<小学生トラブル>「誘拐される、助けてって叫ぶよ」友人の父を脅してまで、家に近づくことを拒む少年
同じクラスのソウとレクト。友だちの輪になかなか馴染めないレクトにとって、ソウは唯一の友だちでした。しかし2人の関係には温度差があり、ソウがレクトの誘いを断ったことをきっかけに、レクトから嫌がらせを受けるようになります。ある日、話しかけただけで殴りかかってきた興奮状態のレクトを、ソウが制止。しかし、レクトは駆けつけた教頭先生に、「ソウにいじめられていた。殴られて頬が腫れた」と嘘を話しました。まるで自分が悪者かのような状況に困惑するソウ。自宅でそのことを両親に話していると、お父さんは偶然、夜の公園にひとりでいたレクトに、声をかけていたことがわかったのです。
お父さんが声をかけた際、相手がソウの父親だと知ると、レクトは興奮した様子で「今からソウと遊びたい!」と訴えてきました。しかしお父さんは、「今はダメ。君を家まで送っていく」と言い聞かせます。
反抗的な態度を見せていたレクトですが、お父さんと一緒に公園を出ると、落ち着いた様子で会話をしていました。ところが、家が近くなると突然、「ここで帰って」と言い出すレクト。「家まで送るって」とお父さんが先に進もうとすると、態度を一変させ、「あんまり調子に乗るんじゃねぇ」と言って睨みつけてきたのです。
脅すようなことを言ってくる少年…
「ここで帰れ。さもないと……。『知らないおじさんに誘拐される。助けて』って叫ぶよ?」
家まで送り届けようとしただけなのに、脅しとも取れるようなことを言うレクト。
「叫ばれたくないならもう消えて? 家はすぐそこだから」
「レクト……。お前大丈夫なのか?」
レクトのただならぬ様子に、心配になるお父さん。
「大丈夫に決まってる! 家をお前に知られたくないからな」
そう言ってレクトは、わずかな笑みを浮かべ走り去って行きました。
お母さんにそのときの様子を話すお父さんは、気になることがありました。
「なんていうかさ、闇を抱えていそうな感じ? ちょっと心配だよな。