ころんとかわいい幼児体型だったころからいつの間にか背も手足も伸びて、少しずつ大人に近づきはじめる小学校時代の女の子。そろそろ下着もレベルアップするころかな? と下着売り場をのぞいてみると、その種類はじつにさまざま! どれを選べばよいか迷ってしまうかもしれません。
そこで、成長に応じた下着の選び方とチェックポイントを、
前回に引き続きワコールの石川さんに教えていただきました。
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■「ジュニア用」には理由がある! 成長に応じた下着の選び方
前回の記事でもお伝えしたように、女の子のバストは初経をはさむ前後約4年間で大きく変化します。
「ジュニアブラには、成長期のデリケートなバストを保護したり、安定させたりする役割があります。その時々のステップに応じて、お子さんの体に合うものを選んであげられるといいですね」と石川さん。
<お話をうかがったのは>
株式会社ワコール 総合企画室 広報・宣伝部
石川 桃子さん
女性の「美しくありたい」に応える企業として、さまざまな活動を行うワコール。成長期の女の子とその保護者への取り組みとして、ワコール人間科学研究所のデータをもとに、成長期のからだの変化や下着の選び方をレクチャーする無料の出前教室「ワコール ツボミスクール」も開催。10万人以上が参加している(2016年3月末現在)
それでは、ステップごとの下着の選び方を見ていきましょう。
■ステップ1(初経が始まる1年以上前)の下着
これまでの下着だとバストトップの浮きが目立つようになるものの、バスト全体はまだふくらんでいない状態です。
この時期は、
バストトップをやさしくカバーするタイプの下着を用意しましょう。胸にあたる部分が二重でソフトな仕様のタンクトップやキャミソールは取り入れやすいでしょう。
胸の部分に不織布が付いた、ソフトタッチのジュニア用ブラトップ。吸汗速乾性が高く快適な着心地。
フェアリーティアラ ブラトップ(キャミソール)CZX389 ME・WH/¥3,996(税込)/(ワコール)
胸の部分にふわふわパッドを施したタンクトップ。サイドはメッシュ構造で通気性がよく、運動をするときにも◎。ピエ クレール タンクトップ/¥1,058(税込)/(グンゼ)
このタイプの下着をブラへの入り口として取り入れることで、ステップ2に進むときの抵抗感がやわらぎ、すんなり移行できる子が多いそうです。
■ステップ2(初経が始まる前後)の下着
バストトップの周りもふくらみはじめ、輪郭がわかるようになってきたら、そろそろステップ2に移行を。ゆれや刺激からバストを守りながらも成長は妨げないよう、この段階では
ノンワイヤーで生地自体に伸縮性のあるものがおすすめです。
とくに、ステップ2から3までの時期で留意したいのが、バストのゆれです。バストは、クーパー靭(じん)帯と呼ばれる腺維で支えられていますが、運動などでの激しいゆれをきっかけに、伸びたり、切れたりしてしまうことがあります。とくに、成長段階にあって、体育や部活などで大人より運動する機会の多い子どものほうが、
クーパー靭帯にダメージを受けやすいことがあります。
一度ダメージを受けたクーパー靭帯は元に戻らないといわれていますので、たとえ小ぶりだったとしてもバストトップ周りがふくらんできたら、バストを包み込んで、ゆれや刺激から保護するタイプの下着にチェンジしましょう。
成長段階のバストをふんわり包むファーストブラ。伸縮性があるのでからだの成長にもやさしくフィット。ストラップも幅広でくいこみにくい。
フェアリーティアラ ジュニアブラジャーCFX220 ME/¥2,484(税込)/(ワコール)
ふわふわのパッドがバストを保護。パッドの内側は肌の保湿成分に近い「スキンタッチ加工」を施した綿100%でソフトな肌触り。ピエ クレール ファーストブラ/¥1,058(税込)/(グンゼ)
ステップ1と比べるとよりブラらしさもアップしますので、大人の仲間入りをしたようでうれしく思う子もいれば、なんとなく恥ずかしくて抵抗がある子もいるでしょう。そんな子には、この下着をつけることで胸がゆれるときの痛みをおさえたり、保護してくれることを前提に、
「つけると快適に過ごせるよ」とポジティブに伝えてあげるとよいかもしれません。
また、ブラが透けるのが恥ずかしい子には、ブラの上にキャミソールなどの肌着を着せて対策を。
「夏場は暑いからブラとTシャツだけ、というケースも多いのですが、最近の肌着は吸汗速乾性にすぐれた商品がたくさん出ていますので、透け対策はもちろん、快適に過ごす意味でもブラの上に肌着を着ることをおすすめします」(石川さん)