変優れていますし海外のコレクションレーベルでは実際に日本の素材が多く使われています。「友禅で着物をつくる」とかじゃなく例えばそれがテーラードジャケットとしても、“日本人のモノ作り”をすれば、日本の味が必ず出ます。それが自分のレーベルにとっては大きな力になると考えています。――アントワープで世界レベルの優秀な人材や技術に触れてきた中さんが、海外へ進出するにあたり、必要な要素が“ジャパンのモノ作りとおっしゃるのに興味を惹かれました。海外で生活して来たことで自分が日本人であることを意識するようになったからだと思います。デザイナーとしてアイデンティティーをもって海外に出て行くにあたって、日本の本当に良しとされているものや力のあるものを集めるのは必然のことだと感じています。――日本の良さをクリエーションにしたときに勝てると思う理由は何でしょうか。エディターやバイヤーなど、世界を見てきた人だと分かると思いますが、僕が思う“デザイン”というのは、日本とイタリアのもの。日本人とイタリア人は、これまで培ってきたものを突き詰める姿勢や美徳があります。例えば同じことをして同じ成果だったとしても3年やったのものと10年やったものとでは全然捉え方が違っていて、10年継続したほうは「匠」と呼ばれる。何かを突き詰めること、継続していくこと、向かい続けることに対して、リスペクトを持てる民族です。そういう意味で日本は、実は世界でも非常に稀な“デザイナーが多く排出されるべき土壌”であり、日本人はデザイナー向きの人種。ただ教育の問題であまり出てきていないだけだと思っています。――日本の技術や人材が、もっとファッションのフィールドで活きてこなければいけないと。デザイナーという括りでは少ないけれど、作り手として世界で光っている日本人はたくさんいます。ビッグメゾンのパタンナーには日本人が多く起用されていますし。さきほど申し上げたように海外コレクションでは多くのビッグメゾンが日本の生地を使っています。現在、アメリカの大きいブランドがどんどん北陸に入ってきて工場を押さえている現状もあります。――今回の伊勢丹限定ラインも様々な日本の素材メーカーを起用していますが、特に秀でているところを一つ挙げるとしたらどこでしょうか。一つは難しいですが敢えて挙げるとすれば、「カナーレ」と「藤本商店」でしょうか。テキスタイルを織れる業者はいますが、糸の段階からオリジナル企画をして作り上げる「カナーレ」はすごいです。ものすごく手間をかけてクチュール的なものづくりをしています。「藤本商店」はもともと着物を作っていたところで、シルクに対して優れた技術を持っている会社です。ディオールやエルメスなど様々なメゾンからも依頼を受けています。プレタポルテで使うために必要な表情を出す為に、その生地に使われている糸の撚りにまでこだわりを持ち、糸の段階から服地の仕上がりが考えられています。シルクウールのボンディングパンツは「藤本商店」の生地を使っていますが、非常に良く仕上がったと感じています。値段はある程度しますが、それだけの価値は必ずあるものです。海外のラグジュアリーブランドと素材も縫製も同レベル、そしてシルエットは日本人向けに計算されたパターンを採用しています。このパンツはトップスのスタイリングを選ばず、シンプルなTシャツであってもスタイル自体を引き上げる力があります。――多くの若い人たちがファストファッションに傾倒しているというデータが出てくるという現状の中、デザイン性が強いものでさらに高い価格となれば、難しさもあると思いますが、そこはどう捉えていますか。お洒落でパッと着れる便利な服は、今市場に沢山あります。けれど”この服でしか感じられない高揚感”や”この服を着てしか見れない景色”のような感覚をもった服は少なく、だからこそそんな洋服がもっと必要だと感じています。最近SHOWSTUDIO(フォトグラファーのニック・ナイト手掛けるファッションサイト)、で取り上げられていたのが「JWアンダーソン」の服でした。購入した当時に肩幅に違和感を覚えていたが、着ていくことでそれが自分の新しいスタイルになり、そこにはその服でしか感じられないものや引き出せない感覚があるという内容のものでした。この場合、その人が服に追いついているのか、また逆なのかは分かりませんがそういう現象はその服でしか成し得ないものです。そしてそこに対しての価値を含めての価格なのだと思います。購入に至るには、その服を着てでないと見られない風景があるという、“この部分の価値”を説く人も必要になってきます。――お客さんと直に接する、販売するスタッフのことですね。実際に接客してみると、「高いし、着るの難しそうなので考えます」とお客様には言われてしまいます。お客様にとってはその服を着るためにリスクを持つわけですから、それはある意味で当然の反応と言えます。でもそこで「安くします」ではなくて、「この服はあなたに新しい感覚や特別な高揚感をもたらすことが出来ます。この価格にはそのような力も含まれています」と伝える。目に見える表層的なことだけではなく、ファッションが持つ深層の部分、本来ファッションが持ちうる力や影響力もお客様に提供して行くということ。実際着た時に、これって大丈夫なのかなという不安に陥るのはよくあることですが、買う方も勧める方もその部分を楽しむことが大事。本当にファッションを楽しむって、肩が綺麗に見えるとか落ち感がどう出るとかそういうところを超えたものだと思うんです。そういう服をもっともっとデザインしていくべきなのが、プレタポルテなんだと僕は思っています。――少なくとも、プレタポルテはそういう考え方であるべきだと。「洋服」というものに何百年という歴史を持ったヨーロッパの人達が求めているものですから。それを今後しっかりとグローバルに展開していくために、伊勢丹のインターナショナル売り場で置くものは、僕の中でこういうもの(今回のコレクション)だと感じています。ただ着易く便利なものだけを置いていたのでは意味がない。主張も強く売りやすいものばかりではありませんが、いかに理解して買ってもらえるかだと思っています。そう言う意味では、お客様に何をどのように届けるのか、届くべきなのかを考えています。――しっかりと売り手のことまで考えているのですね。今は少なくなりましたが、消化率のことを指摘されることもありました。消化率とデザインのことって一番指摘しやすいのです、それはイメージで捉えることですから。でもただデザインだけに原因があると安易に考えるのは違うと思っています。(売り手が)本当にいい出会いを演出できていたのか等、様々な側面も考慮する必要があります。もちろん売れない理由について、デザインはデザインで考えるのは当然なので、責任転嫁するつもりはありません。ただ、売る人はその服を着た後のこともきちんと理解して、その洋服が語るストーリーをしっかり伝えることができていたのかと。そこまでした上でダメであれば、お客様が何を求めているか僕たちがもう一度根本的に考える必要があると思います。――生まれ変わったコレクションが、どう展開されるか楽しみですね。伊勢丹は百貨店のモデルケース。周りに合わせた客観性ではなく主観を持ってやっているのが伊勢丹のイメージです。「理念がある、百貨を売る、ミュージアムである」というコンセプトを感じ、それに適ったことを導入している。本来は売り場面積を狭めるってなかなか出来ないですが、これで売り上げが伸びているって素晴らしいと思います。成功したのはしっかりとブランディング出来るマネージャーが居たからではないでしょうか。僕からのお願いは、自社のモデルケースだけ残すのではなくて様々なノウハウを公開して欲しいなと。ビジネスとして大きく捉えたときに、何かの形で伊勢丹の成功ケースが周りにもっと普及していったらいいなと思います。――ビジネスの話が少し出ましたが、海外進出においてのビジネス戦略というものは考えていますか?もちろん考えています。ヨーロッパに憧れでいくつもりはありません。アントワープで学んだというのも大きいですが、最初からグローバルなビジネスをしたいという思いがありました。アントワープで共に学んだ友人も名立たるメゾンで仕事をしていますが、海外のレーベルがすごいのはチームワークだと思います。それぞれの匠がみんな手を繋いでやっている。海外のメゾンと同等のものを築いていくには、チームが同じ理念を共有し、強さをもった人材を集めて行くことが必要になります。――海外ブランドはチームワークが優れているということですが、具体的にはどういった部分が日本と違うのでしょうか。バレンシアガやプラダなど本当に強いブランドと同じフロアで自身のブランドも展開してみて、この差は何だろうと考えた時期がありました。もちろん歴史というものがあるのですが、違いはやはり総合力だと思いました。アメリカに、「チェーンの強さは最も弱いリング次第」ということわざがあります。集団の力はそれを構成する最も弱いメンバーに左右されるということを意味していて、他がどんなに強くても一番弱いリングがある限り、そのチェーンはその弱いリング以上の強さを持てないという意味です。クリエーティブなデザイナー、パタンナー、それを支える経営のブレーンすべてが、チームには必要です。その全てを高い位置で備えたのが欧州のブランドだと思います。日本には、まだそういった海外のメゾンと肩を並べられるような“チーム力”を備えたブランドが少ないのが現状だと思います。――日本は総合力がないということですが、改善の余地はどこにあると考えますか?産業は企業の集まりであって、1企業の成功は、ソフトが良ければOKかというとそうでない。正しいコミュニケーションがあって正しいチャンネルがあって、そこから正しい戦略とマネジメントが組めます。アレキサンダー・ワンが成功したのは、ブランドの規模拡大に合わせて大手からブレーンを抜いて、しっかりと戦略を立てたからだと伺っています。それまでアレックスの父親が担っていたことを、元ルイ・ヴィトンのロドリゴ・バザンがそれまでの経験を生かし、手腕を奮ってブランドを導きました。どのようにブランドが育ち、どのようにして背景を保てるか。結局、ビジョンをマッチングさせられる戦略を持ったディレクターが必要なのです。例えば、バーバリーのCEOがアップルにいくといった、違うフィールドで活躍した人材を引き抜くというのが日本ではあまり見られません。デザインじゃなく、マネジメントサイドとして海外のビッグメゾンで経験を積み、それを日本に持ち帰り、日本の背景を使ってブランドを成功に導ける、そういうマップを描ける人が必要だと思います。――マネジメントやブランディングという部分は非常に難しく、日本の企業は重要性を正しく理解している人が少ないのかもしれません。僕は、海外で企業経営をしていた友人を自分の会社へ招きました。ファッション以外の海外の大手企業でマネジメント経験を積んだブレーンを連れてくることで、利益率に対する感覚も変わりました。ファッションのヒストリーを学ぶよりも、スティーブ・ジョブズなど他の分野で成功している人達が今どのように成功を勝ち得たのかというマインドを学んだほうがいいと思っています。ファッションで日本が幸せになっていくというそんなマップを描いていますが、そのような長期ビジョンにおいてはどうしたら自分のブランドの成長と共に背景にいる企業が成長していけるのか、どうしたら僕の家族も社員も、服を生産しているその家族までもが幸せになっていくのか継続性のあるWIN-WINを考える事が重要だと思います。――すごいですね。短期間で驚くほどの飛躍ではないでしょうか。戦略を持ってしっかりとしたチームを組めば、間違いなくビジネスは上手く行くと信じています。その仕組みをどうやって日本で築いていくかが課題です。若手のデザイナーに「いつが世に出て行くデビューのタイミングなのか?」と聞かれるのですが、そういう考えであればいつまで経っても出て行かないほうがいいと伝えます。なにか運命的なことがあって、リンクして売れていく。そんなビジネスは永続しないと思います。若手のデザイナーは才能があれば、いつの日かチャンネルがマッチしてポンと売れていくのではないかという夢を見ていることが多い。バイヤーの方でも、デザイナーの才能があるから売れると思う人がまだいたりします。デザイナーの才能や先見性は確実に必要ですが、しっかりとしたブランディングとマネジメントによって戦略的に育っていくものだと思います。でもそれが意外と認知されていないのではないでしょうか。オンリーワンを作ろうと言っても、ディレクションもされていないので、オンリーワンはいつまで経ってもオンリーワンのままでしかない。そこにどんな価値が出てくるか、どうやったら出せるのかまでかは考えられていないケースが多いのです。――では、ディレクターが担う具体的な役割というのはどういったことでしょうか。一時期の日本のサッカーと同じで、選手のポテンシャルは高いけど監督が居ないのでレベルが上がらないという状況。日本のファッションブランドの現状はそれに近いかもしれません。ブランドを育てるノウハウを持った経験値の高いディレクターが少ない。以前、某社にコンサルティングのような立場で呼ばれたことがあるのですが、デザイナーさんとのコラボレーションが行われていました。でも現場では生地の提供、デザインの提供で完結していて、その企画ベースから生まれる次の発想やディレクションが残っていない状況でした。そしてその企画を評価しようとする視点が設けられず企画自体で終了していました。これでは互いのドライブに繋がって行かない。企業もデザイナーも戦略を持って1を2に、2を4にと流れを生み出して行かなくては行けないと思います。そんな側面を多面的に観察しバックアップして行くことがディレクターに求められているのではないでしょうか?――確かに海外では職人が大事にされていて、最初から最後まですべての工程が繋がっているという考え方が多いですね。弊社ではルックブックが出来上がったら、完成まで携わって下さった付属屋、生地背景、縫製工場、パタンナーさんなど全社に送ります。パソコンが先方にない場合はプリントアウトして渡します。そうすると「中さんのところからこれ届いたよ、こんな風になったんだ」と工場の皆さんがルックブックを見て喜んでくれる。「テレビでタレントさんが御社が作った服を着るから見て下さい」と連絡すると、社員の方々は休憩時間を作って見てくれますし、自分達が作った服がテレビに出ているのを見るとモチベーションが上がります。企画展で作ったビジュアル等は持ち帰って工場に届けます。古いミシン場のある工場という雰囲気なのですが、モデルさんが綺麗に服を着こなしたキャンペーンパネルを職場に飾っていると、同業者や近隣の人達との話題にも繋がるそうです。一度、縫製業者の方を伊勢丹の売り場にお呼びしたことがあります。実際に売り場に自分の縫った服が展示されているのを見て、色々な思いや動機に繋がったと仰っていました。大手メゾンなど様々な店舗を一緒に見て回ったのですが、同じ洋服を縫う職人としてそこにある多くの服から多くを感じたと言われました。「自分はセリーヌの縫子さんと顔を合わせることはないけれど、モノを見ると呼吸がわかる」と言われていました。そこには服を通じた阿吽(あうん)のコミュニケーションがあって、「自分も更に踏み込んだモノ作りしなければならない」という想いに繋がったそうです。職人さん達には職人さん達のストーリーがあり、それはしっかりと語られるべきことであり、大事にしなくてはならないものなのです。――素敵なエピソードですね。そういう優秀な方々との仕事を続けることが、ブランドとしては大事だと捉えています。仕事の依頼を増やす事でお互いの生産効率を上げたり、様々な状況をシェアすることで理念やビジョンも共有する。こうして生産背景がチームになっていくのだと思います。僕はそのような状況を築いて行くためにはビジョンを持つデザイナーが生地産地や生産背景に直接出向くべきだと思っています。「弊社の船はこういう状態ですが、今後はこうなっていく予定です。このビジョンに共感して頂けるようであれば一緒に船に乗って頂けませんか」とお願いする為に。僕のチームと言ったら失礼ですが、一緒にモノ作りをしてくださっている方々は本当に意識が高いと感じています。10月15日から、まずは伊勢丹限定コレクションが発表されますが、海外での活動も含め、今後の「アキラ ナカ」に注目して頂けたら幸いです。【プロフィール】中章(なか・あきら)アントワープ王立芸術アカデミー出身。在学中にルイ・ヴィトンプロジェクトに参加する。また「DELVAUX D-175PROJECT」のデザイナーに、05年には「イェール国際新人フェスティバル」デザイナーに選出され、PUNTO-SETAよりテキスタイルサポートアワードを受賞。ニットデザイナーEls Arnolsに師事。06年に帰国した後、翌年「ポエジー(POESIE)」をスタート。08年AWで東京コレクションに参加。同年6月にレーベル名を「アキラ ナカ(AKIRA NAKA)」に変更した。
2014年10月16日ミラノのコレクションブランド「ポーツ 1961(PORTS 1961)」が、アンディ・ウォーホル(Andy Warhol)をプリントした特別コレクションを制作。六本木のセレクトショップ「リステア(RESTIR)」で10月28日まで作品展示と限定商品の発売をしている。ウェブサイトでも販売予定。今コレクションは、ニューヨークのフォトグラファー、クリストファー・マコス(CHRISTOPHER MAKOS)が公私共に親交の深かったアンディ・ウォーホルを撮影したポートレートを使用して製作。マコスの師であるアメリカのアーティスト、マン・レイ(Man Ray)が、かつてマルセル・デュシャンの別人格の女性、ローズ・セラヴィを撮影した作品へのオマージュとして、ウォーホルが女性のような姿で写し出されたプリントをもとに、Tシャツやスウェットシャツ、バッグなどを特別にデザインした。また日本限定アイテムとしてウォーホルをカットワークで描いた左右非対称のサルエルパンツ(5万500円)を用意している。PORTS1961は、1961年に日系のルーク・タナベ(LUKE TANABE)によりカナダで立ち上げられたラグジュアリーブランド。1970年にニューヨークに拠点を移し、エレガントを貴重としたモダンなライフスタイルを提案するブランドとして成功を収め、ヨーロッパ、アジアにもオンリーショップを展開。現在はミラノファッションウィークにて、メンズ・レディスともにコレクションを発表している。本展は世界主要都市のセレクトショップを巡回予定。日本は、ミラノのディエイチ・コルソ・コモ、ロンドンのセルフリッジに続いての開催となった。
2014年10月16日11月5日から18日まで、伊勢丹新宿店本館6階ウエストパークにて、原宿系ブランドの代名詞「ア ベイシング エイプ(A BATHING APE)」のキッズライン「ベイプ キッズ(BAPE KIDS)」 の期間限定ショップがオープンする。注目は、伊勢丹新宿店限定での展開となるTシャツ(キッズサイズ5,200円、メンズサイズ7,000円)。また、伊勢丹ECサイトではオンラインストア限定Tシャツ(キッズサイズのみ5,200円)も販売される。いずれのアイテムにも、ウルトラマンのキャラクターをモチーフにしたイラストがプリントされていることもあり、会場ではバルタン星人の展示が行われる。また、11月8日には、ウルトラマンのグリーティングイベントが開催される。
2014年10月16日全国200店舗以上のイタリアンレストランが参加するイベント「ダイナースクラブイタリアンレストラン ウィーク」が、10月25日から11月9日まで開催される。このイベントでは特別コースメニューをお得なプライスで提供。普段は敬遠しがちな高級店でも特別価格のメニューが用意され、予約殺到の人気店でも毎日1席がこのイベントのために確保される。また、ダイナースクラブ会員にはウェルカムドリンクサービスなどの特典も用意した。今年のイベントテーマは“Essenza”。これは“本質=エッセンス”を表すイタリア語で、本物の食材、卓越したシェフの腕、イタリア産ワインを追求したもの。ワインと料理のマリアージュを大切にしながら、食材もDOP(保護原産地)にこだわった。これは、特定の地域で飼育または栽培され、既定の方法に則って加工されたもの。特別コースではこの伝統を受け継ぐ由緒正しい食材が、最低でも1品に使用される。予約は各店舗への電話、またはダイナースクラブの公式サイトか「一級.comレストラン」の特設サイトで受け付ける。一般予約は10月18日からとなっており、ダイナースクラブ会員は10月11日から先行予約が始まっている。価格はランチが2,000円または5,000円、ディナーが5,000円または1万円。コース内容はアンティパスト、プリモピアット、セコンドピアット、ドルチェの4品で、これとは別にコースとの相性を考えたワインペアリングもオプションで用意される。イベントに参加するレストランに関する情報は、ダイナースクラブの公式サイトに掲載。エリアや価格からの検索にも対応している。
2014年10月16日「エンポリオ アルマーニ(EMPORIO ARMANI)」が10月9日、世界6ヶ国で展開中のミュージックイベント「EMPORIO ARMANI SOUNDS」の東京公演を開催した。会場は南青山・IDOLで、ステージに立ったのは、このイベントのためにUKから来日した「カインドネス(KINDNESS)」ことアダム・ベンブリッジ。デビュー前からインディ・ダンス・シーンで注目を浴び、ビースティ・ボーイズ、カニエ・ウェスト、ザ・ラプチャー、フェニックスなどを手掛けたフィリップ・ゼダールとの共同プロデュースにより、2012年にリリースしたファーストアルバム『World, You Need A Change Of Mind』がその年を代表するダンス・ロック・アルバムと絶賛されるに至ったアーティストだ。サマーソニック2012でも来日を果たした彼にとって、東京での公演は久しぶりのこと。今回は、10月11日にリリースされる待望のセカンドアルバム『アザーネス(Otherness)』を引っ提げ、楽器隊やコーラスボーカルとともに白熱のステージを見せてくれた。また、「カインドネス」によるライブの前後には、イギリス・シェフィールド出身のロックバンド・パルプ(PULP)のメンバーで、現在はDJ活動にも注目が集まっているスティーヴ・マッキー(STEVE MACKEY)によるDJプレイで会場がヒートアップ。ドレスアップして会場に駆け付けたヒャダインやダレノガレ明美、水沢アリーらのタレントやモデルも満足げな表情をのぞかせた。同ブランドによるミュージックイベントは東京の他パリ、バルセロナで実施。今後中国、ブラジルで行われる予定。55555555556
2014年10月16日エールフランス航空は、10月末スタートの冬期スケジュールより新たなビジネスクラスを導入する。新スケジュールの10月26日から2015年3月28日まで、AF279便が13時40分羽田発18時25分パリ着、AF293便が0時半羽田発5時半パリ着となり、成田2便、関西からの1便を加え毎日最大5便が発着。10月28日より羽田発のAF293便には、最新のビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、エコノミークラスを装備したボーイングB777-200を導入。AF279便では来年1月半ばの導入を予定している。新ビジネスクラスには、座席が180度水平なベッドになる「フルフラット(FULL FLATト)」、全座席から通路へのダイレクトアクセスが可能な「フルアクセス(FULL ACCESS)」、包み込むような曲線が完璧なプライベート空間を創出する「フルプライバシー(FULL PRIVACY)」の三つの「F」を導入する。15年1月末まで、三ッ星シェフのレジス・マルコンが考案した新しいメインディッシュをパリ発便で提供。仏・ピュイ地方のグリーンレンズ豆や黒網笠茸等の選りすぐり食材、季節の素材を巧みに採り入れる。パリ発のフライトでは4種のメイン料理のうち1皿がマルコンシェフの料理となる。現在のキャビン構成はファーストクラス、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、エコノミークラスの4クラスだが、エールフランスでは全クラスのクオリティーを向上させる計画を推進中。エコノミークラスでは足元のスペースが広くなり、新しいクッションを設置。調節可能なヘッドレストやワイドテーブル等すべてをリニューアル。電源とヘッドフォンホルダー等を含む新しい設備も加わる。機内エンターテインメントプログラムでは音楽、映画、テレビ番組、その他多くの番組がオンデマンドで楽しめる高画質なワイドタッチスクリーンを装備。プレミアムエコノミークラスの機内食では1食目、2食目共に温かい食事を提供し、新たにチョコレートやキャンディー、アイスクリームもプラスする。
2014年10月16日伊勢丹新宿店本館3階ウエストパークに10月28日まで、クリエーターと日本の伝統や最新技術が出合うプロジェクト「エン(EN)」のポップアップストア「エン フォー イセタン(EN FOR ISETAN)」が登場している。エンは2014年3月、メルセデス・ベンツファッション・ウィーク東京の連動イベントとして、「ものづくりを行う産地とクリエーターを出会いの“縁”で結び、時代の“円”でつなぐ」というコンセプトのもと開催されたエキシビションだ。今回のポップアップでは、三越伊勢丹の協力のもと、初めてリアル店舗エンが誕生した。ショップのテーマは“未来の日本庭園”。会場は、日本古来の美が凝縮された石庭がイメージされている一方、石庭に敷き詰められた石がイエローであったり、ビビッドカラーの商品構成であったりと未来的ともとれる空間が演出されている。日本庭園で販売されるアイテムは、一見すると目を疑いたくなるようなパープルの鉄急須や独楽(こま)をイメージさせるようなカラフルなコップ、和モダンテイストの切り子など、「和テースト+アルファー」の要素がふんだんに組み込まれた商品が紹介されている。これらのアイテムは、伊勢丹バイヤーとクリエーティブカンパニー「セルフ(SELF)」など、共同ディレクションにより製作されたものだ。セルフは日本の感性とものづくりを軸に、業界に縛られない独自のネットワークから生まれるクリエーター集団。今回登場するクリエーターは、「しわ(SIWA |紙和)」「ジョイントラスト(JOINTRUST)」「トウキョウ ライフ(Tokyo LIFE)」「堀口切子」など。また、同店会期終了後には、伊勢丹オンラインストアでも「エン」ショップがオープンする。担当バイヤーは「今まで伊勢丹には、日本古来のものを編集している場がなかった。今伊勢丹では、日本の伝統美や美意識を紹介するキャンペーン「イセタン ジャパンセンセィズ(JAPAN SENSES)」も開催しているため、相乗効果でジャパンの文化を盛り上げていきたい」と語る。
2014年10月16日2015年2月13日、ムーミン史上初の映画となる『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』が公開される。トーベ・ヤンソンの生誕100周年記念として、母国フィンランドで製作されたもの。全国の劇場(TOHOシネマズやイオンシネマなど)で、特典付き前売り券の「スペシャル版」(2,800円)が発売中だ。ムーミンの物語は1945年に発表され、さらに漫画、絵本、アニメーションとなって世界中の人々に愛されている。2014年はムーミンの生みの親である、原作者のトーベ・ヤンソン生誕100周年という記念すべき年とあって、日本初公開のオリジナル作品も展示する『MOOMIN!ムーミン展』が全国11都市を巡回、また10月23日より横浜市のそごう美術館で『トーベ・ヤンソン展』も開催される。来年公開の映画『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』は同じくアニバーサリーを記念したスペシャルプロジェクトのひとつとして注目を集めている。映画前売り券の「通常版」は、特典としてクリアファイルつき。ムーミンのガールフレンドであるフローレンが、バカンス先でプレイボーイにナンパされているシーンが描かれている。これに対して「スペシャル版」は、同クリアファイルに加えて、ムーミンのママとパパがプリントされた映画オリジナルトートバッグが付いてくる。どちらも前売り券購入者のみが入手できる貴重な品ゆえ、ファンにはたまらない特典であることは間違いないだろう。気になるストーリーは、ムーミン谷を抜け出して南の海でバカンスを楽しむムーミン一家が、現地で体験する悲喜こもごもを中心に描かれているんだとか。バカンス先で出会った貴族たちの優雅な暮らしに魅了されたフローレンとムーミンパパに対して、ムーミンとムーミンママはご立腹。そして遂には滞在先のホテルから飛び出してしまう彼らに、どんな運命が待ちうけているのだろう?その答えは、劇場でお確かめあれ!
2014年10月15日10月15日、伊勢丹新宿店本館1階 ザ・ステージに「ケイタマルヤマ(KEITAMARUYAMA)」の20周年を記念したミュージアム「丸山景観」が登場、丸山敬太本人も同店を訪れ、オープニングのあいさつを行った。同ミュージアムショップのオープン会期は21日まで。ミュージアム内には「JAPAN」「アニバーサリー」「アーカイブ」「ギフト」をテーマにした数々の限定商品や記念グッズが並び、館内に華やかな息吹をもたらした。同店が15日から展開するキャンペーン「イセタン ジャパンセンセィズ(JAPAN SENSES)」を意識した「20th スペシャルスカジャン」(28万円)は、着物の打掛に刺繍を施す桐生の職人が、約29時間掛けて、KEITAMARUYAMA20年分の図柄から選ばれたデザインを手差しした逸品。限定6着だ。全体に花びらを施したデコラティブなオートクチュールコート(50万円)は、染めから手作業で行った逸品で、裏地にはサーカス柄とオリジナルレースが施される。過去のアーカイブコレクションからの復刻刺繍ニット(5万6,000円から)には、ドラゴン、梅と鶯、菊と芍薬、スワン、ロックンロールサーカスなど、ブランドを象徴するモチーフが細やかな刺繍として施されている。また、英国アンティーク品を中心に幅広い家具を扱う「ロイズ・アンティークス(Lloyd’s Antiques)」とコラボレーションして作ったフロアランプ(19万円)、トランク(12万4,000円)など味のあるインテリア類が会場に華やかさを添える。会場の壁面装飾にはアーカイブコレクションに使われた図柄が用いられ、ステージ全体がケイタマルヤマカラーに染められている。さらに、会場前面には丸山が手掛けた、ドリームズカムトゥルー吉田美和の衣装がお目見え。「ドリームズカムトゥルー ワンダーランド2007」の際に着用されたもので、今回のキャンペーンのために吉田本人から借用したものだという。会期初日となる15日朝には、丸山敬太の他、ミュージアムディレクションを担当したアートディレクター・森本千絵も来場した。同店で20年前にキャリアをスタートさせた丸山氏は、2011年に次いで、今回3回目となるキャンペーンをザ・ステージで行うことについて、「僕の“百貨店でこんなことしたい”という妄想を形にできてすごく嬉しい」と表現した。また、「子供の頃から伊勢丹が大好きだった」というだけあり、期間中の催し物アイディア提案も積極的に行ったという。「お客さんにはいろんなフロアを見て回ることを楽しんでほしいと思い、館内中に台を設置してスタンプラリーすることを思いついた」と明かした。更に、「日本人は春夏秋冬を愛でる素晴らしい感覚を持っていて、それは海外に出ていくときの武器になると思うが、作ったものを上手に売ってくれる人がいないと意味がない。そういう意味において、作品の良さをしっかりと発信してくれる伊勢丹、ジャパンセンセィズの展開は素晴らしいと思う」と話した。また、森本氏は「丸山さんが日本の伝統を愛しているのは一目瞭然だが、今回一緒に仕事したことで、日本の素晴らしさをそのまま発信しているのでなく、どんなストーリーを持った商品にすればお客に楽しんでもらえるかを考えていることが分かった。しかも、そうした創意工夫によって、伝統を守る職人達と若い世代をつなげる役割を果たしているところがすごい」とコメント。今回のプロジェクトに携わり、間近でその仕事ぶりを確認する前は「デザインの美しさでインパクトを与えることに重きを置いているかと思っていた」と森本氏。共に作品を作り上げる中で、丸山のものづくりに対する姿勢に共感を覚えたという。10月19日には丸山が伊勢丹新宿店の1日店長を務め、開店時のお出迎えやお客とのランチ、お茶会にも参加する。またイベント期間中は、タレントの清水ミチコによる店内アナウンスも流れるという。
2014年10月15日三陽商会が10月15日、2015-16秋冬シーズンよりスタートする英「マッキントッシュ(MACKINTOSH)」とのライセンスブランド「マッキントッシュ ロンドン(MACKINTOSH LONDON)」のコレクション概要を初披露した。マッキントッシュ ロンドンは2015春夏でライセンス契約が終了する「バーバリー(BURBERRY)」ブランドに代わる三陽商会の次代を担う基幹ブランドとしての位置づけだ。主な販売先として全国百貨店のウィメンズプレタゾーン、メンズトラッドゾーンを見据える。現在のバーバリーショップを取って代えたい考えだ。期待する出店数は200に上る。公表されている価格帯はコットンのコートが12万から14万円。ウィメンズジャケット7万から8万円、メンズスーツ10万円ほど。さてゴム引きコートが有名なファクトリーブランド・マッキントッシュだが、三陽商会はウエアからアクセサリーまでトータルでそろうウィメンズ・メンズブランドとして開発。もちろんアウターがコアアイテムだ。構成比は約3割を予定している。注目としては、本国のテキスタイル・製法に三陽商会のパターンを用いて作るインポートのゴム引きコート。裏地はマッキントッシュ社のハウスチェックを使用。カラフルな色展開で男女合わせて2,000着を販売する。価格はウィメンズ14万5,000円、メンズ16万円。その他、ウィメンズでは同ブランドのアイコニックアイテムであるシルクのような光沢を放つ140双コットンのトレンチコートや、ファー、スカーフなどの小物類、アウターのインに合わせるニットなどカジュアルウエアをそろえる。メンズではビジネススーツやカフリンクス、タイバーなどのシルバーアクセサリー、ニットなどをラインアップ。コレクションプレゼンテーション後に行われた会見で、杉浦昌彦代表取締役社長は、「“本当にいいものづくりを見直し、再建しよう”と社内外で一致団結し、社の集大成としてぶち当てて行きたいと思っている」と意気込みを語った。これまでのバーバリー顧客にふさわしいブランドの風格・品格作りを目指し、200年を誇る伝統的な「マッキントッシュ(MACKINTOSH)」の技術を継承しつつ、インポートに劣らない製品を日本で提供するという。「現在全国の百貨店さんを回っているが感触は良い。売り場ではバーバリーで培ったサービスを生かしていく」(杉浦社長)。当面の目標として2018年度に200億円の売り上げを掲げる。そのために過去最高の投資を行うという。
2014年10月15日「サカイ(sacai)」が「sacai "THE" seven」と題したポップアップストアを阪急うめだ本店1階のコトコトステージにオープンした。期間は10月15日から21日まで。同ショップでは、ウィメンズコレクション、メンズコレクション、サカイ ラック(sacai luck)の全ブランドの新作をラインアップ。また、同ブランドのベースとなっているクラシカルで普遍的な七つのスタイルを、異素材や新たなパターン、ビジューなどの装飾を用いてバージョンアップさせたカプセルコレクションも限定発売する。カプセルコレクションコレクションのラインアップは、メンズブルゾン(13万8,000円)、レディスカットソー(2万2,000円、2万5,000円)、モーターサイクルジャケット(13万8,000円)、ドレス(5万8,000円)、プルオーバーニット(4万2,000円)など。
2014年10月15日ペルノ・リカール・ジャパンは10月18日、東京・駒沢のブックス&ギャラリー「スノウ・ショベリング(Snow Shoveling)」にて、一夜限りのイベント「ペルノ・アブサン・ナイト(Pernod Absinthe Night)」を開催する。同イベントでは、恵比寿で多数のアブサンを取りそろえた「バー・トラム(Bar Tram)」を手掛けるスモールアックス代表の伊藤拓也、および開催場所であるスノウ・ショベリングの中村秀一と共に、ミステリアスな「ペルノ アブサン」の歴史や18世紀初頭のアート・文学などのカルチャー、国内外のバーやカクテルなどについてトーク。ペルノ アブサンを使ったカクテルの紹介もあり、テイスティングも楽しむことが出来る。イベント開催時間は10月18日の18時から20時まで。参加費は1人500円(カクテル代込み)。満20歳以上限定。なお同イベントはマガジンハウス発行『Hanako FOR MEN』のVol.13 「男はBAR」号のスピンオフ企画となっている。1805年にフランスで誕生したスピリッツ・ペルノ アブサンは、植物を原料とし、効果の高い治療薬としての使用や、その味や香りが芸術を生み出すインスピレーションとして好まれ、多くの芸術家や著名人が愛飲し「緑の妖精」と呼ばれた。ところが1915年、様々な理由から欧米のほとんどの国で製造や販売、流通が禁止される。しかし、2011年になってフランスで禁止令を完全に撤廃する法律が制定されたことにより、ペルノ アブサンはその名の下に創業当時のオリジナル製法に回帰することが可能に。2014年3月、アブサンの歴史や伝統を感じさせるデザインでリニューアル発売された。
2014年10月15日東京・渋谷の「PARCO GALLERY X」は、写真展「3人のフォトグラファーが撮る小松菜奈」を開催する。小松菜奈は14年公開の映画『渇き。』で長編映画へのデビューを果たした若手女優。同年10月に公開された『近キョリ恋愛』や、15年公開予定の『バクマン。』では、相次いでヒロイン役を務めて話題となった。今回の写真展では小松の写真集を手掛けた、tsukao、アシザワシュウ、鈴木新という3人のフォトグラファーによる作品を出展。今回しか見られない貴重なカットも数多く展示される。また、会場では10月10日に発売された写真集『小松菜奈 first photo book18』の他、写真詩集『雪の国の白雪姫』の先行販売を予定。写真詩集で実際に使用されたアクセサリー、ポエムカードやマグカップなども販売される。【イベント情報】3人のフォトグラファーが撮る小松菜奈会場:渋谷パルコ パート1 地下1階住所:東京都渋谷区宇田川町15-1会期:10月18日から10月26日時間:10:00から21:00入場無料
2014年10月15日ヴィヴィアン・ウエストウッド アングロマニア(Vivienne Westwood Anglomania)は、モレスキンとコラボレーションしたノートブックを発売する。このノートブックではカバー部分にイエローのソフトレザーを使用。そこにブランドネームの一部をアイコニックなグラフィックでプリントしている。中面には落ち着いた趣きのあるクリーム色を採用した。価格は3,700円。ラフォーレ原宿店、ルクア大阪店、名古屋パルコ店で10月31日から販売される。国内限定。ピカソやヘミングウェイが愛用していたとされる黒い革張りノートブックを発祥とするブランドとして世界的に知られるモレスキンとヴィヴィアン・ウエストウッドのコラボはファンのみならず注目が集まる。
2014年10月15日「ヴェルサーチ(VERSACE)」は、ブランドでは初となるベースボールキャップを発売した。日本では全部で2型のアイテムが展開される。その一つは、ヴェルサーチのアイデンティティーとなるメデューサの周りに、ゼブラプリントを施したもの。もう一つにはブラックをベースに、ブランドシグニチャーのバロック柄をゴールドプリントした。どちらもユニセックス仕様となっている。価格は2万6,000円。取り扱い店舗はヴェルサーチ 阪急メンズ東京店、ヴェルサーチ阪急メンズ大阪店、ヴェルサーチ 大丸心斎橋店、GR8となる。
2014年10月15日「ワイズ(Y’s)」は、「ドクター マーチン(Dr.Martens)」とのコラボレーションブーツで新たなカラーバリエーションを展開する。この10ホールブーツは13SSコレクションで登場したもの。14-15AWコレクションでは、スエードレザーにスネークパターンをエンボス加工した新色「オフホワイトスネーク」を追加。エアクッションの配色もワイズ独特のスモークブラックに変更し、アイレットは最上部のみシルバーを使用するなど、細部までディティールにこだわっている。バックジップにはスムーズに開閉出来るよう、“Air Wair”のタグを取り付けた。価格は4万4,000円で、11月から全国のY'sショップで取り扱われる予定。
2014年10月15日「ディプティック(diptyque)」は年末恒例の限定コレクションとして、新作クリスマスキャンドルを3種類(70g 各4,300円、190g 各8,100円)をリリースした。新たに発売されるフレグランスのデザインは、フランス発のアーティスト集団「キュボ・ガス(Qubo Gas)」とのコラボレーションによるもの。それぞれ“スパイシー”、“冬”、“樹脂”を象徴する香りとなっている。赤いキャンドルのテーマは“スパイシー”。シナモンがアクセントのあるスパイシーさを醸し出し、薪の炎のほっとするような香り、プラムの落ち着いた香りに心から暖まる。一方、緑のキャンドルは松の樹皮や樹液、葉の香りをブレンド。“冬”をテーマとする青いキャンドルには、薪の匂いや焼き栗など、身の引き締まるような寒さをイメージさせる香りを詰め込んだ。
2014年10月15日ロンドンのオークションハウス「サザビーズ(SOTHERBY’S)」で10月15日、ファビアン・バロン(Fabien Baron)撮影によるグリーンランドの氷河の写真展がスタートした。本展は、「モンクレール(Moncler)」と高級カメラメーカー「ライカ(Leica)」のコラボレーションによる新作カメラ「Leica X エディション ’Moncler’」の発表に合わせたもの。15日から18日までロンドンで開催中のアートフェア「フリーズ・アート・フェア(Frieze Art Fair)」の一環ともなっている。厳しい環境での撮影に耐えるライカのカメラ、極地の厳しい気候から身体を守るモンクレールのダウン、ファッション撮影の傍らアイスランドなどで長年厳しい風景を撮り続けてきたバロンと、厳しい環境、特に極地への興味が一致した3者が組んだ同プロジェクト。今年春にグリーンランドで撮影された氷河の夜景写真が高さ1.5メートルという巨大なプリントで展示される。Leica X エディション ’Moncler’はモンクレールによるダウンポーチ付きで、ボディカラーとレザーストラップも特別にデザインされている。ベースとなっているのはライカのコンパクトカメラ「ライカX」。モンクレール旗艦店、およびライカの直営店で年内発売予定。また、写真展はニューヨークでも開催を予定している。
2014年10月15日「コム デ ギャルソン(COMME des GARCONS)」の15SSコレクションは真っ赤だった。デザイナー・川久保玲が掲げたテーマは「Roses and Blood(血とバラ)」だ。ボーンとテープのみで構築したルック、ギャザーや縫い重ねたフェイクレザーにより布を積層したドレス(バラの花弁だろうか?)、詰め物で抽象的な紋様を描き出したドレス、血しぶきのようなプリント、臓物を抉り出したかのようなディテール、テープから滴り落ちるコサージュ、フリルを幾重にも巻き付け上下半身に作り出されたバラ、全体的に不規則なボリュームとバランス……美しい花の裏に潜む狂気を描いたかのようだ。2シーズン前から続く非ウエアラブルなコレクションで川久保は何を訴えたいのだろう。ただただ怒りのみを感じる。
2014年10月15日スイス発の時計ブランド「オメガ(OMEGA)」は、希少なウィメンズタイムピースを展示する展覧会「A Journey Through Time」を全国4店舗で開催する。本展ではオメガミュージアムに収蔵された様々なコレクションを展示。その中でも1956年に発表された「レディマティック」は当時、世界最小だった女性用時計で、その名前は“レディ”と“オートマティック”から付けられたもの。他にも、50年代に登場したシークレットウォッチでは、ダイヤル部分にダイヤモンドカバーを付けたモデルや、バゲットカットのオレンジトパーズを使用したものなどがお披露目される。開催期間は阪急うめだ本店が10月29日から11月4日まで、新宿高屋店が11月12日から25日まで、ジェイアール名古屋タカシマヤ店が12月2日から7日まで、大阪高島屋店が12月17日から23日まで。オメガは、1848年にスイスのラ・ショー・ド・フォンで創業。1932年のロサンゼルスオリンピックで初めて一つのブランドで公式計時を務めて以来、五輪公式タイムキーパーブランドとして採用された最多記録を持つ。1969年、人類初の月面着陸に携行された、NASAの正式装備品であり、また、ジャック・マイヨールが無酸素潜水の記録を打ち立てた際に着用していたのもオメガだった。その一方で、ハイジュエリーウォッチを始めとする、ウィメンズウォッチも古くから製作。英国王室御用達であったアンドリュー・グリマや、ジルベール・アルベールといった各時代を代表するデザイナー達も数多くのオメガのデザインを手掛けてきた。1900年のパリ万国博覧会でのグランプリ受賞を始め、数々の賞も受賞している。
2014年10月15日「コーチ(COACH)」は、スヌーピー等のキャラクターで知られる作品『ピーナッツ(Peanuts)』とのコラボレーション企画によるコレクションを発表した。10月15日から阪急うめだ本店1F にてポップアップストアが展開、また10月29日にオープンするコーチ新宿店でも販売される。同コレクションの中心は、コーチのグラブタンレザーに初期ピーナッツのイラストをエンボス加工したレザーバッグとレザーアクセサリー。スヌーピーをはじめとしたピーナッツに登場するキャラクターたちをブラック、ホワイト、ウッドストックイエローといった単色のカラーパレットと組み合わせた。バッグはサイズのバリエーションを揃えたサッチェル、トート、ダッフルなど。アクセサリーはポートフォリオ、ウォレット、キーチェーン、ブレスレットなど。また、ブラックレザーのドールや、イラストをリバースプリントしたTシャツも展開する。商品の一つひとつに、シリアルナンバーを刻印した「コーチ・ストーリーパッチ」が付く。また、10月下旬にはコーチ初となるiPhoneアプリがローンチされる。アプリを使ってコーチのアイテム情報を得たりショッピングをすることができるほか、ピーナッツキャラクターのカメラフレーム、キャラクター診断なども搭載。また、今回のコラボレーション商品に描かれたキャラクター部分にiPhoneをかざすとキャラクターたちが踊りだす仕掛けなども楽しめる。価格は無料。コーチのエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター、スチュアート・ヴィヴァースは、「ピーナッツとスヌーピーは、誰もが一度は手にしてきたキャラクターで、今もなお広く愛される存在。スヌーピーの魅力と遊び心を、少し大人でエッジーな魅力を吹き込みながらコーチに取り入れてみたいと思ったのが始まりだった。コーチらしい上質なレザーを使ったことで、遊び心がより際立っていると思う」と語った。ポップアップストアは10月15日から21日まで阪急うめだ本店1F婦人バッグ売場内にオープン。また、10月29日にグランドオープンするコーチ新宿店などでも販売される。
2014年10月15日伊勢丹新宿店本店3階イーストパーク/リ・スタイルギフトでは10月15日から28日まで、ロンドン発ドールブランド「ボビーダズラー(BOBBY DAZZLER)」のポップアップショップをオープンする。本イベントは今年のハロウィン企画の一つで、昨年に続き登場のボビーダズラーから新しく「着ぐるみシリーズ」がお目見え。昨年は動物がマントをまとったシリーズが登場したが、今年は同店限定の「カボチャの着ぐるみを着たおじさん」(1万4,000円)といったユニークなアイテムをラインアップ。また他にも帽子やマントが取り外し可能な、ハロウィン以外でも活用できる縫いぐるみも登場する。「縫いぐるみの製作段階で伊勢丹側からは大まかな要望は伝えているが、デザイナーの2人は生地をベースにインスピレーションで作り上げるため、まったく新しい斬新なものが出来上がってきた。今年は“もっとハロウィンを楽しもう”という意味も込めてより踏み込んだ内容にしようと企図していたため、満足のいく仕上がりになっている」と、担当バイヤーは話す。ボビーダズラーは、フミエ(Fumie Kamijo)とロージー(Rosie Short)の女性2人が手掛けるロンドンのドールブランド。「リサイクル」を標語に掲げ、古着などのビンテージ素材や洋服・雑貨の生産過程で不要になった残反を再利用して、ハンドメイドで作品を製作。一つひとつ仕上がりに個体差があるのが持ち味となっている。ポップアップショップでは約90体の縫いぐるみを取りそろえ、さらに日本橋三越本店にオープンした「リ・スタイルレディ」にも10体が置かれる予定だ。
2014年10月15日セブン&アイ・ホールディングスが武蔵小杉駅至近に開発中の新商業施設「グランツリー武蔵小杉(GRAND TREE MUSASHIKOSUGI)」が、160テナントをそろえて11月22日にグランドオープンする。「My Beautiful Life」をコンセプトとする1階には「(TOMORROWLAND)」「ビームス(BEAMS)」「アーバンリサーチ ロッソ(URBAN RESEARCH ROSSO)」「アーバンリサーチ サニーレーベル(URBAN RESEARCH Sonny Label)」等のセレクトショップライン、国内外のブランドをセレクトする「ストアルーム(StoreRoom)」や「アルアバイル(allureville)」等のウィメンズファッションがそろう。ジュースバー併設の「コスメキッチン ジューサリー(Cosme Kitchen JUICERY)」、新宿ルミネで女性に人気のタルトスイーツカフェ「ハンドベイクス(HAND BAKES)」や、卵と朝食を中心としたリゾートカフェ新業態「BUSHWICK BAKERY & GRILL(ブッシュウィック ベーカリー&グリル)」も出店。トレンドファッションとビューティーのフロア、2階「CLOSET & MIRROR」には、原料すべてが自然に由来するニュージーランドの老舗コスメメーカー「リビングネイチャーオーガニック(Living Nature)」が日本初出店。「ベイフロー(BAYFLOW)」「シェアパーク(SHARE PARK)」「ニコ・アンド(niko and...)」等の人気アパレルショップの他、ライフスタイルショップ「バロウズアンドサン(BURROWS & SUN)」「スヴニール バイ コンシェルジュ(souvenir BY CONCIERGE)」、都内人気美容室サロン・ガーデンの新業態「ニュートラル(NEUTRAL)」が神奈川初出店。「ザ・フレンチトーストファクトリー(The French Toast Factory)」も登場する。「Enjoy Living!」をコンセプトとする3階は、本や楽器、インテリアや雑貨を始めとする暮らしのアイテムと趣味のフロア。紀伊國屋書店と白ヤギ珈琲店のコラボショップ、上質シャツショップ「東京シャツコレクション-2812-(ニハチイチニ)」新業態がオープン。ギフトショップ「キャナエル(canaelle)」、こだわりの雑貨店「アンジェ ボン・ルパス(Angers bon repas)」、写真館「フォトスタジオハルル(HALULU)」が神奈川初出店。「フランフラン(Francfranc)」や「ウニコ(unico)」に加え「ロフト(LOFT)」のニュースタイルショップも登場する。4階「Handy for Moms」には「アカチャンホンポ」を中心に、上質子供ファッション「プチマイン(petit main)」「マーキーズ(MARKEY’S)」、日本初出店の絵本と共にファミリーが触れ合えるカフェ「タリーズコーヒー キッズコミュ」、神奈川初出店の「ドクターボディ キッズ&マミー」、知的玩具を備えた「ボーネルンド(BorneLund) あそびのせかい」、子供向けフィットネス「マイジム(MyGym)」等が登場する。館内にオープンするイトーヨーカドーは、対面販売型売場を備え鮮度にこだわった食品を取りそろえる食品フロアやライフスタイルストアを設け、プライベートブランドファッションも充実。開業時の販促活動として、近隣住民と全スタッフの想いが一つになる「折鶴プロジェクト(ORIZURU Project)」を実施。約4万羽の折鶴を葉に見立てた大樹のモニュメントが完成する。2階で展開する「西武・そごう 武蔵小杉ショップ」では、ライブ中継を繋いだそごう横浜店と西武渋谷店の商品を見てショッピングができる「ライブショッピングサービス」、専門サイトに掲載された商品の試着をネットで申し込める「ご試着サービス」、人気商品をそごう横浜店から取り寄せられる「お取り寄せサービス」等を提供。都心店舗よりカジュアルな商品を展開しつつ「ディーゼル(DIESEL)」「セオリー(theory)」「マッキントッシュフィロソフィー(MACKINTOSH PHILOSOPHY)」は百貨店初のメンズ&ウィメンズ複合店で出店し、百貨店ならではの上質で高感度なアイテムも用意する。その他、屋上庭園「ぐらんぐりんガーデン」、水のオブジェ「アクアドロップ(AQUA DROP)」を備えた1階吹き抜け空間、子供が裸足で遊べるよう人工芝カーペットを敷き詰めた4階「スマイルスクエア」、レンタルパーティースペース「パーティーフォーユー(PARTY FOR YOU)」、壁面に様々なデザインを施したフォトスポット等、近隣住民やファミリー層に嬉しいサービスがそろう。
2014年10月15日フランス式の繰糸器300釜が並ぶ世界最大規模の製糸工場繭から生糸を巻き取る繰糸場には、フランス式の繰糸器300釜が設置される。当時、世界最大規模の製糸工場だったそうだ。富岡市シルクブランド係・長谷川直純さんは「小屋組みは、トラス構造といい従来の日本にはない建築工法です。この工法は、建物内に柱を据える必要がありません。中央に柱のない広い空間を作れます。ですから新しい機械に替えるのも取り付けやすかったでしょうね。だからこそ昭和62年の操業停止まで当時の建物を残すことができたとも言われています。だからこそ世界遺産にも認められたんです」と教えてくれた。寄宿舎も病院もあり、能力給制だった画期的な職場</B>製糸場建設とともに進めたのは、400名もの技術伝習工女を集めることだった。各府県に人数を割り当てて募集し、全国から15~25歳の娘たち(主に士族の娘だった)が富岡にやってきた。場内は、彼女たちが暮らす寄宿舎はもちろん、医師が常駐する診察所まであり、1日3食の食事つきで能力に応じて給料が支払われるなど、全てにおいて画期的な環境であった。当時、工女だった和田英(わだ・えい)が記した『富岡日記』には、仕事仲間とのやりとりや場内で生活していたブリュナ氏の妻の洋服についてなど、女性らしい視点で日々のことが描かれている。短くて2カ月、長くて2年という期間を富岡製糸場で過ごし、技術を習得した後には地元に戻り、それぞれの地元の製糸場で指導者として活躍した工女たち。彼女たちもまた、日本の絹産業ひいては近代化を支えたひとりなのだ。操業停止から20年近くも職員をおき保守管理を続ける明治26年まで官営だった富岡製糸場は、民間に払い下げられ三井製糸所として生糸生産を続けていく。また明治から昭和にかけて様々な企業に経営が移るものの、昭和12年に片倉製糸紡績(後の片倉工業)が経営する片倉製糸所へ。そして115年間にわたり休むことなく動き続けた工場は、昭和62年3月に操業を停止する。しかし国の指定史跡として富岡市が管理するまで20年近くにわたり、片倉工業は職員を置いて製糸場の保守管理をし続けていたそうだ。絹の大衆化、養蚕・製糸の技術交流や革新への功績富岡製糸場の見学終了後、長谷川さんは「昔、繭生産は年1回限りでした。でも大量に生糸を作るために養蚕技術を向上させて年5回もの繭生産が可能になった。そしてフランスやイタリア製繰糸器から日本製の繰糸機へと変わり、日本製の繰糸機が今や中国やインドに輸出されて世界の絹産業を支えているんです」と教えてくれた。高品質な生糸の大量生産に貢献して絹を大衆化したこと、日本の養蚕・製糸における世界との技術交流と技術革新という二つの功績が認められて、「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界文化遺産へとつながったのだ。今や純国産の絹のシェアは日本で消費される絹量の1%にも満たない。日本の近代化を支えた富岡製糸場は、次は日本が誇る絹文化を支えていく存在になるために、世界文化遺産に選ばれたのかもしれない。前編に戻る。
2014年10月14日