日本アロマコーディネーターインストラクター、アロマヨガインストラクターとしてアメリカシアトルにて、Aromatica Holistic Aromatherapy and Yogaを立ち上げ、多くの人々にアロマヨガクラス、アロマセラピークラスを通じて心と身体両面から健康に美しくなっていくホリスティックな療法を提唱している。
前回 は手足の冷え解消法を紹介しました。末端のみならず、“下腹部の冷え”が慢性化すると、女性は月経不順や月経痛を引き起こし、更に進行するとホルモン異常を来たし、子宮内膜症、子宮筋腫の原因にも繋がります。 しかし、逆を言えば、これらの症状、病状は冷えを解消する事により、改善されますので、しっかり“冷え”と向き合って、改善して行きたいですね。 ■腹部周りをマッサージ 意外と知られていない、冷え性解消方法は、腹部周りのマッサージ。冷えを感じている足や手先ばかりをマッサージして暖めようとしてもマッサージが終わるとすぐにまた“冷え”を感じてしまいます。 そんなときに試していただきたいのが、腹部のマッサージです。お腹にはたくさんの臓器が集中しています。人間の身体は大事なところには血液が集まるようになっています。 ですので、臓器には自然と血液が集まり、冷えないようになっています。腹部周りをマッサージして上げる事により、臓器の周りの代謝が上がり、平滑筋の動きが活発になると、腹部に血液をたくさん必要としなくなり、余分な血液は身体の末端の方にも回るようになって行きます。 身体を暖めてくれる効果のあるセサミオイル(ほかの植物性マッサージオイルでも大丈夫です)に種子系の精油(カルダモンやブラックペッパー)を20ccに対し、6滴くらい(約1.5%)の割合で混ぜます。 また、女性は男性に比べ、冷え性になりやすいと言われていますが、熱を作り出している筋肉の量が男性に比べて少ないのもその一つの原因とも言われていますが、その他にも、こんな生活習慣の方は冷えを招きやすいです。 1. 過度のストレスを感じている方、睡眠不足の方 暑いときには汗をかき、寒いときには毛穴を閉じて熱を逃がさないようにするなど、脈拍や血圧など、本人に意思には関係なく人が行きて行く上で身体の状態を一定に保とうとする力(恒常性)を自律神経といいます。 その自律神経を司っている脳の視床下部はとてもストレスの影響を受けやすいところです。過度なストレス、リラックスする時間の少ない方は自律神経の乱れを引き起こし、体温調節の機能を妨げ、“冷え”体質になりがちです。 2. 貧血、低血圧、同じ姿勢でずっと座っている(立っている)方 もともと血流が弱い上に、筋肉を動かさない事により身体の末端の方まで血液が行きにくくなっている状態です。暖かい血液が末端まで届かない=“冷え”を招いてしまいがちです。 3. 常に薄着の事が多い方 女性の毎月の月経は熱を運ぶ血液が多量に奪われます。そんなときに、ファッション性の重視により寒い冬でも薄着で我慢している状態が続くと、ホルモンの異常を来たし、“冷え性体質”を招いてしまいます。 たかが“冷え”と甘くみずに、“冷え”を感じたら、上記のような生活習慣を見直し、即対処!で冷え知らずの身体作りをして行きましょう!
2013年12月31日寒い季節になりました。運動をしても手足だけはなかなか暖まらない、お布団の中に入っていても手足が冷たくてなかなか眠れないなど、この時期“冷え性”に苦しむ女性は多いのではないでしょうか? “冷え”は体液循環を悪くして、肩凝り、腰痛を引き起こす原因となったり、免疫力の低下を引き起こし、病気がちになったりなど、日常生活にも影響を及ぼして来ます。 また、今回は、そんな“冷え性体質”となってしまっている方に、ぜひお試ししてほしいご自宅でも簡単にできる解消法をご紹介します! ■ご自宅で簡単にできる手浴・足浴 1. バケツまたは洗面器にお湯をはります。(血圧が高めの人はぬるめの38度くらいで、血圧の低めの方は暖かめの42度くらいの温度が良いでしょう) 2. 身体を暖める精油(ブラックペッパー、カルダモン、ローズマリー)を2~3滴お湯にたらします。 3. お湯をかき混ぜながら、ゆったりとした気持ちで、手は肘まで、足はふくらはぎ位までをつけます。(5分以上) この手浴、足浴、手や足だけを暖めるのではなく、実は身体全体を暖めているのです。お湯につかっている手や足のお湯で暖まった血液が心臓に戻って行って、更にまた体全体を巡ってまた心臓に戻るのに(これを血液の大循環と呼びます)、約1分ほどです。 5分手浴、足浴をする事に寄って、暖まった血液は体全体を5回巡っていると言う事になり、体全体がぽかぽかしてきます。また、手浴をする事に寄って暖まった血液が腕を通って肩、そして心臓に入って行くので、肩こり解消にも効果がありますよ。 手や足には東洋医学でいう“ツボ”がたくさんあります。そのツボを刺激する事で、身体に対応するゾーンに良い影響を与えます。ですので、手浴をしながら手のツボを押したり、足浴をするバケツに石などを入れ、石を足裏で踏み、刺激しながら行うと更に効果が高まります。 後編では、慢性化すると、婦人科系の病気も引き起こしかねない“下腹部”の冷えの解消法と、冷え予防の為に見直すべき生活習慣をご紹介します。
2013年12月17日みなさん、ローズヒップの実をご存知ですか? 赤くて可愛らしい小さな実からは想像できないほど、この実には、お肌に取ってたくさんの素晴らしい効果があるのです。 ローズヒップは、主にチリとペルーのアンデス山脈中に自生しているドックローズと呼ばれる、 野バラの実です。オイルはその種子から採取されます。ドッグローズは、 比較的やせた土地に生育し、2.5mほどに成長します。 白とピンクの小さな花を咲かせ、その後に生る実の中にローズヒップオイルの原料となる種ができます。コールドプレスと呼ばれる低温圧縮で取られたオイルの方が、成分が壊れず栄養価が高いとされています。 ■天然ビタミンが豊富 ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEなどを豊富に含む。これらの成分がお互いに相乗効果で助け合うことで、シミ、しわ、くすみ、毛穴の広がりお肌の水分バランスを正常化などに効果があります。 特に、ビタミンCが豊富に含まれており、ローズヒップは、「ビタミンCの爆弾」という別名もあったりします。ビタミンCが紫外線などによるメラニンの生成を抑え、たまった色素沈着を和らげてくれます。 その量はレモンの20倍、オレンジの10倍と言われています。 またビタミンCは美白効果があるだけでなく、お肌の弾力を与えるのに必要なコラーゲンの生成を助ける働きもあります。 ■2:身体に必要な必須脂肪酸が豊富 リノール酸(40%)、αリノレン酸(40%)、オレイン酸(10%)、とこれら必須脂肪酸の割合が成分の80%以上を占めており、自然に皮膚に馴染む事で、皮膚細胞の防御機能が増し、保護膜(エモリエント効果)のような働きをします。 お肌表面を覆って乾燥や外気の様々な刺激から肌を保護している皮脂膜は、自分の汗と、皮脂腺から出る皮脂とが混ざり合ってできています。正に天然のクリームともいえます。しかし、加齢とともに、この皮脂腺の働きが徐々に衰えて来てしまい、皮脂が出にくくなります。 ローズヒップに豊富に含まれる脂肪酸は、人間が本来持っている皮脂と同じ成分なので、この脂肪酸が皮脂膜の代わりになり、保護作用(エモリエント効果)を発揮してくれます。 ■3.皮膚細胞の再生を活性化させる天然トランスレチノイン酸 天然トランスレチノイン酸は、母乳にも多く含まれる脂肪酸で、お肌の角質深部に浸透し、新しい細胞の再生を活性化させます。ローズヒップオイルは細胞膜を強くし、細胞分裂を促進させ、傷を追っている組織も再生させます。切り傷、やけどや打撲の外傷を治す作用が。 薬効の高さから古代アンデス地方では、女性の肌を美しくするオイルとしてだけでなく、薬としても利用されていたそうですが、現代においても、皮膚細胞再生力について、その効果が認められています。 このローズヒップオイルに次のような精油を加えると更にお肌のお悩み別に対処して頂けます。(ローズヒップ30mlに対し精油を全部で6滴加えます:1%濃度) ラベンダー:皮脂バランスを取る働きがあります。普通肌の方に フランキンセンス:しわ、たるみなど、老化の気になるお肌に カモミールローマン:保湿作用があります。乾燥肌の方に さて、この美白、エモリエント効果(保護機能)、皮膚細胞の活性化と3役揃ったアンチエイジングの万能植物油であるローズヒップオイル、一つだけ弱点があります。 それは、多価脂肪酸であるが故、とても酸化がしやすいと言う事。なので、開封後はできるだけ早く使い切り、必ず冷蔵庫保存する事をお勧めします。また、小麦麦芽オイルのようなビタミンEを豊富に含む酸化を防いでくれるオイルを10%位混ぜるなどしてご使用すると良いでしょう。 また、朝は、紫外線の光などにより、酸化を早めてしまう恐れがありますので、なるべく夜寝る前の美容液として、化粧水の後に薄く馴染ませてご使用になると翌朝もしっとり乾燥知らずのお肌になりますよ! ぜひ、一度お試し下さい。
2013年12月03日皆さん「陰ヨガ」(Ying Yoga)と言うのをご存知ですか? パワーヨガやアシュタンガヨガの様に心拍数を上げてたくさん汗をかき、筋力アップを目的としたヨガとは異なり、一つのポーズをじっくりと長い時間(3~5分)ホールドするタイプのヨガです。 陰ヨガでは、自分の体重をかけながらじわ~っと骨盤や間接、そして身体の奥深くの関節の周辺にある、筋膜と呼ばれる筋肉を包む膜をのばし、骨と骨との間に広い空間を作ることで、筋肉を和らげ、柔軟性を高め、深いリラックスを促すことを目的としています。 この陰ヨガ、関節、特に腰回り(股関節や骨盤)の関節や靭帯、腱、筋膜といった結合組織をゆっくりと広げていきます。そして、この骨盤周りの近くには、大きなリンパ節、そけいリンパ節と呼ばれる所があります。 足から胴体をつなぐ大きなリンパ節ですが、そこを刺激する事に寄って、リンパ液の流れを良くし、足先からお尻にかけての老廃物を含んだ体液を身体から早く 外に出しやすくしてくれるのです。 運動をしているのに下半身が痩せにくい方は、股関節周りや骨盤が固くなってしまって、そけい部のリンパ液の流れが滞っている可能性があります。 この筋膜、同じ姿勢で大きな継続的な負荷がかかることで、周りの筋肉に癒着してしまいます。陰ヨガのゆったりとしたストレッチで、骨盤周りの筋膜をゆっくりとはがし、そけい部のリンパの流れをよくすることで、足のむくみやセルライト(脂肪と老廃物)を解消しやすくしてくれますよ。 では、簡単なお家でできる陰ヨガポーズのご紹介です。 ■1. バタフライポーズ ヨガマットの上に座り、左右の足の裏側をつけ、両膝を開いて座ります。両手を前について徐々に吐く息と同時に両手を身体から遠い方にのばして行きます。なるべくおへそから前に倒れて行くようにするのがポイントです。 ■2. スワンポーズ 両手をマットの上に肩幅位の広さに広げておきます。両手の間に片足の膝を曲げて膝がちょうど手と手の間にくるようにおきます。もう片方の足は膝をのばして長くまっすぐ後ろにのばしておきます上半身を起こしたままでもよいですが、息を吐きながら上半身を徐々に前に倒していってもよいです。骨盤をまっすぐ正面に保つようにしますが、難しい方は、膝を曲げている方のお尻の下にブランケットをおいてあげるとよいでしょう。 ■3. ドラゴンポーズ 片足をマットの上に、後ろの足は膝をついて、後ろにまっすぐにのばします。両手を膝の上、またはマットの上について徐々に体重を前の方にシフトして行きます。足が前後に気持ちよくスプリットして行くのを感じながら股関節周りをリラックスさせます。 陰ヨガをおうちでする時の注意点も紹介します! 1. 深い呼吸を大事にする 深い呼吸をする事で、副交感神経を優位に立たせ、身体と心のリラックスを促します。リラックスする事で筋肉を弛緩しやすくしてくれ、柔軟性を高めます。また、息を吐く時に筋肉が弛み、同時にストレッチの時の痛みを軽減してくれる効果もあります。 2.痛みを感じるまで無理なストレッチをしすぎない 陰ヨガはリラックスをした状態で行うことが大事です! 痛みを伴うストレッチをしてしまうのは痛みがストレスとなり、身体が緊張してしまい逆効果です。あくまでも、気持ちいいと感じるところまでストレッチし、後は呼吸とともに、少しずつ体重をかけていくやり方で十分です。 3.暖かい部屋で行う 暖かい場所はそれだけで、筋肉を緩めてくれます。身体を激しく動かして行く陽ヨガとは違い一つのポーズを長い時間ホールドしていくので、身体が冷えてしまいがち。陰ヨガを行う時は、部屋の温度にも気をつけてみてください。 また、おうちで行うときには、ゆったりする音楽や、間接照明、アロマを焚くなどご自分のスタイルでリラックスできる環境を整えてあげるのもおすすめです。 副交感神経を優位にさせてくれる“おうち陰ヨガ”にオススメの精油はラベンダー、イランイラン、カモミール・ローマン、ネロリなど、鎮静作用や鎮痙作用に優れた精油。これらを部屋にたけば、 さらにリラックス感や心と身体の統一感を深めてくれます。 ヨガマットと畳一畳分の広ささえあれば簡単に行える“おうち陰ヨガ”ぜひ、お風呂上がりに始めてみてはいかがでしょうか?
2013年11月26日自宅で簡単に作れてしまう天然ハーブの薬効がたっぷり詰まった化粧水があるんです! 別名“ハンガリーウォーター”とも呼ばれるこの化粧水、アロマセラピーの歴史を勉強すると必ず出てくるほど有名で、「若返りの水」と呼ばれる、こんなエピソードもある位なんです。 14世紀のヨーロッパ、リウマチを煩っていた70歳を越えたハンガリーの王妃、エリザベートはリウマチの治療薬として使用していた“ハーブウォーター”をつけ続けていると、リウマチも良くなり、更に王妃の容姿も日ごとに若返って行くのでした。そしてついには隣国の若き王子からプロポーズされる事となったのです。のちにこのハーブウォーターは「ハンガリーウォーター」と呼ばれるようになりました。 当時は香りがとても良いので、香水としても使われていたハーブウォーター。使われているレシピを見てみると、これが若返りの水と言われている所以が納得できます。このハーブウォーターに使われている以下の4種のハーブ、特に血行促進と収れん作用(毛穴の引き締め)に優れているのです。 ■1. ペパーミント 緑茶、赤ワインなどにも含まれるポリフェノールの一種であるタンニンを含み、毛穴を引き締める、収れん作用があります。抗酸化力もある事から、動脈硬化を防ぎ、生活習慣病予防にも効果を発揮します。 ■2. ローズマリー ロスマリン酸を主成分としており、こちらもポリフェノールの一種です。また、ローズマリーは血行を促し、新陳代謝を促します。ローズマリーも収れん作用の強いハーブです。頭皮の血行促進や育毛効果もあり! ■3. ローズペタル フラボノイド、タンニン、ペクチン、ビタミンCを含みます。植物繊維としてのペクチンの特性は、整腸作用があり、血液中のコレステロールを下げ、中でも悪玉と呼ばれているLDLを下げる働きがあります。 また、ローズには鎮静作用があり、その優美な香りで気持ちを落ち着かせ、心身をリラックスさせてくれます。女性ホルモンのバランスを整え、弾力のある美肌へと導きます。 ■4. オレンジピール オレンジの果皮を乾燥させた物で、ビターとスイートの2種類がありますが、ビターの方が薬効に優れています。主要成分はリモネンとビタミンC。リモネンが胆汁の分泌を促進し脂肪の分解を早めてくれます。ビタミンCはコラーゲン形成を助け、肌の弾力を増してくれます。 これだけたくさんのお肌に良い効能のある4種のハーブの薬効成分を抽出していくのですが、作り方はとっても簡単です。 まず、300ml強の空き瓶を用意します。(瓶は一度煮沸消毒しておきます)その中に、ミネラルウォーターを200ml注ぎます。そして、4種類のハーブをそれぞれ次の分量入れて行きます(ペパーミント10g、ローズマリー10g、ローズペタル5g、オレンジピール5g)そして最後に無水エタノールを100ml注ぎます。 ふたをして軽く瓶を振り、ハーブとアルコールを馴染ませます。このまま冷暗所に置いて、約1ヶ月間熟成させて、でき上がりです! ポイントは1日一回ハーブとアルコール水を馴染ませるように瓶を振る事! 1ヶ月間冷暗所に置いておくだけで十分にハーブの薬理効果のある芳香成分がアルコールに移っていきます。 はじめはエタノールの香りがつんと鼻につきますが、次第にアルコール分が蒸発してまろやかでハーブの熟成された芳醇な香りになります。(香水としても使用されていた所以ですね) 1ヶ月後、瓶の中のハーブを茶こしでこし、ガーゼなどで残りを絞り出します。そのガーゼに残ったハーブは輪ゴムなどで口をしっかりと閉じ、お風呂に浮かべてもいいですよ。また、エタノールはウォッカなど度数の高めのアルコールでも代用できます。 最後にハーブウォーターの使用方法ですが、原液を化粧水として使う場合は、約5倍~8倍にミネラルウォーターで薄めて使用します。また、このハーブウォーターのよいところは、アルコールで抽出してあるので、約2年は持つのです。 また、原液をそのままお手持ちのクリームに混ぜてもいいですし、クレイパックを作るときにお水の代わりに混ぜても香りも引き締め効果も上がりオススメです。 アメリカでは、このアルコールでハーブを抽出した液はハーブティンクチャーと呼ばれ、ハーブ専門家の処方のもと、薬として服用もされているんです。 質、量、香り、そしてその効能も素晴らしい100%天然のハーブウォーター、ぜひ一度ご自宅でも作ってみてはいかがでしょうか?
2013年11月12日香りを嗅いでいるだけで、痩せ体質に…そんなお手軽なダイエット法があるのです。その答えはグレープフルーツやオレンジなどの柑橘系にあるのですが、私たちが食べる果肉ではなく、柑橘系の果皮から取られるエッセンスオイルにその鍵があります。 さて、アメリカでもダイエットのエッセンスオイルとして有名な、グレープフルーツ。今回は、そのグレープフルーツやオレンジ、レモンの主成分である、リモネンの効果に注目してみたいと思います。 子供の頃、オレンジやグレープフルーツの皮を手でむいた後に手がヌルヌルした覚えはありませんか? そのヌルヌル成分がリモネンなのです。このリモネン、なぜダイエットにいいのでしょうか? ■リモネンがダイエットに効く理由 1. 血行を促進する効果 リモネンが交感神経を刺激し、血管を太くします。そのため体内の血流がよくなり、体温をあげて冷え性を解消。脂肪の燃えやすい身体にしてくれます。 2. リンパ系を刺激し、体液循環を活性化 体液循環を活性化させることで、老廃物を除去してくれます。むくみ、セルライトを解消して、スッキリ体内浄化を促します。 3. 胆汁の働きを活性化する効果 胆汁は肝臓で作られ、一時的に胆嚢で貯蔵されていますが、胃から十二指腸に入ってくる食物の脂肪の分解を助けてくれる酵素です。また、コレステロールを吸収、分解してくれる働きもあります。 4. 胃腸の働きを活発にしてくれる効果 胃腸の働きを活発にして、便秘を解消してくれます。また、食欲のバランスを取ってくれるので過食を防いでくれます。 このリモネン、グレープフルーツだけでなく、同じく柑橘系であるオレンジやレモンにも含まれますが、リモネンの成分含有量はグレープフルーツ(90~99%)、オレンジ(75~99%)、レモン(55~70%)となっており、グレープフルーツの果皮が含有量が一番多いというデータがあります。 でも嗅ぐだけで本当にいいの? とお思いになるかもしれませんね。嗅ぐ=薬理効果のある芳香成分を鼻の粘膜から体内、そして血中に取り入れていることになります。 もちろんキャリアオイルとアロマオイルを混ぜてマッサージすることで皮膚から吸収することもできますが、お手軽にお部屋にアロマオイルを焚くことで空気中に揮発されたアロマオイルの分子を体内に入れて十分にその効果を発揮することができます。 また果皮には果実よりも多くのビタミンCが含まれているので、グレープフルーツやオレンジの果肉だけでなく、オーガニックで栽培された果皮も一緒に取り入れるとダイエットには効果的と言えます。 オレンジのアロマオイルはビタミンCの吸収を促進し、コラーゲン組織の形成を助けるので、お肌にもとっても良いのです。 以上、柑橘系に含まれるリモネンの利点をご説明しましたが、ただ、一つだけ注意点があります。柑橘系のアロマオイルは光感作を引き起こすフロクマリンという成分が微量に含まれており、お肌についたまま紫外線を浴びるとシミに成りやすいという欠点が。 ですので、芳香浴、柑橘系のアロマオイルでマッサージした直後に日光にあたるのは避けましょう。塗布後5、6時間空けるか、日焼け止めを必ず塗布してくださいね。 さあ、この塗ってもよし、食べてもよし、嗅いでもよしのグレープフルーツ。ぜひ、次回は普段捨てていたかもしれない果皮に注目してみてはいかがでしょうか? (Haruko Wu) プロフィール:アロマコーディネーター、インストラクター、ヨガインストラクター。海外転勤、国際結婚、海外出産からストレスやネガティブな感情とどう向き合うかを考え始める。植物本来の力で自己治癒力を高めるアロマセラピーの偉大さに気づき、アロマコーディネーター、インストラクターの資格を取得。2013年アロマコーディネーター協会の認定加盟校となり、アメリカ・ワシントン州にてアロマコーディネーターライセンス取得の学校を開催。
2013年09月16日