自分にあう痩せ方を見つける『マイダイエットメソッド』を主宰しています、管理栄養士で、おうちごはん研究家の金丸利恵です。お魚を頻繁に食べていますか?カウンセリングや講座などで「週5回を目安に食べましょう」とお伝えすると「えー!そんなに?」と驚かれることがよくあります。1日3回の食事×1週間ですから「21食のうちの5回」と考えればそう多くないですが、それほど魚が食卓から離れていることを実感します。日本は海に囲まれ海産物を食べる文化がありますが、農林水産省の公表によると1人当たりの魚介類の年間消費量は、ピークだった2001年度の40.2㎏に比較し2020年度には23.4㎏と半分に近い量まで落ち込んでいるそうです。・魚のレパートリーを増やそう魚は良質なタンパク質というだけでなく、炎症を抑え抗酸化作用があるDHA、EPAといった不飽和脂肪酸や、免疫を正常に保つビタミンD、骨の健康に欠かせないカルシウム等ビタミン、ミネラルが豊富です。魚は種類が多く、季節に合わせて旬の美味しさが味わえます。魚料理のレパートリーを増やしていきましょう。【季節の魚】・春‥さより、さわら、しらす、たい、めばる、かつお・夏‥あじ、あなこ、いさき、いわし、うなぎ、かんぱち、すずき・秋‥いなだ、かつお(戻り)さけ、さば、さんま、たちうお、にしん・冬‥わかさぎ、ぶり、めかじき、あんこう、ふぐ、きんめだい、はたはた など■肥満、アトピーなどには魚を魚に含まれる脂肪酸のDHA、EPAはω3(オメガスリー)と呼ばれ、必須脂肪酸であり食事から摂取する必要があります。抗炎症作用があるので花粉症、アトピー、喘息などアレルギー性疾患がある方はしっかり食べていただきたいです。また、肥満は炎症性サイトカインを増加させます。ダイエット食のメインに魚を選ぶことで良質なタンパク質を摂取しつつ慢性的な体内の炎症予防に役立ちます。・脂が多くても体脂肪になりにくいサバやサンマなど脂の多い魚は、白身魚に比べカロリーは高めですがDHA、EPAはエネルギーとして優先的に燃焼するため、体脂肪になりにくいのが特徴。ダイエット中も1食あたり100g程度は安心してお召し上がりください。・就寝が近い夕食は魚料理に減量は、タンパク質をご自身にあった量で摂取し、肉も魚も偏らず食べていただきたいです。活動量が多い昼食に肉料理、就寝が近い夕食は魚料理を選んでいただくようにおすすめしています。シンプルな料理法にすれば、脂身が多い肉よりも魚の方が消化しやすいからです。■魚が苦手なら「メカジキ」がオススメ「魚が苦手」という方も多く、なかでも青背の魚が特に苦手との声も耳にします。青背の魚はDHA、EPAが多いゆえに酸化しやすく、その酸化臭が生臭さの原因となります。また、骨が細かく食べにくい、料理の下処理がめんどう、なども敬遠される理由に挙げられます。・「メカジキ」が良い理由そういった場合におすすめなのが「メカジキ」です。味が淡泊でクセがなく、和洋中どんなお料理にも合います。切り身で販売されており、骨は処理されているので、照り焼きなど焼き魚はもちろん、炒め物にも活用できます。普段は冷凍で流通されることが多いですが冬は生のメカジキも販売されており、脂がのっていて柔らかく、とても美味しいですよ。■「メカジキ」はダイエットの優秀食材メカジキはサバやマグロほど不飽和脂肪酸は多くはないものの100gあたりDHAが600㎎、EPAが110mg含まれています。気になるカロリーは100gあたり139kcalと低め。タンパク質19.2gと豊富ですが低脂肪でダイエットに優秀な食材です。また、「ビタミンD」が豊富で、免疫の正常化に働いたり、カルシウムの吸収に役立ちます。「ビタミンE」も含まれていて、さらなる抗酸化作用も期待できますね。糖質や脂質の代謝に必要な「ビタミンB1」は100g中0.06㎎で一日の必要量の半分、B2も0.09㎎あり、必要量の2/3を補える量です。・「ばっかり食べ」にならなければ大丈夫注意点は美味しいからといって頻繁に食べすぎないこと。マグロやメカジキは大型魚で食物連鎖の関係から小型魚より水銀が溜まりやすいのです。厚生労働省から「これからママになるあなたへ」ではメカジキは1週間に1回、80g程度と記載があります。妊婦さんに限らずこの量を守っていただくと安心です。かといって闇雲に心配しないよう。どんな食品にも良いところと害があるところはあります。適量を守り「ばっかり食べ」にならずローテーションして多種の食品を摂るようにしましょう。・魚が苦手ならショウガを組み合わせると◎魚に臭みを感じるなら、たっぷりのショウガで炒めるのがおすすめです。ショウガの芳香は肉や魚の生臭みをとる効果があります。ショウガには消化酵素が含まれるので胃腸が弱い方は、生の魚にしょうが汁をまぶしておくと柔らかくなり消化吸収を助けます。また、ショウガの香りの成分「ジンギロール」には体を温める効果もあるので、寒い時期は毎日少量でも料理に取り入れると良いですよ。・ご飯にぴったり「メカジキの生姜焼き」今回ご紹介する「メカジキの生姜焼き」は下処理でショウガの絞り汁で臭みを摂り、具材に千切りを加えて味付けにはすりおろしを使い、香りによる食欲増進効果と血行促進効果を考慮しました。ピリッとくる辛味とさわやかな香りでごはんに良く合います。生のメカジキをみかけたらぜひ作ってみてくださいね。■「ショウガのトリプル使い!メカジキの生姜焼き」の作り方調理時間25分レシピ制作:金丸利恵【材 料】 2人分メカジキ…2切れ(80g×2)ショウガ(絞り汁)…小さじ1塩…小さじ1/3コショウ…少々片栗粉…大さじ1玉ネギ…1/2個ショウガ(千切り用)…20g(1~2かけ分) オリーブ油…大さじ1<A> みりん…大さじ1 はちみつ…小さじ1 しょうゆ…小さじ2 ショウガ(すりおろし)…小さじ1キャベツ…1枚ブロッコリースプラウト…1パック(16g)プチトマト…4個 【下準備】・メカジキは表面の水分をキッチンペーパーでふきとり、食べやすい大きさに切る・ショウガは「絞り汁」「千切り」「すりおろし」をそれぞれ分量分用意する。・玉ねぎはスライスする。・キャベツは千切りにする。ブロッコリースプラウトは根を切る。キャベツと混ぜておく。・<A>の材料を容器に入れ、混ぜあわせる。【作り方】1、メカジキに塩、コショウをまぶし、しょうが汁をかけ、もみこむ。全体に片栗粉をまぶし、余分な粉をはたく。2、フライパンにオリーブ油小さじ2を入れ、中火で熱し、(1)をフライパンに並べる。火加減に気をつけながら、両面を焼く。3、(2)をいったん取り出し、オリーブ油小さじ1を入れ、中火でショウガの千切りを入れて炒める。4、玉ネギを入れて、玉ネギが透き通るまで炒める。5、メカジキをフライパンに戻し<A>を加えてひと煮立ちしたら、火を弱めて全体的に煮からめる。6、器にキャベツとブロッコリースプラウトを和えたもの、プチトマトをのせ、(5)を盛る。【1人分 栄養成分】エネルギー 253kcalたんぱく質 17.2g脂質 12.3g炭水化物 19.3g食塩相当量 2.1g【参考文献】厚生労働省 これからママになるあなたへ旬の食材カレンダー 食品成分データベース ▶︎ 【金丸利恵のダイエットレッスン】バックナンバー一覧はこちら>>
2023年02月15日大地を守る会は1月22日、廃棄されることも多いメカジキの尾肉を「もったいナイ魚・メカジキ尾肉」として発売する。同社によると、メカジキは品質を見るために尾の部分がカットされるが、その際に切り取った部分はほとんど廃棄されるという。しかし気仙沼の漁師たちの間ではよく食べられていた。一匹に対して400g程度しかとれない希少部位で、ゼラチン質を多く含んでいる。このほど、そのメカジキの尾を「もったいナイ魚」シリーズとして販売することが決定した。同シリーズは、未利用魚や規格外魚を商品化したもので、自然環境・消費者・生産者のいずれにもメリットがある商品となっている。同商品は1月22日の13:30から、ウェブストアで販売開始する。価格は532円(税込)。
2015年01月09日