2010年に夜泣き専門保育士として活動を開始。現在、赤ちゃん~幼児の眠りについての講座やお茶会の開催、雑誌の取材、書籍の執筆を中心に活動中。著書に『0歳からのネンネトレーニング 赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』(かんき出版)などがある。
すでに3000人以上のママが実践! 日本人の生活スタイルに合わせた、赤ちゃんとママのための睡眠改善方法です。
寝かしつけ育児書の定番! 出版前から3000人のママが実践し、ネット上で絶賛されてきた赤ちゃんの眠りの悩みを解決するヒントをまとめた清水悦子著『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』より。(全5回 連載) 赤ちゃんが生まれたばかりの頃、赤ちゃんのお風呂担当はパパがやる家庭が、結構多いですね。 「お風呂=夜」というイメージが強いためか、パパが仕事から帰ってきてから、寝ている赤ちゃんを起こしてお風呂に入れるという話もよく聞きます。 ■お風呂に入れるタイミング 人には自然な体温の上下の波があり、下がってくるときに眠気を感じるようになっています。そのため、質のよい眠りを考えると、夜の寝かしつけを始める30分くらい前には、ぬるめのお風呂から上がっているのが理想です。 産後のママの体力が回復したら、できればお風呂は日中か、夕方に入れてあげましょう。 赤ちゃんとパパの触れ合いを重視して、パパのお風呂担当を継続するのであれば、夜起こして入れるのではなく、朝の出勤前にお風呂に入れてあげましょう。 その場合は、赤ちゃんのあせも予防に、1日の汗は、夜寝る前にガーゼタオルなどで優しくふいてあげてください。仕事が休みの日や、早く帰ってこれる日だけパパ担当という感じで工夫してもいいですね。 ■保育園に通っている場合のスケジュールのポイント よく質問を受ける内容に、「保育園に通っている場合」というのがあります。その際に気をつけたいポイントをお伝えしておきましょう。 赤ちゃんが小さいうちから、仕事を再開するママも増えてきました。保育園に通うと、日中のお昼寝時間は保育士さんが調整してくれるので、とても心強いですね。 平日の園でのリズムを聞いておき、休日にも同じように生活するよう心がけると、赤ちゃんも生活しやすいと思います。 ただ、保育園に通うと、どうしても寝かせるのが遅くなりがちなのも事実です。自分でやりたいという気持ちが育ってくる2歳前後では、さらに大変でしょう。子どもをせかすのではなく、ママが効率的に動いて、なるべく早く寝かせられるように工夫してみましょう。 夕食はテレビを消して食べる、離乳食は作り溜めしてストックしておく、パパ用の凝った料理は赤ちゃんが寝てから作るなどの工夫で、かなり時間を節約できると思います。 また、日中子どもと離れているからと、夜に長時間遊んであげることで、子どもに必要な睡眠時間を削ってしまうという事態は避けましょう。 朝スッキリ起きられるか、朝ご飯をしっかり食べられるか、園で元気に遊べているかを確認して、睡眠時間が少なくなりすぎないよう注意しましょう。 子どもとの関係は、長時間一緒にいればいいというものではありません。寝る前の30分を、家事や仕事のことを忘れて、しっかりと子どもと向き合いスキンシップをとるように意識してください。 その濃い30分間が、ずっと家にいて一緒に過ごしている休日より充実していることに、きっと気づくと思います。 ■上の子がいる場合のスケジュールのポイント もう1つ多い質問は「上の子のいる場合は?」というものです。 上の子が、ちょうど幼稚園に通っている場合、お迎えの時間がお昼の2時くらいだと、下の赤ちゃんのお昼寝時間と重なって生活リズムが作りづらいという現状があるようです。 赤ちゃんが小さいうちは、午後のお昼寝を11時頃に早めるのもひとつのやり方です。また、ベビーカーで寝てくれる子の場合、お迎え時間の少し前からベビーカーの上で寝てもらうのもいいと思います。 また、途中で起きてしまって、十分お昼寝ができなかった場合は、夕方にもう少し寝かせてあげましょう。 下の子の場合、上の子に付き合わされることで、どこででも寝られるようになる子が多いようです。あまり神経質にならず、赤ちゃんの機嫌をみながら調整してあげてください。 夜は、上の子のリズムに合わせて寝るのが遅くなるという悩みを抱えているママも多くいます。 これは、上の子も寝るのを早くして、一緒に寝かせることで解決できます。兄弟みんな一緒に、夜8時に寝られるように、生活を整えてみましょう。 そうすると、子どもは朝スッキリ起きられるようになり、日中の機嫌もよくなります。 3ステップ最後の「寝る前30分のイチャイチャタイムを作ろう!」 は、兄弟のいる場合にもとてもおすすめの習慣です。 下の子に授乳しながら、上の子とピッタリくっついて座り、上の子の小さい頃の話やお腹にいた頃の話を聞かせてあげてください。 上の子がお話ができるようなら、その日にあったことをじっくり聞いてあげてもいいですね。 ママが上の子に「大好き」という気持ちをしっかりと伝えることで、下の子が生まれてから始まった夜泣きや赤ちゃん返りも改善するかもしれません。 また、一緒に寝かせることでママも自分の時間が持てて、とても快適な習慣になると思います。ぜひ試してみてください。 『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』 著:清水悦子、監修:神山潤(かんき出版) ★本書のマンガ版『マンガでよくわかる 赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド 0歳からのネンネトレーニング』も好評発売中です。
2019年05月29日寝かしつけ育児書の定番! 出版前から3000人のママが実践し、ネット上で絶賛されてきた赤ちゃんの眠りの悩みを解決するヒントをまとめた清水悦子著『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』より。(全5回 連載) 安眠スケジュールを見て、低月齢のうちは、夜7時就寝になっていることに驚いた方も多いと思います。これは、7時に寝かせたほうが絶対にいいといっているのではありません。 早い時間に設定したのには理由があります。 ■早く寝かせる工夫をする 日本の赤ちゃんは世界一の夜更かしで、赤ちゃんの夜型化がどんどん進んでいます。 つい30年ほど前まで、小学生の子どもでも夜8時までに寝るのが当たり前でした。それが今は、早寝早起きをすすめている育児書ですら、夜9時就寝の赤ちゃんに対して「早寝でいいですね」という小児科医のコメントがついていたりします。 大人の生活リズムの夜型化が進むにつれて、赤ちゃんの寝る時間もどんどん遅くなり、その分睡眠時間が短くなっています。はたしてそれで日本の赤ちゃんは大丈夫なのでしょうか。私は心配でなりません。このような理由から、赤ちゃんの寝かしつけの時間を夜7時としているのです。 ドイツでは、3歳以下の子どもが寝床に入る時間は平均夜6時48分です。それを考えると、夜7時に寝かしつけを始めるのは、赤ちゃんにとって早すぎるわけではないということがわかっていただけると思います。 人は本来、暗くなったら眠る動物です。 夕方から夜にかけて赤ちゃんの機嫌が悪くなるのは、眠いと訴えているのかもしれません。機嫌の悪い赤ちゃんとイライラしながら過ごすより、早めに寝かせてあげたほうが、お互いストレスなく過ごせるという場合も多くあります。 とはいえ、親の仕事や兄弟がいると、寝かせるのがどうしても夜9時頃になってしまう家庭も多いのが現実でしょう。 そのような場合も、それ以上遅くならないように気をつけたり、どうしたらもう少し早くに寝かせてあげられるかなと工夫するきっかけになればと願っています。もちろん、7時に寝かさないと夜泣きはなくならないよ、ということでは決してありません。 ■早起き赤ちゃんへの対応は? 夏が近づくと、朝5時前後に目を覚まし、親を悩ませる赤ちゃんが急に増えてきます。赤ちゃんが朝5時頃に目覚めるのは、朝日に反応していることが多く、これは体内時計がしっかり働いている証拠で、実はとても好ましいことなのです。 光に敏感なタイプの赤ちゃんは、外の明るさに合わせて、夏は起きる時間が早くなり、冬は遅くなります。全体の睡眠時間も、夏は短く、冬は長くなるのは自然なことです。 そうはいっても5時前に起きられたら困るというのが、親の本音ですよね。 そこで、早起き赤ちゃんへの対処法として、私は遮光カーテンをおすすめしています。 遮光カーテンは、夜、街灯や向かいのマンションの明かりが部屋に差し込むのを防ぎ、安眠を促します。朝は、朝日が入ってくるのを防ぐことができ、必要以上に早く起きてしまうのを防ぐことができます。 ただし、注意したいのは、親も起きにくくなるということです。 親も朝日を感じながら、徐々に朝の覚醒に向かうのが通常ですが、それがなくなってしまうので、目覚まし時計などを利用して、かなり意識して起きるようにする必要があります。それができるようであれば、とても便利な文明の利器といえます。 朝、赤ちゃんを起こすときは、起きてほしい時間の10~30分ほど前に、遮光カーテンを全開にして、朝日に反応して自然と目を覚ますように促してあげましょう。 『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』 著:清水悦子、監修:神山潤(かんき出版) ★本書のマンガ版『マンガでよくわかる 赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド 0歳からのネンネトレーニング』も好評発売中です。
2019年05月28日寝かしつけ育児書の定番! 出版前から3000人のママが実践し、ネット上で絶賛されてきた赤ちゃんの眠りの悩みを解決するヒントをまとめた清水悦子著『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』より。(全5回 連載) ここから月齢別の安眠スケジュールをそれぞれご紹介していきます。 ■生後0~1か月 ★生まれてからの1か月間は、ママの体調と母乳育児をする場合は母乳育児が軌道に乗ることを優先させましょう。 ★生活リズムは、赤ちゃん任せでOKです。寝ている赤ちゃんを起こす必要はありませんが、朝起きる時間、夜眠る時間は、室内の明るさでしっかり区別しましょう。眠っているからといって、夜に明るいリビングにいさせるのはよくありません。 ★母乳育児に自信が持てない場合は、早めに最寄りの母乳外来に相談しましょう。軌道に乗るまでは1日10回以上の授乳が必要なことも多くあります。 ★このスケジュールは、赤ちゃんとの生活の1日全体をイメージするためのものです。特に新生児期は、授乳のタイミングや、1回の寝ている時間は、それぞれの赤ちゃんで大きく異なります。図の生活に合わせるのではなく、赤ちゃん自身のリズムを大切にしましょう。 ■生後2~4か月 ★生後2か月に入ったら、「朝寝」「昼寝」「夕寝」の3回のお昼寝になるイメージを持って、1か月くらいかけて徐々にリズムを整えていきましょう。 ★生活リズムの整え方は、朝起こすことから始めましょう。 ★朝5時すぎに目が覚める子も少なくありません。ママに負担がないようなら、そこから1日の生活をスタートさせてもOKです。その場合、朝寝を少し長めにするなどして、調整しましょう。 ★この時期はまだ夜7時~朝起きるまでの間に、2~3回授乳が必要な子がほとんどですが、それ以上に増えないように気をつけましょう。 ★赤ちゃんが夜中に泣くとき、毎回授乳を求めているのではありません。約1時間ごとに、眠りが浅くなり、寝言泣きをする子も多くいます。2~3分何もしないで様子をみるようにしましょう。 ★母乳の出があまりよくない場合は、夜間の授乳を増やすのではなく、昼間の授乳を増やすように工夫しましょう。表の午前11時頃の授乳を、「朝寝の前後」と「昼寝の前後」に分けるだけで、3回授乳回数を増やすことができます。 ★この時期、赤ちゃんは1日に80ml以上の母乳を飲みます。ママは授乳の前には、必ずコップ1杯のお水を飲むようにしましょう。 ★乳房にトラブルがある場合は、早めに近くの母乳外来へ相談してください。 ■生後5〜6か月 ★生後5か月に入ったら、「夕寝」を徐々になくしていき、「朝寝」と「昼寝」の2回になるように調整していきましょう。 ★離乳食は、急がなくても大丈夫です。無理強いせず、ゆっくりと進めましょう。アレルギーが心配であれば、開始時期を2~3か月遅らせても問題ありません。赤ちゃんの食べたい様子と相談しながら進めましょう。 ★授乳回数を減らすと、母乳の出が悪くなる場合は、日中の授乳回数を増やすようにしましょう。 ★朝5時すぎに目が覚める子も少なくありません。ママに負担がないようなら、そこから1日の生活をスタートさせてもOKです。その場合、朝寝を少し長めにするなどして、調整しましょう。 ★赤ちゃんが夜中に泣くとき、毎回授乳を求めているのではありません。約1時間ごとに、眠りが浅くなり、寝言泣きをする子も多くいます。2~3分何もしないで様子をみるようにし、夜間授乳が増えないよう注意しましょう。 ■生後7~8か月 ★「朝寝」と「昼寝」の2回のお昼寝を定着させましょう。 ★離乳食は、生後10か月くらいで3回食になるイメージで、ゆっくり進めましょう。 ★授乳回数を減らすと、母乳の出が悪くなる場合は、日中の授乳回数を増やすようにしましょう。 ★朝5時すぎに目が覚める子も少なくありません。ママに負担がないようなら、そこから1日の生活をスタートさせてもOKです。その場合、朝寝を少し長めにする、お昼の離乳食との間にもう1回授乳をはさむなどして、調整しましょう。 ★この時期、夜中に頻繁に目を覚ましてしまうのは、ほとんどの場合、お腹が空いているからではありません。泣きやませるための夜間授乳はやめ、なるべく間隔をあけるようにしましょう。 ★母乳育児をなるべく長く続けたい場合は、卒乳まで夜間に1、2回の授乳を継続したほうがいい場合もあります。 ■生後9~11か月 ★朝寝はだいたい1歳3か月頃に、必要なくなります。早い子はこの時期に朝寝がなくなります。寝つきが悪くなってきたら、朝寝をなくしてみてもいいかもしれません。 ★朝寝をなくす過程で、次の昼寝まで起きていられない場合は、お昼ご飯の離乳食を早めにすませ、昼寝を11時30分頃に始められるよう工夫をしましょう。 ★朝5時すぎに目が覚める子も少なくありません。ママに負担がないようなら、そこから1日の生活をスタートさせてもOKです。その場合、朝食と昼食との間にもう1回授乳をはさむなどして、お腹の空き具合を調整しましょう。 ★この時期、夜中に頻繁に目を覚ましてしまうのは、ほとんどの場合、お腹が空いているからではありません。泣きやませるための夜間授乳はやめ、なるべく間隔をあけるようにしましょう。 母乳育児をなるべく長く続けたい場合は、卒乳まで夜間に1、2回の授乳を継続したほうがいい場合もあります。 ■1~1歳6か月 ★朝寝はだいたい1歳3か月頃に、必要なくなります。寝つきが悪くなってきたり、昼寝が短くなってきたら、朝寝をなくしてみましょう。 ★朝寝をなくす過程で、次の昼寝まで起きていられない場合は、お昼ご飯の離乳食を早めにすませ、昼寝を11時30分頃に始められるよう工夫をしましょう。 ★朝5時すぎに目が覚める子も少なくありません。ママに負担がないようなら、そこから1日の生活をスタートさせてもOKです。その場合、朝食と昼食との間にもう1回授乳やおやつをはさむなどして、お腹の空き具合を調整しましょう。 ★この時期の夜泣きは、生活リズムの乱れか寝かしつけの習慣によるものがほとんどです。泣きやませるための夜間授乳はやめましょう。 ★卒乳の時期は、ママ自身の考えや赤ちゃんの要求によって、柔軟に判断してください。 ★母乳育児をなるべく長く続けたい場合は、卒乳まで夜間に1、2回の授乳を継続したほうがいい場合もあります。 ■1歳7か月~3歳 ★3歳になると、お昼寝も短くなってきます。中には、寝なくなる子も出てきます。 ★朝5時すぎに目が覚める子も少なくありません。ママに負担がないようなら、そこから1日の生活をスタートさせてもOKです。 ★卒乳の時期は、ママ自身の考えや子どもの要求によって、柔軟に判断してください。 ★この時期の夜泣きは、生活リズムの乱れや寝かしつけの習慣に加えて、保育園や幼稚園など新しい環境への不安などが要因として考えられます。寝る前30分のイチャイチャタイムを充実させ、安心させてあげましょう。 ★母乳育児をなるべく長く続けたい場合は、卒乳まで夜間に1、2回の授乳を継続したほうがいい場合もあります。 ■4歳~5歳 ★夕食から寝るまでの間は、テレビやゲームは禁止など、家庭でルールを作って、早く寝る習慣をつけましょう。 ★朝食は、午前中にしっかりと遊ぶエネルギーの源です。簡単なもので大丈夫なので、忙しくても抜かないようにしてください。 ★そろそろ、寝かしつけがなくても、ひとりで寝られるように練習をしていきましょう。ひとりで寝られるようになっても、寝る前のイチャイチャタイムはおすすめの習慣です。その日にあったことを親子で振り返るすてきな時間になりますよ。 ★小学校低学年くらいまでは、夜8時に寝る習慣を保ちましょう。 『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』 著:清水悦子、監修:神山潤(かんき出版) ★本書のマンガ版『マンガでよくわかる 赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド 0歳からのネンネトレーニング』も好評発売中です。
2019年05月27日寝かしつけ育児書の定番! 出版前から3000人のママが実践し、ネット上で絶賛されてきた赤ちゃんの眠りの悩みを解決するヒントをまとめた清水悦子著『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』より。(全5回 連載) 「安眠スケジュール」とは、赤ちゃんの一般的な睡眠発達などをもとに作成した、赤ちゃんが快適に過ごせる目安となるスケジュールです。 ■安眠スケジュールの2つの目的 この安眠スケジュールの目的は2つあります。 1つ目は、ママが赤ちゃんとの生活時間の流れをイメージしやすくすることです。どんな流れで1日を過ごすかがわかっていると、これまでの何が起こるかわからなかった日々よりも、赤ちゃんと楽しい1日を過ごせるようになります。 2つ目は、赤ちゃんの成長に伴ってお昼寝などの睡眠がどのように変化していくのかという流れを知ることです。 睡眠の発達過程が具体的にわかるようになると、目の前の問題だけでなく先を見通すことができるようになり、ある程度気持ちがラクになると思います。 また、安眠のための簡単3ステップで、いまいちわが子の眠りのリズムがつかめなかった場合は、この安眠スケジュールを参考に生活リズムを整えてみてもいいでしょう。 まずは型どおりにやってみると、それぞれの赤ちゃんの生活リズムの個性がよく見えてくることもありますので参考にしてみてください。 でもここで間違えてはいけないのが、このスケジュールに赤ちゃんを合わせるのではないということです。赤ちゃんの生活リズムが見えてきたら、赤ちゃんの個性に合わせてスケジュールのほうを変更してあげてください。 ここを間違えると、「このスケジュール通りにならない」と、余計に自分を苦しめる結果になってしまいます。 必要な睡眠時間も、授乳の間隔も、赤ちゃんそれぞれが違うのは当たり前。まずは、ポイントをしっかり押さえましょう。 ■安眠スケジュールを行う前のポイント 安眠スケジュールを行う前のポイント (1)安眠スケジュールは、3ステップでよくなった赤ちゃんは試す必要はありませんので、成長の流れだけ参考に見てみましょう。試す場合も、まずは0~5歳までの全体のスケジュールを確認して、赤ちゃんの成長の流れをつかんでください。 (2)1週間くらい継続してできるよう、帰省や旅行などの大きなイベントのない時期を選んでください。 (3)赤ちゃんの体調のいいときに始めましょう。特に鼻づまりは、眠りを浅くするもとですので、治ってからにしましょう。 (4)次の月齢に進むときは、いきなり変更するのではなく、徐々に移行していきましょう。 (5)スケジュールに赤ちゃんを合わせるのではありません。「赤ちゃんの生活リズムの個性をつかむために行っている」ということを、忘れないようにしましょう。 『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』 著:清水悦子、監修:神山潤(かんき出版) ★本書のマンガ版『マンガでよくわかる 赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド 0歳からのネンネトレーニング』も好評発売中です。
2019年05月26日寝かしつけ育児書の定番! 出版前から3000人のママが実践し、ネット上で絶賛されてきた赤ちゃんの眠りの悩みを解決するヒントをまとめた清水悦子著『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』より。(全5回 連載) 寝不足ママの負担を減らすために、まずはすぐにできる、本当に簡単な3ステップの改善法をまとめました。 私が大切にしていることは、「生活リズムを整えること」「寝かしつけを見直すこと」「ママと赤ちゃん、双方の気持ちを大切にすること」。これを元にして成り立っているのが、この3ステップです。まずは3~4日チャレンジしてみてください。 この3ステップを実践するだけでも、赤ちゃんの眠りの悩みが解決することが多くあります。ぜひ、やってみてください。 ■ステップ1:朝は7時までに起こそう 7時までに赤ちゃんを起こしてください。夜10時以降に寝た場合は、朝8時を目安に起こしましょう。ここは踏ん張りどころです。 朝が苦手なママは、パパと協力してがんばりましょう! 生活リズムを整えるコツは、朝起きる時間にかかっています。すでに赤ちゃんが7~8時に起きている場合は、次からの2つのステップに取り組んでください。 朝起こす際のポイントは3つです。 朝の起こし方のポイント (1)カーテンを開けて、太陽の光を入れましょう。日当たりが悪い部屋の場合や、雨や曇りの日は、まずは電気をつけてください。赤ちゃんが、光に反応して、目を覚ましたら、優しく「おはよう」と声をかけましょう。光で起きない場合は、「おはよう」と声をかけてみて、それでもだめなら体をゆすります。 (2)起こすとき、生まれたばかりの赤ちゃんでも、いきなり抱き上げて起こさないように注意しましょう。赤ちゃんが起きる準備ができていないことで、寝ぐずりならぬ「起きぐずり」の原因になります。 (3)赤ちゃんが目を開けて、周囲を確認する様子が見られてから、抱っこや朝のオムツ換えや着替えを行いましょう。「お顔ふこうね」「オムツ換えようね」「あっちのお部屋に行こうね」と、これから何をするか、赤ちゃんに声をかけてから、朝の習慣を始めてください。 生後1か月に入ったら、朝起きた後は、夜に寝ていたところとは別のところで過ごしましょう。 顔をふく、パジャマとは別の服に着替えるなど、朝の決まった習慣が、昼と夜の差をわかりやすくしてくれます。 ■ステップ2:お昼寝の時間を調整して、日中は活動的に過ごそう! 生後2か月からは、お昼寝の時間帯が「朝寝」「昼寝」「夕寝」の3つに分かれているのをイメージして生活してみましょう。 次の表の時間を目安にして、お昼寝の時間を調整してください。 午前中は、お散歩や外遊びなど、太陽の光を浴びて活動的に過ごしましょう。午前中の太陽の光は、夜に強い眠気を起こすメラトニンというホルモンの分泌を高めます。夜に質のよい睡眠をとるには、実は朝の活動にかかっているのです。 また、ハイハイや歩くなどのリズムのある運動をすると、セロトニンという神経伝達物質の働きで、赤ちゃんの心が穏やかになることがわかっています。夜の寝つきもよくなります。 低月齢のうちから、意識して、生活に運動を取り入れるといいですね。 親子のふれあい遊びなどの本を見てみると、小さいうちからいろんな運動遊びができることがわかって、親子一緒に楽しめますよ。 お昼寝のポイント (1)生後3か月くらいまでは、赤ちゃんが眠そうにしたら寝かせるスタイルで大丈夫。生後4か月くらいからは、お昼寝の始まりの時間を決めて、寝かしつけるようにしてみましょう。 (2)お昼寝は、したいだけさせておくのではなく、だいたい図2の時間くらい寝たら、赤ちゃんを起こします。起こし方は、ステップ1の起こし方のポイントと同じで、いきなり抱き上げないように注意しましょう。 (3)夕方5時以降は、夕食の準備などで忙しい時間帯ですが、夜の睡眠にひびくのでなるべく寝かさないように努力してください。 ■ステップ3:寝る前30分のイチャイチャタイムを作ろう まずは、夜8時までに寝かせることを目標にしましょう(すでにもっと早くに寝かせている場合は、そのままで大丈夫です)。 夜8時に寝かせるためには、7時30分までには、夕食やお風呂、歯磨きや着替えなどをすませてください。 そして、寝る前の30分間は、ママと赤ちゃんのイチャイチャタイムです。いつも過ごしている部屋の明かりを薄暗くして、スキンシップをとりながら静かに過ごしましょう。 間接照明や豆電球など、オレンジ色のほのかな光で、夕方の薄暗い雰囲気を演出してください。オレンジ色の明かりは、心を穏やかにする効果があることが知られています。 授乳中の赤ちゃんはその時間におっぱいやミルクを、卒乳した子は、絵本やお絵かきなど、静かな遊びを選んでください。お話ができるようになった子は、ママと一緒にその日1日を振り返ってみてもいいですね。 イチャイチャタイムの過ごし方のポイント (1)ママはいつもより声をワントーン低くして、優しくゆっくり話す。 (2)テレビ・パソコン・携帯は厳禁! 部屋はオレンジ色の光で薄暗くする。 (3)家事や仕事のことは忘れて、しっかりと子どもと向き合う。 (4)大きい子の場合も、意識してスキンシップをたっぷりとる。 (5)1日の振り返りを話す場合は、子どもの「よかった行動」を、具体的に伝える。 (6)授乳中の子は、おっぱいや哺乳瓶をくわえたまま寝てしまわないように注意して、足のうらをくすぐったり、軽くたたいたりして、なるべくたくさん飲んでもらう。 薄暗い中で過ごすことで、強い眠気を起こすメラトニンというホルモンの分泌を促し、寝つきをよくしてくれます。 また、寝る前30分のこの習慣は、ママと赤ちゃんの絆を深め、日中の興奮を静める役割もあります。赤ちゃんに、心も体も寝る準備ができることで、ママは寝かしつけがとてもラクになるでしょう。心穏やかに、すてきな時間を楽しんでくださいね。 この3ステップには、夜泣き改善のために大切な要素がたくさん含まれており、第3章の安眠スケジュールの基礎になるものです。3ステップの実践だけでよくなった場合は、安眠スケジュールは参考程度に目を通すくらいで大丈夫でしょう。 『赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド』 著:清水悦子、監修:神山潤(かんき出版) ★本書のマンガ版『マンガでよくわかる 赤ちゃんにもママにも優しい安眠ガイド 0歳からのネンネトレーニング』も好評発売中です。
2019年05月25日