特設展「それぞれの源氏物語」が、山梨県立文学館にて2023年10月28日(土)から12月17日(日)まで開催される。特設展「それぞれの源氏物語」世界最古の長編小説と言われる『源氏物語』は、後世の文学や美術に多大な影響を与え、時代を超えて人々を惹きつけてきた。特設展「それぞれの源氏物語」では、与謝野晶子、谷崎潤一郎、円地文子、瀬戸内寂聴、林真理子など、近代以降、数多くの作家が挑んだ『源氏物語』の“現代語訳”をその魅力と共に紹介する。与謝野晶子による『源氏物語』現代語訳の草稿例えば与謝野晶子は少女の頃から『源氏物語』に親しみ、生涯において3度の現代語訳を試みた。やさしい言葉に訳された作品は現代まで版を重ね読み継がれている。特設展では『源氏物語』二十帖「朝顔」を訳した草稿などを目にすることができる。谷崎潤一郎の『潤一郎訳源氏物語』谷崎潤一郎は1935年9月に現代語訳にとりかかり『潤一郎訳源氏物語』を刊行するものの、時局の影響で削除や改変を強いられた。戦後、全面的に改稿し「新訳」「新々訳」として現代語訳を出版している。特設展では谷崎潤一郎の直筆による「奥書」原稿のほか、『潤一郎訳源氏物語』全12巻が展示される。“気難しくない言葉”で語る円地文子円地文子は『源氏物語』現代語訳に5年近くかけて取り組み、全10巻を刊行。序文には「現代の読者に出来るだけ気難しくない言葉で語りかけたい」とあり、“作家・円地文子の『源氏物語』”が目指す在り方を伺い知ることができる。物語を現代に蘇らせる林真理子の新解釈現代では、林真理子『六条御息所 源氏がたり』が記憶に新しい。登場人物の1人である六条御息所を語り手に、大長編恋愛小説として物語を現代に蘇らせた。中でも『源氏物語』の最末尾にあたり光源氏の息子たちの物語を紡ぐ「宇治十帖」を新解釈で読みかえ、衝撃的な結末を描いた「STORY OF UJI」の原稿は必見だ。樋口一葉の旧蔵書『湖月抄』や芥川龍之介の文学評論もこのほか、歌塾・萩の舎で『源氏物語』の講義を行った樋口一葉が有した『源氏物語』の注釈書・北村季吟『湖月抄』や、芥川龍之介「文藝的な、余りに文藝的な」「三十七 古典」草稿、田辺聖子『新源氏物語』全5巻、瀬戸内寂聴『源氏物語』全10巻などを見ることができる。『源氏物語』読者はもちろん、まだよく読んだことがないという人も、これを機に“それぞれの『源氏物語』”を見つけてみては。【展覧会概要】特設展「それぞれの源氏物語」会期:2023年10月28日(土)~12月17日(日)会場:山梨県立文学館 展示室C住所:山梨県甲府市貢川1-5-35時間:9:00~17:00(入室は16:30まで)休館日:月曜日、11月21日(火) ※11月20日(月)は開館。観覧料:一般 330円(260円)、大学生 220円(170円)※()内は20名以上の団体料金、県内宿泊者割引料金※高校生以下の児童・生徒、65歳以上は無料(健康保険証等持参)※障がい者手帳所持者およびその介護者は無料※11月20日(月)県民の日は誰でも無料【問い合わせ先】TEL:055-235-8080
2023年10月05日ウーマンエキサイトをご覧のみなさん、こんにちは。tomekkoです。前回初めて 『文豪クズ男列伝』 を書いてみましたがいかがでしたか?ちょっと刺激的な内容ではありますが、作家の人生や創作に大いに影響を及ぼした恋愛事情を紐解くと案外身近に感じられたり、興味をそそられたり…ということもあるのではないでしょうか?前回の記事には「こんな作品があったんですね!興味が湧いてきました」「角度を変えて見ると面白いですね」などのコメントもいただいて、描いて良かった〜と思っています。それでは今回も 谷崎潤一郎の人生を追っていきます…!恋多き男の本領発揮!あんなに揉めたのなんだったの離婚良妻賢母の妻・千代を友人である佐藤春夫に譲る譲らないで大揉めに揉めたのに、結局離婚することになった谷崎…。その後、当時雑誌の記者をしていた丁未子と再婚するのですが、裏ではまたまさかの別の女性の影が…。それは、豪商の人妻松子。美しく理想通りの女性・松子を崇拝する谷崎でしたが、人妻で自分のものにならないので丁未子と結婚。ところが、松子の夫の店が倒産し松子から頼られるとすぐに交際スタート。松子の離婚も成立しないうちから同居を始めてしまうのです。ここまでくるとため息しか出ないんですが、私が複雑な気持ちになったのは、この松子とその姉妹が谷崎作品の中で一番好きな『細雪』のモデルだったことです!『細雪』は昭和初期の裕福な大阪町人の日常を見事な美しい文体で表していて、それぞれ種類の違う花のような四姉妹の何気ない会話や仕草が目に浮かぶような表現が素敵な名作です。当時は戦争も始まり社会はそれどころではなかったのでしょうが、それでもやはりこの作品が愛されたのは、庶民にとって身近なようで手の届かない美しい人々への憧憬があったからなのかなと思います。谷崎は理想の女性に家事や所帯じみたことはしてほしくない人だったそう。『細雪』を読んでいても舞台が裕福な家ということもあり、四姉妹が家事をするような場面はほとんど出てきません。時間をかけてお出かけの着物や帯を選んだり、どこそこで食事をしたり帰りに半襟をあつらえに行ったりコンサートを観に行ったり花見に行ったり。悩みといえばなかなか結婚相手の決まらない三女や自由奔放なモダンガールの四女の生活のこと。日常の美しいところだけを切り抜いた近代の絵巻物的な印象があるんです。日常生活にも徹底的に理想を求め続ける男!でも実際の生活ってそういうものではないですよね?だから結婚後の松子も谷崎の理想の女性(人目を忍んで逢っていた頃のまま)を演じ続けることにとても苦労していたそうです。いやーこうして見ていくと、谷崎潤一郎の人生ってリアルに光源氏みたいって言われているのもわかりますよね…。※こちらはあくまで谷崎潤一郎の世界観のイメージです平安時代だし、物語だし!で許されてたけど実際にこんなことするんだ…と思うと引きますね。当時の日本の現実からはかけ離れた西洋的、ファム・ファタール(男を堕落させる悪女)への崇拝が強く、その姿を妻になる女性に求め続けるというTHE自分勝手&癖が強すぎる谷崎ですが、そんな谷崎だからあの耽美でちょっと猟奇的な世界観に満ちた名作が生まれたんだ…と思うとなかなか複雑な感情になってしまいます。ですが…ただの胸くそクズ男なだけなら後世に名を残すことはないでしょう。女性たちが谷崎の世界に巻き込まれて不幸になっていっただけなのか…と言い切ってしまうのもちょっと違いそうです。なぜなら谷崎との関係に悩む女性たちの相談に乗っていたのは元妻や身の回りの人々だそう。女性へのちょっと変わった性癖や数々の問題点はあれど、面倒見の良い側面があったり、千代に対しても感謝の思いは示していたようです。平凡がいいよね…と気づいてしまったけれど才能に恵まれたアーティストの数奇な人生…であることには間違いないですが、それを陰で支える人々の人生や苦労にも注目してみるとまた違った楽しみ方(と言っていいのかな…?)ができるのかもしれませんね。最後に。谷崎先生、クズクズ言ってごめんなさい! 人間性としてはマジかよ? 大丈夫? と思いますが、それでもやっぱり変わらず作品は大好きです!!
2023年05月31日ウーマンエキサイトをご覧のみなさん、こんにちは。tomekkoです。活字離れが進んでいると言われる昨今ですが、子どもだけでなく大人の皆さん…読書していますか?私は昔から本が大好きで歴史好きでもあるので純文学と呼ばれる近代小説は大好物です。エッセイのような軽妙さや気楽さは無く、芸術性を追求した表現が多かったり、その時代のことを知らないと良さが感じにくい部分があって難しい部分もあるのですが…。でも、だからこそ(私の拙い画力と文章ではありますが)、ちょっと視点を変えて紹介することで作家や作品に興味を持ってもらえたら…と思って書いてみることにしました。教科書にのってる文豪ってひどい男が多くない?ってことで『クズ男列伝!』スタートです!ええ…作品は輝くばかりの芸術性、美しい文章に彩られているのに書いてる作者のクズエピソードのひどいこと…。もちろん時代性を考慮すると仕方のないことはあるのですが、まぁ現代の感覚ではドン引き必至ですね。(※クズなんて刺激的な言葉を使ってはいますがあくまでも人物像と恋愛遍歴は別物だし、作者の経験あってこその作品の創意性というのは大前提であることはご了承ください。)では早速いってみましょう!今回紹介するのは近代の耽美・陰鬱私小説の大家、谷崎潤一郎先生です!なぜこの方を一発目に持ってきたのか…実は私は谷崎作品が大好きだからです。幼少期からどこか陰のある妖艶な美女や威勢よく啖呵を切る美人に惹かれていた私にはピッタリの理想的な女性たちが谷崎作品では描かれています。…とそこに現れたのはいつもの歴史案内人、おこんさんたち。ですが…?なるほど…今回はちょっと子どもには刺激強め〜…というか説明しにくい〜…モゴモゴ…な内容が含まれることになりそうですな。というわけでたぬ君に子守りを任せておこんさんと女ふたり旅と行きますか。恋多き男…谷崎潤一郎の女性関係図まずは、谷崎潤一郎をめぐる女性関係図を整理してみると…。めっちゃくちゃ複雑なんですけど!?3回結婚しているのは良いとしても、なんで同じ家の姉妹やら人妻やらと結婚したの…?ですが、この時代には姉妹を娶るということはおかしいことではありませんでした。ただ、例えば妻に先立たれたために身の回りの世話(当時の嫁への価値観がわかりますね)のため独身だったその妹をもらうとか、家同士の結婚という考え方の下では特に問題ではなかったのでしょう。でもこの人の場合はちょっと事情が違うみたいなんですよ。早くもうーん、ひどい。初さんに惹かれるのは分かります。私もこういう女性、好き。でも初には旦那がいるから「仕方なく」「姉に似ているだろうと思って」妹の千代と結婚…。平安時代のクズ男代表『源氏物語』の光源氏が若紫を拉致する理由に通ずるものがあって風情があると言えば…いや理解が難しい。(片想いの義母に所縁があって面影のある少女を自分好みに育てようという…現代の感覚だとあり得ない理由です)しかしながら妹の千代さんはいなせで悪女味ある元芸者の初とは違い、家庭的で夫の言うことをよく聞く良妻賢母。わがままで生活の一つ一つに強いこだわりのある夫に支える控えめな奥さんなんて、妻の鑑といった感じで羨ましい限りだと思うんですが、逆にそれが気に入らない谷崎先生は次々と“妻殺し“や“夫婦の不和“をテーマにした作品を量産してしまいます…!!小説の中で千代をモデルにしていると思われる女性は常に「地味な縞」の着物を着ていると表現されているんですが、実際に残っている千代の着物を見ると慎ましい渋い色の紬や鮫小紋、縞が多くて、これまた切なくなってしまいます…。千代さんは後に谷崎の親友でもある作家の佐藤春夫と(谷崎と離婚後)再婚するのですが…千代を譲る譲らないで揉めています。でも千代さんが最終的に佐藤春夫と落ち着いて良かった…と思ってしまいます。(自分は良妻賢母タイプでも無いのに勝手に千代に感情移入するのはやっぱ女性視点だからでしょうか…)癖が強い…狂気溢れる作品の数々一方で谷崎は初への憧れを強くし美しい悪女をヒロインとした『お艶殺し』『神童』などの作品も生み出します。中でも狂気溢れるフェティシズム・被虐趣味を体現した作品が『富美子の足』という短編。いやぁ…性癖ィ………しかし才能溢れるクズ男による理想の女性を探す旅は始まったばかりで次のターゲットは、初と千代の妹…!初と千代の妹の「せい」は谷崎と出会った当時はまだ少女。スラリとしなやかな体つき、そしてどこか若い時から妖艶さ&性への奔放さを持っていてこれが谷崎の理想に見事にハマったようで…。この時期に描かれたのが谷崎作品の代表作の一つとも言える有名な『痴人の愛』。若く美しく奔放な女性をわがまま放題にさせ女王のように扱って傅く男のマゾヒスティックな愛は、まさに谷崎が求める女性との関係性だったんですねぇ…。いやぁ…だから性癖ィ………個人的に一番クズみが強い! と思ったのは、せいとの結婚を考え千代を佐藤春夫に譲ろうとしたのに、まだまだ若く遊びたい盛りのせいに断られて前言撤回し、結果佐藤と絶交してしまった『小田原事件』。その後現れる別の女性のために谷崎は結局離婚し、千代と佐藤は結婚することになるんですがこの事件は世間から誹謗中傷を受けて千代と佐藤も大変な思いをしたそうです。クズ男に振り回された誠実な千代さんを思うと言葉が出ないtomekkoでした。さて、大先生の女性への偏向的な執着は同族姉妹の間だけでは済まなかったようで…。まだまだ谷崎のクズ烈伝は続くのです…!
2023年05月10日日本発の音楽プロジェクトとして、谷崎潤一郎の世界観を大胆に現代に蘇らせた「タニザキ・デンジャラス」(仏語曲名「Tanizaki」)にて2022年にデビューを飾った「Ella project」は、新たな「Ella(シンデレラ)」となる才能の原石を発掘すべく、11月30日より日・仏・台・韓にて「Ella projectグローバル シンガー オーディション」を開催いたします。■現代のシンデレラプロジェクト「Ella project」2022年にスタートした日本発の音楽プロジェクト「Ella project」は、現代に新しい「Ella(シンデレラ)」を産み出すプロジェクトです。まったく無名のアーティストが、このプロジェクトを通してメジャーになることを応援していきます。■第一弾「タニザキ・デンジャラス」はYouTube100万再生、TikTok3,000万表示を達成!2022年2月にElla project第一弾として「タニザキ・デンジャラス」(日本語版)をリリース。谷崎潤一郎の世界観を大胆に現代に翻訳した同楽曲のMVはYouTubeで100万回再生を達成。TikTokにおける「#タニザキデンジャラス踊ってみた」は3,000万表示を達成しております。■オーディション告知を「タニザキ・デンジャラス」ダンスMV・フランス語楽曲「Tanizaki」にて実施今回実施するオーディション告知は、アジア圏では「タニザキ・デンジャラス」第一弾のシンガーである「Mayuchi」を中心としたダンスMVを用いて、YouTube、Instagramにて実施。フランスでは「タニザキ・デンジャラス」のフランス語版である「Tanizaki」によりYouTubeを中心に展開します。◯「タニザキ・デンジャラス」ダンスMVURL: 「タニザキ・デンジャラス」ダンスMV◯「Tanizaki」フランス語版リリックビデオURL: 「Tanizaki」フランス語版リリックビデオ■「Ella projectグローバル シンガー オーディション」概要◯オーディション特典Ella project 次期楽曲のボーカルとしてデビューをバックアップ◯対象エリア日本・フランス・台湾・韓国◯応募資格 18歳~29歳の女性経験不問・本人応募のみ*ダンススキルは必須ではありません。*プロとして活躍されている方の応募可。◯応募方法・「タニザキ・デンジャラス」を歌った動画をフォームよりアップ*カラオケまたは「Ella project」HPで提供しているインスト版楽曲をベースに。*歌い手本人の表情がわかるもの。◯その他、本人の顔写真・全身写真をフォームよりアップロード *スナップ写真可◯期間2022年12月31日まで◯選考方法・一次審査 応募動画による審査*合格者のみ個別に連絡。・二次審査 オンラインによるプロデューサー審査◯その他注意事項・応募いただいた写真・動画については、project内のみで取り扱い、外部へ公開することはございません。・応募いただいた動画・写真・個人情報の削除・破棄には対応いたしませんので予めご了承ください。・応募結果や選考状況のお問い合わせには対応いたしかねます。■Ella project 概要Ella project HP : Ella project YouTubeチャンネル : Ella project Instagramアカウント: @ellaproject_officialElla project TikTokアカウント : @ellaproject_official*本リリースに記載されている施設またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年11月30日レインメーカー(RAINMAKER)の2021年秋冬コレクションから、オリエンタルジャケットが登場。2021年8月上旬より、レインメーカー 京都ほかにて発売される。老舗の西陣織生地を使ったオリエンタルジャケット新作のオリエンタルジャケットは、1950年代から60年代にかけて、アジア圏の土産品として製作されたスカガウンをベースとしたジャケットだ。ボディには、レーヨン・キュプラのベロア地を使用する一方、衿やカフスには1688年創業の西陣織の老舗「細尾」によって織りあげられた素材を採用した。ラインナップするのはAバージョンとBバージョンの2種類。Aバージョンは、谷崎潤一郎『陰翳礼讃』における漆の繊細さ、影と光を触覚的に解釈し、全面に箔を使用することでなめらかな質感を出しつつ、ふくらし織と呼ばれる技術で凹凸を表現している。一方、Bバージョンでは、ニューヨークの創造的なシーンや多様性、色、ムードを着想源に、白黒のコントラストが効いた生地を採用。2種類の箔を使いつつも、モール糸で豊かな風合いをもたらした。詳細オリエンタルジャケット発売時期:2021年8月上旬取扱店舗:レインメーカー 京都、ステュディオス、インターナショナルリレーション、コータ・コート(富山県富山市総曲輪3-6-15-2)価格:107,800円【問い合わせ先】レインメーカーTEL:075-708-2280
2021年08月06日松田青子さんの新作『男の子になりたかった女の子になりたかった女の子』は掌編&短編が詰まった一冊。「ばらばらの時期に書いたものですが、読み返してみたら、無意識のうちに同じテーマ性を持ってたんだなと思いました」そのテーマ性とは、裏表紙の帯にもある“わたしたちは、会ったことはなくとも、つながっている”。「女性同士の関係が描かれるフィクションはドロドロしたものになるかアッパーの方向に行くものが多かった気がします。そうではなく、社会に存在しているだけでみんな緩く繋がっていること、その緩い繋がりのグラデーションを書きたかったんだなって気づきました」確かに、過去に出会った女性の声が聞こえてくる「天使と電子」や、就職試験で同席した女性たちのその後を描く「クレペリン検査はクレペリン検査の夢を見る」、アルバイト先にいた女性を思い出す「桑原さんの赤色」、世代の異なる女性が交流する「向かい合わせの二つの部屋」などは、女性たちの繋がりを感じさせる。「特に親しくしていなくても“こういう人がいたな”と記憶に残ることはあるし、その時は繋がれなくても、その後に違う形で繋がり直すことはあると思うんです」ユーモア炸裂の話も。「ゼリーのエース(feat.「細雪」&「台所太平記」)」は液体がゼリー状に固まって女の子になる話。『細雪』『台所太平記』はどちらも谷崎潤一郎作品だ。「谷崎のこの2作品は、どちらも女性たちが結婚できるかどうかが大問題なんです。よく出てくる“身を固める”も、考えてみれば変な言葉だなって。それで、身を固めるといえばゼリーだろう、と(笑)」また、「物語」は自分の言動が第三者の勝手な解釈で物語化される嫌悪を皮肉と笑いたっぷりに描く。「2014年に書いた短編ですが、読み直して今も状況があまり変わらないことがショックでした。ストレートに描くと説教くさくなるので、できる限りふざけてみました」「この世で一番退屈な赤」は生理について大っぴらに語れない空気への違和感から生まれ、「許さない日」は学校でブルマーを強制されたことへの怒りをぶつけた掌編で、共感する人は多いはず。タイトルを先に思いついた「斧語り」は文字通り斧が語り手で、愛おしくなる一作。表題作も、先にタイトルがあった。「小さい時から男性優位社会の中で生きてきて、自分も男性の目線で物事を見てしまうことがある。本来の目線を取り戻す過程を書きました」書き下ろしの「誰のものでもない帽子」は、コロナ禍で幼い娘と二人でホテルに逃げてきた母親の話だ。「コロナ禍で、女性の育児やDVの問題が増えたことが気になっていて。そばに助けてくれる人がいなくても、SNSの見知らぬ人や、誰かが忘れていった帽子が助けてくれることはある。今はなかなか物理的に人と会えませんが、社会に存在している時点で誰かと繋がっているんだ、と伝われば嬉しいです」世代も時間も、空間も越えた繋がりを感じさせる本作。越えるといえば、松田さんの『おばちゃんたちのいるところ』は今、国境を越えて海外で評判になっている。「日本の古典のリメイクなのに書評や感想を読むと“共感する”という言葉が多いんです。海外のイベントで作品を朗読した時も、“私たちの国も同じだよ”と言われて。そこにも繋がりを感じています」『男の子になりたかった女の子になりたかった女の子』過去に出会った女性の声が聞こえる「天使と電子」をはじめ、女性たちの緩い繋がりが描かれる作品集。現代社会に潜む違和感を、ユニークな発想で物語世界に落とし込み、共感&痛快感たっぷり。中央公論新社1650円まつだ・あおこ2013年、デビュー作品集『スタッキング可能』が話題に。’21年に『おばちゃんたちのいるところ』が米国のレイ・ブラッドベリ賞の最終候補になるなど海外でも注目。翻訳、エッセイでも活躍。※『anan』2021年6月2日号より。写真・土佐麻理子(松田さん)中島慶子(本)インタビュー、文・瀧井朝世(by anan編集部)
2021年05月30日ヒマラヤ山脈、標高4800メートルにある秘境ルナナ村に都会から赴任した若き教師と、村の人たちと子どもたちの心の交流を描き、第93回アカデミー賞国際長編映画賞ブータン代表に選出された『ブータン 山の教室』。この度、本作の特別先行上映と、パオ・チョニン・ドルジ監督がオンライン参加したティーチインが実施された。3月30日(火)、ブータンとの交流・交換留学などを続ける星槎グループの全国の中学校・高校をオンラインで結び、オンライン教室試写会が開催。星槎国際高校八王子をメイン会場に、職員として働くブータン人の先生や北海道から沖縄、それぞれの教室から生徒たちが参加し、上映後、それぞれの感想をシェア。この日の試写を前に、前日にはブータンから来日し職員として働いているジミーさんから事前レクチャーを受けたそうで、生徒たちは一様に真剣な表情で本作を鑑賞。その後、ブータンの伝統衣装「ゴ」を着て登場したパオ監督を大きな拍手で迎え、オンラインでティーチイン開始。冒頭、パオ監督は「日本は私に色々な刺激を与えてくれた国です。ですので、私の映画をこのように迎えてくれ、また日本で公開されることは本当に光栄に思っています」と挨拶した。今回、陸上や柔道の選手としてブータンから来日した留学生も本作を初めて鑑賞し、「この映画をみて泣きそうになりました。本当によかったです」と流暢な日本語で答える学生も。星槎高校の生徒からは「色々知れてよかった。さらにもっとブータンのことを知り、日本とうまくつながっていければよいなと思いました」という感想や、「教育の原点をみせてくれたと思います」という参加者、さらに「とてもおもしろかった!この映画をみて、すぐにブータンに行きたくなった」という生徒など様々な感想が語られた。パオ監督は「映画は観客から認められることが重要だと思っています。そして観てもらってはじめて完成するものだと。観客の皆さんの言葉がアーティストを鼓舞し、もっと作りたいという気持ちにさせてくれますね!」と嬉しそうにコメント。「この映画の舞台ルナナ村は、ブータンでも一番辺鄙な土地で電気も通っていないため、100%太陽電池を使って作った作品です。それがこうやって世界中の人たちと映画を通して繋がれたことが本当に素晴らしいことだと思っています。“自分の居場所を探す”という人間の普遍的な気持ちを描いているから、色々な国の方に理解してもらえるのでしょう」と続けた。そして、生徒からルナナ村に実際行ったときの様子を聞かれたパオ監督は「ブータン人は強くて丈夫だと思っていたが、撮影隊の多くが高山病にかかってしまい働けなくなった」という過酷な裏話も披露しながら、劇中も語られる地球温暖化の状況を説明し、「氷河が解けて洪水を起こし、村人が亡くなったこともあり、ルナナの人たちはそれを恐れているんです」という切実な話には生徒たちも熱心に耳を傾けていた。オンライン上ではあるが日本の学校との貴重なやりとりを受け、「この映画は、教育や学校について、また自分の幸せや自分の居場所を探すことについて描いています。そしてこの映画の中で一番大切な要素というのは、文化を保存することの大切さだと思っています」と語るパオ監督。そして「私は日本で上映されることが特に嬉しいんです。なぜならこの映画のインスピレーションのもとになっている一つが、谷崎潤一郎さんなんです」と発言。「谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』を読んで、東洋の伝統や文化を保存することの大切さを知りました。東洋的な文化には、影の中、あるいは暗闇の中に生き、その中から学ぶものがある、と。一方、西洋的な文化は、常にものを光で照らそうとしている。つまり谷崎潤一郎の考えは、暗闇や影を享受し、そこから学ぶことによって、はじめて明るさ、光と言うものを理解できるのだ、ということだと思うのです」と説明した。さらに、「世界がグローバル化して、この映画の主人公ウゲンのようにブータンの若者は光を求めがちです。本作でいうとオーストラリア・シドニーという現代社会に幸せを求めていますよね。ルナナはブータン語で“暗闇の谷”という意味なのですが、本当に一番遠くの僻地で、グローバリゼーションとは真逆のところです。そこを旅する、つまり暗闇の谷を通ることで自分の文化の大切さを、それを保存することの大切さを初めて知るのです」と監督。「オンライン上の画面越しにたくさんの生徒の顔がみえます。今回、ぜひアドバイスを申し上げるとしたら、みなさん、日本あるいはブータンそれぞれの伝統文化というものを大切にしてください。そしてそれを大切にすることが、教育、学校の定義になってくると思います」と強いメッセージを送った。最後には、パオ監督、参加者とともにブータンの言葉(ゾンカ語)で「カデェンチェラ(ありがとう)」と言い合いながら貴重なオンラインティーチインイベントは締めくくられた。『ブータン 山の教室』は4月3日(土)より岩波ホールほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブータン 山の教室 2021年4月3日より岩波ホールほか全国にて順次公開©2019 ALL RIGHTS RESERVED
2021年04月01日哲学の道/【日本料理 藤井】平安神宮/【京都ホテルオークラ別邸京料理粟田山荘】仁和寺/【京料理 萬長】嵐山/【あらし山 遊月】醍醐寺/【鳥羽甚】哲学の道疏水沿いに全長約2kmも続く、桜のトンネルは感動的銀閣寺から若王子橋まで疏水べりに続く哲学の道は、大正時代に植えられた約300本の桜並木が美しい桜の名所。満開の時期にはまるで桜のトンネルのようで、水面を流れゆく花びらは情緒たっぷりです。哲学の道近くのオススメ店【日本料理 藤井】胡麻味噌だれで和えた鯛をのせた『ご飯、自家製しば漬け』哲学の道の近くに佇む【日本料理 藤井】は、2019年より3年連続でミシュラン1つ星として掲載された名店。“質実として、枯淡の境地”をコンセプトに、素材を活かした絶品料理を堪能できます。ランチ『ご飯、自家製しば漬け』は、市場から厳選仕入れされた鯛を使った贅沢なご飯。コースでは旬の食材を使った四季折々の逸品を提供してくれます。日本料理藤井【エリア】銀閣寺/北白川/出町柳【ジャンル】日本料理・懐石・会席【ランチ平均予算】6000円【ディナー平均予算】15000円【アクセス】出町柳駅平安神宮庭園の池に映る紅しだれ桜が美しい朱と緑が鮮やかな社殿を取り巻く広大な神苑に、紅しだれ桜が咲き誇ることで知られている平安神宮。栖鳳池に映る八重咲きの濃い紅しだれは感動ものの美しさです。約150本が咲き競き、谷崎潤一郎の『細雪』や川端康成の『古都』の舞台にもなっています。平安神宮近くのオススメ店【京都ホテルオークラ別邸京料理粟田山荘】四季の美しさを会席料理で味わう『八寸』平安神宮より徒歩10分、京への出入り口のひとつ粟田口の、由緒正しき門跡寺院の青蓮院に隣接した会席料理店。西陣の織元の元別邸で、建物は檜材をふんだんに用いた贅沢な数寄屋造り。庭園に囲まれる数寄屋の山荘では、四季の会席料理がいただけます。また、見た目も美しい器や盛り付けにも定評があります。京都ホテルオークラ別邸京料理粟田山荘【エリア】円山公園/高台寺/清水寺【ジャンル】日本料理・懐石・会席【ランチ平均予算】6000円【ディナー平均予算】18000円【アクセス】東山駅 徒歩5分仁和寺重要文化財の五重塔と御室桜がつくり上げる絶景は圧巻京都で一番の遅咲きの桜として江戸時代から親しまれている御室桜は、樹高が低いのが特徴です。中門入って左手に約200本が咲き、五重塔を背景にした眺めは京の花見の終盤を飾るのに相応しい光景。境内にはしだれ桜や普賢像桜など珍しい桜も咲きます。仁和寺近くのオススメ店【京料理 萬長】豪華な手桶に美味しいものが満載『つれづれ弁当』梅 3,200円仁和寺駅から徒歩圏内にある【京料理 萬長】では、京都名産のゆばや旬の食材を使った京料理がお手軽な価格で堪能できます。『つれづれ弁当』は、日本三大随筆「徒然草」にちなんで名づけられた料理。鎌倉時代にこの地で過ごした吉田兼好の目に映ったであろう京の四季の美しさを表現した旬の京料理を、15種類以上盛り込んだ手桶弁当です。京料理萬長【エリア】嵯峨野/太秦【ジャンル】日本料理・懐石・会席【ランチ平均予算】3000円【ディナー平均予算】5000円【アクセス】妙心寺駅 徒歩2分嵐山嵐山の随所でさまざまな名桜が楽しめる古くから桜の名所として、王朝貴族にも愛されてきた景勝地の嵐山。川沿いに桜並木が続き、渡月橋越しに嵐山を望む景色は絵になるほど美しい眺め。嵐山のいたるところがお花見スポットとなり、様々な桜を楽しむことができます。嵐山のオススメ店【あらし山 遊月】京都の四季を五感で味わえる『会席料理』嵐山、渡月橋のたもとにある歴史を感じさせる純和風の日本家屋で、嵐山の自然を愛でながら、ゆったりとした時間を過ごせる京料理店。川辺りに面した席からは、十三参りの法輪寺さんや四季折々の山なみが望め、耳に心地良い大堰川のせせらぎが癒しを演出。会席料理は、花・雪・月の3コースがあります。あらし山遊月【エリア】嵐山【ジャンル】和食【ランチ平均予算】3500円【ディナー平均予算】3500円【アクセス】嵐山駅 徒歩5分醍醐寺秀吉が最期に見た豪華絢爛な桜が楽しめる世界遺産・総本山醍醐寺は、豊臣秀吉が催した「醍醐の花見」として知られ、市内でもいち早くお花見ができるお寺として人気を集めてます。秀吉が植えた700本もの桜が咲き誇り、霊宝館のしだれ桜は見事。三宝院前や国宝の五重塔を背景に咲く花姿も感動的です。醍醐寺近くのオススメ店【鳥羽甚】名刹・醍醐寺御用達の季節の精進料理が堪能できる『鉄鉢料理』醍醐寺の麓にある【鳥羽甚】は、100有余年の伝統のある町屋づくりのお座敷で、よく手入れされた中庭を眺めながら会席料理、精進料理がいただけます。「淡處知真味(たんしょちしんみ)」という和食の基本を大切にして、手軽に食べられる『幕の内弁当・深雪膳』を始め、どの料理でも旬の味覚がたっぷり味わえます。鳥羽甚【エリア】伏見/醍醐【ジャンル】和食【ランチ平均予算】4500円【ディナー平均予算】8000円【アクセス】醍醐駅 徒歩15分
2021年03月31日京町家をリノベーションした宿泊施設「ANJIN GION SHIRAKAWA(あんじん ぎおん しらかわ)」が2020年11月1日(日)、京都市東山区にオープンします。築115年の京町家をリノベーションした1棟貸しの宿泊施設比叡山と如意ヶ嶽の間を源に、京都市東山区を流れる白川沿いに位置する「ANJIN GION SHIRAKAWA」は、築115年を超える伝統的な京町家をリノベーションした1棟貸しの宿泊施設。「空き家問題」が日本全国で深刻な課題となっている昨今だが、京都市の空き家率は全国の政令指定都市の中でも高い12.9%。また、都市部を中心に約4万8,000軒あった京町家が約4万軒まで減っているなど、空き家の数の増加傾向と共に、伝統的な街並み景観を形作る京町家が年々失われつつあります。伝統を継承しつつモダンな空間にこの問題の解決に寄与すべく、地域の「空き家対策」と京町家の「保存・再生」の2つの観点から企画されたのが、京町家の伝統やこだわりを継承したまま、1日1組限定(最大5名)のモダンな宿泊施設へと生まれ変わった「ANJIN GION SHIRAKAWA」。たとえば、2階の座敷は、さながら京都の伝統的な「床(ゆか)」のような作りとなっており、白川に面して窓側を全面オープンにすることが可能。川の流れる音を聞きながらくつろげる開放的なこの空間とは対照的に、隣の和室は障子の光のみが入る空間になっているため、静かに読書などを嗜むのもよいです。エントランスのある1階には、ミニキッチンやシャワー/バスルーム、奥庭などがあります。土地の歴史と文化を感じる備品また、施設内には京都にゆかりのある様々な企業の製品や作家の作品を備品として設置。谷崎潤一郎の著書「陰翳礼讃」にインスピレーションを得て、元禄元年(1688年)創業の「細尾」が製作した西陣織のアートパネルなど、土地の歴史と文化を感じられるような工夫が随所に施されています。柳の並木道となっている白川沿いは、昔ながらの京都らしい風情ある街並みが楽しめるスポット。知恩院や八坂神社、高台寺といった数多くの歴史文化施設も徒歩圏内。施設名に掲げる「ANJIN」の名の由来は、仏教語における「安心」。日々の忙しさから一旦距離を置いて、心と体がリセット出来るような特別な時間を過ごせます。スポット情報スポット名:ANJIN GION SHIRAKAWA(あんじん ぎおん しらかわ)住所:京都府京都市東山区唐戸鼻町559-4電話番号:03-4510-8671
2020年11月25日京町家をリノベーションした宿泊施設「ANJIN GION SHIRAKAWA(あんじん ぎおん しらかわ)」が2020年11月1日(日)、京都市東山区にオープンする。築115年の京町家をリノベーションした1棟貸しの宿泊施設比叡山と如意ヶ嶽の間を源に、京都市東山区を流れる白川沿いに位置する「ANJIN GION SHIRAKAWA」は、築115年を超える伝統的な京町家をリノベーションした1棟貸しの宿泊施設。「空き家問題」が日本全国で深刻な課題となっている昨今だが、京都市の空き家率は全国の政令指定都市の中でも高い12.9%。また、都市部を中心に約4万8,000軒あった京町家が約4万軒まで減っているなど、空き家の数の増加傾向と共に、伝統的な街並み景観を形作る京町家が年々失われつつある。伝統を継承しつつモダンな空間にこの問題の解決に寄与すべく、地域の「空き家対策」と京町家の「保存・再生」の2つの観点から企画されたのが、京町家の伝統やこだわりを継承したまま、1日1組限定(最大5名)のモダンな宿泊施設へと生まれ変わった「ANJIN GION SHIRAKAWA」。たとえば、2階の座敷は、さながら京都の伝統的な「床(ゆか)」のような作りとなっており、白川に面して窓側を全面オープンにすることが可能。川の流れる音を聞きながらくつろげる開放的なこの空間とは対照的に、隣の和室は障子の光のみが入る空間になっているため、静かに読書などを嗜むのもいいだろう。エントランスのある1階には、ミニキッチンやシャワー/バスルーム、奥庭などがある。土地の歴史と文化を感じる備品また、施設内には京都にゆかりのある様々な企業の製品や作家の作品を備品として設置。谷崎潤一郎の著書「陰翳礼讃」にインスピレーションを得て、元禄元年(1688年)創業の「細尾」が製作した西陣織のアートパネルなど、土地の歴史と文化を感じられるような工夫が随所に施されている。柳の並木道となっている白川沿いは、昔ながらの京都らしい風情ある街並みが楽しめるスポット。知恩院や八坂神社、高台寺といった数多くの歴史文化施設も徒歩圏内だ。施設名に掲げる「ANJIN」の名の由来は、仏教語における「安心」。日々の忙しさから一旦距離を置いて、心と体がリセット出来るような特別な時間を体験してみてはいかがだろう。施設情報「ANJIN GION SHIRAKAWA(あんじん ぎおん しらかわ)」オープン日:2020年11月1日(日)所在地:京都府京都市東山区唐戸鼻町559-4交通:京都市営地下鉄東西線「東山」駅より、徒歩3分TEL:03-4510-8671客室:2階建ての1棟貸し(面積:1階・2階合わせて約53m²、収容人数:最大5名)料金:1泊30,000円〜(人数と時期により変動)予約方法:Booking.com、Airbnbにて予約受付中※10月27日(火)現在。※今後も各種ホテル予約サイトにて順次公開予定。
2020年10月30日虎屋の菓子資料室による書籍『ようかん』が新潮社より刊行。2019年10月30日(水)より全国の書店のほか、一部のとらや直営店などで発売される。もともと中国では羊肉の汁物であったものの、日本で甘い菓子となった“羊羹”。書籍『ようかん』では、その長い歴史を追うとともに、虎屋と羊羹のエピソード、全国各地の名物羊羹など、馴染みある羊羹を多角的に紹介する。また、夏目漱石や谷崎潤一郎といった文豪が羊羹について綴った、味わいある文の数々も収める。さらにカラーグラビアでは、江戸時代の名物双六や童画家・武井武雄の作品をはじめ、絵画に見られる羊羹を収録。そのほか虎屋が作ってきた季節の羊羹や菓子見本帳、パッケージなど、目でも楽しめる内容となっている。【詳細】虎屋文庫『ようかん』発売日:2019年10月30日(水)価格:2,420円(税込)取扱店舗:トラヤ トウキョウ、とらや 赤坂店・東京ミッドタウン店・銀座店・帝国ホテル店・日本橋店・御殿場店・ 京都一条店、虎屋菓寮 京都一条店、とらや・トラヤカフェ オンラインショップ※その他全国の書店、インターネット書店でも販売。発行:新潮社仕様:A5判 / 160頁
2019年10月21日京都と言えば旅行先の定番。日本の文化や歴史を感じられるスポットで、毎年多くの人が訪れます。実は京都は、カフェの名店がたくさんあるとご存じでしたか?京都ならではの和カフェやレトロカフェなど、個性的なお店がたくさんあるんです。今回は、ルトロン編集部が実際に足を運んで厳選した京都のおすすめカフェをご紹介します!【河原町駅より徒歩1分】MACCHA HOUSE 抹茶館阪急京都線の河原町駅から歩いてすぐにある、「MACCHA HOUSE 抹茶館(まっちゃはうすまっちゃかん)」。メディアでも取り上げられ話題の抹茶スイーツ専門店です。抹茶好きならぜひ足を運んでおきたい!人気の抹茶スイーツメニューは「宇治抹茶のティラミス」。升を器にし、高級抹茶をたっぷりとかけています。スプーンですくうと、なめらかな濃厚マスカルポーネチーズが!抹茶とチーズの相性を楽しめるメニューです。スポット情報スポット名:MACCHA HOUSE 抹茶館住所:京都府京都市中京区河原町通四条上ル米屋町382-2電話番号:075-253-1540【河原町駅より徒歩10分】SHIN-SETSU「新雪」を由来に店名をつけた「SHIN-SETSU(しんせつ)」。まだ誰も足跡を付けていない人跡未踏な場所ということでつけられたそう。もともとは喫茶店として営業していましたが、「クリームソーダ専門店」として生まれ変わり、フォトジェニックに敏感な女性や若い世代を中心に大人気!おすすめメニューはもちろんクリームソーダ。さすがクリームソーダ専門店、なんと24種類ものフレーバーからチョイスできます!定番のメロンやかわいらしいピンクグレープフルーツ、鮮やかなカラーのブルーキュラソーなどが人気。お友達と違うメニューを選んでカラフルにテーブルを彩っても可愛いですね。スポット情報スポット名:SHIN-SETSU住所:京都府京都市中京区寺町通り錦小路上る円福寺前町277電話番号:075-221-4468【河原町駅より徒歩5分】TEO KAFON可愛らしい店構えの「TEO KAFON(テオカフォン)」。“日本の喫茶文化と海外のカフェ文化の融合”がコンセプトで、抹茶にフォーカスした京都らしいカフェです。ぜひ頼んでおきたいのが「抹茶スイーツプレート」。抹茶を使ったタルトやロールケーキなど、抹茶好きにはたまらないスイーツがちょっとずつ食べられます。スポット情報スポット名:TEO KAFON住所:京都市中京区新京極六角東入ル桜之町447電話番号:075-223-1400【嵐山駅から徒歩1分】嵐山りらっくま茶房リラックマ好きは必見!その名の通り人気キャラクター「リラックマ」をモチーフにしたカフェです。1Fはショップになっており、カフェスペースは2F。「和×リラックス」をテーマにしたカフェ空間で、可愛すぎるリラックマメニューをいただけます。嵐山の観光スポット「竹林」をリラックマが散策している様子をパフェにした、「リラックマと竹林の道抹茶パフェ」など、キュートだけど本格的な和スイーツがたくさん。和とリラックマの癒しパワーでリラックスしてみて。スポット情報スポット名:嵐山 りらっくま茶房住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺北造路町15電話番号:レストラン:075-863-2660、グッズショップ:075-863-2666【嵐山駅から徒歩1分】OBU CAFE嵐山駅から徒歩1分と、アクセス抜群のOBU CAFE(おぶかふぇ)。和モダンの雰囲気が京都らしくて素敵なお店です。「OBU CAFE」の看板メニューは「出汁飯」。サケとマスイクラがたっぷり盛られた出汁飯は特に人気の一品。旨みたっぷりの出汁をかけてお茶漬け風に楽しんで。お食事メニューが多いので、しっかりおなかを満たしたいときにおすすめです。スポット情報スポット名:OBU CAFE住所:京都市右京区嵯峨天龍寺造路町20-1 京福嵐山駅はんなりほっこりスクエア2F電話番号:075-881-9530【嵐山駅から徒歩2分】eX cafe古民家をリノベーションした「eX cafe(イクスカフェ)」。まるでお寺や旅館のような落ち着いた雰囲気です。和モダンをコンセプトに作られており、美しい庭園を見ながらお茶やスイーツをいただけると、女性を中心に大人気のお店です。ぜひ食べておきたい人気メニューは「ほくほくお団子セット」!七輪でお団子を自分で焼くことができるんです。好みの焼き加減で焼きたてのお団子を味わえるのはこのお店ならでは。ぜひ頼んでみてくださいね。スポット情報スポット名:eX cafe 京都嵐山本店住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺造路町35-3電話番号:075-882-6366【嵐山駅から徒歩3分】嵐山温泉 和cafe ひゅーめ温泉とカフェが組み合わさったユニークなお店、「嵐山温泉 和cafe ひゅーめ(あらしやまおんせんわかふぇひゅーめ)」。足湯が併設されており、カフェを利用した場合はたった150円で入浴できます!おいしいカフェグルメと和カフェで旅の疲れを癒してみて。「嵐山温泉 和cafe ひゅーめ」で人気のスイーツは、ヘルシーな「抹茶ティラミス」。お豆腐仕立てでローカロリーなので、罪悪感なくいただけます。見た目も京都らしくてかわいいので、インスタ映えにこだわる方にもおすすめ。スポット情報スポット名:嵐山温泉 和cafe ひゅーめ住所:京都府京都市右京区嵯峨天龍寺造路町33電話番号:075-872-5113【東山駅より徒歩5分】吉祥菓寮 祇園本店古民家をリノベーションした、和モダンな雰囲気がすてきな「吉祥菓寮(きっしょうかりょう)」。1Fはお菓子やケーキなどの花井スペース、2Fはティールームになっています。ぜひ食べておきたいのは、数量限定メニューの「焦がしきな粉パフェ」。お店自慢の良質なきな粉がたっぷりとかかった、贅沢な和パフェです。焼きメレンゲや豆乳のブラマンジェ、ほうじ茶ゼリーなどさまざまな和スイーツが詰め込まれており、食べ進めるごとに嬉しい驚きが待っています。スポット情報スポット名:吉祥菓寮 祇園本店住所:京都市東山区古門前通東大路東入ル石橋町306電話番号:075-708-5608【祇園四条駅から徒歩5分】京都祇園 あのん 本店「京都祇園あのん(きょうとぎおんあのん)」は、あんこがテーマの新感覚な和菓子店。イートインスペースでは、こだわりのあんこを使ったスイーツを楽しめます。人気メニューは、十勝産の小豆で作ったつぶあんと、マスカルポーネチーズを使用した自家製クリームをもなか皮に挟んで食べる「あんぽーね」。あんことチーズクリームが見事に融合した和洋折衷スイーツは必食です。スポット情報スポット名:京都祇園 あのん 本店住所:京都府京都市東山区清本町368-2電話番号:075-551-8205【祇園四条駅から徒歩5分】ぎおん徳屋京都・祇園にある「ぎおん徳屋」では、京都の風情感じる店内で本格的な和スイーツが楽しめます。平日でもオープン前から行列ができるほどの人気で、京都に行ったらぜひ寄ってみたいお店!国産の本ワラビ粉と、上品な甘さが特徴の和三盆を丁寧に練り上げたわらび餅は絶品!「ぎおん徳屋」の看板メニューです。お好みで黒蜜やきなこを絡めて、とろける極上わらび餅を楽しんで。【河原町駅から徒歩4分】cafe&bar Cham秘密基地のようなビジュアルが楽しい一軒家カフェ、「cafe&bar Cham(カフェアンドバーチャム)」。古い一軒家をリノベーションしたもので、居心地のいい空間が広がっています。人気メニューはオムライス。豊富な種類のオムライスを日替わりで楽しめます。観光中のランチにおすすめ!スポット情報スポット名:cafe&bar Cham住所:京都府京都市下京区四条御幸町下ル大寿町400電話番号:075-341-3131【丸本町駅から徒歩2分】BRUNBRUN1935年の創業から、様々な洋菓子を提供している歴史あるお店「BRUNBRUN(ブランブリュン)」。ノスタルジックな雰囲気の店内で、こだわり抜かれた創作チョコレートを楽しめます。おすすめのメニューは「ショコラセット」。抹茶やきなこなどの和素材を使った6種類のトリュフと、カカオの配分や風味が違う9種類のチョコレートの中から、それぞれひとつずつ好きなものを選べます。京都らしい和風チョコレートを体験してみて。スポット情報スポット名:BRUNBRUN住所:京都府京都市中京区竹屋町通東洞院西入ル三本木町462電話番号:075-231-0521【宇治駅から徒歩3分】GOCHIO cafe宇治駅から徒歩3分ほどの場所にあるGOCHIO cafe(ゴチョウカフェ)。手摘み抹茶をはじめ、煎茶やほうじ茶などの宇治茶を味わえるお店です。おすすめメニューは濃茶パフェ。手摘み抹茶を100%使用した濃厚抹茶アイスに、自家製の抹茶チョコやガトーショコラなど、抹茶尽くしのパフェです。良質な素材ならではの、香り高い濃厚抹茶を味わってみてはいかが。スポット情報スポット名:GOCHIO cafe住所:京都府宇治市宇治壱番63電話番号:0774-25-3335【宇治駅から徒歩5分】抹茶共和国「抹茶で驚きと喜びを。」をコンセプトにした「抹茶共和国」。その名の通り、上質な抹茶をふんだんに使ったメニューが味わえます。抹茶好きならぜひチェックしておきたい!「抹茶共和国」ならではのユニークなメニューが「抹茶インク」!インク壺をモチーフにした瓶に抹茶ドリンクを詰め込んでいます。おしゃれで目を引くデザインなので、インスタ映えもばっちり。スポット情報スポット名:抹茶共和国住所:京都府宇治市宇治妙楽26-2電話番号:0774-21-2889【西院駅から徒歩5分】NOTTA CAFEノスタルジックな外観がすてきな「NOTTA CAFE(のったかふぇ)」。オーナーの祖父が住んでいた一軒家をリノベーションしたお店だそうです。店内はオーナー夫婦のセンスの詰まった空間が広がっており、アート好きの方にもおすすめ。「NOTTA CAFE」の人気メニューは、このなんとも可愛いクリームソーダ!鮮やかなグリーンのメロンソーダの上にバニラアイスを浮かべ、カラフルなおいりをトッピングしています。パステルカラーでとってもフォトジェニックなメニュー。スポット情報スポット名:NOTTA CAFE住所:京都府京都市右京区西院北矢掛町37電話番号:075-321-2558【北野白梅町駅より徒歩1分】フルーツパーラークリケット京都人に愛されるお店、「フルーツパーラークリケット」。新鮮なフルーツを存分に味わうことができる新感覚のお店です。店内ではフレッシュな果物ジュースをいただけます。おすすめは「キウイクリームソーダ」!色鮮やかなクリームソーダの上に瑞々しいキウイがトッピングされ、さわやかな味わいです。スポット情報スポット名:フルーツパーラー クリケット住所:京都市北区平野八丁柳町68-1 サニーハイム金閣寺1F電話番号:075-461-3000【蹴上駅より徒歩20分】riverside cafe GREEN TERRACE緑に囲まれた自然あふれるカフェ、「riverside cafe GREEN TERRACE(りばーさいどかふぇぐりーんてらす)」。文豪・谷崎潤一郎のゆかりの土地に店をかまえています。チーズ好きな人におすすめなメニューが、「パルミジャーノと黒胡椒の生パスタ」。濃厚なパルミジャーノチーズのコクと、もちもちとした生パスタがベストマッチ!赤ワインとのマリアージュを楽しんで。スポット情報スポット名:riverside cafe GREEN TERRACE住所:京都府京都市左京区鹿ケ谷法然院町72 テラス哲学の道電話番号:075-751-8008【天満橋駅より徒歩5分】JTRRD cafe美と芸術をコンセプトにしたカフェ、「JTRRD cafe(じぇいてぃーどかふぇ)」。オーナーのハンドメイドアイテムやセレクトアイテムなど、カフェ以外にもセレクトショップとしても楽しめます。ここでしか飲めない人気メニューは美しい見た目のスムージー!お客さんの好きな色を聞き、その色をベースに丁寧につくってくれるんです。こんなに鮮やかな色味なのに、着色料は一切使用しておらず、すべて天然のフルーツやハーブを使って色を出しているんだとか。美容にもよく、見た目も中身もこだわった一品です。スポット情報スポット名:JTRRD cafe住所:大阪府大阪市北区天満3-4-5 タツタビル1F電話番号:06-6882-4835【鳥丸駅より徒歩6分】京カフェ新町店「京カフェ」は、抹茶を使ったバームクーヘン「京ばあむ」にこだわった京都らしいカフェ。店内も丸いシートやランプなど、バームクーヘンをイメージした装飾がほどこされています。抹茶のスムージーの中に京ばあむが入った「京ばあむスムージー」。トッピングにも京ばあむが使われていて、京ばあむ尽くしのメニューです。ほろ苦い抹茶としっとりとした京ばあむは相性バツグン!スポット情報スポット名:京カフェ新町店住所:京都府京都市中京区新町通錦小路上ル百足屋町388-1電話番号:075-221-5245【祇園四条駅から徒歩18分】ダンデライオン・チョコレート 京都東山一念坂店チョコレート専門店の、「ダンデライオン・チョコレート 京都東山一念坂店(きょうとひがしやまいちねんざかてん)」。京都の景観に合わせた店構えは、築100年以上の日本家屋を改装したものだそうです。人気メニューは自家製のグラハムクラッカーの上に、マシュマロとチョコレートガナッシュを乗せた「スモア」というスイーツ。表面をひとつひとつじっくり丁寧に焼き上げ、とろっととろけるマシュマロと濃厚なガナッシュが絶品です。スポット情報スポット名:ダンデライオン・チョコレート 京都東山一念坂店住所:京都府京都市東山区桝屋町363-6電話番号:075-531-5292京都ではんなりカフェを楽しんでいかがでしたか?ルトロン編集部が実際に足を運んだ、京都のおすすめ人気カフェを厳選してご紹介しました!京都らしいユニークなカフェは、東京ではなかなかできない体験が待っています。京都に行く際にはぜひ参考にしてみてくださいね。
2019年10月04日とらや(TORAYA)は、羊羹にフォーカスした「虎屋文庫の羊羹・YOKAN」展を2019年11月1日(金)から12月10日(火)まで東京・虎屋 赤坂ギャラリーにて開催する。入場は無料だ。和スイーツ・羊羹の展覧会虎屋文庫約4年ぶりの企画展となる「虎屋文庫の羊羹・YOKAN」展では、とらやを代表するスイーツ・羊羹に着目。鎌倉から室町時代にかけて日本に伝来した羊羹は、様々な変身を遂げ、現在のような菓子となった。「虎屋文庫の羊羹・YOKAN」展では、羊羹の歴史をたどるとともに、新しい羊羹の魅力に触れられるオモシロ情報も紹介。同時に、虎屋の羊羹の歴代パッケージにもフォーカスを当てる。目で見る羊羹の歴史「虎屋文庫の羊羹・YOKAN」展の主役となる羊羹は、現在和菓子として親しまれているが、もともとは羊肉の汁物で、中国がルーツの料理だった。このコーナーでは、鎌倉から室町時代にかけて、中国へ留学した禅僧たちが伝えた当時の羊羹など、各時代の羊羹を再現展示しながら、甘い菓子へと変わっていく歴史をわかりやすく伝えていく。虎屋の羊羹アーカイブまた、虎屋の羊羹を特集したゾーンでは、虎屋の羊羹の歴代パッケージに目を向けたコーナーを設ける。昭和5年に誕生した小形羊羹、戦後輸出用としてつくられた缶詰羊羹、当時最先端だった昭和40年代のプラスチックケースなど、アーカイブパッケージとともに、その時代の流行にも気付かされるだろう。谷崎潤一郎の世界を再現著書『陰翳礼讃』の中で、羊羹の魅力を綴った文豪・谷崎潤一郎。会場には、谷崎潤一郎の世界観を再現した空間を設置。薄闇の中で実際に羊羹の美しさに触れることができる。羊羹キャラクターまた、“元祖羊羹キャラクター”といわれる、江戸時代の漫画(黄表紙)に登場した「かす寺(カステラ)の羊羹和尚」や、ご当地羊羹フードなどを紹介するコーナーも。様々な角度から羊羹に視点を向けることで、和菓子の新しい魅力にせまる。【詳細】【詳細】再開御礼!「虎屋文庫の羊羹・YOKAN」展開催期間:2019年11月1日(金)~12月10日(火) 10:00~17:00休業日:11月6日(水)入場料:無料会場:虎屋 赤坂ギャラリー住所:東京都港区赤坂4-9-22 とらや 赤坂店 地下1階TEL:03-3408-4121
2019年09月30日カフェコムサと人気シミュレーションゲーム「文豪とアルケミスト」のコラボレーションケーキセットが登場。2019年8月10日(土)から8月31日(土)まで、カフェコムサ渋谷西武店・池袋東武店・池袋西武店で、9月1日(日)から9月16日(月・祝)まで、仙台パルコ店・宇都宮FKDインターパーク店・天満橋京阪シティモール店・福岡VIORO店で限定販売される。「文豪とアルケミスト」とは、“本の中の世界を破壊する侵蝕者”が文学書を全頁黒く染め、最初から無かったかのように人々の記憶から奪うという災禍に立ち向かうシュミレーションゲーム。特殊能力者“アルケミスト”が文豪を転生し、彼らの力を使って侵蝕者を追伐する。カフェコムサとのコラボレーションメニューとして展開されるのは、「文豪とアルケミスト」の人気派閥をイメージしたケーキとドリンクのセット。ケーキ2種とドリンク2種類から好みの組み合わせを選ぶことができる。ドリンクはコーヒー、紅茶からもセレクト可能だ。「『無頼派』のイメージケーキ ~ベリーとさくらんぼムースのティラミス~」は、「無頼派」のキャラクター、太宰治・坂口安吾・織田作之助のそれぞれの髪の色や服の色を表現したケーキ。濃厚なビターチョコレートベースに、甘酸っぱいブルーベリーとラズベリーをデコレーションした。太宰治の好きなものをイメージした、桃の花のチョコレートとさくらんぼのムースがアクセントに。「『新思潮』のイメージケーキ ~2種のぶどうと梨のケーキ~」は、「新思潮」のキャラクター、芥川龍之介・谷崎潤一郎・山本有三・久米正雄・菊池寛をイメージ。マスカルポーネベースに、旬のぶどうや梨、さっぱりとしたぶどうクリームを飾っている。ゲームのモチーフである歯車を模した自家製クッキーも添えた。それぞれのケーキには、「無頼派」と「新思潮」のキャラクターを描いたランチョンマットがセットになっている。ドリンクは、「白樺派」のキャラクター3人に共通する白い衣装をごまのラテで表現した「『白樺派』のドリンク」と、「尾崎一門」のキャラクターが纏っている着物の柄をイメージし、アップルティーにもみじを浮かべた「『尾崎一門』のドリンク」を用意。なお、「文豪とアルケミスト」ケーキセットを1セット購入につき、特製コースターが1枚プレゼントされる。【詳細】カフェコムサ「文豪とアルケミスト」コラボレーションケーキセット販売期間・店舗:・2019年8月10日(土)~8月31日(土) 渋谷西武店・池袋東武店・池袋西武店・9月1日(日)~9月16日(月・祝) 仙台パルコ店・宇都宮FKDインターパーク店・天満橋京阪シティモール店・福岡VIORO店価格:ケーキ(1ピース)+ドリンク 1,400円+税特典:コースター+ランチョンマット※1日の提供数に限りあり。売れ切れの場合もある。
2019年08月04日谷崎潤一郎の小説を原作にした舞台「細雪」が5月4日に開幕し、現在上演中だ。初日の公演に潜入した。【チケット情報はこちら】1940年代に書かれた本作は、第二次世界大戦が今にも始まろうかという昭和十年代の大阪・船場を舞台に、徳川の時代から続く木綿問屋・蒔岡(まきおか)商店の蒔岡四姉妹を中心に人々が織りなす日常が綴られた物語。舞台版は1966年の初演以来1500回以上、上演されている。脚本は初演で菊田一夫が書いたものを堀越真が潤色。堀越と演出の水谷幹夫は35年に渡り本作を手掛けている。今作で四姉妹を演じるのは、浅野ゆう子、一路真輝、瀬奈じゅん、水夏希。全員「細雪」初参加のキャストだ。父から譲り受けた家業の暖簾を夫と守り、“本家”の誇りと格式にこだわるがゆえ妹たちにも厳しい長女・鶴子を浅野が、神戸・芦屋に分家を構え、本家のしきたりや格式に囚われず妹たちのよき相談相手を務める次女・幸子を一路が、 全ての面で控えめな性格なうえ縁談は長女の口出しもあってうまくいかない三女・雪子を瀬奈が、ハイカラで活発、時代を見極め手に職をつけて自立の道を切り開こうとする四女・妙子を水が演じる。それぞれが違う鮮やかな“色”を放つ四姉妹だが、誰が演じるかによって大きく変わるのが、その“色”におさまらない人間味だ。浅野が演じる長女は厳しいけれどチャーミングで、一路が演じる次女はおおらかさを支えるしなやかさが印象的、瀬奈の三女の“おっとり”には真っ直ぐな強さがあり、水演じる四女の奔放さには必死さも感じられる。そんな彼女たちの、姉妹ならではの絶妙な間合いで繰り広げられるやり取りから、これまで歩んできた家族の歴史、互いへの愛情や信頼が自然と感じられる。また、その夫や女中たちのひとりひとりが四人を支える姿も印象的。側で見つめているが何も語らない、そんな彼らにもぜひ注目してほしい。船場で五本の指に入る名家で起きるさまざまな出来事を描いていく本作。戦争に向けて時代が大きく変わっていく中で、姉妹は自分たちがいる世界がすでに過去になりつつあることを感じ始める。男女の立場の違いや家制度、上流階級の世界など、現代とは違う設定も多いが、そこで描かれる人々の姿は、時代が変わろうとしている今だからこそ響くものでもある。言葉にはならないものが多く描かれた舞台。ぜひ劇場で感じてほしい。船場言葉(柔らかな関西弁)や華やかな舞台セットや四姉妹の豪華で美しい着物にも注目の明治座五月公演「細雪」は5月27日(月)まで東京・明治座にて上演中。チケット発売中。取材・文:中川實穗
2019年05月10日谷崎由依さんの『藁(わら)の王』は、小説好きな人なら、読んで多くの読者と語り合いたくなるような長編だ。語り手は、著作は1冊あるものの、書けなくなった作家であり、大学で文芸創作を教えている〈わたし〉。同僚や学生たちとの交流をきっかけに、書くことや読むことの意味をあらためて考え始め、創作の深い森へと分け入っていく。「私も大学で教える前は、主人公と同じように小説を書いたり翻訳したり、家に引きこもる毎日でした。ところが否応なく人や社会と接する生活に変わったら、思うことが増えて…。そのときどきの雑感のようなものをとりあえず残しておこうと、少し文学的な表現でメモを取りました。あとで読み返してみると、思った以上に、自分にとって大切なことが書かれていて、いっそこれを小説にするべきなのではないかと。その感覚が出発点ですね」谷崎さん自身と主人公の人物像とは、あえて近いままにした。「私小説ではないけれど、作者=語り手という読まれ方をしても構わないと思ったんですよね。当時、テジュ・コールの『オープン・シティ』(新潮社)など、自分の経験を、何重ものフィクションのオブラートに包まずに生のリアリティで世界を描き出す作品に出合い、そこに可能性を感じたということもあります。なのでこの小説では、意図的に主人公の職業を変えず、別の名前をつけたりもせず、フィクションに見せかける努力を放棄しました。とはいえ、学生たちのことはそのまま書けないので、エピソードを加工したりつなぎ合わせたり、虚構に落とし込んでいます」モチーフになっているのは、森だ。「私も院生たちのリクエストで、授業でフレイザーの『金枝篇』を読んだことがあるんです。その作中に出てくる森の王と金枝の伝説、敷地内に木々が多い大学という場所、言の葉や想念の森など、いくつもの森のイメージが重なって、物語が立ち上がってくる感じがありました」〈幸せになるために、小説を書いてはいけないんでしょうか〉〈先生なら、わかりますよね〉等々、学生たちがぶつけてくる率直な問いかけや詰問に、〈わたし〉はたじろぎ、ふさわしい言葉を探そうともがく。それは同時に、〈わたし〉が長い間彼方に押しやっていた記憶をふいに蘇らせるものでもあった。なかでも、教え子の袴田マリリと魚住エメルの近すぎる関係によって、〈わたし〉は己の学生時代へと引き戻される。さらに、週末婚状態の夫との不安定な関係もあり、〈わたし〉は自分自身を見つめ直さざるを得なくなる。表題作の他、3つの短編を収録。「短編は、ふと浮かんだ言葉やイメージから書き始めることが多いですね。『鏡の家の針』は子どもの目線で書いてみようという試みがあったし、『枯草熱』や『蜥蜴』は身体性や、感覚を積み重ねて書くことで何かを浮かび上がらせたいと思いました。小説執筆における私なりの冒険が、それぞれに何か入っています」たにざき・ゆい作家、翻訳家、近畿大学准教授。2007年、「舞い落ちる村」で文學界新人賞を受賞し、作家デビュー。’19年3月に、『鏡のなかのアジア』で芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。『藁の王』表題作に描かれる、カフカの『掟の門』の話やサリンジャーの印象深いエピソード、リルケが遺した箴言など、文学トリビアも楽しい。新潮社1800円※『anan』2019年4月17日号より。写真・土佐麻理子(谷崎さん)インタビュー、文・三浦天紗子(by anan編集部)
2019年04月14日プロデュースユニット始動に初演出と、近年つくり手としての演劇活動が続いた鈴木砂羽。次の一手に選んだのは、あらゆるアプローチで“女”を描くブス会*の新作『エーデルワイス』だ。オーディションで主演の座を射止め、脚本・演出を手がける主宰のペヤンヌマキと語らいながら作品づくりを進める現在の心境に耳を傾けた。【チケット情報はこちら】鈴木演じるスランプ中の漫画家・アキナが、自身の代表作『たたかえ!いばら姫』を読み返すシーンに端を発する本作。さまざまな男の価値観に翻弄される若い女・ミユキの姿を描いたこの劇中作と、アキナの周りで繰り広げられる人間模様が交錯する形で物語は展開する。劇中のエピソードには、鈴木とペヤンヌの実体験がふんだんに盛り込まれているという。今年でデビュー25周年を迎える鈴木は、これまでの芸能生活を「男性性を優位にして仕事には真摯に向き合ってきました」と振り返る。一方で「プライベートの恋愛では櫛の歯が欠けた部分が多くあって……」とも。常にトップギアで俳優業を行ってきた自覚から悲しむ暇もなかったが、最近「女として私は何が欠けていて、本来なら何を享受できたんだろう?」と考える機会があったと話す。そんな時に出会ったのが、ブス会*の『男女逆転版・痴人の愛』(2017年)。谷崎潤一郎の原作をアレンジしたペヤンヌの脚本・演出に触れて「この人は私が女として開けるべき扉の鍵を持っている」と直感する。オーディションを経てペヤンヌと対話を重ねるうち、新作の構想が自然と像を結び始めた。浮かび上がったのは、女性が自身にかける“呪縛”。劇中には、周りが求める女らしさに消耗する登場人物の姿が描かれる。コンサバ返りする現代にも通じて息苦しい――と筆者が訴えると、「でもその息苦しさって幻想で、女が自分に呪いをかけた末の産物だってことに年を重ねて気づいたの」と言い切る。そこで鈴木とペヤンヌは実体験を昇華させたストーリーを用意。崖に咲く高山植物から想を得たタイトルに鈴木の生き様を投影し、「呪縛から解き放たれ、他人と自分を心から愛したい」と願う気持ちを作品に込めた。「だからこの『エーデルワイス』は今までの“集大成”。同時に女として産まれた私の人生“第2章”の幕開けでもあるんです」公演は2月27日(水)から3月10日(日)まで、東京・東京芸術劇場 シアターイーストにて。チケットは発売中。取材・文:岡山朋代
2019年02月21日今年7月、自民党の杉田水脈衆院議員が月刊誌に「LGBTは『生産性』がない」と寄稿し、直後に谷川とむ衆院議員が「(同性愛は)趣味みたいなもの」と発言したことを受け、朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)のコメンテーターとしても知られているロバート・キャンベルさん(61)は自身のブログで反論を展開。そのなかで、20年来の同性パートナーの存在を明かしている。現在、東大名誉教授で、国文学研究資料館館長を務めるキャンベルさんの、カミングアウトに対する世間の反響は大きかった。だか、親しい人にとっては、ずっと昔から周知の事実。キャンベルさん自身も、あえて公表する必要はないと考えていた。「私は、カミングアウトをしても、しなくてもよかったと今も思っています。ただ、反響が大きく、勇気をもらったという人も多かったので結果としてよかった。杉田議員は、自分の性的指向や性自認をどう表現していいか迷っている若い人や弱い立場の人、その親や親しい人をすごく苦しめることを書いていた。だから、私の経験やバックボーンからしても、それは間違った見解だと、反論しなければならなかったのです」ニューヨーク(以下、NY)市ブロンクス区。’57年9月、キャンベルさんが生まれた町だ。ブロンクスには移民が多い。彼の祖父母もアイルランドからの移民だった。母は、アメリカ生まれ、法律書専門の出版社で社長秘書として働いていた。父は物心ついたときから、家にいなかった。「父の不在は、私にとって自然なことでした。ただ、カソリックでは離婚を認めないため、母は離婚ができず、新たな人生を切り開くことができずにいました。それでも母は絶対に涙を見せなかったし、小さいとき僕はいつも母の味方でした。母と僕は性格が似ていて、愉快と感じる部分が同じ。だから、いつも母が楽しくなることを望んでいました」13歳のときだった。サマーキャンプから帰ってきた彼に、母は突然、こう言った。「ロビー、話があるの。会社の同僚のロニーと結婚しようと思うの」初対面の継父は、ワイルドな人だった。「アイルランド系は、貧しくても身だしなみにはうるさいものですが、ユダヤ系ということもあって、彼は自由人。カーキ色のつなぎとカットソーというスタイル。ひげを生やしていて、ゲバラみたいで、すごく明るくて」彼は弁護士資格を持っていて、母が勤める出版社で、法律関係の書籍の編集者をしていた。継父は、親父風を吹かすこともなく、キャンベルさんを尊重しつつ、いろいろ教えてくれるリベラルな人。すぐに「ロニー」「ロビー」と、呼び合う仲になっていた。母の再婚から1年半後に妹が生まれ、家族4人になった一家は、新しい職を求めてイギリスに渡り、その後、パリに移住。しかし、1年半ほどでアメリカに戻っている。15歳で、サンフランシスコに引っ越したころには、キャンベルさん自身にゲイである自覚はあった。「中学以降、好きになるのは同世代の男の子でしたから。サンフランシスコには、性的マイノリティが集うコミュニティがあったので、僕は孤立することもなく、葛藤や悩みもありませんでした。母は、そのころから僕の性的指向を把握し、理解してくれていたと思います。高校で仲よくしていた同級生が僕のボーイフレンドだと、敏感に察知していましたから」彼から電話がかかってくると、母は、キャンベルさんに代ろうともせずに、2人で楽しそうに長電話をしていたそうだ。「母は、僕が大切にしている人と僕の間に入りたがる人(笑)。継父は放任主義でしたが、理解のある温かい人でした」彼の性的指向をスルリと受け止め、尊重してくれた両親がいて、キャンベルさんは、その後も自分らしく人生を歩んでいく。進学した高校に、アジア系の生徒が多かったことから中国語を学び、カリフォルニア大学バークレー校時代には、建築や映画などの日本文化にも傾倒していった。大学3年のときには、1年間、東京に留学。谷崎潤一郎や三島由紀夫を日本語で読み、日本文学の面白さを知った。「日本に関わる仕事をずっとやっていきたいと思ったんです」帰国後は、ハーバード大学大学院で、江戸時代の日本文学史の構築に精力を傾けた。27歳で留学した九州大学では、2年の予定だった日本滞在が10年になっていた。九州大学の専任講師から、教師としての仕事も得て、日本文学研究者の道を着々と上っていった。しかし、そんなキャンベルさんの心の内にも1つだけ、小さな引っ掛かりがあった。理由もわからぬままに失踪した実父のことだ。「僕の人生の隙間を埋めるピースを探したかったんです。父が生きているのであれば、どういう人か知りたかった」母に内緒で遺伝子検査をしようと思ったこともあったが、勘が鋭い母は察知してしまった。「捜す権利を奪うつもりはないけれど、私は一切、関わりたくない。出会っても、私には言わないで」強く断言する母を前に、キャンベルさんは心に決めた。「母が生きている間は、決して父を捜さない」と--。その母は’01年に亡くなった。それから3年ほどしたある晩、キャンベルさんは、ふと思いついて、ネットで人捜しをするアメリカのサイトにアクセスした。エリアを指定し、人名で検索すると、住所がわかるサイトだった。「マンハッタンの真ん中でエリア検索すると、父と同姓同名の人が15人くらい出てきました」キャンベルさんは、A4判で2枚もある長い手紙を書いた。自己紹介と父親を捜している旨を記し、「もし、関心があればご連絡ください」と添えて、その15人に宛てて、夜中に投函した。それから1カ月が過ぎたころ、1通のメールが届いた。「ロバートですか?私はあなたの父親です。信じられない。返事をください」メールの主は、間違いなく実父だった。母の旧姓や自分が生まれた病院をメールで尋ねると、ことごとく一致したのだ。「NYのホテルで会った実父は、おじいさんでしたが、すごく元気でした。スタスタ歩くし、僕より骨格がいい。3日くらい一緒にいると、言葉で言えない親近感、懐かしさがジワッと湧いてきました。父と僕は、町で見かける風景や、すれ違う人のことを話すツボがとても似ています。母と僕がそうでしたが、父も感性が同じだったんでしょう」ホテルで会って、セントラルパークの自然を1時間半、散歩した。カフェで、実父の過去のことを聞いた。キャンベルさんも、自分の仕事のこと、当時すでに交際していた日本人のパートナーのことを話した。最初の手紙ですでに「ゲイである」と、書いていたのだ。「しばらくして、実父もパートナーに会わせましたが、すごく仲よくしてくれるんです。母は、僕が大切にする人と僕の関係の真ん中に入ってくる人でしたが、実は父もそうなんです(笑)」’11年、キャンベルさんは感染性心内膜炎で1カ月半入院し、半年後には心臓弁の手術を受けた。「入院中、パートナーは毎晩、病室を訪ねてくれて、一緒に夕飯を食べ、ホットタオルで顔や足の裏を拭いてくれました。僕はずいぶんと励まされ、手術後の回復へ向かおうとする心を強くできました」2人はそれまで“味噌汁が冷めない距離”には住んでいたが、入院をきっかけに、キャンベルさんが提案し、一緒に暮らし始めた。「信頼できるパートナーとの暮らしは心強く、家がにぎやかにもなり、充足を感じましたね」継父(’14年没)も晩年、パートナーと会っている。こうしてパートナーはごく自然に、家族の一員として認められていった。結婚式を提案したのも実父だ。「なぜ、これだけ長く太く、一緒にいるのに、結婚しないんだ?」実父はそう言うと、テントやケータリング、来賓の手配などもしてくれた。昨年8月、実父が暮らすNY州のシャロンという町で、市長立会いのもと、キャンベルさんとパートナーの結婚式が行われた。NY州の法律に基づく結婚で、実父の家の庭にテントを張り、キャンベルさんの友人や近隣の人など30人くらいが集まって、2人の結婚を祝った。日本での還暦祝いが、急きょ、結婚パーティになったのは、それからすぐのことだ。友人でもあるテレビの女性キャスターが、司会役を買って出た。「ケーキ入刀です!」その声に、キャンベルさんとパートナーが手を取り合って、有名パティシエのイデミ・スギノさんが作ったバースデー・ケーキにナイフを入れる。歓声が沸いた。井上陽水さんは、福岡ではおめでたい席で歌われる「黒田節」をアカペラで歌ってくれた。異性婚と何ら変わらない、友人たちの温かい祝福が、キャンベルさんの胸に染みた――。
2018年12月15日今年7月、自民党の杉田水脈衆院議員が月刊誌に「LGBTは『生産性』がない」と寄稿し、直後に谷川とむ衆院議員が「(同性愛は)趣味みたいなもの」と発言したことを受け、朝の情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)のコメンテーターとしても知られているロバート・キャンベルさん(61)は自身のブログで反論を展開。そのなかで、20年来の同性パートナーの存在を明かしている。「昨夏のことです。13歳まで育ったブロンクスに行き、半日、ブラブラ歩いたんです」約40年ぶりの故郷。キャンベルさんが知る人は1人も残っていなかったが、幼少期を過ごしたアパートは健在だった。「5フロア(5階建て)、ノーエレベーター。貧しい人の代名詞のようなアパートメントでした」ニューヨーク(以下、NY)市ブロンクス区。’57年9月、キャンベルさんが生まれた町だ。ブロンクスには移民が多い。彼の祖父母もアイルランドからの移民だった。「海を渡ってNYまでやって来て、最初にたどり着く、つまり“食らいつく”拠点がブロンクスです」“食らいつく”という表現に、移民の切実さがこめられている。アイルランド系だけでなく、ユダヤ系、アフリカ系など、さまざまな人種が“食らいついた”ブロンクスでは、各国の移民がそれぞれの文化や習慣を維持したまま、交じり合うことなく暮らしていた。「教会が、アイルランド系の人たちの生活の中心でした。私もカソリックの洗礼を受けていて、朝7時からミサの手伝いをしていました。それが終わると、隣にある学校で学びます。学校内は、ほぼ100%アイルランド人です。日曜は、私の周りのすべての人が教会に行き、大人の男たちは午後から、近くのバーへ行く。教会を中心に町があったのです。母はアイルランドの『ジグ』と呼ばれる踊りの名手でしたね」母は、アメリカ生まれ、法律書専門の出版社で社長秘書として働いていた。父は物心ついたときから、家にいなかった。「父の不在は、私にとって自然なことでした。ただ、カソリックでは離婚を認めないため、母は離婚ができず、新たな人生を切り開くことができずにいました。それでも母は絶対に涙を見せなかったし、小さいとき僕はいつも母の味方でした。母と僕は性格が似ていて、愉快と感じる部分が同じ。だから、いつも母が楽しくなることを望んでいました」7歳から、夏休みは2カ月間、ニューハンプシャー州のサマーキャンプで過ごしたが、そのたびにホームシックにかかっていた。「私が寂しいというより、自分がいないと、母が寂しいんじゃないかと思って、早く帰りたかった。母はとても社交的な人だったけれど、『もともとお母さんは寂しいんじゃないか』と思うこともありました」13歳のときだった。サマーキャンプから帰ってきた彼に、母は突然、こう言った。「ロビー、話があるの。会社の同僚のロニーと結婚しようと思うの」20分ほど、ソファでキャンベルさんの反応を確かめるように話すと、母はこう切り出した。「実は今、下のレストランで待たせているけど、会う?」初対面の継父は、ワイルドな人だった。「アイルランド系は、貧しくても身だしなみにはうるさいものですが、ユダヤ系ということもあって、彼は自由人。カーキ色のつなぎとカットソーというスタイル。ひげを生やしていて、ゲバラみたいで、すごく明るくて」彼は弁護士資格を持っていて、母が勤める出版社で、法律関係の書籍の編集者をしていた。「母は今までの生活では見せてこなかった顔をしていました。すでに、母と継父、2人しかわからないジョークとかがあって、2人の関係が深まっていることは、僕にもすぐにわかりました」母の再婚には驚いたものの、不安はなかった。子どもが感じがちな複雑な思いも、母を取られるという嫉妬も湧いてこなかった。「親離れの時期だったのかもしれません。でも、何よりも、母を支える人ができて、僕はとても安心できたんです」継父は、親父風を吹かすこともなく、キャンベルさんを尊重しつつ、いろいろ教えてくれるリベラルな人。すぐに「ロニー」「ロビー」と、呼び合う仲になっていた。「13歳で、僕は世の中を探索するほうに目が向いた。母の再婚をきっかけに、アイルランド系の閉塞した居住空間から、自由に、はじけていくことになったんです」母の再婚から1年半後に妹が生まれ、家族4人になった一家は、新しい職を求めてイギリスに渡り、その後、パリに移住。しかし、1年半ほどでアメリカに戻っている。15歳で、サンフランシスコに引っ越したころには、キャンベルさん自身にゲイである自覚はあった。「中学以降、好きになるのは同世代の男の子でしたから。サンフランシスコには、性的マイノリティが集うコミュニティがあったので、僕は孤立することもなく、葛藤や悩みもありませんでした。母は、そのころから僕の性的指向を把握し、理解してくれていたと思います。高校で仲よくしていた同級生が僕のボーイフレンドだと、敏感に察知していましたから」彼から電話がかかってくると、母は、キャンベルさんに代ろうともせずに、2人で楽しそうに長電話をしていたそうだ。「母は、僕が大切にしている人と僕の間に入りたがる人(笑)。継父は放任主義でしたが、理解のある温かい人でした」彼の性的指向をスルリと受け止め、尊重してくれた両親がいて、キャンベルさんは、その後も自分らしく人生を歩んでいく。進学した高校に、アジア系の生徒が多かったことから中国語を学び、カリフォルニア大学バークレー校時代には、建築や映画などの日本文化にも傾倒していった。日本美術史入門講座で、桃山時代の『洛中洛外図屏風』を見たときには、強い衝撃が走った。「車のライトに照らされて動けなくなった小動物のように、僕は固まってしまったんです」講師のアドバイスもあり、その感動をより深めるために、集中講座で、日本語を学んだ。大学3年のときには、1年間、東京に留学。谷崎潤一郎や三島由紀夫を日本語で読み、日本文学の面白さを知った。「日本に関わる仕事をずっとやっていきたいと思ったんです」帰国後は、ハーバード大学大学院で、江戸時代の日本文学史の構築に精力を傾けた。27歳で留学した九州大学では、江戸時代の小藩の学者や俳人、画家の板本など、未紹介の原資料を調査し、整理する仕事に携わった。「これが運の尽きというか(笑)。僕の人生を決めてしまった」原資料と格闘しながら、新たな発見ができることが面白く、没頭するうちに、2年の予定だった日本滞在が10年になっていた。九州大学の専任講師から、教師としての仕事も得て、日本文学研究者の道を着々と上っていった――。現在、東大名誉教授で、国文学研究資料館館長を務めるキャンベルさんの、カミングアウトに対する世間の反響は大きかった。だか、親しい人にとっては、ずっと昔から周知の事実。キャンベルさん自身も、あえて公表する必要はないと考えていた。「私は、カミングアウトをしても、しなくてもよかったと今も思っています。ただ、反響が大きく、勇気をもらったという人も多かったので結果としてよかった。杉田議員は、自分の性的指向や性自認をどう表現していいか迷っている若い人や弱い立場の人、その親や親しい人をすごく苦しめることを書いていた。だから、私の経験やバックボーンからしても、それは間違った見解だと、反論しなければならなかったのです」
2018年12月14日●『バーン・ザ・フロア』の迫力は「喉が渇く」ほど1999年の初演以来、世界トップレベルのダンサーたちによるパフォーマンスで、30カ国以上で上演されてきた『バーン・ザ・フロア』。競技ダンス界でトップクラスのダンサーを集めたダンスカンパニーによる公演は日本でも熱狂的に迎えられ、今回が10回目の節目となる。東京公演は東急シアターオーブにて5月17日〜21日、大阪公演はフェスティバルホールにて25日〜28日に行われる予定だ。今回、この来日公演のスペシャルサポーターを務めるのが、女優の紫吹淳。自身も幼い頃からダンスに親しみ、宝塚のトップスター、女優として多くのステージで活躍してきた。今回はそんな紫吹の目からみた同舞台の魅力や、生の舞台に立つこと、作り上げることの面白さについて、話を聞いた。○ついポージングに目が――『バーン・ザ・フロア』の会見で実際のパフォーマンスを見られていましたが、感想はいかがでしたか?圧巻、でした。口が開いちゃいましたし、喉も渇いて。あんなに間近で見たのは初めてだったので迫力がものすごくて、大きな舞台ならもっとダイナミックになるんだろうなと思いました。最高峰のキャストが集まったからこそ、なせる技なのだと思います。――紫吹さんもずっと、ダンスをされていると思うのですが、どんなところに魅力を感じてるのでしょうか?幼い頃から生活の一部で、考えたことすらなかったけど、やはり踊る楽しさに魅了されたのだと思います。全神経にエネルギーがいく感覚や、みなさまから喝采をいただける感覚は代えがたいですね。――ご自身もダンスをされているからこそ、観ていても「こういうところに注目しちゃう」というポイントはありますか?ポージングに目が行くことが多いです。宝塚では特に、足を長く見せるために1歩前に出すんです。だからポージングが美しいと、つい見てしまいますね。今回は「あの動きからあの動きへ行った!? 身体能力がすごい!」という視点もありました。会見でリフトもしていただきましたが、なんとも言えない安心感で。私も長いこと男役としてリフトをする側だったので、大変さがわかるのですが、”ひょい”という感じで抱き上げられて、男性の力ってすごいと思いました。○男性にも女性にも違った見方ができる――様々なステージに立たれている、紫吹さん自身のターニングポイントとなった舞台はありますか?宝塚を辞めてから、初めて女優として出演したミュージカル『ボーイ・フロム・オズ』です。ライザ・ミネリ役として、ボブ・フォッシーの振付を行いました。それまでは”男”だったので、女優として生まれたてで、大変でしたけど、初めて細いヒールで踊るようになったので、感慨深いです。振付のジョーイ・マクニーリーに「あ、そうだあなたはmanだった」などといわれながら特訓されました(笑)。――そうなると、男性を観た時に「もっとこういうポーズをとればいいのに」とか思うこともありそうです。最初の頃は、つい男性を見て心の中でダメ出しをしてしまうこともありました(笑)。今はなくなりましたけど、逆に、両方楽しめます。男性でも女性でも「こういう表現ができるんだ」と、違った見方ができるのかもしれません。●バラエティ出演も場数を踏んで○舞台は「エネルギー交換」――最近はバラエティでも活躍されていて、ますます活動が広がっていますよね。最初はバラエティも慣れなかったんですけど、場数を踏みました(笑)。――バレエから宝塚、男役から女優、そしてバラエティと次々活動の場を広げていますがやっぱりいつも新しいことをしたいという思いは持たれているんですか?そうですね。「紫吹淳って、こうだよね」というよりも、「何をやるかわからないよね」というスタンスでやっていきたいんです。――じゃあ、『バーン・ザ・フロア』出演とかも。10年若かったら、即答で「出たいです」と言うのですが(笑)。やっぱり、良いものを見て、良い時間を過ごすって、美容にも健康にも良いんだと思います。特にライブの良さは、生で感じられること。お客様にとっても演者にとっても全く同じ公演とはなりません。生ならではの、ご褒美が付いて来ます。私はよく舞台を”エネルギー交換”と言っていてこちらからお客様に与えて、お客様からもまたパワーもらえていると感じます。「人は人でしか、癒やせない」と聞いたことがあって、お医者様のファンの方にも「あなたたちは、私たちが治せないものも治せるのよ」と言われたことがあるんです。○タカラジェンヌは強靭?――これまでに、そのエネルギーを強く感じた経験はありますか?『宝塚 雪・月・花/サンライズ・タカラヅカ』でベルリン公演を行った時は、エネルギーがすごかったです。海外選抜隊のてっぺんでステージをやり遂げることができて、達成感がありました。海外のお客様はやはり、イエス・ノーがはっきりしています。面白くなかったら「Boo」と言いますし、面白かったら「ブラボー」と言う。日本ではあまり味わえない空気でした。日本には「舞台は静かに観るべき」という風習があると思うのですが、最近はだいぶアクティブになってきたのかな。演者も観客の空気に引っ張られるところがありますし、昔よりも舞台に接する機会があって、若い方にも広がっているのは素敵なことだと思います。――紫吹さんは、ジャニーズの方の出ている舞台にも多く出演されていますし、色々な機会を感じられていそうですね。もう、母親役をたくさんやっていて、エアーで子供を5人くらい産んでいます(笑)。最初は「ジャニーズも宝塚っぽいのかな?」と思っていたけど、とんでもない。「あなたたちどうなってるの!?」というくらい、ゼンマイ仕掛け人形みたいに動く(笑)。覚えるのもすごく速いですし、上の子たちが下の子たちの面倒を見ている姿にも感動しました。舞台では中山優馬くん、テレビでは真田佑馬くんのお母さん役をやったりしましたが、髙橋海人くんは2回母親役をやっているので、少し贔屓しています(笑)。――本当に、活動の幅が広いですね。ジャンル問わずですね(笑)。先日はふぉ~ゆ~の皆さんと舞台もやって、『SHOCK』も観させていただいたんですけど、もう「すごいな。これだけ続いている舞台は、さすがだな」と思いました。今回の『バーン・ザ・フロア』でも、「体力勝負だな」と思います。私も年齢の割に元気なのは、青春という時代を宝塚で鍛えられたから。『DREAM BOYS』でご一緒した鳳蘭さんも、上級生なんですけど、お若い! 鳳さんは、自分よりもずいぶん若い方から「どんなケアをしているんですか?」と真剣に聞かれたそうなんですけど、「何もしてないわね」と言っていました。やっぱり、タカラジェンヌって強靭なのかもしれません。同期の子達も、ずっと元気です。――同期の方とは、やはりずっとつながっているものですか?結婚して出産して、離婚した人もいるけど、一番の青春時代を一緒に過ごしてきた、同じ釜の飯を食べた仲間です。学校の2年間でできた団結力がありますね。私は15歳で一番年下だったので、マネージャーの”ばあや”に出会う前に、同期に甘やかされていました(笑)。――同期でもみなさん年齢が違うんですね。そうなんです。先ほど話に出た海人くんとは、彼が15歳の時に出会ったんですけど、彼の姿を見ながら「私もこうだったんだろうな」と思いました(笑)。でも私が感心したのは、海人くんが「演技について何もわからないから、教えてください」と言ってきたこと。 私は15歳の時にそんなことを考えたこともなかったので、その貪欲な気持ちがすごいなと思いました。今はもうすごく立派になっていて、男の子って本当に成長が早いですね。――そうやって、様々な関わりの中で舞台を作り上げる楽しさを、たくさん経験されているんですね。世の中に全くないものをイチから作る難しさや、世に出たときの達成感、終わるときの切なさを繰り返してきました。だから、今回サポーターとして応援している『バーン・ザ・フロア』のダンサーの人たちも、もう、身内のような気分です。リフトもしていただきましたし(笑)。――改めて、『バーン・ザ・フロア』おすすめポイントをおしえて下さい。パッションがすごいんです。男女とか関係なく魂がぶつかり合って、すごいエネルギーを貰って受け取れる側にいるって最高なことだと思います。ぜひ見て笑顔になって、心踊りながら劇場から帰っていただけると思います。■紫吹淳宝塚歌劇団出身。初舞台当初から抜群のスタイルとダンステクニックで注目を集め、2000年のドイツ・ベルリン公演では異例の2番手で主演を務める。2001年、月組トップに就任。2004年『薔薇の封印』を最後に退団。退団後は女優宣言会見を行い、女優デビュー。舞台を中心にテレビドラマ、CM、最近はバラエティ番組でも活躍。主な出演舞台は、『王様と私』『タイタニック』『風と共に去りぬ』『グッバイ・ガール』『ドリーム・ボーイ』など。昨年は谷崎潤一郎の『細雪』で、三女・雪子役を演じた。
2018年05月15日自然につつまれたカフェ「riverside cafe GREEN TERRACE」京都・東山の麓に佇む「riverside cafe GREEN TERRACE(リバーサイドカフェグリーンテラス)」。“哲学の道”にある緑に囲まれたカフェです。文豪・谷崎潤一郎の養子の嫁、渡辺千萬子が喫茶店「アトリエ・ド・カフェ」を営んでいた、歴史深い場所にお店を構えています。谷崎潤一郎ゆかりの土地でゆったりとした“京時間”を過ごせます。“哲学の道”を眺める開放感たっぷりのカフェテラス自慢のテラス席は6mのガラス戸から緑豊かな“哲学の道”を眺められます。“哲学の道”とは、「若王子神社」周辺から「銀閣寺」まで疏水に沿って続く散歩道です。京都の哲学者・西田幾多郎が、この散歩道を歩きながら思索したとのことで、「思索の道」と呼ばれていました。西田氏の弟子たちも同じ様に散歩をし、いつからか“哲学の道”と呼ばれ、1972年に正式に命名されたそう。春の香りを紅茶とともに「桜香ケーキセット」季節限定スイーツ「桜香ケーキセット」は、ふわふわしっとりとした食感のパウンドケーキに桜の花があしらわれています。ほんのり桜の香りが漂い、ほのかな甘さが特徴の、大人が楽しめるスイーツです。珈琲や紅茶と合わせていただけば優雅なカフェ時間が流れます。チーズ好き必見「パルミジャーノと黒胡椒の生パスタ」チーズが大好きな人にはぜひ注文して欲しいメニュー「パルミジャーノと黒胡椒の生パスタ」。香ばしいチーズの香りとともに目の前に運ばれてくると、パスタの上に乗っているパルミジャーノの量に驚くはず。たっぷりとトッピングされています。濃厚なチーズのコクとピリッと刺激のある黒胡椒が、絶妙にマッチした逸品。赤ワインと一緒に味わいたくなります。文豪たちが愛した土地に思いを馳せて「京都でありながらリゾートでもある」ことを意識しているそう。「riverside cafe GREEN TERRACE」だからこそ感じる“京時間”を体験してください。京都市営地下鉄東西線「蹴上駅」徒歩20分。京阪鴨東線「出町柳駅」よりバスで10分、銀閣寺通りのバス停より徒歩7分。“哲学の道”を散策した後は、カフェに足を運んでみてはいかがでしょうか?スポット情報スポット名:riverside cafe GREEN TERRACE住所:京都府京都市左京区鹿ケ谷法然院町72 テラス哲学の道電話番号:075-751-8008
2018年04月19日谷崎潤一郎の小説を原案に映画化するプロジェクト「TANIZAKI TRIBUTE」。3作品のうち先日、渋川清彦と戸次重幸がW主演する『神と人との間』の予告編が公開されたが、この度、片山萌美、淵上泰史、でんでんらが出演する『富美子の足』の予告編とポスタービジュアルが公開された。■TANIZAKI TRIBUTEとは…世界でも高い人気を誇る、言わずとしれた近代日本文学の大文豪・谷崎潤一郎。これまで数多くの作品が映画化されてきたが、今回「TANIZAKI TRIBUTE」では、『神と人との間』(内田英治監督)、『富美子の足』(ウエダアツシ監督)、『悪魔』(藤井道人監督)と、年齢もキャリアも異なる3人の映画監督が描きたい作品を選び、それらの作品を原案に現代劇として甦らせる。富豪の老人・塚越は、デリヘルで見つけた富美子を愛人にし、彼女の美しい足を偏愛し、悦びを感じる日々を送っている。塚越はフィギュア作家の甥の野田に、富美子の足の等身大のフィギュアを作るように依頼。しかし、野田の作ったフィギュアに満足しない塚越は業を煮やし、「富美子の足を理解するために舐めてみろ!」と命令するのだが…というストーリー。■キャストに片山萌美、淵上泰史、でんでんその中のひとつ「富美子の足」は、大正8年、谷崎氏が33歳頃の作品。芸者遊びに精を出し、さらに芸者の富美子を妾にし身の回りの世話をさせ、彼女の美しい足に戯れることに悦びを感じる日々を送る塚越老人を主人公に描く物語だ。今回はその原作を、『桜ノ雨』のウエダ監督がさらに現代劇に昇華。富美子の足に強い偏愛を示す塚越をでんでんが演じるほか、グラビアでも注目を集める女優・片山萌美が富美子を、『ダブルミンツ』「恋がヘタでも生きてます」の淵上泰史が野田を演じる。さらに追加キャストとして、塚越の親友・角次郎役を田村泰二郎、富美子の母・喜代子役を武藤令子、塚越の娘・初子役を山田真歩、そして喜代子を世話するボランティア・田中役を福山翔大が演じることも決定した。■「舐めろ」!? 女の足が男たちを狂わせる…衝撃の予告編公開された予告編では、富美子の足に惚れ込む異常な塚越の姿が垣間見える。野田に富美子の足のフィギュアを作らせるも、出来栄えに納得しない塚越は、「舐めろ!」と強く命令。拒否する野田だったが、その足の美しさが野田の心を急速に変えていき、足を舐めるシーンも登場。また富美子も、塚越が自分の財産をすべて相続すると言ったものの、なかなか他界する気配がないことにイライラが募り、野田への暴力をもっても精神的に不安定になる一方。「私の足は呪われている」と富美子自身が語るように、周りの男たちの人生を次々狂わせていく様子が分かる予告編となっている。『富美子の足』は2018年2月10日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。『神と人との間』は2018年1月27日(土)、『悪魔』は2018年公開。(cinemacafe.net)
2017年12月11日主宰する演劇ユニット「ブス会*」にて、さまざまなアプローチで“女”の実態を描いてきた脚本・演出家のペヤンヌマキが、同い年の女優・安藤玉恵と立ち上げた舞台シリーズ「ペヤンヌマキ×安藤玉恵生誕〇周年記念ブス会*」。その第一弾「生誕40周年記念ブス会*」として、『男女逆転版・痴人の愛』が上演される。舞台『男女逆転版・痴人の愛』チケット情報谷崎潤一郎の小説『痴人の愛』を現代に置き換え、男女逆転させて描く本作。仕事人間の40歳独身女性・洋子(安藤)が美しい少年・ナオミ(福本雄樹)と出会い、“小鳥を買うような心持”で同棲を始めるが――というストーリーで、洋子とナオミ以外の登場人物(複数)は山岸門人が演じる3人芝居。音楽は浅井智佳子によるチェロの生演奏。脚本・演出のペヤンヌと、主演の安藤に話を聞いた。『痴人の愛』を男女逆転で表現する本作を「40歳の今の気分に一番ピッタリだと思いました」と話すペヤンヌ。「20代で読んだときにはナオミになりたかったのですが、40歳で読むと(主人公の)譲二さんに感情移入したんです。自分がそっち側になったんだと自覚し、これは男女を置き換えたら現代的になるかなと考えました」。実際、ペヤンヌはここ数年で急に少年に魅力を感じるようになったと語るが、それに対して安藤は「その気持ちは全くわからない」と笑う。「でも今(ペヤンヌが)正直になったらこうだった、というこの企画をすごくいいと思っていて。この人は本当に今、少年を家に置いときたいんだろうな…というような(笑)、そんな強い気持ちにはやっぱり引きずられていくんですよね。私自身、この作品を本当に面白いと思っていますし」。男女逆転することで書き換えた部分についてペヤンヌは「原作そのままで成立するところが多いのですが、例えば男性がわかりやすく肉欲にいっちゃうところは、女性だと逆で、簡単には接触できないと思うんですよね。もっとプラトニックなところが大きい。母性本能と恋愛感情どっちなんだろうみたいな葛藤も女性特有かなと思います」。その中でも大きく違うのはラストだが「自分の中で『落としどころはここだな』というのがすごくありました」という衝撃の終わり方だ。「女性は元気になる作品」と安藤。男性はどうかと聞いてみると、本公演に先駆け行われたリーディング公演では「『怖かった』『ホラーだった』という感想をよく聞きました。でも上演中に笑ってるのは男性ばかりでしたよ」。男女の感想の違いも興味深い作品になりそう。「女性が全員『痴人になろう』と思いながら帰ることになったらいいなって(笑)、本気で思ってます!」(安藤)という本作は、12月8日(金)から19日(火)まで東京・こまばアゴラ劇場にて上演。チケットは発売中。取材・文:中川實穗
2017年11月14日近代日本文学の大文豪・谷崎潤一郎の作品を原案に映画化する「TANIZAKI TRIBUTE」の3作品のうち、渋川清彦と戸次重幸がW主演する『神と人との間』の予告編とポスタービジュアルが到着した。『グレイトフルデッド』『下衆の愛』の内田英治監督と、『リュウグウノツカイ』『桜ノ雨』のウエダアツシ監督、そしてメジャー映画からインディーズ 映画、テレビドラマまで数多くの作品を手がける俊英・藤井道人監督の3人が、谷崎潤一郎氏の短編作品の中から自分たちの描きたい作品を選び、それらの作品を原案に3本の現代劇として甦らせるという本プロジェクト。今回予告編が解禁された『神と人との間』を手掛けたのは内田監督。原作は、谷崎氏が実生活で親友である佐藤春夫に、自分の妻・千代を譲る「細君譲渡事件」の大スキャンダルをモデルにしたといわれる作品。出演者には、映画業界の監督やプロデューサーが「最も使いたい」と声を揃える渋川清彦と、演劇ユニット「TEAM NACS」のメンバー・戸次重幸がW主演で名を連ね、町医者の穂積(渋川清彦)と、親友で漫画家の添田(戸次重幸)、そしてふたりに思いを寄せられる朝子(内田慈)の3人の歪んだ三角関係が描かれる。町医者の穂積と、親友で漫画家の添田はともに熱帯魚屋で働く朝子に惚れている。ある日穂積は添田に朝子を譲り、ふたりは結婚する。その瞬間、添田は愛人を作り朝子を虐待し、そのうえ穂積と朝子が不倫をするようにけしかけたりとサディスト化するのだった。かつての親友に馬鹿にされ挑発されながらも一心に朝子を想い続ける穂積。しかしある事件をきっかけにその純愛は憎悪へと変貌する…。映像では、添田が穂積に朝子が好きだと告げるシーンからスタート。添田と朝子は結婚するものの、添田は愛人を作り、朝子を虐待、そのうえ穂積と朝子が不倫をするようにけしかける。かつての親友に馬鹿にされ、挑発されながらも一心に朝子を思い続ける穂積。しかし、ある事件をきっかけに純愛が憎悪へと変貌…それを予感させるシーンが所々にインサートされ、これから3人の関係がどうなっていくのか気になる仕上がりとなっている。また、本作は10月25日(水)より開幕する「第30回東京国際映画祭」の日本映画スプラッシュ部門への出品が正式決定。来年の劇場公開に先駆け、ワールドプレミアが行われる。「TANIZAKI TRIBUTE」では、『神と人との間』のほかにも、片山萌美と淵上泰史らを迎えウエダ監督が『富美子の足』を。吉村界人、大野いと、前田公輝らを迎え藤井監督が『悪魔』を手掛ける。『神と人との間』は2018年1月27日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて順次公開。『富美子の足』『悪魔』は2018年、全国にて順次公開予定。(cinemacafe.net)
2017年10月23日不思議な光の世界に引き込まれそうな泊まれるアート「光の館」金沢21世紀美術館の「ブルー・プラネット・スカイ」など、光と空間を駆使した現代アートで知られるアーティスト、ジェームズ・タレルの作品「光の館」は、第1回「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」(2000年)で生まれたもの。この実験的な作品は彼の作品世界を滞在生活の中で体験できる、世界にも例を見ないものであり、瞑想のためのゲストハウスとして構想されました。谷崎潤一郎の『陰翳礼讃(いんえいらいさん)』から着想を得た、この作品は、伝統的な日本家屋における親密な光と、自らが制作してきた光の作品との融合を実現。和室の広間の可動式の天井の大きく開けられた四角い穴からは、遮るものひとつない青空を見ることができます。寝転がって、普段眺めることのない大きな空を見てみると、普段感じることのできない自然との一体感を得ることができます。地域の魅力を体感できる越後妻有里山現代美術館[キナーレ]「大地の芸術祭」の里の拠点施設とも言える美術館。「キナーレ」は、地元の方言で「来なされ(おいで)」という意味だとか。季節ごとの企画展は、もちろん常設展示も、ただ見るだけでなく五感で感じることのできる作品も多くあります。金沢21世紀美術館のプール作品で有名なレアンドロ・エルリッヒの「トンネル」は、越後妻有ならではのトンネルやかまぼこ型倉庫に着想を得た視覚トリックを使った作品。カールステン・ヘラーの「Rolling Cylinder, 2012」は、赤青白の螺旋模様が回転するトンネルを通り抜け、平衡感覚が揺さぶられる作品。動脈と静脈に由来しているとも言われるこの色合いは、まるで、遠くからの来場者との循環を暗喩しているかのよう。そのほかにも国内外で話題の現代美術作家の作品を多数展示。建物内には、日帰り温泉やミュージアムショップ、レストランもあって、1日いても飽きなさそう。「大地の芸術祭」会期中以外でも、越後妻有の土地の魅力と一緒に楽しめそうです。イベント情報イベント名:「大地の芸術祭」の里 越後妻有 2017 冬 SNOWART催行期間:2017年01月14日 〜 2017年03月12日住所:新潟県十日町市本町6電話番号:025-761-7767
2017年03月19日2月24日、村上春樹(68)の新作『騎士団長殺し』(新潮社)がついに発売となる。「第1部 顕れるイデア編」と「第2部 遷ろうメタファー編」の2冊からなる長編小説だ。村上氏の長編小説は、前作の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』以来、4年ぶり。すでに初版部数は計100万部と発表されており、ミリオンセラーは確実だ。 今や世界に名だたる作家となった村上氏だが、ほとんどメディアに登場せず、最近、読者になった人には、その素顔は意外と知られていないのでは。そこで、『1冊でわかる村上春樹』など、村上作品の解説書を執筆する「村上春樹を読み解く会」代表・齋藤隆一さんとともに、ベールに包まれた村上氏の素顔を読み解いてみた。 【1】学生結婚をしている 村上氏は、’49年に京都市に生まれ、兵庫県で育つ。その後、早稲田大学第一文学部在学中の22歳のとき、同級生の陽子夫人と学生結婚。 「村上氏本人は否定していますが、『ノルウェイの森』に登場する緑という女性は、陽子夫人がモデルといわれています。当時の陽子夫人を知る早稲田大学の卒業生から、陽子夫人の容姿は、作中で描かれる緑の描写とそっくりだと聞きました」(齋藤さん・以下同) 【2】おもな文学賞は総ナメだが、芥川賞だけとっていない 29歳の春、神宮球場で野球の試合を観戦中、小説を書こうと思い立つ。翌年、書き上げた『風の歌を聴け』が「群像新人文学賞」を受賞。晴れて小説家デビューを遂げた。 「同作と、2作目の『1973年のピンボール』が芥川賞候補となりましたが、どちらも落選。アメリカ文学の影響を受けた斬新な作風で、審査員の評価が分かれたようです。ですがそれ以降、谷崎潤一郎賞をはじめ、最近では海外のアンデルセン賞など数々の文学賞を受賞しました」 【3】『ノルウェイの森』の装丁は村上氏自身のデザイン デビューから約3年後、執筆活動に専念するため海外に居を移した後に発表した『ノルウェイの森』が大ベストセラーに。 「上下巻の単行本の、赤と緑の装丁を覚えている方も多いでしょう。じつはこの装丁は、村上氏自身のアイデア。『一〇〇パーセントの恋愛小説!!』という帯のコピーも村上氏によるものです。原稿にとどまらず、書籍のデザイン、紙や活字の選定、価格や広告まで、書店に並ぶまでのすべての工程をチェックするのが村上流。この徹底ぶりは、本が読者のもとに届くまで、作家の責任は続いているというポリシーによるものです」 【4】ふだんは肉を食べない あまり肉を食べず野菜と魚ばかり食べるという話は、ファンの間ではよく知られている。唯一食べるのが牛肉で、ほかの肉はほぼ食べない。とくに羊肉は臭いもNG。 「ときどき肉が食べたくなったら、ビーフステーキ。いっぽう、野菜は大好きで、1食で洗面器1杯分ほども食べると語っています。かなりの偏食家ですよね。村上氏は一人っ子で両親にずいぶんかわいがられたようですので、苦手なものは食べずに育ったのかもしれません」 【5】原発反対を唱えている 「東日本大震災後の’11年6月、スペインの『カタルーニャ国際賞』を受賞した際、村上氏はスピーチで脱原発を訴えて注目されました。ですが、’97年、すでにエッセイの中で脱原発を主張していたのです。さらにさかのぼって、’85年に発表された小説『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の中には、風力発電所が登場しています。当時からクリーンエネルギーに関心を持っていたのでしょう」 これまで、自身の体験や関心を作品に反映してきた村上氏。新作『騎士団長殺し』はどのような話になるのだろうか。齋藤さんはこう予想する。 「『騎士団長殺し』というタイトルですが、これはモーツァルトのオペラ作品『ドン・ジョヴァンニ』の内容を彷彿とさせます。この作品には、ある女性を誘惑した主人公のドン・ジョヴァンニが、女性の父親である騎士長を怒らせた末、殺してしまう場面が登場します。オペラ好きとしても知られる村上氏なので、作品の内容をモチーフにしている可能性はあるでしょうね」
2017年02月24日東京駅から1時間20分の越後湯沢!子連れ旅行で頭を悩ますのが「移動」です。移動が長すぎると飽きてぐずるッ!!!!!騒がしくなるッ!!!!!他のお客さんに迷惑かけるッ!!!!!…というわけで、新幹線や特急で1時間程度のところはかなり重宝します。新潟というと、ちょっと遠いイメージですが、越後湯沢までは約1時間20分。実は結構近いんです。東京駅から上越新幹線に乗り込んで、高崎を過ぎ、上毛高原を過ぎ、「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」を体感できる長い長いトンネルを抜けると、まもなく越後湯沢。初雪を迎えた頃からは、まさに突如目の前に現れる雪国の感動を味わえるのですが、秋の連休が多い今の時期もかなりオススメ。窓の外には黄金色の田んぼが広がり、青く高い秋の美しい青空に映えているのが見えてくることでしょう。今回は、子連れ新潟旅行でおさえたい「外湯」と「アート」、必ず乗ってほしい「現美新幹線」についてレポートします♪「外湯めぐり」と「アートめぐり」がオススメここで越後湯沢観光するなら、「外湯めぐり」や「アートめぐり」が楽しめます。湯沢温泉には5つの外湯があり、5カ所めぐりと2400円のところ1500円で楽しめるオトクなチケットも販売されています。我が家の次男はひどいアトピーがあり、国内旅行に行く際は「温泉のあるところ」と決めています。泉質にもよりますが、温泉に浸かるとアトピーがグッとよくなることがあり、本人も温泉好きなので外湯めぐりができる観光地は重宝です。また足湯スポットもあります。歩き疲れたら足湯、気持ちいいですよ♪次は「アートめぐり」のご紹介。越後妻有地域(十日町市、津南町)では3年に1回『大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ』が行われているため、いろいろなところにアート作品が飾られています。ただ見るだけのアートではなく、触れられたり、遊べたりする作品が多いので、子どもも楽しめるはず。いたるところに名作や力作があるので、こちらはぜひ調べてみることをオススメします。また、この地域には、宿泊施設に変身した廃校となった小学校や、ジェームズ・タレルの作品『光の館』など、「泊まってアートを楽しむ」ところもあるため、一泊するのもオススメ。ちなみに、私が新潟に行ったとき、「泊まりたい!」と思ったところはココ。よく調べていけばよかった!■光の館光のアーティスト、ジェームズ・タレルの作品。瞑想のためのゲストハウスで、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』の中から構想を見出したそう。天井が開くのですが、畳の部屋から見上げる美しい空が最高なんです。■うぶすなの家茅葺き民家を「やきもの」で再生したレストラン&宿泊施設。■秋山郷結東温泉 かたくりの宿明治17年に開校し平成4年に廃校となった小学校が宿泊施設に。ぬくもりのある木造の校舎に泊まれるワクワク感を味わえます♪いざ、『現美新幹線』へ乗車!…と、越後湯沢温泉郷を楽しんだ後は、いざ『現美新幹線』に乗ってみましょう♪現美新幹線が走るのは「越後湯沢」←→「新潟」。この新幹線、子どもはきっと大歓声なはず!鉄道に興味のないママも、鉄道好きのパパもきっと楽しめるはず。世界最速芸術鑑賞というキャッチフレーズを掲げる新幹線で、すべての車両が“アート仕立て”になっているんです。まず、子連れが夢中になるのがお座敷タイプになっている“プラレール車両”!1両全部プラレールなんです。もちろんこれもアート作品の一部。触っても遊んでもOKなアートだから嬉しいですよね。プラレール好きな子だと、ここで遊んでいるだけで終点まであっという間…という状態になってしまいそうですが、他の車両も楽しみたいですよね。自由席はソファ席になっていて、アニメーション作品を見られる車両も。燕三条にある「つばめカフェ」がプロデュースしたおしゃれなカフェもあるので、大人はコーヒーとスイーツをソファ席でのんびり食べて、子どもは遊ぶ…なんて楽しみ方も少し大きな子どもならできそうです。また、特筆すべきなのが、「指定席」。なんと元グリーン車の車両なんです。1列4席と広々で、足元には足置きがあり、カーペットもフカフカ。ちょっとオトクにグリーン車を体験できちゃうんです♪この新幹線に関しては、乗ってみたらその感動が必ず伝わるはず!私自身も、またすぐ乗りたーーいとなった新幹線でした♪おいしいモノと温泉がいっぱいの新潟♡さて、『現美新幹線』で新潟に到着したら、楽しみたいのがグルメです。日本海の新鮮で美味しい魚、新米、日本酒を存分に味わいましょう。秋はなんといっても「ノドグロ」の季節。東京では目玉の飛び出るような高級魚ですが、地場なら多少オトクに味わえます。その他、サザエや南蛮エビも旬。日本酒にもぴったりです。あ、でも、魚沼産のコシヒカリにも合うんですよね……。また、鮮魚センターにいくと、新鮮な魚介類が売られているんですが、去年のシルバーウィーク最終日、そして夕方に足を運んだところ、ズワイガニが1杯900円に値下がりしていた!もちろん買いましたとも。2杯も。発砲スチロールに入れ、氷を詰めれば、東京まで充分持ちます。最後のお土産は魚市場をチョイスするといいかも!新幹線好きの男児ならハマることなしの現美新幹線。乗り物好きキッズたちを連れて、アートで美味しい秋旅はいかがでしょうか?
2016年09月29日劇団☆新感線の高田聖子が劇団公演とは違うことを試みようとユニットを立ち上げてから12年。「月影十番勝負」としての10公演を終了したあともその情熱は止まず、「月影番外地」として復活したそのユニットは、今年、「その5」の上演を迎える。脚本は「その3」「その4」に引き続き福原充則が書き、「月影十番勝負」からの付き合いで、「月影番外地」では全作を手がけている木野花が演出。2年ぶりとなる『どどめ雪』と題した作品で「月影番外地」は何を仕掛けるのか。3人に話を聞いた。月影番外地 その5『どどめ雪』チケット情報『どどめ雪』とは、谷崎潤一郎の『細雪』をもじったタイトルだ。「今度は女性のお芝居をしたいねっていう話になって」(高田)、「じゃあ、『細雪』の四人姉妹っていう関係が面白いんじゃないかと」(木野)、脚本の福原に提案。戦中の大阪船場の商家を舞台にした物語は、現代の北関東の地方都市のどどめ色をした雪に降られる四姉妹の話へと移り変わった。長女に峯村リエ、三女に内田慈、四女に藤田記子という顔ぶれも揃い、次女を演じる高田曰く、「いいキャスティングをしすぎてハードルが上がったなと思っていますが(笑)、個性がありつつ、でもみんな突出しすぎない感じもあって不思議な味わいの四姉妹の話になりそう」とか。木野も言う。「アクの強いメンバーだけど暴れないというか(笑)。現段階の台本では、静かな、というより、どこか怪しい気配さえ漂う会話劇なんです」。どうやら、ファンタジー色も入って突拍子もない展開を見せたこれまでの2作とは違うものになるようである。脚本の福原が狙っているのは、「うっすらと『細雪』を残しつつ(笑)、現代の我々の話を書くこと」。現代社会の縮図のような疲弊した北関東の町で暮らす四姉妹の姿に、今の問題を忍ばせようというわけだ。「そんなテーマ的なことを表立って書くのは野暮だったりするとは思います。だけど、書かなければならないことっていうのはやっぱりあって。『月影番外地』はそれを書かせてもらえる現場だと勝手に信頼しているんです」と福原は打ち明ける。それに対し、「書きたくなければ書かなくていいし、書きたいなら好きに書けばいいし、福原さんには自由に書いてもらいたいと思うけど、真面目にそこに触れようとしてくれるのはありがたい」と木野。「純度高く、照れずに真面目にやる事は勇気がいる」という高田も、この「月影番外地」はやはり違う自分になれるのだそうだ。「今回も真面目に面白く頑張ります」と宣言する高田。今という時代と演劇に真摯に向き合って、ほかにない作品を作ってくれることだろう。公演は12月3日(土)から12日(月)まで東京・ザ・スズナリにて。チケット一般発売は10月1日(土)午前10時より。取材・文:大内弓子
2016年09月26日中山美穂、高岡早紀、竜星涼らで贈る現在放送中の連続ドラマW「賢者の愛」。 いよいよ今週9月10日(土)に最終話が放送されるが、直前のタイミングで、特別に第1話冒頭から30分間まるまるを期間限定で配信することが決定。さらに、最終話前日9日(金)深夜0時からは1~3話を一挙放送することも分かった。直木賞受賞作家・山田詠美の「賢者の愛」をドラマ化する本作は、谷崎潤一郎の「痴人の愛」になぞらえて、中山さん演じる主人公の女性・高中真由子が、親友・百合(高岡早紀)と初恋の人である澤村諒一(田辺誠一)の間に生まれた息子を、20年の歳月をかけて“自分好みの男”に調教していく話題作。美しさと賢さを併せ持つ凛とした大人の女性である真由子が、初恋の人を奪った親友である百合やその周辺の人に復讐を果たすべく、百合の息子で25歳年下の青年・澤村直巳(竜星涼)を調教し、復讐の道具として仕立てあげるというストーリーとなっている。今週放送の最終話では、直巳がいつしか最愛の人となっていることに気付いた真由子。一方、百合は彼女と諒一の仲を疑い探偵を雇うが、ついに直巳との関係を知ることになる。百合の中でこれまでにないほどに燃え上がる真由子への嫉妬心。事実を問い詰められた真由子は30年にわたり押し殺していた想いをぶつけ、「親友ではない」と別れを告げるが、それでも百合が奪おうとするものとは…。真由子の20年に及ぶ復讐は衝撃の結末を迎える。そんな最終話に先行して、そのキーカットが公開。全4話で描かれるむせ返るほどの濃厚な“愛”と“復讐”と“欲望”に翻弄される女性の愛憎劇。いよいよ迎える最終話と、前日の1~3話一挙放送、あわせてチェックしてみて。「連続ドラマW賢者の愛」第1話冒頭から30分間まるまる配信は、9月10日24時までWOWOW動画にて配信。連続ドラマW「賢者の愛」(全4話)は、WOWOWプライムにて、 9月10日(土)22時~最終話、9日(金)深夜0時より1~3話一挙放送。(cinemacafe.net)
2016年09月07日約2年ぶりのドラマ主演となる中山美穂に、高岡早紀、竜星涼、田辺誠一ほか注目のキャストで贈る、WOWOW連続ドラマW「賢者の愛」。“愛”と“復讐”と“欲望”に翻弄される女性の愛憎劇を濃密に描き出す本作から、中山さん&竜星さんの絡み合う姿を含む30秒スポット映像が解禁となった。高級ホテルの一室で、ある美しい青年の体をいとおしむように拭く、敏腕編集者の高中真由子(中山美穂)。彼女との密接な関係を持つその青年は、真由子の親友・朝倉百合(高岡早紀)と初恋の人・澤村諒一(田辺誠一)の子。真由子は百合と出会った少女時代から、なんでも欲しがる彼女に大切なものを奪われてきた。ある日、「諒一との子どもができた」という百合の告白で幕を開けた、20年に及ぶ真由子の復讐とは…。本作は、谷崎潤一郎の「痴人の愛」になぞらえ、主人公の女性・高中真由子が、初恋の人である澤村諒一と親友・百合の間に生まれた息子を、20年の歳月をかけて“自分好みの男”にしようとする、直木賞作家・山田詠美の同名小説が原作。中山さん演じる、美しさと賢さを併せ持つ凛とした大人の女性・真由子が、親友の百合やその周辺の人々に復讐を果たすべく、百合の息子で25歳年下の青年・澤村直巳を、復讐の“道具”として仕立てあげるという衝撃のストーリーで話題を呼んでいる。今回解禁された映像では、官能的なシーンとともに、背筋の凍るような登場人物たちの心理戦が鮮烈に描かれ、親友、恋人、親子、さまざまな人間関係と、それを取り巻く感情の揺らぎが垣間見える仕上がりとなっている。特に、映像後半の真由子の「私は、1日だけあなたのものになる」「そしてあなたは、一生私のものになる」というセリフは、全4話で描かれる濃厚な“愛”と“復讐”と“欲望”に翻弄される女性の愛憎劇を象徴するもの。中山さんをはじめ、高岡さん、竜星さんらのそれぞれの行く末が気にならずにいられない映像となっている。連続ドラマW「賢者の愛」は8月20日(土)22時~WOWOWプライムにて放送(全4話)。(text:cinemacafe.net)
2016年08月08日