「間違った糖質制限」に喝! あなたの糖質制限は安全ですか?

「糖質制限」がここ数年注目を集め続けています。ダイエット目的だけでなく、糖質を減らして健康になったという人も多い反面、異議を唱える専門家もいて、最近ちょっと心配になった人もいるのでは?

「間違った糖質制限」に喝! あなたの糖質制限は安全ですか?

果たして、あなたがやっている糖質制限は本当に安全なのでしょうか?糖質制限メソッドのひとつ『ケトジェニックダイエット』(講談社)の著者、医師の斎藤糧三先生を直撃しました!

「単刀直入に言いますよ。糖質制限“だけ”というのがキケンなのです!間違っているんです。やみくもに糖質をカットしただけの食事では、いずれ体を壊してしまいます」

いきなり不安になってしまいますが、何が間違っているのでしょう?

「糖質の摂りすぎは確かにメタボリックシンドロームの元凶です。低糖質な食事は生活習慣病の予防にもなり、アンチエイジング的にも有効であることが徐々にわかってきました。ただ、糖質を減らした分、タンパク質食物繊維ビタミン、ミネラルなどをきちんと摂ることが重要。


斎藤糧三先生

特にタンパク質は、糖質制限をしている間は、それまで以上にしっかり摂らなければダメ。これ、厳守です。タンパク質が足りないと、筋肉が減って痩せにくい体になるのはもちろん、体調不良を引き起こしかねません。糖質制限が悪いわけではなく、糖質制限“だけ”がダメなのです。これを肝に銘じましょう」(斎藤先生)

糖質制限をするとタンパク質が足りなくなる!糖質を摂らないでいると「脳のエネルギーがなくなる」「低血糖状態になる」などと言われますが、実はそうではありません。ヒトのカラダには、食べ物から糖が全く入ってこないときでも、体内で自力で最低限必要な糖を合成する機能が備わっているからです。

そのしくみは、糖を新たに生み出すという意味で「糖新生」と呼ばれています。糖をつくる材料は、主に筋肉中のタンパク質を構成しているアミノ酸


つまり糖新生とは「食べ物の糖が入ってこないから、筋肉を壊して糖をつくり出しちゃいましょ」というシステムなのです。

「間違った糖質制限」に喝! あなたの糖質制限は安全ですか?

「糖新生は何も珍しいことではなく、夜眠っている間など長時間に渡って糖質が入ってこないとき、普通に働いているシステム。でも、糖質を制限すると糖新生がよけいに働きます。つまり、筋肉のタンパク質がいつもよりたくさん使われてしまうわけです。しかも、タンパク質は糖質や脂質と違って体内に貯蔵しておくことができないので、毎日こまめに摂り続けなければなりません。

日本人はもともと、タンパク質の摂取量が少なめで、女性は特に足りていない。そこで糖質を制限すると、輪をかけてタンパク質不足になってしまいます。だから、糖質制限中はタンパク質をより積極的に摂る必要があるんです」(斎藤先生)

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