料理研究家の土井善晴と俳優の松たか子17日午後7時から放送されるテレビ朝日系『家事ヤロウ!!!』に初登場。土井が自ら選んだ人生ベストレシピ10選を発表するほか、『家事ヤロウ!!!』3回目の出演となる大泉洋が、自宅でよく作るという節約メシを披露する。料理好きの芸能人やプロの料理人たちにもファンが多い、料理研究家・土井善晴。家庭料理の第一人者といわれた父・勝さんから司会を引き継いだ『おかずのクッキング』は、テレビ朝日で最も長く放送された料理番組として歴史に刻まれている。また、土井が2016年に提案した“一汁一菜でよい”という考え方は多くの人の心をとらえて大反響。家庭料理という文化の振興に貢献した功績が評価され、2022年度の文化庁長官表彰にも選ばれた。そんな、日本を代表する料理研究家・土井善晴と、ド素人家事番組である『家事ヤロウ!!!』が禁断のコラボ。土井が自ら選んだ、料理初心者でも作れる、人生のベストレシピ10選を発表する。夏野菜の香りがたまらない“野菜すりおろしそうめん”や、素材の切り方がおいしさを生む超シンプル料理“玉ねぎのけったん”、NHK『きょうの料理』で神回と話題をよんだ“塩むすび”など、土井が生み出した伝説のレシピが続々登場。このほか、冷蔵庫にある食材で即興の土井流味噌汁を作るほか、星野源にも伝授したという“ゆっくり焼き飯”のレシピも公開。土井は「今日(の放送)で日本の家庭料理が変わるでしょう!」と宣言するが、ほかにはどんなレシピが登場しているのか。今回は土井の大ファンだという松たか子が、まさかの“番宣なし”で駆けつけ、伝説のレシピを一緒に調理。しかし、黙って見ていられない土井は、作業する松に「“いい感じ~”っていうけど、何がいい感じなんですか?」「焼きめしを作っているんですから焼いてください」「潰すんとちゃいますよ!」などとあれこれ口を出しまくって…。そんな土井のスパルタ指導に翻弄された松は「料理番組ってこんなに汗をかくんですか?」と、一品作るごとにヘトヘト。しかし、試食になると、おいしさのあまり思わず「うほほ!」と喜びの声を上げ、同じくゲストの宮川大輔やMC2人も「うまっ!」「すごっ!」を連発することに…。調理の合間、土井は「“均一”にするばかりが正しいことではない」「このごろはよく時短とかタイパとかいうけど、時間の中に幸せがある。なんでも短かったらつまらない」など、名言も連発。また、番組恒例の“尺埋めトーク”では、“朝起きてから収録までのできごとを話そう”というお題で、それぞれが超新鮮なエピソードを明かす。あまりにもオチがなさすぎて、逆に面白い…?ゲスト&MC陣の最新エピソードトークは必見だ。そしてテレビ朝日開局65周年記念ドラマプレミアム『終りに見た街』(21日、後9:00)に主演する大泉洋は、ガチ家事アンケート 節約メシ編に登場。これは、街ゆく人々に“自宅でこっそり実践している節約メシを教えて!”とインタビュー&目からウロコのアイデアレシピを伝授してもらおうという企画だが、“絶品グルメ”を期待していた大泉、登場早々ぼやきが止まらない?しかし街の人々の節約レシピに驚嘆する場面も。そしてなんと大泉もプライベートでよく作る節約メシを披露することに…。残った刺身や撮影現場で余ったおにぎりを再利用して作る、大泉考案の絶品節約レシピとは?完成した節約レシピはゲストのギャル曽根とMC2人が試食するが、その評価は…?バカリズム、カズレーザーと大泉で繰り広げられる爆笑トークに注目だ。
2024年09月17日梅の実を塩漬けして天日で干した保存食『梅干し』。ご飯のお供としてだけでなく、梅干しの果肉を料理に使うことも多いですよね。また、梅干しを食べることで、ミネラルや塩分、クエン酸などの補給もできるので、熱中症対策にもなるといわれています。土井善晴さんおすすめの『梅干しの食べ方』2024年8月1日、料理研究家である土井善晴さんは、Xで梅干しのシンプルでおいしい食べ方を紹介。柔軟な発想に驚かされる人が相次ぎました。「夏バテの時でも食べたくなる」と好評だった、梅干しの食べ方とは…。こちらをご覧ください。うめぼし おきなわのおみそ おゆ梅干味噌汁 pic.twitter.com/3HVK6F9OiD — 土井善晴 (@doiyoshiharu) August 1, 2024 お椀に梅干しと味噌を入れ、お湯をそそいで『梅干し味噌汁』に…!さっぱりとした梅干しとコクのある味噌は、相性抜群のはず。夏の暑さで元気が出ない時にも、梅干しの味噌汁があれば、食がすすみそうです!投稿には多くの『いいね』が付き「これもありなのか!固定観念が覆された」「シンプルだからこそ、おいしさが引き立ちそう」「やってみる!夏バテにも二日酔いにも効きそう」などの声が寄せられていました。土井さんの投稿では『おきなわのおみそ』と書かれていましたが、お好みの味噌で試してみてもいいのでしょう。冷たいものばかり食べがちな夏の時期だからこそ、温かい味噌汁に、心も身体も癒されるかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2024年08月06日7~8月は桃がおいしいシーズン。やわらかくて、甘い果汁がたっぷり桃は、そのまま食べるだけで幸せな気分になりますよね。土井善晴さんの桃の食べ方「家庭料理は、ご飯を炊いて、具だくさんの汁ものを作れば十分」という、『一汁一菜』の食事スタイルを提唱する、料理研究家の土井善晴さん、自身のXアカウントでは、旬の素材をシンプルに料理した写真を度々投稿し、話題になっています。2024年7月11日に公開したのは、朝食に試してみたくなる、一品でした。うつくしいくだもの桃パンしたpan con durazno pic.twitter.com/OZCbYyQZzl — 土井善晴 (@doiyoshiharu) July 11, 2024 カリッと焼かれたトーストに熟した桃をのせ、『桃パン』にしていた、土井さん。トーストには、バターが塗ってあるのでしょう。桃はそのままのせてもおいしいでしょうし、パンと一緒にトーストしても、さらに甘みが増すかもしれません。桃の甘くジューシーな味わいと、バターの塩味が口の中で広がる様子を想像すると、お腹が減ってしまいそうです!投稿には多くの『いいね』が付き、「桃が大好きなのに思い付かなかった!やってみます」「桃パンだと…魅惑的すぎる」「今しかできない旬の味ですね」などの声が寄せられていました。いつもの食卓に『旬のもの』を取り入れるだけで、暮らしが豊かに彩られますよね。休日の朝は、あなたも『桃パン』を楽しんでみてはいかがでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2024年07月12日世界的な放射線画像診断技術の権威であり、シカゴ大学名誉教授・群馬県立県民健康科学大学元学長である土井邦雄氏が、家族とともに世界各地を旅して得た知識と経験をまとめた書籍『シカゴ通信:科学者の見た世界,自然と文化,人と食』が、2024年6月末、日本医学物理学会から発行されます。▼シカゴ通信:科学者の見た世界,自然と文化,人と食 科学者・土井邦雄とめぐる世界40地域・都市■内容について本書は、米国シカゴ在住半世紀以上になる一人の科学者が、家族とともに訪れた世界各地の魅力を、多数の写真を交えて読者に親しみやすい語り口で紹介するものです。ペルーのインカ帝国の遺跡、中国の万里の長城、タヒチのサンゴ礁、南アフリカの自然動物地域、ヨーロッパ諸国の歴史と街並み、そしてその土地でしか味わえない食べ物など、世界は美と驚きに満ちていることを思い出させてくれます。本書は単なる旅行記ではなく、科学者としての視点から世界を探求し、多様な文化や自然環境に対する深い理解を促すものです。筆者のグローバルな生き方と世界の多様性に向き合う姿勢が、現代の閉塞感漂う社会に新たな視点を提供します。なお、本書の内容は、日本医学物理学会の機関誌『医学物理』に、2021~2023年の2年間にわたり掲載された連載コラムを再編したものです。コラムは大学での授業教材として、学生達に好評をもって迎えられました。写真(本書より一部掲載)■書誌詳細▼概要『シカゴ通信:科学者の見た世界,自然と文化,人と食』著者 :土井邦雄発行 :公益社団法人 日本医学物理学会発売 :株式会社 国際文献社定価 :2,420円(本体2,200円+税10%)サイズ:A4判・オールカラー・138頁ISBN :978-4-910603-29-2▼『シカゴ通信:科学者の見た世界,自然と文化,人と食』 特別割引販売サイト ▼簡易目次はじめに◆1. アメリカアラスカ/アリゾナ/グアム島◆2. 中南米アルゼンチン/コスタリカ/チリ/パナマ/ペルー◆3. ヨーロッパアイルランド/イギリス/イタリア/ギリシャ/スイス/スペイン/チェコ/ドイツ/ハンガリー/バルト3国/バルカン半島諸国/フランス/ポルトガル/ポーランド◆4. アジア・太平洋インド/インドネシア/カンボジア/タイランド/タヒチ/中国/香港/ベトナム/ニュージーランド◆5. アフリカ・中近東エジプト/南アフリカ/アラブ首長国連邦あとがき解説■著者プロフィール土井邦雄(ドイクニオ)早稲田大学理工学部応用物理学科卒業。工学博士。大日本塗料株式会社勤務を経て、1969年にシカゴ大学放射線科へ移籍の後、1994年シカゴ大学生科学部ラルフ・ジェラード任命教授、1985~1998年医学物理学講座主任教授、1977年カート・ロスマン放射線画像研究所所長、シカゴ大学名誉教授。群馬県立県民健康科学大学前学長(2009~2015)及び名誉教授。日本放射線技術学会名誉顧問。日本医学物理学会名誉会員。受賞歴:文部科学大臣「科学技術賞」、米国医学物理学会(AAPM)エディス・クインビー賞、国際放射線単位測定委員会(ICRU)グレイ・メダル著書:『学長の回顧録』(インナービジョン、2014)■チラシ ■シカゴ通信 PR SNSアカウント ■推薦の言葉 (一部抜粋)福岡国際医療福祉大学教授日本放射線技術学会前代表理事白石順二本書は、よくある旅行ガイドとは違い、研究者としての視点で一般的に有名な観光地から少しマニアックな観光史跡まで解説されていて、美しい景色や建物を筆者撮影の写真で楽しみながら、その土地に関する知識を身につけることが可能な構成となっている。ぜひ、多くの方々に本書を手に取っていただき、普段はあまり知る機会がない、科学者としての世界観を感じていただければと思う。日本診療放射線技師会 会長上田克彦本書は、筆者による家族旅行の素晴らしい体験が凝縮された一冊です。筆者はシカゴ大学で研究されてきた医療画像評価やコンピュータ診断支援の分野で世界的に知られており、長年にわたって世界各地から講師として招聘されてきました。本書は筆者の専門分野の方以外にも楽しんでいただけるような内容で構成されています。各地の人々との交流にも焦点を当て、世界をより深く理解し、感じることができる一冊です。※文責:株式会社 国際文献社【本件に関するお問い合わせ先】株式会社 国際文献社 定期購読事業部TEL : 03-6824-9364FAX : 03-5206-5331MAIL: pub-post@bunken.co.jp 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年06月04日1~5月がシーズンのイチゴ。3月末以降は、ジャムに適している、露地物の小粒なイチゴが多く出回ります。イチゴのジャムは、砂糖とイチゴ、レモン汁があれば、手軽に作ることができるので、毎年作っている人もいるでしょう。土井善晴さんのイチゴジャム2024年3月16日、料理家の土井善晴さんは、X(Twitter)を更新。「かるく炊いた」というひと言とともに、投稿された『イチゴジャム』に、驚かされる人が相次ぎました。かるく炊いた pic.twitter.com/0IJekUIk0h — 土井善晴 (@doiyoshiharu) March 16, 2024 イチゴのヘタが付いたまま…!イチゴジャムを作る時は、イチゴのヘタをすべて取ってから作るのが一般的。また、イチゴの形が残らないくらい煮詰めることも多いです。しかし、ヘタを残して形がそのまま残るくらい、短い時間で煮ることで、イチゴのフレッシュなおいしさを味わえるのかもしれませんね!投稿にはたくさんの『いいね』が付き「ヘタが付いていてもいいんだ!かわいい」「目からウロコです。見た目もオシャレでいいですね」「気軽に作ってみようと思える」などの声が寄せられていました。食を通して、自然とつながることを大切にしている、土井さん。あなたも、旬の恵みを感じながら、イチゴを『かるく炊いて』みてはいかがでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2024年03月18日今回で4回目を迎える『TBSドキュメンタリー映画祭 2024』が3月15日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で開幕した。同日、全15作のラインナップから『映画 情熱大陸 土井善晴』の公開記念舞台挨拶が行われ、料理研究家の土井善晴氏をはじめ、監督の沖倫太朗、同映画祭のアンバサダーを務める映画コメンテーターのLiLiCoが登壇した。土井氏とLiLiCoは、この日が初対面だったが、以前、LiLiCoがバラエティ番組で披露した料理の盛り付けを、土井氏が絶賛した縁があり「誰が作ったか知らずに採点してくださり、すんごく褒めてくれた。ここから私は料理にハマった」と感謝の言葉。一方、土井氏は「きれいに盛ろうという気もなく、フワっと当たり前にしはるので、見事だなと。自然体で作為がない」とLiLiCoの盛り付けを振り返り、「お料理はそういうのが大事。ええカッコしちゃあきまへん。ほんまに」と料理哲学を語った。左より)土井善晴、LiLiCoまた、LiLiCoが「(故郷の)スウェーデンで、日本料理のレストランを開きたい。何かご協力を!」と懇願すると、土井氏は「言うてくれたら、何でも」と前向きな姿勢を示した。すると、LiLiCoは「それを『情熱大陸』で放送するのどうですか?ずっと出たいとお願いしているのに、主人(小田井涼平)が先に出て、それがすごく悔しい」と猛アピール。番組のプロデューサーでもある沖監督は、「25分の放送時間では、(中身があり過ぎて)無理」とけん制した。土井氏の密着に関しても、「25分ですから、撮影した素材を編集するのは大変でした」と沖監督。「お話をずっと、うっとりと聞いていられるし、油断していると、突然大事なことをおっしゃる」と土井氏の人柄について語り、「今回、劇場版で70分くらいになり、それでもまだまだ」とあふれる魅力に惚れ惚れしていた。沖倫太朗監督2022年には、長年出演した料理番組が惜しまれつつ終了した土井氏だが、「それまで忙しかった分、今は心が自由になって幸せ」と語り、「料理するのが楽しくなって、毎回新しい料理が生まれている。レシピ?あんなのいりませんで(笑)」。衰え知らずの“土井節”に観客は拍手喝采だった。取材・文・撮影=内田涼<作品概要>『映画 情熱大陸 土井善晴』■ありがとう先生!ご飯作って食べるのがメッチャ楽しくなりました。「一汁一菜」、ご飯を中心に味噌汁と簡単なおかずで構成する和食のスタイル。土井は、日々の食事はこれで十分と提案し、料理を億劫に感じていた人の心を軽くする。味噌汁は出汁をとらなくてもいいし、具材に何を入れてもいい。作りやすいレシピの紹介で人気の“土井先生”だが、いま、レシピから離れる大切さを説く。料理する全ての人を応援したい……生き辛さを抱える時代に新たな暮らしの哲学を模索する料理研究家の情熱を見つめる。<イベント情報>『TBSドキュメンタリー映画祭 2024』3月15日(金)~3月28日(木)東京:ヒューマントラストシネマ渋谷3月22日(金)~4月4日(木)大阪:シネ・リーブル梅田3月22日(金)~4月4日(木)愛知:センチュリーシネマ3月22日(金)~4月4日(木)京都:UPLINK京都3月29日(金)~4月11日(木)福岡:キノシネマ天神3月30日(土)~4月11日(木)北海道:札幌シアターキノ公式サイト:公式X:
2024年03月16日朝食の定番メニューでもある、卵料理の目玉焼き。フライパンに卵を割り入れて焼くだけのシンプルな一品で、味付けはソースや醤油など好みによってさまざまです。他愛もない雑談の中で「目玉焼きには何をかけて食べる?」といった話題で盛り上がったことがある人もいるでしょう。土井善晴さんが目玉焼きにかけたのは?2024年1月13日、料理家の土井善晴さんは、X(Twitter)に目玉焼きの写真を投稿。土井さんの目玉焼きの食べ方に「この発想はなかった!」と反響が寄せられていました。「じゃこ玉」たまご ちりめんじゃこ あぶら にんにく くろこしょう pic.twitter.com/JEeoaCVx9O — 土井善晴 (@doiyoshiharu) January 13, 2024 目玉焼きの上にのっていたのは、たっぷりのちりめんじゃこ!土井さんはこの料理を『じゃこ玉』と呼んでおり、油でニンニクと炒ったちりめんじゃこを、目玉焼きにのせて黒コショウをふりかけて食べるそうです。ちなみに『じゃこ玉』は、「ちりめんじゃこの塩気で十分なので、醤油はいらない」のだとか。香ばしいちりめんじゃこの香りと半熟卵のとろっとしたまろやかな味わいは、ご飯のお供にピッタリでしょう!投稿には「簡単でおいしそう!早速マネします」「なぜ思い付かなかったんだろう。お酒のつまみにも最高ですね」「さすが!作ったら、めちゃめちゃおいしかった」などの声が寄せられていました。『ソース派』と『醤油派』、どちらもうならせる目玉焼きのアレンジ。気になる人はぜひ試してみてください![文・構成/grape編集部]
2024年01月22日料理の味を決める、塩加減。本やネット上のレシピでは、塩の量について『塩少々』『塩適量』などと書かれることもありますよね。そんな時「どれくらいの量を入れたらいいのだろう」と迷ってしまったことはないでしょうか。土井善晴が考える『塩ひとつまみ』とは2023年6月8日、料理研究家の土井善晴さんはTwitterを更新。塩加減について、土井さんは「ちゃんと手に取って、目で見てこれくらいでいいと思うことが大事」だとつづっています。「これくらいでええんです」「塩するときは、ちゃんと手にとって目ーで見て、これくらいかなー」と思うことが大事でなんです。『それが一番難しい』いう人あるけど、やったらええやん。次やるときはうまくいくかも。だんだんできるようになる。料理はいい感性トレーニングや思いませんか。悟性を磨け— 土井善晴 (@doiyoshiharu) June 7, 2023 料理に慣れていない人は、塩の量が少なすぎたり、多すぎたりする場合があるかもしれません。しかし、時には失敗もしながら試行錯誤をすることで、『適量』が分かってくるのでしょう。経験に基づく知性、「『悟性』を料理で磨いてほしい」という土井さん。この投稿に対し「塩少々って指でひと掴みくらいでしょうか」という質問が寄せられると、次のように返していました。「自分のひとつまみ」でいいのです。そしたら自分に基準ができるでしょ。多めのひとつまみとか、少なめのひとつまみとか。別にほかの人と共有せんでもいいんです。@doiyoshiharuーより引用「自分のひとつまみ」でいいのです。そしたら自分に基準ができるでしょ。多めのひとつまみとか、すかなめのひとつまみとか。別に他の人と共有せんでもいいんです。手ーのおおきさも、指の太さも、塩のあらさもしょっぱさもみんな違うねんから。— 土井善晴 (@doiyoshiharu) June 7, 2023 人によって、手指の大きさや太さは違い、「おいしい」と感じる塩加減も異なるもの。土井さんは、『自分なりの基準でのひとつまみ』を見つけてほしいとつづります。ネットや本のレシピを参考にしながらも、最終的な味を決める微妙なさじ加減は、それぞれが持つ『個性』にゆだねてみることも大事なのでしょう。投稿には「人生のことにも思えて奥深い。涙が出た」「『自分のひとつまみ』って素敵な言葉。幸せも人によってひとつまみが違うよね」「ベストアンサーをいただきました。いい塩梅を探してみます」などの声が寄せられていました。料理をする時に、自分にとって心地よい『塩加減』を意識してみましょう。小さなことですが、感性が研ぎ澄まされ、日々の暮らしを味わい深いものにしてくれるかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2023年07月11日小麦粉と卵、砂糖などを混ぜて作る、ホットケーキ。フワッとした食感のほんのり甘い生地に、バターやハチミツ、ジャムなどを付けたり、フルーツを添えたりして食べる人は多いでしょう。2023年4月15日、料理家の土井善晴(@doiyoshiharu)さんがTwitterに投稿したのは、自ら焼いたホットケーキの写真。土井さんのホットケーキの食べ方に「これもおいしそう!」と反響が上がっています。ほっとけーき焼いた pic.twitter.com/ITXa24CeJ2 — 土井善晴 (@doiyoshiharu) April 15, 2023 土井さんがホットケーキに添えたのは、アスパラとチーズ、オリーブオイル、塩。おやつやデザート感覚で食べるイメージがある、ホットケーキですが、野菜や肉などと一緒に合わせれば、立派な食事になるでしょう。投稿には「斬新な組み合わせ!おいしそうです」「素敵。来週末にやってみます」「スイーツだと思い込んでいた自分に気付いた。これもいいですね」などの声が上がっていました。ホットケーキの優しい甘さには、さまざまな食材が合いそうです。固定観念にとらわれず、試して自分なりの『定番の味』を見つけると楽しいかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2023年04月17日ほかほかのご飯に塩だけで味付けしてにぎる、『塩むすび』。シンプルだからこそ、作る人の手の温度や握り方、塩加減などで微妙に違いが出る、奥深い料理でもあります。2023年3月21日、料理研究家である土井善晴さんは、Twitterで塩むすびの写真を投稿しました。おむすびといえば、大きさや形を均一にしなければならないと思いがちですが、土井さんが作ると…。ふぞろいというおいしさ❣️塩おむすび pic.twitter.com/DYzwWokpy5 — 土井善晴 (@doiyoshiharu) March 21, 2023 大きさも形もバラバラだけど、なんだかすごくおいしそう…!固定観念にとらわれず、自然に身を任せた料理のスタイルが多くの人から支持を得ている土井さん。家庭の中に、小さな子供やたくさん食べる大人、ちょっぴりしか食べない大人などがいるように、おむすびも、いろいろなサイズがあってもいいのかもしれませんね。投稿には、さまざまなコメントが寄せられていました。・はい最強!あぁ、おむすびが恋しい。この小さいやつを1つ食べたい。・塩むすびを作ると、いつも半端の小さいのができる。それをつまみ食いするのが至福のひと時です。・不ぞろいのおむすび、自分で食べたい量を選べるし、合理的。こういう小さいやつがやたらおいしく感じるんですよね。・亡くなった母の作る塩むすびを思い出します。もう一度食べたいなぁ~としみじみしました。「みんな同じじゃなくてもいいんだよ」というメッセージが込められているような、土井さんの塩むすび。心がほっと、温まる気がしますね。[文・構成/grape編集部]
2023年03月30日蒸したサツマイモを薄く切って乾燥させた保存食『干し芋』。そのまま食べてもいいですし、あぶったり、電子レンジなどで軽く加熱したりして食べてもおいしいです。2023年3月18日、料理研究家である土井善晴さんは、Twitterで干し芋を使った簡単料理を投稿。おやつのイメージがある干し芋ですが、土井さんは米と一緒に炊き込んだ『干し芋ご飯』を味わったといいます。たしかにお腹の調子がよくなるわ❣️干し芋のみなさんにお会いできて楽しかったです。ありがとうございました。 pic.twitter.com/NAzt4QqxNO — 土井善晴 (@doiyoshiharu) March 18, 2023 ふっくらと柔らかくなった干し芋と、その凝縮されたうま味がしみた、ホカホカのご飯…これは間違いなくおいしいでしょう!土井さんいわく、干し芋を入れて米を炊く際、特に調味料を入れなかったそうですが、「塩味でも醤油味にしてもよい」とつづっていました。干し芋の自然の甘味やうま味だけでも、コクがあって、おいしくなるのかもしれませんね。投稿には「その手があった!簡単だし栄養価が高そう」「これは目からウロコ!想像しただけでもおいしい」「なんで思いつかなかったんだろう。作ってみたら最高だった」などのコメントが上がっていました。食物繊維が豊富で、腹持ちがよいことでも知られる、干し芋。味がいいだけでなく、身体にもよさそうな一品をぜひ作ってみてはいかがでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2023年03月20日「料理には愛情が必要」「愛情を込めた手料理」などといわれるように、『料理』と『愛情』は結びつけて語られることが多いです。2023年2月20日、料理研究家の土井善晴さんはTwitterを更新。「料理は愛情ですか」という質問に対し、土井さんなりの返信を投稿しています。「料理は愛情ですが、ただそれだけではありません。もっと広く深く環境に影響を与えるものですね。料理は愛情という言葉が手垢まみれになった現代では、その真意が伝わらなくなって残念です」料理は愛情かと 聞かれての返信料理は愛情ですが、ただそれだけではありません。もっと広く深く環境に影響を与えるものですね。料理は愛情という言葉が手垢まみれになった現代では、その真意が伝わらなくなって残念です。今なら愛とは何かから考えなおさないといけなくなりました。(善)— 土井善晴 (@doiyoshiharu) February 20, 2023 「家庭料理は、ご飯を炊いて、具だくさんの汁ものを作れば十分」という、『一汁一菜』の食事スタイルを提唱している、土井さん。これまで、自分自身や家族が心身ともに健康でいられるように、暮らしのスタイルに合わせて料理をすることの大切さを伝えてきました。確かに料理をすることは、愛情ゆえの行動であるといえるのでしょう。しかし、『愛情』という言葉だけがひとり歩きすると、料理の品数や見栄えのよさ、味付けのよさなどばかりが求められ、もっと大切な何かが抜け落ちてしまうのかもしれません。投稿は反響を呼び、さまざまなコメントが寄せられています。・『手垢まみれ』って言葉がつきささる。手作りにこだわって磨耗すること、摩耗させることは愛ではないものね。・とても深い話。「料理は愛情」という言葉の意味を改めて噛みしめるいい機会になった。・料理することで、自然や生命、生産者とか、いろんなものとつながることができるし、つながってると気付くのも愛だと思う。・家庭料理を作るようになって30年余り経ちますが、料理って愛情だけじゃない、もっと深いところに意味があると思っています。「愛とは何かから考えなおさないといけない」…そんな土井さんの問いかけに、考えさせられますね。[文・構成/grape編集部]
2023年02月21日2月頃から春にかけて旬を迎える、生ワカメ。新鮮な生ワカメは香りと、食感がよいのが特徴です。ナムルやサラダなどに入れる食べ方が、知られています。2023年2月11日、料理研究家である土井善晴さんは、Twitterで生ワカメのちょっと意外な調理法について投稿。茹でて下処理をし、サラダのほか味噌汁などに入れることが多い生ワカメですが、土井さんはそのまま炒めて味わったといいます。三陸の人から生わかめいただきました。海は春だ。そのまま直炒めにした❣️ pic.twitter.com/6UIGcjzSxU — 土井善晴 (@doiyoshiharu) February 11, 2023 確かに、炒めることで磯のいい香りがより引き立ちそうですね!土井さんによると、炒める油は、バターでもオリーブオイルでもゴマ油でも、それぞれのおいしさになるとのこと。投稿には反響が上がり、「ワカメを炒めるのは思いつかなかった!今度やってみます」「うちは炒めて食べます!ゴマ油と白だし、ほんの少しの醤油で味付けすると、絶品」などの声が上がっていました。スーパーマーケットで生ワカメが売られていたら、一度試してみてはいかがでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2023年02月14日野菜を洗う時、どのくらいしっかり洗ったほうがいいのか、水に浸けたほうがいいのかなど、扱い方に悩むことはありませんか。料理研究家である土井善晴さんは、Twitterに寄せられた質問に回答。その内容が話題になっています。ほうれん草の洗い方に、アドバイス「ほうれん草のいい洗い方ってありますか?やっぱり、たっぷりのお水で洗うのが一番いいのでしょうか」ある日、こんな投稿を目にした土井さん。スーパーマーケットで売られている野菜は、ある程度泥が落とされていますが、露地物の野菜などは、泥が付いたままの場合もあります。質問者は、農家から買ったほうれん草を食べる際、根本に砂がたくさんついていて、洗うのに時間がかかってしまうことを気にしているようです。そこで、土井さんは次のようにアドバイスをしました。土のついたほうれん草は水にしばらく浸しておくことで、汚れがゆるんで落ちやすくなります。1分でも、30秒でもずいぶん違います。この時間に、情緒が生まれます。あわてないでほうれん草と自分のペースを合わせて料理すればよい。@doiyoshiharuーより引用※写真はイメージほうれん草の洗い方について、細かいことを指示せず「あわてないで自分のペースに合わせればいい」とつづった、土井さん。忙しい日々を過ごしていると、料理をする際にも、つい時短や効率ばかりを意識しがちです。しかし、料理中のささいな時間に、慌てずひと呼吸おくことで、季節や自然の移ろいを感じることができ、心に余裕が生まれるのでしょう。投稿は拡散され、さまざまなコメントが寄せられています。・美しい考え方ですね。日常にもっと情緒を見つけようと思いました。・ほうれん草を洗う時、ずっと水の中で振ってたんだけど、ぼーっとしていればいいなんて、最高です。ありがとうございます。・なんて素敵な表現。ちょっとした時間に情緒が生まれるって、その感性にグッときました…!料理は、決まった手順や正しいやり方にとらわれず、『自然』に身を任せてみると、より楽しく味わい深いものになるのかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2023年02月13日門脇麦主演「リバーサルオーケストラ」第3話が1月25日放送。前野朋哉演じる土井の姿に「ブラッシュアップライフ」を思い出す視聴者が続出。両作の“クロスオーバー”に多くの視聴者の注目が集まっている模様だ。元天才ヴァイオリン少女が、欧州で活躍していた変人マエストロと“お荷物”オーケストラを立て直す一発逆転の音楽エンターテインメントとなる本作。表舞台を去り西さいたま市役所の広報広聴課で勤務していたが、海外から戻ってきた強引すぎる変人マエストロに巻き込まれ地元のポンコツオーケストラ・児玉交響楽団(通称・玉響)のコンマスとなった谷岡初音を門脇さんが演じるほか、ドイツを中心に活躍している新進気鋭のマエストロだが、玉響を立て直すことになる常葉朝陽には田中圭。初音の幼なじみで音楽界の超エリート・三島彰一郎に永山絢斗。初音の妹で大学生の谷岡奏奈に恒松祐里。初音の家に下宿することになる玉響フルート首席・庄司蒼に坂東龍汰。朝陽に想いを寄せる玉響チェロ首席・佐々木玲緒に瀧内公美。セカンドヴァイオリン首席の土井琢郎に前野朋哉。朝陽の父で現職の西さいたま市長の常葉修介に生瀬勝久。玉響を潰そうとする修介のライバル議員・本宮雄一に津田健次郎といったキャストも共演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。吹奏楽発表会の本番まであと4日というときに、ティンパニの木之崎(篠崎史門)があいさつもなく辞めてしまった。オケの大黒柱であるティンパニがいなくなり玉響は大ピンチを迎える…というのが今回のストーリー。新しいティンパニを募集するためSNSを活用しようということになり、初音の家で作戦会議をすることに。すると奏奈が「土井さんプチバズってる!」と、玉響の動画チャンネルにアップした土井のラップ映像を見せてくる…。すると視聴者からは「さっきブラッシュアップライフみたから、前野朋哉さん見るとww」「前野さん見るとブラッシュアップライフ思い出してしまい、役の土井さんだけでなく、そのことでも笑ってしまった」などの反応が続出。1月22日放送の「ブラッシュアップライフ」に「リバーサルオーケストラ」を撮影中の前野さんが登場するという“クロスオーバーシーン”があったことから、数多くの視聴者が前野さん演じる土井に注目した模様で「前野さん、#ブラッシュアップライフ 思い出しちゃうw」など、本作と「ブラッシュアップライフ」のハッシュタグを並べて投稿する視聴者も数多く見られた。また過去2回の放送とも、ラストで1度だけ笑顔を見せてきた朝陽。今回も演奏を終えた後に満面の笑みを浮かべるのだが、視聴者からは「ここで笑ったらキュンしちゃうじゃん」「朝陽さん毎回最後に笑うのずるい」「今日の朝陽さんの笑顔はヤバかった」「毎回最後に朝陽さんの笑顔を見せてもらえるのでしょうか。破壊力が半端ない」といった反応が殺到。「最後の朝陽さんの指揮と笑顔に全部持っていかれて感情ぐちゃぐちゃ」「朝陽さんのために、朝陽さんを笑顔にするために頑張りたい気持ちになってる」など、朝陽の笑顔の虜になる視聴者が続出している模様だ。【第4話あらすじ】初音の復帰ステージ会場に三島が現れ突然のハグ。一方、発表会の成功で自信をつけた団員たちは、もっと大勢の人にオケの存在を知ってもらうために「出張オーケストラをやろう!」と大盛り上がり。朝陽も「オケと市民との距離が近くなる」と賛成し、初音に実施案を提出するよう命じる…。「リバーサルオーケストラ」は毎週水曜22時~日本テレビ系にて放送中。(笠緒)
2023年01月26日「家庭料理は、ご飯を炊いて、具だくさんの汁ものを作れば十分」という、『一汁一菜』の食事スタイルを提唱している、料理研究家の土井善晴先生。Twitter上でたびたび公開される味噌汁の写真が話題を呼んでおり、多くの人が柔軟な料理の発想に驚かされてきました。2023年1月9日に投稿されたのは、『正月明け』を感じさせる1枚。土井先生が食べた味噌汁の中に入っていた、具材は…。ひと椀に守られた自由お味噌汁有限の無限を幸いと知る pic.twitter.com/AbebE5PUnS — 土井善晴 (@doiyoshiharu) January 9, 2023 卵焼きとあんこの餅が入った、味噌汁!意外な組み合わせですが、味噌あんもあるので、甘さとしょっぱさが絶妙なバランスで共存し、おいしいはずです!正月に、あんこと餅の汁粉を食べる人は多くいるでしょう。材料が余った時、どう消費するかと迷いがちですが、これなら手軽に食べられそうですね。投稿には「昔おばあちゃんがお餅の味噌汁を作ってくれたのを思い出した。懐かしい」「お味噌汁の世界は、深くて楽しい」「おいしそう!意外だけどこれもアリですね。真似してみます」などのコメントが多数寄せられていました。味噌汁の具材の組み合わせは、無限。土井先生の自由な試みから、和食の面白さを改めて気付かされます。[文・構成/grape編集部]
2023年01月11日年の頭の1月は行事もたくさんあり、そこには必ず旬を味わえる〈食〉があります。昔家族が作ってくれたな…と思い出深いものもあるはず。今年は歴史や意味への理解を深め、ぜひ作ってみて。料理研究家・土井善晴さんに話を聞きました。【1/7】人日(じんじつ)の節句年に5度ある〈五節句〉のうち、最も年始にあるのがこちら。松の内(お正月)の最終日、門松やしめ飾りといった新年の飾りは、地域にもよりますが、この日に取り外すとされています。そしてこの日の朝には、7種類の野菜を入れた〈七草粥〉を食べるのが古くからの風習。元は中国の風習で、「7種類の野菜の羹(あつもの/熱い吸い物)」を食べて無病息災を祈ったものが日本に伝えられたそう。古日本では〈春の七草〉を入れた粥を食べ、中国と同じく、無病息災を祈念。近年では、お正月のごちそうで疲れた胃腸を整えるために行う人が増えている印象。「もし七草全部が手に入らなかったら、1種類の葉野菜でも十分。大事なのは、水分が少し残っている状態が炊き上がりだということ。お米がすべて水分を吸い、ボテッとした感じになってしまったら、それはもうピークを過ぎたお粥。最後の炊き上がりの見極めをしっかりすること。上手に作れると、お米の美味しさがしっかり味わえるお粥に仕上がります」(料理研究家・土井善晴さん)この日の行事食:七草粥ごちそうで疲れた胃腸を整えつつ、一年間の無病息災の願いを込めて。<材料と作り方>洗米と、その6~7倍の水を蓋付きの鍋に入れ、中強火くらいの火にかける。沸騰したらひと混ぜし、極弱火にし、少しずらして蓋をし、40分程度加熱する。餅を入れる場合は、その間に焼く。七草は水で洗って水気を拭き取り、細かく刻んでおく。刻んだ七草を鍋に加え、そのあと餅を入れ、器によそう。お好みで塩を加える。春の七草セリ新芽が競り合ってよく育つ様子からその名が付いたといわれ、込められた意味は、“勝負に競り勝つ”。胃を丈夫にする後押しを。ナズナペンペン草ともいわれるアブラナ科の植物で、“撫でることで汚れを除去する”という意味合いが。解毒作用やむくみ解消にひと役。ゴギョウ現代では“母子草”と呼ばれる植物。ゴギョウは“仏の体”という意味合いがあり、咳、痰、喉の痛みなど風邪症状の緩和をお手伝い。ハコベラハコベとも呼ばれる植物。“繁栄がはびこる”という意味が込められており、虫歯予防や胃炎に効果があるといわれている。ホトケノザ葉が地を這うように伸び、そこから黄色い花がつくキク科の植物で、仏様が座る台座のように見えるのが名前の由来。胃の健康を促す。スズナカブの別名で、“神を呼ぶ鈴”という意味合いがある。消化促進や解熱作用があり、また、しもやけ防止といった効果も期待できる。スズシロこちらは大根の別名。込められた意味は、“汚れのない清白”。消化促進、食欲増進、風邪の予防などに力を発揮するそう。【1/11】鏡開き正月のお供え物の鏡餅を下げ、料理としていただく行事。広辞苑によると、近世、武家で男性は鎧や兜を飾ってその前に供えた〈具足餅〉を、女性は鏡台に供えた餅を、割って食べたのが始まりといわれています。もともとは1月20日の行事だったものが、徳川三代将軍家光の命日が20日だったため、これを避けて11日にした、という伝えも。下げた餅は刃物を使って切ることを忌むため、金槌で割って“開く”という習慣が。ちなみに鏡餅を重ねて置くのは、重なることで福徳が重なりおめでたいとされるから。お正月に年神様が滞在した〈依り代〉であるお餅を食べることで、神様の力を分けてもらい、一年の良運を願うという意味合いもあるのだとか。「鏡餅は空気に触れて乾燥しているので、かなり硬くなっています。片栗粉を軽くまぶし、油でゆっくり揚げる“揚げ餅”にしたり、あるいは水から茹でて柔らかくし、ぜんざいやきなこをまぶして安倍川餅にするのも美味しいですね」(土井さん)鏡餅大小2個の餅は、月(陰)と日(陽)を表し、それが重なることで福徳が重なり、おめでたいとされる。そしてその上には、家の繁栄が続くよう縁起を担いで、橙を。この日の行事食:揚げ餅揚げたての美味しさは格別!ジューシーさをお茶と召し上がれ。<材料と作り方>餅はひと口サイズに小さくし、軽く片栗粉をはたき、160°Cに熱した油で揚げ色がつくまでじっくり揚げる。揚がったら軽く塩をする。また、揚げたてを器に盛り、味をつけた出汁や大根おろしを添えて食べても。【1/15】小正月(こしょうがつ)太古の日本では、新年最初の満月の日(1月15日)を“一年の始まり”=正月として祝っていた風習があったそうで、今1月15日が〈小正月〉と呼ばれるのはその名残といわれています。この日は、門松やしめ飾り、書き初めなどを焼く〈どんど焼き〉が行われ、その火で焼いた餅を食べると、一年病気知らずで過ごせる、とも。また、小正月に食べるものといえば、小豆粥。昔からお祝いごとの料理に欠かせないものといえば小豆ですが、この赤い豆には魔や邪気を祓う力があると信じられています。そのいわれも、そして小豆粥を食べる風習も、中国からの伝来。ちなみに『土佐日記』や『枕草子』にも、小正月に小豆粥を食べたという記載が。「小豆を煮ておいてお粥にしたり、お砂糖を加えてお餅と食べればぜんざいにも。また、かぼちゃの煮物に小豆を少し入れたりしても美味しいですよ。炊きたての小豆の風味は本当に格別。お店では味わえない極上の味なので、ぜひ一度作ってみてください」(土井さん)この日の行事食:小豆粥その色で魔を祓うといわれる小豆。“ハレの日”にその力をいただきます。<材料と作り方>小豆はたっぷりの湯で茹でる。沸騰したら一度湯を捨て、新しい水を加えて再び火にかけ、再沸騰したら弱火にする。20分ほど茹でたあと、ざるにあげ、小豆と茹で汁に分けておく。鍋に洗った米とその8倍の茹で汁(足りない場合には水を足す)を入れて中火にかける。沸騰したら小豆を加え、少しずらして蓋をしておく。25分くらいしたら火を止め、器によそう。塩で食べるも良し、また砂糖を加えぜんざいのように楽しむのもおすすめ。どい・よしはる料理研究家。1957年生まれ、大阪府出身。大学卒業後、スイス、フランスでフランス料理、大阪で日本料理を学び、独立。旬の献立・家庭料理をレシピ動画で紹介するアプリ「土井善晴の和食」が好評。参考文献:『年中行事読本 日本の四季を愉しむ歳時ごよみ』岡田芳朗、松井吉昭著(創元社)※『anan』2023年1月11日号より。写真・内山めぐみ料理、スタイリング・土井善晴イラスト・西田敦美(by anan編集部)
2023年01月06日日本には一年を通して、古くから親しまれてきた年中行事と、それに関連するさまざまな“行事食”が存在しています。「行事」と「食」に込められた意味や願いを知り、毎年続けていくことで運を開き、幸せを呼び込みましょう。料理研究家・土井善晴さんに伺いました。お正月にはおせち料理とお雑煮を食べ、1月7日の朝には七草粥を食べる…。そのように日本には、季節行事に合わせて食べる〈行事食〉というものがありますが、実はそこには古くからの言い伝えや、季節との深い関係があるのです。「私たちは季節の移ろいとともに生きていて、季節の移ろいと行事は関係している。季節、すなわち自然との関わりの中で安らぎを得たり、そういった情緒の中で心を潤したりしながら生活をする。それが本来の、生きるという意味だと思います」と言うのは、料理研究家の土井善晴さん。主に日本の季節行事は、家内安全や無病息災などの幸せを祈る〈祀りごと〉であり、それは同時に、自分の心を改めること、と言います。「日本人にとってお正月は、新しく生まれ変わる日です。新しい年を迎えて、お雑煮を食べて、“今年はするぞ”と心に誓い、改めて頑張ろうと思うでしょう?でも、昨日と同じ散らかった部屋で食べていたら、やっぱり改まらない。身ぎれいにし、部屋を整え、器などもきれいにする…、そういった〈形〉があって初めて、改まるものでしょう。また〈祀りごと〉は神様に祈願をするものですから、新しくする、きれいにすることで、神様が家に降りてきてくれるという意味もあるんです」〈お決まり〉を続ける。それ自体が幸福である。行事食に限らず、毎年同じ行事を繰り返し、同じ食事をすることにこそ、意味がある、と土井さん。「日本人って、〈お決まり〉が好きでしょ?例えば年末に(ベートーヴェンの)『第九』を歌うとか(笑)。みなさんもそれぞれ、必ず毎年やることってきっとありますよね。何年か続けるとそれが自分の節目になるし、“今年もまた、これができた”と安心することが幸せなんです。それを毎年やること、家族でやることがすごく大事なんですよ。その、〈お決まり〉を毎年重ねる喜びを共有することで、人は、人生に秩序ができるんです」毎年誰にでも必ず巡ってくる季節。2月の節分には豆をまき、3月の雛祭りにははまぐりのお吸い物を飲み、ちらし寿司を作る。季節の行事は誰でも楽しめるし、その楽しんだ気持ちと食の味わいは、時間が経っても思い出として心に残る。「おばあちゃんとかがよく、“今年もまた初物が食べられた”とか、“山菜の季節が来た”などと言って、喜んでいたのを覚えている人も多いでしょう。もちろんそれは、旬の食材が食べられる喜びもありますが、家族がみんな揃って無事に一年過ごせたという喜びを、食を通して受け取り、実感していることの表れ。それって、本当に幸せなことだと思う。極端に言えばそれだけでいい。そのくらい価値があることなんです。毎年毎年同じことを繰り返すことの喜びを重ねるうちに、いつのまにかそれが、生活の土台になる。それこそが、幸せな人生ですよ」自分で料理をしてこそ実感できる幸せがある。行事食は、旬と地域の食文化がリンクし、そして理にかなっているというところもまた魅力。「例えば七草粥は、お正月で疲れた胃腸を休めるのに七草が一役買ってくれたり、鏡開きは年末から飾っていたことで乾燥したお餅を美味しく食べる知恵がたくさん詰まっている。また、初午(はつうま)に食べるいなり寿司や雛祭りのちらし寿司は、大勢の人が食べるので、お腹を壊さないように殺菌効果のある酢を使って調理がされています。季節と料理、そしてその土地にまつわるあれこれを解きほぐしていくことで日本の豊かな食文化の存在を知ることができるんです」そのためには、実際に自分の手で、料理を作ってみることが大事。自らやってみることで、初めて感じられる幸せがある。「子供の頃は、親が用意をしてくれるし、さらに“やらされてる”感がありますから、そんなに楽しくないもんですよ(笑)。でも自分で料理をすると、いろんなことが理解できますし、とても楽しい。そして自分の行動が幸せにつながるということを実感できる。やらないとわからない幸せもあるんです(笑)」変化も大切だけれど、ずっと変わらずなにかをやり続け、守り続けることにも、同じ尊さがある。「ということで、騙されたと思って、なにか一つを始め、そしてそれを長く続けてみてください。毎年それを行うことで、それこそ鏡餅を重ねるように、安心や自信、そして幸せが増えていくと思います。毎年、“あ、七草粥の日が来たな”と思う、それ自体が幸せだということに、ぜひ気が付いてほしい。そして家族やパートナーができたら、みんなでそれを続けてくれると嬉しいです」どい・よしはる料理研究家。1957年生まれ、大阪府出身。大学卒業後、スイス、フランスでフランス料理、大阪で日本料理を学び、独立。旬の献立・家庭料理をレシピ動画で紹介するアプリ「土井善晴の和食」が好評。※『anan』2023年1月11日号より。写真・内山めぐみ(by anan編集部)
2023年01月05日1年を通し、手頃な値段で購入できる上、栄養価の高い果物『バナナ』。朝食や小腹が空いた時に食べるとお腹が満たされ、元気が湧いてくるような気がしますよね。食卓の味方ともいえる、バナナですが、いつもと食べ方を変えてみると、また違う味わいになるかもしれません…。料理研究家・土井善晴先生が投稿した、こちらの写真をご覧ください。バナナをナイフフォークで食べると・・❣️ pic.twitter.com/fqgmeHWadJ — 土井善晴 (@doiyoshiharu) November 29, 2022 ナイフとフォークでいただいている…!バナナを食べる時、通常は手で皮を剥いてそのままパクッとかぶりつくことが多いでしょう。しかし、マナー教室などでは、バナナをフォークとナイフで食べる方法を教わる場合もあるのだとか。「丁寧な食べ方をするだけで、よりおいしく味わえることもある」…土井先生の投稿を見て、そんな気付きを得た人もいたようです。投稿には、さまざまな声が寄せられました。・高校の授業で習いました。実践したことなかったけど、やってみようかな。・家庭科の教科書で見た。こんな食べ方する人いないと思っていたけど、さすが土井先生。・贅沢なものを食べている気分になれそう。ナイフとフォークの使い方の勉強にもなる。・子供にあげる時、この方法でやっています!覚えると簡単ですよ。また、お皿の上できなこやシナモン、はちみつをかけるなど、アレンジして食べるのも楽しいでしょう。日々の食事に、ちょっとした変化を取り入れるのは、素敵なことですね。[文・構成/grape編集部]
2022年12月05日「家庭料理は、ご飯を炊いて、具だくさんの汁ものを作れば十分」という、『一汁一菜』の食事スタイルを提唱する、料理研究家の土井善晴先生。Twitterに、たびたび味噌汁の写真をアップし、話題になっています。土井先生の『お味噌汁』ツイートが話題に「具が斬新」「どんな味がするんだろう」2022年11月2日、土井先生はきのこの味噌汁がある食卓写真を投稿。きのこがたっぷり入った味噌汁と一緒に、食べていたものは…。きのこのおみそしる pic.twitter.com/SHZryCUrIL — 土井善晴 (@doiyoshiharu) November 2, 2022 味噌汁の横に添えられていたのは、ご飯…ではなく、バターが付いたトースト!さらに、味噌汁の中に、トーストが浸された1枚も公開されていました。「味噌汁といえばご飯」という先入観を、きっと多くの人が持っているでしょう。土井さんの柔軟な料理の発想には、驚かされますね。投稿には、さまざまなコメントが寄せられています。・味噌汁とパンの組み合わせも驚きだけど、パンを浮かべちゃうのがもっと驚き!・その手もありなんだ!味噌汁の中には、無限の可能性があるんですね。・こうきたか…!きのこの味噌汁にバターが溶けたパン…最高です。・我が家は、パンの日も、味噌汁を作るのでおいしさが分かります!味噌にバターを入れると、コク深い味わいになるので、味噌汁にバタートーストは意外に見えて、おいしいのかもしれません。「日々の食卓は、もっと自由であっていい」…そんな土井先生の優しさを感じる投稿ですね。[文・構成/grape編集部]
2022年11月07日『家庭の味』の定番ともいえる、味噌汁。調理法はシンプルですが、使う味噌の種類やだしの取り方、中に入れる食材によって、さまざまな味を楽しむことができます。土井先生の『味噌汁ツイート』が話題「家庭料理は、ご飯を炊いて、具だくさんの汁ものを作れば十分」という、『一汁一菜』の食事スタイルを提唱している、料理研究家の土井善晴先生。土井先生が、普段どんな味噌汁を食べているのか、気になりますね。Twitterで反響を呼んだ、土井先生の『味噌汁ツイート』をいくつかご紹介します。『あげたまご』『あぶらげ』『ほしえび』『あおさ』『かまんべーる』あげたまご あおさ あぶらげ おきなわのおみそほしえび あおさ かまんべーる とやまのおみそたまごとじ ねぎ おきなわのおみそ pic.twitter.com/PigAqvPcaK — 土井善晴 (@doiyoshiharu) June 7, 2022 『おとし芋』おとし芋のみそしる(山の芋) pic.twitter.com/yPKAC7Gw3q — 土井善晴 (@doiyoshiharu) May 27, 2022 『たらの芽』『こしあぶら』『若ごぼう』たらの芽のみそ汁こしあぶらと若牛蒡のみそ汁みつ葉の玉子焼き pic.twitter.com/lNUOg011ep — 土井善晴 (@doiyoshiharu) May 19, 2022 どれもおいしそう…!旬の食材や珍しい食材を使ったり、具材に合わせて味噌を変えたり、土井先生の味噌汁は、自由な遊び心にあふれていました。投稿を見た人たちからは、たくさんのコメントが寄せられています。・カマンベールを入れるとは斬新!どんな味なのかが気になります。・旬のもの以上のぜいたくはないですね!身体が喜びそう。・味噌汁に『あげたまご』は目からウロコ。私もいろいろ試してみよう。土井先生の投稿を通して、改めて、味噌汁の奥深さを多くの人が知ったのではないでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2022年06月13日2022年3月26日、料理研究家の土井善晴さんが出演する、料理番組『おかずのクッキング』(テレビ朝日系)が、最終回を迎えました。同番組は、48年にわたって愛されてきた長寿番組です。1974年に放送が開始された当初、料理研究家の土井勝先生が担当していた、同番組。1988年に、土井善晴先生へとバトンタッチされ、2022年まで長年愛されてきました。一般的に、長寿番組の最終回はしんみりしてしまうもの。しかし、最終回を視聴した人々からは、このような声が上がっています。「土井先生、視聴者を置いてけぼりにしていて笑った!」土井善晴「簡単にできませんで!こんなん!」この日、同番組の内容は『春の一汁一菜スペシャル』。基本に立ち返り、定番の『だし巻き卵』のほか、『せりの菜飯』『筍のお吸いもの』の3品を紹介しました。土井先生が視聴者を置いてけぼりにしたのは、だし巻き卵を作るシーン。土井先生は、素人には真似できそうにない、華麗な手さばきで卵をひっくり返していったのです!プロの技を視聴者に見せつけながら、土井先生はこのように語っています。どうでしょう、これ、柔らかそうでしょう!簡単にできませんで、こんなん!やれるもんならやってみてください!ほんまにできへんから。おかずのクッキングーより引用まるで、視聴者への挑戦状かのようなセリフに笑ってしまいますね!同番組に一緒に出演していた、堂真理子アナウンサーは、だし巻き卵の完成後「はー!あっという間でした」と思わず拍手。土井先生は、「卵を返す時、鍋をコンロの上で振るのではなく、何もない場所で、下から上に大きく振り上げることがうまく返すコツ」と紹介していました。また、「時々やっていれば出来るのが、人間のすごいところなんですよ」ともコメントしています。土井善晴先生から、番組最後にメッセージ番組の最終回でも、土井先生は『一汁一菜』の献立を完成させた、土井先生。番組の最後では、「34年間務めてきたけれど、最近ようやく、カメラに笑いかけられるようになった」と振り返っています。また視聴者に対しては、このようなメッセージを語りました。『一汁一菜』で、みなさんがとにかくね、元気になって幸せになって、家族っていう単位でね、まぁ、『豊かな社会』というか、『自分たちの豊かさ』を作ってほしい。料理して、食べる…というところにね、本当の幸せがあると思います。誰でもできますから、ね。そして、料理する人を大切にしてください。どうも、ありがとうございました。おかずのクッキングーより引用『おかずのクッキング』の最終回を見た人たちからは、このような声が上がっています。・最終回で、視聴者に挑戦状を叩きつけるとは…!さすが土井先生!大好き!・先生の手さばき、すごくかっこよかったです!そして最後のメッセージで号泣。やっぱり、終わってほしくないよー!・今まで「適当にやっても大丈夫」ということが多かったのに、最終回で「やれるもんならやってみて」とは!めちゃくちゃ笑った!先生、お疲れ様でした!・番組が終わるの、本当にさびしいです。でも、最後の挑戦状、しかと受け取りました!これからも楽しみながら料理を続けようと思います。土井先生が34年間に渡り、視聴者に伝え続けてきた、「一汁一菜でいい」「適当でも大丈夫」などの言葉は、この先も多くの人の心を支え続けることでしょう![文・構成/grape編集部]
2022年03月27日菅田将暉と有村架純がW主演し、大ヒット中の映画『花束みたいな恋をした』の土井裕泰監督が、“映画を語る”配信番組「活弁シネマ倶楽部」に初登場。脚本家・坂元裕二との再タッグや、世代を代表する俳優、菅田さんと有村さんの魅力を語った。本作は、東京・京王線の明大前駅で終電を逃したことから偶然に出会った男女の、5年間を描いたラブストーリー。土井監督はTBSドラマ「カルテット」で坂元氏と組んで以来、映画では初タッグとなる。MCの映画ライター・SYOとのトークは、監督の幼少期の思い出話に触れるかたちでスタート。広島出身の土井監督は、映画館が身近にある環境で育ったそう。数多くの映画を観て過ごしたなか、いまだに記憶に残っているのが、ロバート・デ・ニーロ主演の『ディア・ハンター』を初めて劇場で観たときのことなのだという。「電車で観に行ったのですが、帰りは電車に乗る気になれず、歩いて帰りました。家に帰ってからは、『花束みたいな恋をした』の序盤の絹(有村さん)ちゃんのようでした」と、自作を引き合いに出して当時の記憶をふり返る。大学進学のために上京してからは、演劇にのめり込んでいたようだ。さらに「幼少期から、カルチャーへの感度がすごく高い方だったのだなと感じます。そういった点は、本作の麦(菅田さん)くんと通じる部分があるように思うのですが、いかがでしょう?」との問いかけに、監督は「初めて台本を読んだときに、『この人たちのことが、とても分かる』と思いました」と言う。「ただ、僕自身のノスタルジーなどを、あまり彼らに重ねない方がいいんじゃないかとも思いました。あくまで2015年から2020年を生きている若い男女の物語。僕は離れたところから見ている存在であればいいなと」と、初めてシナリオを読んだときのことをふり返る土井監督。以前、本作について別のメディアにて土井監督にインタビューをしたというSYOさんは、監督の「これは挑戦作であり、問題作になる可能性がある」という言葉が印象に残っていたようだ。「当初は小規模での公開を想定していたので、坂元さんとは“普段テレビでできないようなことをやってみたい”という共通の考えがありました。ところが公開規模が大きくなり、こういったミニマルなタイプの作品は、結果として挑戦的なものになってしまったんです(笑)」と明かす。坂元氏が主演の2人に当て書きしている点については、「彼らは若手俳優の中でもトップランナーですよね。それでいて、ものごく身近なところにいそうな気がするというか……やっぱりそういう感覚を持ち続けられているということが、いまの時代のある種のスターなのだなと思わされます」とコメント。「彼らが表現したものが、その時代を体現しているのかなと。彼ら自身がそういう力を持っているので、僕自身の持つ何かを投影するべきではないと考えました。彼らがやること自体が、いまの時代に繋がっているのかなと思います」と、土井監督は菅田さんと有村さんの魅力について語る。また、本作の大きな特徴である2人のモノローグによる演出の裏側やキャスティングについても監督が語っており、注目だ。『花束みたいな恋をした』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:花束みたいな恋をした 2021年1月29日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©️2021『花束みたいな恋をした』製作委員会
2021年02月09日40年以上の歴史を持つ長寿番組『おかずのクッキング』(テレビ朝日・毎週土曜朝4時55分〜)といえば、気軽に作れる家庭料理の実演と、料理研究家・土井善晴先生(63)の軽妙な関西弁トークが名物の番組。コロナ禍で自宅で料理をする人が増えるなか、土井先生の名言やダジャレがSNSを中心に話題を呼んでいる。「ダジャレなんかはけっこうみんな喜んでくれるようですね。前もって言おうとすると失敗するので、その場で思いついたことを言う。頭を自由にしておくんです」(土井先生・以下同)そんな、土井先生の名言を紹介。【1】大きい卵焼きの回で卵同士をぶつけて割るときに……《どっちが強いかなと思って、何連勝できるか楽しんでください。なんでもね、ものは楽しむんです》【2】手作りラー油の回で豆腐にラー油ソースをかけるときに……《『自分で勝手にソースかけてね』って。何から何までやろうと思わないで》「お料理する人が全部しないで、食べる人が自分で調味料をかけて食べればいい。今のお母さんは優しいから。そこまで責任持たないでいいですよ」【3】あんかけ焼きそばの回で焦がし醤油を作るときに……《これあんまりガーッといったときに醤油入れたら焦げるんですよ。でも焦がしたいんです。でも不用意にやると焦げるんです。でも焦がしたい。まぁその微妙な私の……まぁ乙女心みたいなもんですわ》【4】ハンバーグの回で、フライパンの端を使ってひっくり返すときに。ジュリー世代にはピンとくるあのフレーズ《壁際に寝がえり打って〜》「あれはひっくり返すたびに毎回思っている(笑)。『壁際に〜』って。経験しているから出てくる」【5】「担々だれの豚しゃぶそうめん》の回で。湯がいたお湯をシンクに流すときに……《こうやってシンクに流すときは、シンクの神様にごめんなさい言うてから流しなさい。ビックリするからね。熱いから》「番組中に新しい調理法を思いつくこともあります」この日も収録中にアイデアが浮かんでレシピを急きょ変更。“料理はこうでなければならない”というルールから自由になるのが土井先生の料理のテーマのひとつだそう。「“こうでないと”では作る側がしんどくなる。幸せになるために私は料理をしてますから。手抜き料理と簡単な料理は違います」実際、パプリカを手でちぎったり、ピーマンの種を取らずにそのまま肉詰めを作ったりと自由度が高い。《ちぎったほうがおいしい。きれいに切るばかりが料理ちゃいます。》という本人のツイートも反響を呼んだ。「料理は気づきの連続。昨日の自分に頼らない。今日の新しい自分に出会いたい。私は旅人みたいなもんです(笑)」固定概念にとらわれない土井先生の料理のレシピと名言を、今後も楽しみにしています!「女性自身」2020年11月24日号 掲載
2020年11月16日テレビ番組やTwitterなどを通して、さまざまな料理のレシピを紹介している、料理研究家の土井善晴先生。ある日、ネット上で「土井先生の考案した栗ジャムはおいしい!」というコメントを目にした土井先生は、こんなツイートを投稿します。土井善晴考案違うんですよ。栗ジャムは私の妻の考案です。そこだいじ。レシピは特許にならなくても、オリジナルは人間の存在意義。「レゾンデートル」日本もそこを大切にしないとだめ。他と違うことに価値がある。人間はみな違う。おんなじ人間って、君の代わりいるから、君いらんいうこと。@doiyoshiharuーより引用土井先生は、栗ジャムの考案者が、自分ではなく妻だということをあえて明かし、オリジナルが持つ存在意義を大切にする姿勢を見せます。続けて、暮らしの中で臨機応変さをもって行動することの大変さをつづり、家の仕事を尊びました。暮らしの中で、大小いろんな発見があるもんです。それは、変化する自然やふいに訪れる社会に、一人の人間が対応せなあかんからです。いろいろ融通を利かせてなんとか生活してるんですわ。家の仕事ってたいへんなんですよ。仕事はルールですって終わらせられるけど。 #栗あん #栗ジャム — 土井善晴 (@doiyoshiharu) September 14, 2020 土井先生の投稿に対し、ネット上ではコメントが寄せられています。・素敵な言葉にグッときました。・土井先生の投稿を読んで、心が温まりました。ありがとうございます。・つい他人と比べてしまっていたので、「ほかと違うことに価値がある」という言葉に励まされました。生活と密接に結びついている家事は、終わりのない仕事の1つです。細かい作業を効率よくこなすスキルが求められる大変な仕事ですが、一方で「簡単だ」と軽視される風潮も…。他者との違いを大切にしたうえで、相手を敬う姿勢を忘れない土井先生の言葉に、励まされますね。[文・構成/grape編集部]
2020年09月14日家庭料理の人気メニューといえば、ハンバーグ。その作り方は、ひき肉に下味をつけ、こねて焼くだけという単純なものですが、焼く時に「焦がしてしまう」「中が半生になる」といった悩みがよく聞かれます。最後の焼き上がりで、失敗するとちょっと落ち込んでしまいますね。土井先生の投稿に反響料理研究家の土井善晴さんはTwitterを更新。ハンバーグが上手く焼けないと悩む人たちに向けて、こんなひと言を発信していました。ハンバーグあれはごげるもんなんよ。ごけるおもたら、焦さなくなる。私も料理始めた頃よう焦がしたから知っている— 土井善晴 (@doiyoshiharu) August 29, 2020 「ハンバーグは、焦げるもの」なんと、あの土井先生でもハンバーグを焦がしたことがあるとのこと。「焦げるものと知ったら、焦がさないよう工夫をするようになる」と諭した土井先生。投稿には多数の反響が寄せられています。・ハンバーグのハードルが下がりました!いつも焦げたら、煮込みハンバーグとか大根おろしをのせてごまかしています。・先生にも料理を始めた頃があったんだと思うと、なんだか不思議な気持ちになりました。・土井先生がそう仰ってくれると焦がしたことに罪悪感がなくなる気がします。焦がしてしまっても、「これは失敗しやすいものなんだ」と考えると気持ちが楽になりますね。土井先生の言葉に、多くの人が励まされたようです。[文・構成/grape編集部]
2020年09月01日新型コロナウイルス感染症の流行により、家で過ごすようになったことで、自炊をする人が増えているそうです。料理の楽しさを知った人もいれば、負担が増えたと感じている人もいるでしょう。また、いつも食事を作ってくれる親やパートナーに対し、感謝の念が湧いた人もいるかもしれません。料理研究家の土井善晴先生は、以前から日本の食文化のルーツを築いた女性の立場を重んじ「家の仕事が正しく評価されてほしい」との想いを発信してきました。外出自粛で自炊が増えた日本土井善晴先生の『持論』に「素敵」「イケメンすぎる」土井善晴「男性が料理を手伝うことと、ママの気持ちを分かることは違う」ある日、土井先生のTwitter上にこんなコメントが寄せられました。『これだけ?』といわれるのが嫌で品数をたくさん作っていました。いま1人暮らしになって「これだけで十分」と好きな物を好きなだけ食べています。コメントをした人は、過去、一緒に暮らす家族のため料理を作っていたようです。自分はほしくないのにも関わらず、食事のたびに品数を用意しなければならないのは、大変なこと。しかし、せっかく作っても相手がその労力を理解しようともしないのであれば、虚しさを感じてしまうでしょう。土井先生はこのコメントに対し、次のようなメッセージを返信しました。男の人が家の料理を手伝う・料理をすることと、家庭料理の意味である女の人の女性性(日本のママの気持ち)をわかるということは、同じでないと思います。知っている、でも、分からない。私も男ですから分かっているとは思いません。でも、わかろうと思います。(現代の想像力)@doiyoshiharuーより引用家族のために毎日食事を作る『日本のママ』を評価し思いやった土井先生。ネット上では「世の中の男が、全員土井先生と同じなら戦争は起こらないと思った」「女性とか母性とか…土井先生がとてもリスペクトしている様子が伝わりました」などのコメントが寄せられています。日本では家事・育児は女性の役割であるという認識がいまだに根強くありますが、これまで女性が担ってきた『家での仕事』は男性の『外での仕事』に比べて軽く見られがちです。しかし、日々の暮らしを整えて家族の健康を管理することは、命を支える尊い仕事でもあります。土井先生のメッセージに、多くの人が励まされたことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2020年05月26日新型コロナウイルス感染症による外出自粛の影響を受け、家で自炊する機会が増えています。しかし、中には料理に苦手意識を持つ人や、家族の食事を大量に作らなくてはならない日々に疲れを感じている人もいるでしょう。そんな人たちに勇気を与えてくれそうな、料理研究家・土井善晴先生の言葉をご紹介します。土井善晴「女性の家の仕事が正しく評価されること」土井先生に対し、ある女性がこんなコメントをTwitterに投稿しました。「土井先生のTwitterを見ていると考えさせられる。頑張りすぎずに肩の力を抜いて、旬のものをシンプルに、手間をかけずに扱いながら調理を楽しみたい」すると、土井先生は女性に対し、次のようなメッセージを返信したのです。そうですね。日本の食文化を担い築いてきた女性の家の仕事が正しく評価されること。そのためにも、まず、日本人全員が料理できて、料理をするという大きな意味がわかること。がんばりましょうね。@doiyoshiharuーより引用古くから料理などの家事は女性の仕事だという認識が根付いていた日本。大変な仕事であるにも関わらず、それらは「やって当たり前」という風にみなされがちです。土井先生は、日本の食文化のルーツを築いた女性の立場を重んじたうえで「家の仕事が正しく評価されてほしい」と願い、今後は日本人全員が自炊できる社会を作っていけるよう、「料理をすることの意味を分かってもらえるよう頑張りましょう」と励ましました。【ネットの声】・いつもながら、イケメンな発言です…。・今の状況は、みんな料理ができるようになるいいキッカケかもしれません。・考えさせられます。基本的なことは自分でできるようになるのが理想ですね。料理はもちろん、家事全般は生きるうえで必要な行為です。性別に関係なく、自ら動いていく姿勢が大切だと気付かされますね。[文・構成/grape編集部]
2020年05月14日柔らかな物腰と軽妙なトークで人気を集める、料理研究家の土井善晴先生。テレビ出演だけでなく、TwitterやYouTubeなども通して、料理にまつわる豆知識を丁寧に紹介しています。土井善晴先生関連の記事はこちら新型コロナウイルス感染症による外出自粛で、自炊をする人が増えている2020年5月現在。改めて、料理について学んだり、知識をたくわえたりする人もいるでしょう。2016年にYouTubeに公開された、土井先生の米の洗い方にまつわる動画が「素晴らしい」と、ネット上で再び注目されています。土井善晴の米に対する持論が清々しい米をとぐ際に水を変える回数は、人それぞれでしょう。動画の中で、土井先生は水を何回変えるかについて、次のような持論を展開しました。水が完全に澄むところまで変えたほうが、お米としてはおいしくなります。だけども、今の人たちが変えてはいけないというようなことをいうとすれば、お米の栄養価がなくなるということなんです。まあでも今は別にお米から栄養とらんでもいいわけでしょ。だからおいしくということであったら、水が完全に澄むところまで変えてもらったほうが、米の風味は活きてくるんだということですね。土井善晴の和食アプリーより引用水が澄むまで洗ったら、味はいいが栄養価が落ちるという状況について、土井先生は「今は米から栄養を取らなくてもいいわけでしょ」と、ザックリ!土井先生の発言に対し、ネット上ではさまざまな感想が寄せられました。・土井先生のそういうところが大好き!・笑った。土井先生の教え方には愛情を感じる。・その通りだな。適当さ加減がちょうどいい。もちろん、土井先生は1つの考えを提示したのであり、米の味と栄養価のどちらを優先して洗うかは人によります。土井先生の料理に対するおおらかなスタンスも、多くの人に愛される要因といえそうです![文・構成/grape編集部]
2020年05月08日人間誰しも得意不得意はあるもの。身近なものでいうと、料理も簡単なようで才能が問われますよね。やる気はあるものの、「いくら練習してもうまく作ることができない」という人は少なくないでしょう。そんな人たちに向けた、料理研究家である土井善晴さんのアドバイスが話題になっています。料理が苦手な人へ、土井善晴さんがアドバイス「料理をすると失敗するから、楽しいなんて思えない」ある日、そのような投稿を目にしたという土井さん。投稿者は失敗ばかりしてしまい、楽しく料理をすることができないようです。そこで土井さんは、このようにアドバイスをしました。tw消されたけど、お料理が苦手で「失敗するから楽しいなんて思えない」という人がいた。思うに、料理は余計なことは一切しない、手数は減らす。材料は重ねない。調味料はきちんと選ぶ。道具は長く使えるもの。これでだれでも1〜2ランクアップ。ぜったい大丈夫!後は応援するから、見といてください。— 土井善晴 (@doiyoshiharu) May 3, 2020 土井さんによると、料理の上達に必要なポイントは「余計なことはしない」「手数を減らす」「材料を重ねない」「調味料をきちんと選ぶ」「道具は長く使える物を選ぶ」の5つ。一見「これだけ?」と首をかしげてしまう内容ですが、土井さんによるとこの5つを意識するだけで誰でもランクアップできるのだとか!投稿は拡散され、8万件以上の『いいね』が寄せられました。料理に苦手意識がある多くの人が、土井さんの言葉で心が軽くなったようです。・その通りです!「失敗してもいいや」くらいの気持ちも大事ですよね。・「おいしいものが食べたい」「食べさせたい」という気持ちでいるのがオススメです!・土井先生の『料理愛』が伝わってくる投稿!土井先生は基礎を大切にしていて好きです。向き不向きはあれど、くじけずに練習を重ねれば少しずつ上達していくはず。練習を苦行としてとらえるのではなく、楽しんで行うことが大切なのかもしれませんね。[文・構成/grape編集部]
2020年05月04日