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里帰り出産する? いつから? 知っておきたいメリット・デメリット

妊娠すると、わりと早い段階で直面するのが「どこで産むのか問題」。病院によっては早めの分娩予約が必要なところもあり、そこで多くの人が迷うのが「里帰り出産」をするかどうかです。

目次

・里帰り出産って? 何のためにするの?
・里帰りの期間はいつからいつまで?
・里帰り出産のメリットとは
・里帰り出産のデメリットとは
・実家へのお礼、みんなどうしてるの?
・「里帰り出産しない」なら、こんなサービスも!
・まずは「どんな出産・育児をしたいか」よく考えて


里帰り出産するべき? どこで産むか迷う前に知っておきたいメリットとデメリット

(c)Halfpoint - Fotolia.com



今の祖父母世代には「できるなら里帰りするのが普通」という考えもあるようですが、最近は里帰りしない「マイタウン出産」を選ぶ人も増えてきています。

今回はそんな「里帰り出産」について、メリット・デメリットから気になる「お礼」の相場まで、詳しくご紹介します!



里帰り出産って? 何のためにするの?

里帰り出産のおもな目的は、産後のママがゆっくり休み、体を回復させることです。

出産直後のママの体は、「満身創痍」といってもいいくらいダメージを受けた状態。「産褥期」と呼ばれる出産直後~2ヶ月くらいまでは、とくに休養が必要とされています。

けれど、赤ちゃんは2時間おきにおっぱいを求めたり頻繁におむつ替えが必要だったり……昼夜の区別もありません。新生児のお世話をするだけでも大変です。


里帰り出産するべき? どこで産むか迷う前に知っておきたいメリットとデメリット

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さらに夫が不在がちで一人で家事もこなすとなると、ママにとってはかなりの負担。

そのため、気兼ねなくゆっくり休み、赤ちゃんのお世話に専念できるようにと、里帰り出産を選ぶ人が少なくありません。

ただし、里帰り出産がここまで一般的なのは、世界では珍しいようです。

北欧のように男性の育休取得が一般的な国や、産後ケア施設が一般に広まっている国では、里帰り出産が少数派なことも。

筆者もタイ人の友人に「お母さんや義理のお母さんが手伝いにくるのが普通じゃないの?」と驚かれたことがあります。



里帰りの期間はいつからいつまで?

里帰りの期間は、産前・産後合わせて2~3ヶ月が一般的です。

出産前は、遅くとも妊娠34~35週までには実家に帰りましょう。双子などの多胎妊娠やハイリスク出産の場合は30週までがめやすとされています。


分娩予約は赤ちゃんの心拍が確認できる妊娠5週くらいから受け付けている病院が多いですが、ほとんどの病院は事前に妊婦健診を受ける必要があるので注意してください(妊娠20週くらいまでが一般的)。

転院時には紹介状も必要なので、里帰り前に通っている病院にも早めに伝えておいてくださいね。

産後いつまで滞在するかのめやすは、赤ちゃんとママの「1ヶ月健診」です。

生後1ヶ月くらいまでの赤ちゃんは、感染の危険などがあるため基本的に外出は避けるべきとされています。

1ヶ月健診でママも赤ちゃんも健康に問題がなければ、外出したり自宅へ戻ったりしてOKです。



里帰り出産のメリットとは



■ママがゆっくり休める

特にママの実家の場合、慣れ親しんだ家族や環境に囲まれてリラックスできます。

また、産後は寝不足でフラフラ、常に部屋着、寝たり起きたりの生活で頭はボサボサ……となりがちですが、実家なら外見など気にせず休むことに専念できるでしょう。

■家事をしないですむ

新生児のお世話に加えて家事もこなすのは大変です。産褥期はなるべく家事などをせず、休養することが何よりも大切。

また、母乳で育てたいママは食事にも気をつかう必要があるので、実家で栄養バランスのいい食事を作ってもらえると心強いものです。


■上の子のケアをしてもらえる

臨月や産褥期に、上のお子さんのお世話をしたり遊んだりするのはかなりの重労働。

また、特に出産直後は上のお子さん自身も「赤ちゃんにママをとられた」と感じたりして気持ちが不安定になりがち。この時期に祖父母に甘えられ、たくさん遊んでもらえることは、お子さんにとっても大きなメリットです。

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■出産・育児の先輩が身近にいる安心感

特に初めての出産の場合、不安なことも多いでしょう。実母が健在なら、出産・育児の大先輩として頼りになるものです。いきなり陣痛が来ても、実母や実父が身近にいれば安心です。


里帰り出産のデメリットとは

■夫がパパになった実感を得にくい

お腹の赤ちゃんと10ヶ月過ごし「ママ」の気持ちを育める女性とちがって、ただでさえ夫はパパになった実感を得にくいもの。

実感がいまいちだと育児への当事者意識も薄くなってしまい、その後の夫婦間トラブルの元になりがち。

里帰りから戻ったら、パパを育児の「主役」にするくらいの気持ちで積極的にかかわってもらうといいでしょう。


■両親もしくは義理の両親との生活がストレス

実の両親であっても、大人になってから長時間生活をともにするのは案外ストレスになるものです。

特に産後1ヶ月はママがほとんど外出できないため、あまり外出しないタイプの両親だとずっと顔を突き合わせることになり、互いのストレスも溜まりがち。

生活習慣や育児方針のちがいで衝突することも多いようです。

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■夫の生活や浮気の心配

家事の苦手な夫だと、食生活が乱れてしまう、家の中が悲惨な状態になる、といった心配があります。筆者の知人は、里帰りから戻る前に自宅にハウスクリーニングの業者を手配していました。

また、妻の妊娠中や里帰り出産中の夫の浮気も少なくないのが現状です。


■病院や役所での手続きがめんどう

里帰り出産は、転院前後の手続きが少しめんどうです。

また、実家が別の市区町村だと妊婦健診の補助券が使えず、立て替えた金額をあとから自宅のある自治体に請求する必要もあります。

■病院でママ友が作りにくい

病院で同じ時期に入院していたママたちとは、住んでいる地域や赤ちゃんの月齢が同じ。

さらに分娩台が並びだったり相部屋だったりすると、出産という大きなイベントを一緒に乗り越えた「連帯感」のようなものも芽生え、親しくなりやすいようです。

里帰りの場合、親しくなってもその後はご近所でなくなってしまうため、ママ友にはなりにくい傾向があります。



実家へのお礼、みんなどうしてるの?

里帰り出産は、手間暇だけでなく生活費や光熱費など金銭面でも実家に負担をかけます。そのためお礼としてお金や品物を渡すのが一般的です。

お金を渡す場合、生活費として「2万円×滞在する月数」が一般的な相場です。

5千円など細かい金額だと義務的な感じがして失礼なので、たとえば「2ヶ月と少し滞在するなら5万円」など、きりのいい金額にしてください。

里帰りをはじめるタイミングで「よろしくお願いします」という挨拶と一緒に渡すとスマートです。



「お金なんていいよ、水臭いよ」と固辞されることもあるでしょう。地域や家によって風習もちがいます。ある程度粘っても受け取ってもらえなければ、むりやり渡す必要はありません。

その場合は、自宅へ戻るタイミングなどでお礼の品を贈りましょう。

赤ちゃんの成長を一緒に楽しめるデジタルフォトフレームや、温泉旅館の宿泊券などもおすすめです。ご両親の趣味やライフスタイルを考慮して選んでください。

そして何よりも、「ありがとう」という感謝の言葉を伝えることが大切です。

里帰り出産するべき? どこで産むか迷う前に知っておきたいメリットとデメリット

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「里帰り出産しない」なら、こんなサービスも!

ご紹介したようなデメリットを避けたい、実家と折り合いがよくない、ご両親が他界されているといった理由で「里帰り出産しない/できない」という方もいるでしょう。

産前・産後のサポートは、実家以外にも頼めます。たとえば以下のようなサービスがあります。

■産後ドゥーラ

ドゥーラとは、産前・産後の女性によりそい、育児と家事をサポートする専門家です。

臨月のときの買い物のつきそい、出産や育児の相談、産後の炊事・洗濯や上のお子さんの遊び相手まで、幅広くサポートしてくれます。料金は担当者によってちがいますが、1時間2,000~3,000円程度です。

■地域のファミリーサポート、シルバー人材センター

ファミリーサポートは、事前に登録すると地域のサポート会員に託児をお願いできる仕組みです。

シルバー人材では相手によって料理や掃除なども依頼でき、民間のサービスよりも料金が低め。

地元の方なので、地域の情報も教えてもらえる、子どもが成長してからも「地域の目」になってくれるといったメリットも。

■民間のベビーシッター、家事代行サービス

民間のシッターや家事代行サービスは安くはありませんが、時間帯が幅広く、細かい希望にも柔軟に対応してくれるのが特徴です。

まずは「どんな出産・育児をしたいか」よく考えて

里帰り出産には、このようにメリットとデメリットがあります。

まずはご自身がどんな出産をしたいのか、どんなふうに育児をしたいかよく考えましょう。

そしてパートナーがいるなら相手ともよく話し合って、里帰り出産をするのか、しないならどんなサポートを利用して育児や生活の体制を整えるのか……今回ご紹介した内容を参考に、しっかり検討してくださいね!


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