「感動を共有したい」 という衝動が、仕事の原動力 / ピエール・エルメ・パリ 近藤清香さん インタビュー


― 見た目とは裏腹に、アーティストの話や職人の話をしている時の近藤さん、確かに目の輝きが違いますよね。ちょっとオタクっぽいというか、逆にそのギャップが魅力なのかも。

「感動を共有したい」 という衝動が、仕事の原動力 / ピエール・エルメ・パリ 近藤清香さん インタビュー

私、根暗でオタクなんです。というか、「オタクに憧れている根暗」と言ったほうが正しいのかな?(笑) ジャンルは文学であれ、ファッション(アパレル)であれ、食であれ、違いは “感性を表現する技芸” だけだと思うんです。

どんなジャンルであれ人に感動や驚きを与えるもの裏側にあるストーリーや作り手について「知りたい、それを伝えたい」と感じる衝動の根源にある感覚は同じ。「知らないことを知る」という行為そのものが楽しくて仕方がないんですね。何かにこうやってのめり込む感じが、ちょっとオタクっぽいんですよね(笑)

― 「見た目」というと、ずばり、近藤さんて常にスレンダーで、いつもどうやってスタイルキープしているのか、実はとても気になっていたんです。

30歳を超えるといろいろ体質にも変化が出て来るので、ついに私も重い腰をあげてヨガを始めました(笑)もう始めてから2~3年経つんですが、筋肉の使い方だったり呼吸の仕方を日常生活の中で意識するようになって、そのおかげでここ数年は心身ともに安定してきました。


― 春先はとくに多忙な日々かと思うのですが、未だかつて「今日はお肌の調子があまりよくないな~」と感じたことがない、というのが不思議です。スキンケアで心がけていることや、「これぞ」というキーアイテムはありますか?

本当に申し訳ないことに、元々スキンケアとか美容にそこまでのパッションがないんです。と言うのも、もともと少しアトピーの気があって極度の乾燥肌で。洗顔剤やクレンジングも一般的なものは使えないですし、必然的にメイクもファンデーションはおろか、唯一リップを塗るくらいでとても簡易的なんです。ちょっとトラブルを抱えているというのもあって、いろいろ選ぶのが大変で億劫で……。

「感動を共有したい」 という衝動が、仕事の原動力 / ピエール・エルメ・パリ 近藤清香さん インタビュー

なので、今は友人として親しくしている美容エディターの神津まり江さんを頼りにしています。日常に根ざしたナチュラルで上質な彼女のライフスタイルは、コスメ以外にも学ぶことが多いです。なので、ご紹介するアイテムのほとんどは、まり江さんに紹介してもらったものだということを、念のため最初にお伝えしておきますね。


「感動を共有したい」 という衝動が、仕事の原動力 / ピエール・エルメ・パリ 近藤清香さん インタビュー

神津まり江さんの『パリジェンヌの薬箱』 (朝日新聞出版)




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