比嘉愛未が“野本さん”、西野恵未が“春日さん”を演じ、ゆざきさかおみの人気漫画をドラマ化した夜ドラ「作りたい女と食べたい女」の続編制作が決定。比嘉さんや西野さんからコメントが到着した。これまで「あなたのブツが、ここに」「ワタシってサバサバしてるから」などの話題作を放送してきたNHKのドラマ枠“夜ドラ”。その中でも、人気漫画を原作として昨年11月から12月にかけて放送し、SNSを中心に話題になった「作りたい女と食べたい女」が、視聴者からの熱い応援を受けて、夜ドラ枠としては初めてとなる続編の制作が決定。主演は、前作から引き続き、自らの恋心に向き合う「野本さん」を丁寧に演じた比嘉愛未。相手役には、同じく前作でドラマ初出演ながら抜群の存在感を発揮した「春日さん」役・西野恵未が続投。料理を「作る」ことが好きな女性と、「食べる」ことが好きな女性。彼女たちの日常や交流を通して、どんな物語が紡がれるのか。脚本も前作から引き続き、山田由梨が担当する。「たくさん料理を作りたい」「お腹いっぱいご飯を食べたい」。そんな2人が出会い迎えた変化。前作では、春日さんへの恋心に気づいた野本さんの姿が描かれていた。続編での2人の恋の行方は?そして、どんな料理が描かれるのか。また、「矢子さん」や「南雲さん」など、新たなキャラクターも登場する。主演・比嘉愛未(野本ユキ役)コメント続編決定致しました!!私自身もこの作品が大好きで、またいつか野本さんを演じられたらと思っていたので本当にうれしいです。野本さんは料理好き。でもそこには、おいしそうに食べてくれる人が居てこその達成感があって。それはこのエンターテイメントの世界も同じで、応援してくださる方がいるからこそ、私たちは創りがいがあり、伝わるからこそ幸せを感じられる。まさにつくたべの世界観は、「生きる楽しみ」を表現していると私は思っています。なのでこんなにも素敵な作品を、すばらしいチームと共にまた創り出せるなんて幸せものです。前作の出逢いで、私生活でも親友となった春日さん役の西野恵未さんを含め、新たな出演者も今回から参加されるのでその出会いも楽しみですし、何より心地よい世界観を現場でも画面を通してでもお届けしたいと思っております。「作りたい女と食べたい女」続編放送をぜひお楽しみに比嘉愛未西野恵未(春日十々子役)コメントただいま~!西野恵未です。前作に続き、春日十々子役として出演させていただきます。ドラマ放送が終了してから、絶賛つくたべロス期間を過ごしていた私。続編制作決定のご連絡をいただいた時は「2人に会えるんだ!」と歓喜すると同時につくたべドラマが観てくださった方にしっかり届き、お返事を頂けたからこそ再び演じることができるんだな...と感謝の気持ちで一杯になりました。本当にありがとうございます。今作も主演の比嘉愛未さんはじめ、大好きなつくたべチームの皆さんとご一緒できることが心から楽しみです。物語もどうやって進んでいくのか、どんな仲間が増えるのか想像してワクワクしています。夜ドラ史上初めての”続編”というのもとてもうれしいことです!私にとっても人生初めての”続編”です。笑より一層気を引き締めて、新しい気持ちで、ひとつひとつを大切に春日さんと向き合っていきます。「作りたい女と食べたい女」続編がたくさんの人に届きますように。原作・ゆざきさかおみ コメント最初の夜ドラ枠でのドラマ化だけでも大変名誉なことでしたのに、シーズン2まで制作いただけること、それも夜ドラ枠で続編が制作されるのは初めて!ということで、大変恐縮ですが至極光栄に思っております。比嘉愛未さん演じる野本さんと西野恵未さん演じる春日さんにまたお会いできること、また原作3巻からの新たな登場キャラクターである矢子さんや南雲さんに会えること、そして野本さんと春日さんとの恋の行方、その合間に挟まれるおいしそうな料理などなど...。今から期待で膨れてちぎれてしまいそうです。テレビの前には原作者としてではなくいちファン、いち視聴者として座り、物語を見守りたいと思っております。とても楽しみにしております!脚本・山田由梨 コメントつくたべ続編の制作が決まりました!うれしい!しかも、同じ夜ドラの枠で、前回の倍の長さの20話です。シーズン1の放送時、月~木曜の夜の15分間、野本さんと春日さんの生活を日々見守るのが、本当にいい時間だったなと思います。より長く、2人と時間を過ごせるなんて...。シーズン2はドラマのオリジナル要素も増えそうです。野本さんの春日さんへの恋心がどうなるのか、2人の関係に進展はあるのか、そして2人は今回どんなご飯を一緒に食べるのでしょう...。ぜひぜひ楽しみにお待ちいただければと思います。夜ドラ「作りたい女と食べたい女」は2024年初頭、月曜~木曜22時45分~NHK総合にて放送(全20話)。(text:cinemacafe.net)
2023年06月12日先日、久々にサッカーJリーグの試合をスタジアムで観戦した。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、観客は5,000人上限で、両隣はもちろん、1列ごとに空けて座るソーシャルディスタンス仕様。真夏の客席でのマスク着用は汗で蒸れたが、よく冷えたコーラ片手にピッチを眺めながら、10数年前はよく日本代表戦を観に行っていたことをふと思い出す。当時、テレビ朝日サッカー日本代表応援団長を務めていたのが香取慎吾だった。気が付けば、我々の日常にいたシンゴちゃん現象。恐らく、香取慎吾が嫌いという人はほとんどいないのではないだろうか? 日本に住んでいたら誰もが知っている元SMAPの最年少メンバーは、あの頃、“国民の弟”のような立ち位置だった気がする。「慎吾ママのおはロック」で「おっはー」が流行語大賞を受賞したり、『西遊記』の孫悟空や『こち亀』で両津勘吉に扮する一方で、十代の頃から『未成年』や『ドク』といったテレビドラマの演技で高い評価も得ていた。ちびっ子向け番組から、大人のエンタメにも対応し、若者向けのドラマやバラエティまでこなす万能タレントで、20年以上に渡り国民的アイドルとして活躍。こうあらためて文字にすると、本当にすごい才能だ。なのに、年下でまったく面識がない自分でも、なぜか「シンゴちゃん」なんつって呼びたくなる親しみやすさを併せ持つ。そんな底知れぬ男、香取慎吾が主演した映画が『凪待ち』(2019年公開)だ。○■白石和彌が監督を務めた『凪待ち』監督を務める今の日本映画界のエースと言っても過言ではない白石和彌が、加藤正人のオリジナル脚本を映画化。印刷所をリストラされたギャンブル狂の木野本郁男(香取慎吾)が、恋人・亜弓(西田尚美)とその娘・美波(恒松祐里)とともに、石巻で漁師を続ける亜弓の父・勝美(吉澤健)のもとへ帰るところから物語は動き出す。基本的に田舎町は人間関係が近い。末期ガンで死期が迫る勝美の身の回りの世話を焼くナチュラルに馴れ馴れしい近所の小野寺(リリー・フランキー)、初めて行ったスナックで遭遇したプライベートに遠慮なく踏み込んでくるおっさん(音尾琢真)は亜弓の元旦那だ。郁男の再就職先は印刷工場に決まり、亜弓は美容院を開業、新しい日常が始まるかに思えた矢先、なんと亜弓が何者かに殺害されてしまう……。この映画の重要なピースが、ギャンブルだ。郁男は競輪好きを越えて、ほとんど競輪依存症である。冒頭の川崎の競輪場のシーンは最高だ。白石作品の『日本で一番悪い奴ら』の夜の街もそうだったが、とにかくノイジーで、埃っぽく渇いていて生々しい。汚れちまった悲しみと、そんな空間が悲しいくらい似合っちゃう男と女。○■香取慎吾が演じる“40代の無精髭姿の中年男”注目すべきは本作の香取慎吾は、演じる際にメイクをせずにカメラの前に立っている。そこにいるのはキラキラしたアイドルではなく、白石ワールドでのたうち回る40代の無精髭姿の中年男だ。時に彼女のへそくりにまで手を出して競輪のノミ屋でカネを溶かし、すぐ自暴自棄になり酒を飲んでケンカをする。かと思えば、仕事は意外とできて職場でイジメられている同僚をかばったり、彼女の娘・美波に信頼されなつかれたりする一面もある。救いようのない最低のヤツだと思うときもあれば、生き方が不器用なだけと擁護したくなる男を、香取慎吾が文字通り剥き出しで演じている。故・ジャイアント馬場は、プロレスラーにとってリング上で映える体のサイズはなによりも大きな説得力を持つと何かのインタビューで答えていたが、映画のスクリーン上でも体の大きさは武器になる。香取慎吾の持つ獰猛な肉体性と童顔は郁男のアンバランスさの象徴でもあり、夏祭りのケンカシーンやヤクザとの乱闘で大きな説得力を持つ。人は己の過去から完全に逃れることはできない。引っ越しても、転職しても、今度こそ上手くやれそうでも、土壇場で過去が何食わぬ顔で日常に顔を出す。漁師を続ける父・勝美にとって最愛の妻を亡くした震災が逃れられない過去かもしれない。郁男にとってそれはズブズブにハマる競輪だし、香取慎吾本人にとってはそれがあの輝かしいアイドル時代なのかもしれない。40歳を過ぎた大人になり、新しいスタートを切ったつもりでも、世間からは国民的アイドル元SMAPというフィルターを通して見られてしまうことも多々あるだろう。過去が自分を追ってくる。ちきしょう、なんて俺はダメなヤツなんだ。自己嫌悪に襲われ、すべてから逃げ出したくなるが、それでも不様にあがきながら前へ進んでいく。『凪待ち』はそんな映画だ。公式パンフレットで香取慎吾は、この映画について「郁男の再生の物語」だと語っている。「僕も、とっても華やかな世界で子供の頃からお仕事させてもらってきましたけど、再生しなきゃいけないような時期もあって。誰でも、人生において落ちている時間はあると思うんですよ。でもそこからでも、這い上がらなければいけない」
2020年08月14日香取慎吾が『孤狼の血』『彼女がその名を知らない鳥たち』などの白石和彌監督と初タッグを組んだ『凪待ち』が6月28日(金)に公開され、「傑作の誕生」「心に沁みるヒューマンドラマ」と高評価を集めている。中でも「香取慎吾ファンだけのものにするのは本当に勿体無い」「先入観なしで観て」など、主演をつとめた香取さんの新境地、そして石巻という物語の舞台が注目を集めている。本作は、ギャンブル依存の男・木野本郁男が恋人とその娘と宮城県石巻で再出発しようとするも、自らの弱さや些細な綻びから絶望に堕ちていく姿を描いたヒューマンサスペンス。「白石監督と知りエグイ映像はきついと心配だったが心に刺さる痛みはあれど感動と静かな余韻が残る良い映画だった」「何日か経ちますが まだ映画の中から抜け出せてないような感覚」との声もあるように、“喪失と再生”をテーマにしたオリジナルストーリーが独特の余韻を残している。公開後から映画レビューサイト「coco」には感動の声が続々とアップされており、レビュアー満足度97%と7月3日現在でトップ。最も多いのは、「香取慎吾が郁男という1人の男にしか見えなかった」「今まで見たことのない香取慎吾の険しい顔、崩れた表情は新鮮」「現在の環境と心境がこの映画を撮らせたのか、ここまで振り切った演技ができる香取慎吾凄すぎる。正直驚いた。アイドルなどの先入観なしで観てほしい」などなど、トップアイドル時代とのギャップが凄まじい“俳優”香取慎吾への声だ。「眼の演技が凄い。悲しみを背中で演じてる」「香取さんの大きな背中にとても大人の男の色香を感じ又観たくなる」「香取慎吾さんの大きな背中が空っぽに見え、何も見ていないような目、取り憑かれたような目が印象的。 エンドロールで胸がえぐられるような感覚がありました」と、その背中や目での演技に絶賛が寄せられている。そんな香取さんを起用した白石監督も「まず“アイドル”という認識が大きくて。だから実際仕事して、衝撃的でした」とシネマカフェのインタビューで告白。「『すごい、すごい』と言っていたら、リリー(・フランキー)さんに『監督、何言ってるの。普通に大河ドラマで主役やった人だから。当たり前でしょう』と言われて(笑)。トップアイドルであると同時に、日本のトップの俳優だったんです」と明かしている。香取さんもまた、そんな監督との再タッグを早くも熱望しているが、と同時に「この映画とともにいま、東日本大震災の話をまた改めてする時間を持てたことがよかったと思っています」と、震災直後から支援活動を続けてきた土地への思いをインタビューでも寄せる。「私の地元で撮影されました。2018年の石巻が作品に残っています」「郁男と家族の幸せ、被災地の復興を祈らずにはいられない。今の日本人全てに観てほしい」「今凪いでいる石巻の海にも、これまでの生と死があり、背負いながら進んでいる。香取慎吾を起用した白石監督の妙が冴える!」と、主演俳優と気鋭監督、そして石巻という物語の舞台が絶妙な化学反応を生んでいるようだ。『凪待ち』は全国にて公開中。(text:Reiko Uehara)■関連作品:凪待ち 2019年6月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2018「凪待ち」FILM PARTNERS
2019年07月03日わかっていてもつい惹かれてしまう。魅力的なダメ男たちDRESS読者のみなさん、こんにちは!突然ですが、皆さんの周囲にはいけないとわかっていつつも、ついつい惹かれてしまう……そんな抗えない危険な魅力に溢れた男性はいませんか?本日はそんな魅力的なダメ男たちが登場する邦画3作をご紹介したます。まず1本目は、『凶悪』『孤狼の血』の白石和彌監督が、香取慎吾を主演に迎えた話題作。2019年6月28日(金)より全国公開となる『凪待ち』です。魅力的すぎるダメ男1:『凪待ち』の木野本郁男(香取慎吾)本作で香取慎吾が演じる郁男は、極度のギャンブル依存症の男。新しい暮らしが始まり、ギャンブルから足を洗おうと印刷会社で働き始めたのもつかの間、会社の同僚に誘われて競輪のレースに再び賭けるようになってしまいます。そんなある日、口論の末に突き放した恋人の亜弓が殺害されてしまい、「自分のせいで亜弓は死んだ」という思いがくすぶり続ける郁男は、自暴自棄となり、転がるようにギャンブルにのめり込んでいってしまいます。ですが、そんな彼の心の奥底にあるのは、秘めた優しさ。末期ガンである父を心配して故郷に戻った恋人の亜弓と一緒に石巻に戻り働き始めたり、亜弓の娘・美波を心配し理解しようとしたりする姿に、亜弓の父・勝美(吉澤健)もつい手を貸してしまうのでした。ギャンブルに依存してしまう自分自身から抜け出そうともがき、苦しむ、郁男の切ない葛藤を見事に体現した、香取慎吾の新たな魅力は必見です!『凪待ち』のストーリー毎日をふらふらと過ごしていたギャンブル依存症の木野本郁男(香取慎吾)は、バツイチで子持ちの恋人・亜弓(西田尚美)とその娘・美波(垣松祐里)とともに、亜弓の故郷・石巻に戻る決意をする。新しい暮らしが始まったある日、車内で亜弓と激しい口論になり、亜弓だけを車から降ろして立ち去った郁男は、その後、亜弓が何者かに殺害されてしまったことを知り……。魅力的すぎるダメ男2:『彼女がその名を知らない鳥たち』の水島真(松坂桃李)『彼女がその名を知らない鳥たち』のストーリー15歳年上の同居人・陣治(阿部サダヲ)に養ってもらいながら、自分はまったく働かず、だらだらと日々を過ごしていた十和子(蒼井優)。そんなある日、古い腕時計の修理を断られたデパートに苦情を入れた十和子の家に、代わりに新しい商品を持参した、デパートの売り場主任・水島(松坂桃李)が訪れる。水島に、8年前に別れたかつての恋人・黒崎(竹野内豊)の面影を感じた十和子は、彼の虜となり不倫関係をスタートさせてしまい……。子持ちの既婚者でありながら、十和子との不倫関係をスタートさせてしまうゲスな男・水島を演じたのは松坂桃李。水島の前で思わず泣いてしまった十和子に、「すみません、なぜかこうするよりないような気がいたしまして」と、急にキスをしてくるあたり……ズルい!ズルすぎる!十和子と不倫関係になってからは、誰かに見られるとまずいと言い訳しながらも、暗がりに導き「してくれる?」とズボンのチャックを下ろしたり……。その見事なまでのゲスっぷりは必見です。さらに、ベッドシーンでは「”あー”と言って」と十和子に声を出させたりと、その爽やかな変態ぶりも見逃せません。監督が「(松坂桃李は)本当に誠実にこの薄っぺらい役に取り組んでくれました」と語るほどのその完璧なズルさゆえのセクシーさから、目が離せません。魅力的すぎるダメ男3:『オーバー・フェンス』の白岩義男(オダギリジョー)『オーバー・フェンス』のストーリー妻(優香)との夫婦生活が破綻し、故郷の函館に戻ってきたバツイチの白岩(オダギリジョー)。実家には寄り付かず、職業訓練校に通う彼は、ある日、聡(さとし)という名前のホステス(蒼井優)と出会う。「名前で苦労したけど親のこと悪く言わないで、頭悪いだけだから」という聡の自由奔放だが危うい魅力に、白岩は急速に惹かれていくが……。一見優しく見えるが、実はあまり他人と深く関わる気がなく、別れた妻からも「私のこといらないと思っていたでしょ」と言われてしまうような主人公・白岩役は、魅力的なダメ男を演じたら右に出るものはいないオダギリジョーが演じます。離婚の原因も「え、この奥さんがそんなことに……?」と思わずにはいられない内容で、白岩という男が、女性を狂わせてしまう男性だということがよくわかります。本作のヒロイン・聡からも「そんな目で見ないで」と言われるシーンがありますが、オダギリジョー本人も、女性から同じことをよく言われていたそう。白岩からは、女心を狂わせる男性特有の、どうしようもないほどに魅力的な色気が溢れています。映画の中で、魅力的に輝くダメ男たち……。行動が伴わないのに、恋人を幸せにしようという気持ちだけは感じさせてくれたり、妻子がいるのに甘い言葉を囁いてきたり、深く関わるつもりはないくせに表面的には優しかったり……。矛盾だらけの行動が、逆に物語にスパイスを与えてくれる。そんな彼らですが、くれぐれも夢中になるのは映画の中だけに!実際に周囲にいたら大変なダメ男の魅力は、映画の中だけでこっそりとご堪能ください。作品情報『凪待ち』【PG12】6月28日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開監督:白石和彌『凶悪』『孤狼の血』出演: 香取慎吾、西田尚美、リリー・フランキー配給:キノフィルムズ上映時間:124分公式サイト: ©2018「凪待ち」フィルムパートナーズ『彼女がその名を知らない鳥たち』【R15】Blu-ray&DVD好評発売中監督:白石和彌『凶悪』『日本で一番悪い奴ら』原作:沼田まほかる「彼女がその名を知らない鳥たち」(幻冬舎文庫)出演: 蒼井優、阿部サダヲ、松坂桃李、竹野内豊配給:クロックワークス上映時間:123分公式サイト: ©2017映画「彼女がその名を知らない鳥たち」製作委員会『オーバー・フェンス』Blu-ray&DVD好評発売中監督:山下敦弘『リンダ リンダ リンダ』『天然コケッコー』原作:佐藤泰志『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』出演:オダギリジョー、蒼井優、松田翔太、北村有起哉、満島真之介、優香上映時間:112分公式サイト:©2016「オーバー・フェンス」製作委員会
2019年06月28日こんなにすさんだ香取慎吾は見たことがない。2018年の映画賞を総なめにした『孤狼の血』(2018年)や『麻雀放浪記2020』(19)の白石和彌監督が、香取を主演に迎えたヒューマンサスペンス映画『凪待ち』(6月28日公開)を観たら、きっと誰もが驚くのではないか。ギャンブル依存症の木野本郁男(香取)が、恋人・亜弓(西田尚美)の故郷である石巻で再出発をしようとする。亜弓の実家で、彼女の父・勝美(吉澤健)や娘の美波(恒松祐里)と暮らすことになった郁男は、紹介された印刷会社で働くことになる。しかし、ある日、亜弓を亡くし、仕事も失ってしまった郁男は、またギャンブルから抜け出せなくなる。香取から「白石さんが僕を呼んでくれて宝物ができました」という賛辞を送られた白石監督に単独インタビュー。監督の口から出た香取の印象は「衝撃的!」、「本当にすごい!」といった感嘆符なしでは言い表せない感想ばかりだった。白石監督が激賞する俳優・香取慎吾の魅力とは?――香取慎吾さんと“喪失と再生”をテーマに映画をやってみたいと思ったそうですが、今回、被災地を舞台にした理由について教えてください。東日本大震災後、僕は映画監督としてどこかで震災と向き合わなければいけないという思いがずっとありながら、なかなかそこへは行けませんでした。震災直後、みんながドキュメンタリーを撮り始め、全部を観たわけじゃないけど、「こんなに悲しいことがありました」「悲しみを抱えて生きていく」ということだけを声高に言うのはどこか違う気がしていて。じゃあ、自分は何もしなくていいのか? とも思っていたなかで、香取慎吾さんとの仕事の話をいただきました。それで、以前から落ちぶれていく男が再生する話をやりたいと思っていたので、香取さんを仲間に入れれば、そういういろんなことができるんじゃないかなと思い、物語を作っていきました。――家族をテーマに撮った映画も白石フィルターを通すと、一筋縄ではいかないすさまじい映画になりますね。今回も主人公・郁男のクズっぷりがすごくて、どこまで堕ちていくんだろうとハラハラしました。香取さんの表情が、本当にすごかったです。僕も金を借りる人を何度か見たことがあるけど、本当にああいう顔をするんです。でも、香取さんは、あそこまで金に困って、借金をしたことなんてないはずなのに、なんでああいう顔ができるんだろうと。あのシーンを見たとき、僕はすごい映画を撮っているなと思いました。ギャンブル依存症の人って、ああいうふうに、どんなことをしてでも金を作ろうとするんです。日本のギャンブルはほとんど国営なので、あまり報道はされませんが、実際に苦しんで自殺している人がどれだけいるのかと考えてしまいます。――香取さんは、脚本をあまり読み込まず、台詞も頭に入れていかないとおっしゃられていますが、それであのクオリティーの演技ができること自体に驚きました。衝撃的でした! 最初にそう言われましたが、それが彼のやり方なら、そこをとやかく言うつもりはないと思っていました。実際に初めて現場に入ってきた時も、ファーストシーンから撮るわけにはいかないので「ここはこうなって、こうなります」と説明をします。慎吾くんは「はい。わかりました」と言ったあと、演じてくれますが、こちらの意図の組み方がハンパないんです。――俳優さんには、現場でもずっと役で居続けるタイプと、カットがかかった途端に素に戻ってリセットするタイプがいらっしゃいますが、香取さんは後者ですか?うーん。正直、香取くんのようなタイプの役者さんは初めてでした。今回は石巻でロケをしていましたが、カットとカットの間に彼が何をやっているのかなと思って見ていると、ずっと郁男のまま佇んでいたこともあって。俳優として本当にすごいです。たぶん共演したみんながそう思っているんじゃないかな。――そのすごさについて、白石監督はどう分析されましたか?僕自身も分析しきれてはないんですが、考えてみれば、以前はドラマを撮影しながら、テレビのバラエティ番組もやっていて、その間、1つの役に入り込むとか、役作りをするとかが、無理だったのではないかと。あくまでも僕の想像ですが、そこで香取くんが導き出した答えが、台本をそんなに深く読み込まず、台詞はその場で覚えたほうがいいという判断だったのではないかと。そのほうがいろいろと変更もできますから。――通常、できる役者さんは、準備万端に台詞を入れて現場に臨む、というイメージがありますが?いや、そこからが肝心なんです。普通はそのやり方で上手くいくはずがないし、「仕事をなめてるのか!」という話にもなってしまう。でも、香取くんの場合、そこで出す演技のクオリティーが、そのへんの役者のレベルとは違いすぎるんです。僕はもともと台詞をけっこう変えるし、シーンを入れ替えたり、追加したりするので、よく「それ、先に言ってくれないですか?」みたいなことを言われたりするわけで。でも、香取さんは、すべて「OKです」と言ってくれたあと、すごいことをやってくれます。また、役に入り込んでいないのかというとそうでもなくて。両さん(『こちら葛飾区亀有公園前派出所』)をやっていた時は、両さんのテンションだったそうですし。ただ、役作りって何だろうと、僕自身も考えてしまいます。――縁日の屋台での乱闘シーンは、かなりの長回しでした。あのシーンの撮影はいかがでしたか?お祭りのシーンを撮ったのは昨年の初夏で、ナイターなので19時半くらいからしか撮れなかったんです。子どもがいるから20時までに撮影を終えなければいけなくて、明るいうちからアクション部と一緒に香取さんの動きを作っていきました。それで、香取さんが入ってきて「1回、アクション部でやって見せますから」と、一連の動きを見てもらったんです。僕が「1回、試しに動いてみますか?」と聞いたら、香取くんが「もう1回見させてください」と言ってきて。もう1度見せて「ケガをしちゃうかもしれないから、ここに毛布を入れておいてください」といった形で安全策をとったあと、「じゃあ1回だけ軽くやってみてください」と言ってやってみたら、なんと一発OKでした!――え! あの長回しの乱闘シーンを1発でOKだったのですか?本当ですよ。スタッフも、え!? という感じでした。おそらくこれまでダンスをしたりPVを撮る際に、その場で振り付けを覚えることを訓練されてきたんでしょう。何だか不思議になるレベルでした。それでいてクオリティーも高いから、正直、他の役者が落ち込むレベルです。縁日のシーンで絡むのは『止められるか、俺たちを』でも呼んだ役者たちですが、「白石さん、僕、ワークショップも参加して、頑張ってきたつもりでしたが、香取さんを見たら、何が正しいのかわからなくなりました」とガチで落ち込んでました(苦笑)。やっぱりトップを何十年走ってきたということは、すべてにおいてそういうことなんだなと納得しました。――そういう意味では、まるで眠れぬ獅子を起こしたかのような強烈なインパクトを受けました。香取さんの今までにない汚れ役も新鮮でしたが。香取さんもきっと「なんでこの役が僕なんだろう?」と思ったのではないかと。でも、この企画がスタートしたのは、「新しい地図」で新たな一歩を踏み出そうとされていた時期でした。僕は僕で僭越ながらも、香取さんの新しい一面を見せたいと思ったわけです。映画の内容は少し違うけど、もう1回スタートをする、という話にはたぶんなっていると思います。お互いに口に出して言ったわけではないけど、香取さんはあれだけ頭のいい方なので感じているとは思います。――最後に、これからこの映画を観る方へメッセージをお願いします。誰もが何かのきっかけで、自分の意志とは無関係に、人生を転がり落ちちゃうことってあると思います。でも、だから人生が終了するのではなく、どこにでもやり直すチャンスやタイミングも同じように転がっているはず。この映画を観て、頑張って生きようかなと思ってくれたらと。ほぼほぼピエール瀧さんに向けてのメッセージにもなっているかなと思います。■プロフィール白石和彌(しらいし・かずや)1974年12月17日生まれ、北海道出身の映画監督。若松孝二監督に師事し、助監督を務めたあと、初の長編映画監督『ロストパラダイス・イン・トーキョー』(10)で注目される。『凶悪』(13)、『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)、『孤狼の血』(18)などは、日本アカデミー賞ほか各映画賞を多数受賞する。そのほか『日本で一番悪い奴ら』(16)、『牝猫たち』(17)、『サニー/32』(18)、『止められるか、俺たちを』(18)、『麻雀放浪記2020』(19)など多数の話題作を監督。公開待機作は2019年秋公開の『ひとよ』。
2019年06月27日香取慎吾主演、『孤狼の血』『麻雀放浪記2020』などの白石和彌監督による最新作『凪待ち』。6月13日(木)、ロケ地となった宮城県塩竈市の「塩釜水産物仲卸市場」にて関係者向け完成報告試写会が実施され、元々は予定になかった香取さんがサプライズゲストとして登場、盛り上がった会場で冗談交じりに撮影当時の思い出を明かした。人生どん底まで墜ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇を描く衝撃のヒューマンサスペンスとなる本作。昨年の6月18日に撮影が開始して1年、ロケスタート地点となった本市場に、白石監督が凱旋、マスコミ陣を含め約100名の方が来場した。白石監督は「(お酒のケースが舞台になっている事に)手作り感、素晴らしいですね(笑)『凪待ち』という作品は、ここでスタートしたので、沢山の方に、この場で試写会が出来る事が凄く嬉しいです。今日は僕だけじゃなくて、どうしても来たいという方がいたんですよ」と語ると、含み笑いで呼び込み、香取さんがサプライズ登場し、「香取さんが、まさかのお酒のケースに乗っています!(笑)」「ど~しても来たくて!」と言う香取さんに、びっくり仰天の会場から拍手喝采。「仕事のスケジュールで決まっていたのではなくて、どうしても僕が来たかったんです!」と話し、ロケのスタートがこの市場だったことを振られると「なんか、そんな感じがしないんですよね。この市場が、“木野本郁男”という僕の役を作ってくれた最初の場所なんで、皆さんのおかげで、この役が完成したのかな、と思っています。この役を演じるのに、ぴったりな雰囲気でした」とコメント。「昼間から酔っ払ったお兄さんに絡まれて、『おい、何撮ってんだこのやろ~!』と言われ、まわりのスタッフが助けてくれるかな~と思っていたら、意外とみんな目を背けて助けてくれなかった。そんな経験もありましたね(笑)」と、劇中とはまるで別人のごとく明るく話した。かと思えば、「震災から大分時間が経っていて、僕が東京で過ごしていると、年々ニュースでも見る機会が減ってきている。震災直後にも僕は何度か被災地を訪れていて、僕が始めて訪れた時の事を思い出すと、復興している部分もあるなぁと感じますね。撮影の期間もいろんな方に結構会って、町の方にお話を伺うと、写真を見せながら震災当時の事を話してくれる方もいれば、目を背けるおばあちゃんもいたり。それぞれの心の中に、そのときの事が、それぞれの形で刻まれているのだな、と感じさせられる時間でしたね」と真摯に現地での経験に言及。「自分としては、人生の新しい道を歩み始めて約1年半、そんな中で、初めての(単独)主演映画として、力んだり、プレッシャーを感じる事もあったんですが、いま、そういう思いは全く無いです。そして、素晴らしい白石監督の最新作です。一人でも多くの方に見て頂けたらと思います」と思いを噛みしめていた。また、白石監督は「僕の映画は、血なまぐさくて、バイオレンスな描写が多いんですけど、この映画は過去一番、“優しい映画”になったかな、と思います」とコメント。脚本を書く前、そして撮影中も、現地の方に震災について話を聞いていたそうで、「よく『復興の半ば』という言葉を聞きますけど、復興には終わりが無いんだなと、感じたり、いろんな事を教わりました。オリンピックとか、国を上げての企画もあるかもしれないけど、復興はまだまだ終わっていなくて、その中に生きている人達がいる、という事を(映画という形で)残して行かないとな、と思います」と復興への思いを吐露。さらに、「香取さんと初めてお仕事をするという事で、決して“暴力”だけの映画ではなく、“優しさ”の残る映画にしました。もちろん、東日本大震災もそうですし、世界中で悲しいニュースを見る事が多いと思うんですけど、すべての人に『凪』が訪れるように、という思いで作りました」と、改めて作品に込めた思いを明かした。本作の大ヒット祈願として、めでたい鯛のほか、本市場がメバチマグロの水揚げ高日本一として有名なことから、マグロなども塩釜漁港で捕られた魚の盛り合わせが市場からプレゼントされると、「うわ~!」と大喜びの香取さんと白石監督。最後は、大きな大漁旗の前で写真撮影を実施し、サービス盛りだくさんのイベントとなった。『凪待ち』は6月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:凪待ち 2019年6月28日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開©2018「凪待ち」FILM PARTNERS
2019年06月14日俳優の香取慎吾が13日、宮城県塩竈市の塩釜水産物仲卸市場で行われた主演映画『凪待ち』(6月28日公開)の関係者向け完成報告試写会にサプライズゲストとして登場した。2018年6月~7月に石巻市を中心に撮影された本作は、人生どん底まで墜ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして、切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンス。あるきっかけをもとに墜ちる所まで堕ちきった男・郁男を香取が演じた。ロケのスタート地点となった同市場には、マスコミ陣を含め約100人が来場。まず白石和彌監督が登壇し、昨年の6月18日に撮影が開始して1年、当時の思い出などを語った。そこに、もともと予定にはなかった主演の香取が登場し、会場を驚かせた。香取は「いよいよ『凪待ち』が完成をしまして、1年前にお世話になった、この場所にまた来る事が出来ました。とても良い映画になったと思いますので、いち早くこの映画を皆さんに観ていただける事をうれしく思います」とあいさつし、サプライズ登場について「ど~しても来たくて! 仕事のスケジュールで決まっていたのではなくて、どうしても僕が来たかったんです!」と思いを伝えた。ロケのスタートがこの市場だったことを振られると、「なんか、そんな感じがしないんですよね。この市場が、“木野本郁男”という僕の役を作ってくれた最初の場所なんで、皆さんのおかげで、この役が完成したのかな、と思っています。この役を演じるのに、ぴったりな雰囲気でした」と語り、「昼間から酔っ払ったお兄さんに絡まれて、『おい、何撮ってんだこのやろ~!』と言われ、まわりのスタッフが助けてくれるかな~と思っていたら、意外とみんな目を背けて助けてくれなかった。そんな経験もありましたね(笑)」と爆笑エピソードを明かした。また、「震災からだいぶ時間が経っていて、僕が東京で過ごしていると、年々ニュースでも見る機会が減ってきている。震災直後にも僕は何度か被災地を訪れていて、僕が始めて訪れた時の事を思い出すと、復興している部分もあるなぁと感じますね。撮影の期間もいろんな方に結構会って、町の方にお話を伺うと、写真を見せながら震災当時の事を話してくれる方もいれば、目を背けるおばあちゃんもいたり。それぞれの心の中に、そのときの事が、それぞれの形で刻まれているのだな、と感じさせられる時間でしたね」としみじみ。そして、「やっとこの映画を見ていただく時が来ました。自分としては、人生の新しい道を歩み始めて約1年半、そんな中で、初めての(単独)主演映画として、力んだり、プレッシャーを感じる事もあったんですが、いま、そういう思いは全くないです。そして、素晴らしい白石監督の最新作です。一人でも多くの方に見ていただけたらと思います」と呼びかけた。白石監督は、香取のサプライズ登場について「香取さんが、なんで僕に声をかけてくれないんだ、というところから始まったんです」と説明。また、「香取さんと初めてお仕事をするという事で、決して“暴力”だけの映画ではなく、“優しさ”の残る映画にしました。もちろん、東日本大震災もそうですし、世界中で悲しいニュースを見る事が多いと思うんですけど、すべての人に“凪”が訪れるように、という思いで作りました」と作品に込めた思いを明かした。市場関係者から香取と白石監督にプレゼントも。作品の大ヒット祈願として、めでたい鯛や、本市場がメバチマグロの水揚げ高日本一として有名な事からマグロなど、塩釜漁港で捕られた魚の盛り合わせが贈られると、たくさんの魚たちを目の前に「うわ~!」と2人は大喜び。最後は、大きな大漁旗の前で写真撮影を実施した。(C)2018「凪待ち」FILM PARTNERS
2019年06月13日香取慎吾主演で贈る、『孤狼の血』『麻雀放浪記2020』の白石和彌監督の最新作『凪待ち』から、不条理な暴力と悲劇、狂気を見せつける衝撃の予告編映像が公開された。『クライマーズ・ハイ』の加藤正人の脚本によって、2018年6月~7月、岩手県石巻市を中心に撮影された本作は、人生どん底まで墜ちきった男のバイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理と悲劇、そして映画史上最も切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンス。この度、「こんな香取慎吾、見た事が無い」とマスコミ陣が口を揃える主演・香取さんの、“悲しみ”と“狂気”が交錯する熱演に心揺さぶられる予告編映像が完成。そんな香取さんとガチに対峙する、郁男の恋人・亜弓(西田尚美)の娘・美波を演じる恒松祐里からは、白石監督が以前から注目していたというその才能の一端を確認することができる。また、亜弓を演じた西田さんは、「現場に西田さんがいるととても安心した」という香取さんの言葉からも分かる通り、姉さん女房としての役どころにぴったりとはまった。さらに、監督が恩師・若松孝二監督の助監督時代のスターとして見てきた吉澤健も、石巻で郁男や美波とともに暮らし始める亜弓の父親役として登場し、本作の重要な役どころを務めた。白石組常連としてお馴染みの音尾琢真は、亜弓の元夫で美波の実父として石巻に住む男を演じ、本作でもその味のある芝居は健在。そして、香取さんが現場で思わず高揚する気持ちを押し殺したというリリー・フランキーの方言まじりのリアリティある演技にも、息を飲むこと間違いなし。誰が愛する人を殺したのか?なぜ殺したのか?愚か者たちの切ない暴力を描いた衝撃のヒューマンサスペンスは必見となりそうだ。ストーリー毎日をふらふらと無為に過ごしていた木野本郁男(香取さん)は、ギャンブルから足を洗い、恋人・亜弓(西田さん)の故郷・石巻に戻る決心をした。そこには末期がんであるにも関わらず、石巻で漁師を続ける亜弓の父・勝美(吉澤さん)がいた。亜弓の娘・美波(恒松祐里)は母の発案で引っ越しを余儀なくされ、不満を抱いている。美波を助手席に乗せ、高速道路を走る郁男に美波の声が響く。「結婚しようって言えばいいじゃん」半ばあきらめたように応える郁男。「言えないよ。仕事もしないで毎日ぶらぶらしてるだけのろくでなしだし…」。実家では、近隣に住む小野寺(リリーさん)が勝美の世話を焼いていた。人なつっこい小野寺は、郁男を飲み屋へ連れていく。そこで、ひどく酒に酔った村上(音尾さん)という中学教師と出会う。村上は亜弓の元夫で、美波の父だった。新しい暮らしが始まり、亜弓は美容院を開業し、郁男は印刷会社で働きだす。そんな折、郁男は会社の同僚らの誘いで競輪のアドバイスをすることに。賭けてはいないもののノミ屋でのレースに興奮する郁男。ある日、美波は亜弓と衝突し家を飛び出す。その夜、戻らない美波を心配しパニックになる亜弓。落ち着かせようとする郁男を亜弓は激しく非難する。「自分の子供じゃないから、そんな暢気なことが言えるのよ!」激しく捲くし立てる亜弓を車から降ろし、ひとりで探すよう突き放す郁男。だが、その夜遅く、亜弓は遺体となって戻ってきた。郁男と別れたあと、防波堤の工事現場で何者かに殺害されたのだった。突然の死に、愕然とする郁男と美波――。「籍が入ってねえがら、一緒に暮らすごどはできねえ」年老いた勝美と美波の将来を心配する小野寺は美波に言い聞かせるのだった。一方、自分のせいで亜弓は死んだという思いがくすぶり続ける郁男。追い打ちをかけるかのように、社員をトラブルに巻き込んだという濡れ衣をかけられ解雇となる。「俺がいると悪いことが舞い込んでくる」行き場のない怒りを職場で爆発させる郁男。恋人も、仕事もなくした郁夫は、自暴自棄となっていく――。『凪待ち』は6月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:凪待ち 2019年6月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開予定©2018「凪待ち」FILM PARTNERS
2019年04月23日「木育(もくいく)」って、知っていますか?木育とは、「子どもをはじめとする全ての人が木と触れ合い、木に学び、木と生きる」取り組みのこと。子どもの頃から木を身近に使っていくことを通じて、人と、森や木と関わりを主体的に考えられる豊かな心を育むことを目指しています。(「木育」プロジェクトより)気軽に木育ができる施設ってどこ??最近、木育ができる施設が増えて来ています。今回は都内にある2つの施設をご紹介します。東京おもちゃ美術館木製の大型遊具や様々な種類の木のオモチャで遊ぶことができます。0~2歳までの赤ちゃん専用のスペースとして、「赤ちゃん木育広場」があります。国産スギを使用した温かみのある空間となっており、すべり台やトンネル、スギコダマ等の手触りの良い木のオモチャで、楽しく親子で遊ぶことができますよ。無印良品(渋谷西武店)「木育ルーム」と名付けられた託児所が設置されています。パパやママが買い物している間、お子さんは遊んで待っていることができます。専任のスタッフがおり、週毎に変わる、木育をテーマにしたプログラムを実施しています。無料のキッズスペース「木育広場」もありますよ!木のオモチャって何がいいの??木のオモチャの特徴って??①自然で温かみがある!!触るとなめらかで温もりがあり、使えば使うほど味わい深い色味になっていきます。プラスチック製のオモチャと比べると、木のオモチャは少し重いですよね。この適度な重さが赤ちゃんにとって、物を握ったり掴むのに最適だと言われています。②口に入れても安心・安全!!赤ちゃんは何でも口に入れたり、舐めたりしますが、木は自然素材なので人体に有害な成分が含まれていません。ママも安心して遊ばせることができます。③丈夫で長持ち!!丈夫で壊れにくいので、丁寧に扱えば弟や妹たちはもちろん、親子2代に渡って遊ぶことができます。壊れてもシンプルな作りが多いので、木工用ボンド等で直すことができます。④感性豊かに育つ!!木のオモチャはシンプルな形、色合いだからこそ、無限大の遊び方ができます!繰り返し遊ぶなかで、新しい発見をしたり、工夫したりと、豊かな想像力が育まれます。また、木が持つ特有の肌触りや香り、自然ならではの模様や色を体感することで、脳が良い刺激を受け、子どもの成長を促します!!我が家が使っている木のオモチャをご紹介!ハリネズミハリネズミがゆっくりと滑り台をカタカタ歩く姿がとても愛らしく、息子だけでなく、私も気に入っています!見てるだけで癒されます♡トレインカースロープ木の車がカタカタと音を立てて、スロープの上を走ります。息子が0歳だったときは、スロープを走り抜ける車を一生懸命追いかけて見ているだけでしたが、1歳5ヶ月となった今は、自分で車を走らせられるようになりました!最近は、サイズの大きいトミカをどうにかして走らせようと必死になっています(笑)アニマルビーズバスバス、ビーズコースター、型はめ…と、いろんな遊び方ができます。息子は何度も型はめにトライしていますが、まだ難しい様子。今は、カラフルな動物たちをテーブルに並べて遊んでいます!手押車、車手押車は、息子がヨチヨチ歩きのときに大活躍してくれました。今は、ぬいぐるみやオモチャを乗せて、運ぶのがブームです。息子が遊ばなくなった後は、部屋のインテリアとして飾っても可愛いかなぁと思っています。コルクの積み木大きめの積み木なので、手先だけでなく体全体を使って遊ぶことができます。高く積み上げている最中に崩れてしまったとしても、コルク素材なので危なくありません!落としてしまったときの音も静かですよ!発達段階に合った木のおもちゃで、楽しく遊ぼう♪木のオモチャは握りやすく、手に馴染みやすいですが、赤ちゃんは急にオモチャを放り投げることがあります!そのことを考慮に入れて、赤ちゃんの発達段階に合ったオモチャを選んであげてくださいね。木のオモチャならではの「コトコト」や「カタカタ」という優しい音に大人も癒されますよ~♫
2017年09月19日