■知識がいちばんの味方!「更年期」を人ごとと思わないで
更年期の症状が出る要因は、3つあると言われます。ベースになるのは
「身体的な要因」。これは卵巣が老化して機能が低下し、女性ホルモンが減ってしまうこと。そこにあと2つの要因が重なると、症状が出やすくなります。
「環境的な要因」とは、今置かれている環境のこと。ママ友や職場の人間関係、夫との関係、経済的な問題など。
「心理的な要因」は、本人が持って生まれた気質、性格のことです。
「私の感覚ですが、更年期症状は、自分のことより周りを気にかける、人の気持ちに敏感な人のほうが出やすいように感じています。
言い換えれば、細かいことは気にしない人、マイペースだったり楽天的な方は、症状が出にくい印象を持っています。
最近は、30代で早くも更年期の症状に似た不調を抱えている女性がいます。更年期がきてしまったのかと言えば、そうではないと思います。まだ30代前半だから更年期じゃない、38歳だから更年期かも、ということではなく、
疲れたりストレスによって卵巣の力が弱まっていると考えると納得がいくと思います。
『私、更年期みたいに卵巣が疲れてるのかな』という視点があるだけで、自分と向き合うことが可能になってくるんです。
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不思議なんですけど、それまで『どうしてこんな症状が?』と不安だったことが、単に『卵巣』という言葉がひとつ浮かぶだけで
『そうか、そうか。私、今忙しいから卵巣がくたびれて女性ホルモンが出にくくなってるのかも』というふうに考えられる。『じゃあ、ちゃんとご飯食べなきゃ』『ちゃんと眠らなきゃ』とか『ストレス解消に何かしたいな』などという視点が生まれてくる。
そうしたら、もうポジティブな方向に向かっていけるでしょう。つまり、知識がものをいうんです。知識は『心の杖』ですね」(宇江佐さん)
更年期は恐れるに足らず。30代を元気に過ごして、更年期に優しく着地するためには、宇江佐さんを反面教師に、まずは知識を持つこと。そして自分の体を整えていくこと、その意識を今のうちから持っておくことが大切です。
30代からのカラダ塾