現在公開中の『それでも恋するバルセロナ』で、ラテン女性の気性の激しさを熱演し、本年度アカデミー賞助演女優賞に輝いたペネロペ・クルス。映画で夫を演じたハビエル・バルデムとは実生活でもカップルだが、結婚を考えてはいないという。いつか家族は持ちたいが、「結婚というものをあまり信じていない」と彼女は言う。家族や愛は信じられるし、子供も持ちたいが、制度としての結婚にこだわりはないのだそうだ。「子供はいつか、何人か欲しいけど、いますぐにではないわ。親になるからには、きちんと子育てをしたいの。子育てを、私の人生で最高のものにしたいの」と語る。もともと母性が強くて、いつも周囲の人々のお母さん的な存在になっているというペネロペは「弟や妹には、いつも私が構い過ぎるって文句を言われてるのよ」と笑う。我が子が誕生したら、本当に愛情深いママになりそうだ。(text:Yuki Tominaga)『それでも恋するバルセロナ』撮影現場での一幕。© 2008 Gravier Productions, Inc. and MediaProduccion, S.L.■関連作品:それでも恋するバルセロナ 2009年6月27日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 Gravier Productions, Inc. and MediaProduccion, S.L.■関連記事:その恋…想定外揺れる女たちに共感?反感?『それでも恋するバルセロナ』ペネロペ・クルス「ウディ・アレンとアルモドバルの間の伝言係を楽しんでるわ」エビちゃん「好きになった相手と一生一緒にいたい」ウェディング姿で幸せアピール!“モラリスト”辛酸なめ子、ペネロペ・クルスを見て魔性の女への変身願望が芽生える?スカーレット・ヨハンソン、男を落とすコスプレ7変化は必見!「予測不可能な女よ」
2009年07月09日日本でもミリオンセラーを記録した小説「朗読者」を『めぐりあう時間たち』の監督&脚本家コンビで映画化し、ヒロインを演じたケイト・ウィンスレットがアカデミー賞主演女優賞を受賞。ケイトの役は当初ニコール・キッドマンが演じる予定だったが、妊娠によって降板したニコールに代わり、ケイトが役を得た。ニコール降板を憂う声はあったものの、この降板劇が上手く作用したのは出来上がった作品を観れば明らか。戦後10年以上が経ったドイツを皮切りに、ひとりの少年の運命を揺るがし、ある決意のドラマへと導くことになる女性を、ケイトはパワフルな存在感の中に謎めいた哀しみを湛えながら演じ上げている。ネタばれを指摘する声が挙がるかもしれないが、主人公の少年・マイケルはケイト扮する大人の女性・ハンナと出会い、関係を持ち、やがて彼女の過去と彼女にとっては過去以上に重大な意味を持つ秘密を知る。この過去と秘密に関わってくるのが、マイケルのように戦争の記憶を持たない世代の心情と、愛とは何かを問う究極の問答。未熟だが一途な恋心を捧げた相手の秘密を知り、怒りや嫌悪を感じながらも、抗えない愛の本能に駆られて彼女を受け止めようとするどころか、彼女を無条件に受け入れることのできない自分に苦悩さえするマイケルの心の変遷が観る者の心に棘のように突き刺さってくる。その痛みの全てを抱え、大人になったマイケルをレイフ・ファインズが熱演。原題にもある“朗読者”として、この物語の語り手として、愛の深さに比例した深い苦悩を見せつけてくれる。(text:Hikaru Watanabe)■関連作品:愛を読むひと 2009年6月19日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開© 2008 TWCGF Film Services II, LLC. All rights reserved.■関連記事:『愛を読むひと』スティーヴン・ダルドリー監督次作はブラピと組んでオスカー?ケイト・ウィンスレットのオスカー受賞作『愛を読むひと』試写会に10組20名様ご招待平井堅のカバーアルバムに収録の名曲が『愛を読むひと』イメージソングに決定【第81回アカデミー賞】レッドカーペットファッションチェック!〜個性派編〜主演女優賞はケイト・ウィンスレット!6度目のノミネートで栄冠
2009年06月12日今年のアカデミー賞主要5部門にノミネートされ、ケイト・ウィンスレットに悲願のオスカー像(主演女優賞)をもたらした『愛を読むひと』。戦争による負の遺産を背景に描きつつ、20年におよぶ愛の物語を綴った本作がまもなく公開を迎える。これに先立って、メガホンを取ったスティーヴン・ダルドリー監督が来日。6月10日(水)、記者会見が行われた。本作を含め、これまで手がけた3本の作品全てで、アカデミー賞監督賞にノミネートされた実績を持つダルドリー監督。そのうちの1つ、『リトル・ダンサー』は日本でもファンの多い作品だが、こちらは監督自身の手で「Billy Elliot The Musical」として舞台化されており、つい先日発表されたトニー賞で主要10部門での受賞を成し遂げたばかり。この日の会見ではまず、この快挙に対し、集まった報道陣から大きな拍手が贈られ、監督は「この物語とは10年にもおよぶ歳月を共にしており、若い俳優と一緒に作品を作ることができるということも含め、本当に嬉しいです」と笑顔を見せた。続いて、『愛を読むひと』に関する質疑応答が交わされた。ケイト扮するハンナと、デヴィッド・クロス演じる若き法学生・マイケルが互いを強く求め、愛し合うシーンについて、監督は「あのシーンは、終盤の撮影でまとめて撮りました。というのは2人が互いについてよく知り、安心感を持って演じてほしかったからです。まず、ケイトと私でリハーサルを行い、最後にデヴィッドが加わる形で進めていきました。求めるものをしっかりと決めてから、スピーディーに撮影を行うようにしました」と説明した。また、マイケルがハンナに様々な本を読み聞かせるシーンについても、監督なりのいろんな工夫がなされているという。「ケイトには、デヴィッドが事前に何を読むかは伝えずに撮影に臨んでもらったんです。その方がフレッシュなリアクションをしてもらえるだろうと思いました。読む本の選択については、ケイトにとって面白そうなもの、デヴィッドが読んで楽しそうなものを選びました。実際、原作には出てこない『タンタン』を読んでもらったりしましたが、これはデヴィッドに(人気キャラクターの)ハドック船長のセリフを読んでもらいたかったからです(笑)」と明かしてくれた。冒頭にも示したように、演劇界、そして映画界において数々の受賞歴を誇るダルドリー監督。監督にとって賞とは?と聞いてみると「何ともおかしなものですよね」と微笑を浮かべつつ答えたが、一方で「自分の作品に出演した俳優が賞に輝くのは、この上ない喜びです」とも。さらに今後、一緒に仕事をしてみたい俳優を尋ねると「イザベル・ユペールにマリオン・コティヤール。ブラッド・ピットとも一緒に何かしようと話しているところですよ。来年、新しい作品を撮るとき、誰がキャスティングされるか楽しみにしていてください」との答えが返ってきた。最後に監督は日本の観客に向けて「初めてこの映画の原作小説を読んだとき、心が揺り動かされました。愛すべきなのか?許すべきなのか?感情のジェットコースターに乗ったようでした。この映画を観て、そのときの私と同じような感覚を味わっていただければ幸いです」と呼びかけ、会見は幕を閉じた。『愛を読むひと』は6月19日(金)よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開。■関連作品:愛を読むひと 2009年6月19日よりTOHOシネマズ スカラ座ほか全国にて公開© 2008 TWCGF Film Services II, LLC. All rights reserved.第81回アカデミー賞 [アワード]■関連記事:愛とは…?オスカー女優ケイト・ウィンスレットの力強い演技に納得『愛を読むひと』『スラムドッグ$ミリオネア』の子役たち、チャリティ活動で香港訪問苦境から子供たちを救えるか?ダニー・ボイル監督がムンバイの子役たちを訪問家の強制撤去に人身売買疑惑。オスカー受賞作の子役たちが直面する過酷な現実ケイト・ウィンスレットのオスカー受賞作『愛を読むひと』試写会に10組20名様ご招待
2009年06月12日