ランニング&ウォーキングの足の痛み、今度こそ解消!
趣味として、または健康のためにと、せっかく始めた
ランや
ウォーキング。続けるうちに、
足に何らかの
トラブルを抱えてしまう人も少なくない様子。
© Africa Studio - Fotolia.com
そんな方々の駆け込み寺、
「足のクリニック 表参道」の院長である
桑原靖先生にお話をお聞きしました。
足の痛み、そもそもの要因は、“アーチ” の崩れ「ランニングやウォーキングで足のトラブルといえば、ナンバー1は
“足の裏側”が痛い人でしょうね。痛い場所は人によって違いますが、長距離を走ったり歩いたりしている人は、概ねアキレス腱からつま先までの裏側に痛みを訴えています。
特に多いのは
『足底筋膜炎』です」(桑原先生)
「足の診療所」の院長、足の外科専門医師である桑原靖先生。
「足底筋膜とは足の裏に膜のように張っている “腱組織” のことですが、部位を表しているだけなので、足裏の痛みは大抵この病名をつけられます。そもそもの要因となっているのは、
アーチの崩れ。それに気がつかず、放置したまま長距離を走ったり歩いたりすると、足の裏でうまく衝撃吸収ができずに
炎症が起きてしまうのです。
特に女性の場合は、カカトの骨が内側に倒れる
『過回内』によって、アーチが崩れていることがほとんどですね」(桑原先生)
左:足裏の痛み「足底筋膜炎」、右:カカトの骨が内側に倒れる「過回内」
過回内によるアーチの崩れ以外にも、
土踏まずのサポートが悪い靴や、
柔らかすぎるシューズを履き続けている人、
ふくらはぎの筋肉が硬くなっている人、毎日下り坂やでこぼこ道を走っている人なども、足底筋膜炎になりやすいもの。不思議なことに、朝起きたとき最初の一歩が痛むのも足底筋膜炎の特徴です。
でも、長距離を走ったり歩いたりすることは、そんなに足に悪いことなのでしょうか?
「歩く、走る、はとても原始的な運動で、特にウォーキングはそれ自体が悪いわけではありません。痛くなる人は、オーバーユース、
使いすぎでしょうね。
もちろん、人によって程度はさまざまで、一定のラインを超えて酷使しても痛みが出ない人もいれば、オーバーラインが低く、ちょっと走っただけで痛くなる人もいます。残念ながらこの個人差はなんとも言えませんね」(桑原先生)