子ども好きだけでは限界? 保育士の9割超が「月収が足りない」
望む暮らしのためには「月収が10万円足りない」
今の園を辞めたいと思った理由として、もっとも多かったのは「低い給与」でした。今回の調査で「ほかの業種と比べて収入に不足感を感じている人」は、実に全体の96.1%にのぼりました。また、「月収があとどれくらいあったら、あなたの望む暮らしができますか?」という問いには、53.9%の人が「あと5~10万円未満は必要」だと答えています。
10万円という金額だけ見ると、「先生たちが高望みしすぎているのでは?」と思う人もいるかもしれませんが、回答者の47.1%が年収200万円未満。ちなみに回答者の76.5%が保育士でした。
ちなみに全国的にみても保育士の平均月収は、34.7歳で21万円(※平成26年度厚生労働省賃金構造基本統計調査)。これを見ると「10万円足りない」というのは決して高すぎる金額ではなく、現実的な数字なのだろうと思います。
辞めたい理由としては、ほかに「取りづらいお休み」(39.2%)、「人手不足による業務過多」(26.5%)、「長い勤務時間」(20.6%)など、働く環境や待遇に関する不満が上位を占めました。
なかには「自分の子どもがいても時短勤務もできない」という切実な声もありました。