2017年5月16日 05:00|ウーマンエキサイト

後編! ゴールデンウィークの話「春のフィールドワーク」旅先の森でパパの自然教室【下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~ Vol.15】

下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~

下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~

パパイラストレーター田渕正敏の家族に仕事に「下請け」感が漂う日常を綴ったイラストコラム。くらしの中で起きる小さくて、大きな事件や気づきに内心で大興奮する日々を、パパの目線からお送りします!

後編! ゴールデンウィークの話「春のフィールドワーク」旅先の森でパパの自然教室【下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~ Vol.15】

ゴールデンウィーク3日目に息子が連休に飽きてしまうという予想外の事態が起こった。そして迎えたGW4日目の5月6日、家族で益子の陶器市へ出発。

今回の旅行は日程も何もかもを妻に任せていた。息子は「早く旅行行こー!」とテンションを持ち直している。

このタイミングで旅行を計画していた妻のファインプレーに助けられた。旅行の目的は陶器市で食器を買うこと。陶器市に行くのは2回目、初めて行ったのはちょうど3年前で息子が0歳の時だった。その旅行が初めての3人旅行、家族で揃いの食器を買った。

それから3年で主に息子が「お手伝い」という名の元に食器を洗ったり運んだりする際に割ってしまい、食器は不揃いになってしまった。

そこで今回の旅行で引越記念も兼ねて食器を新調しようという計画を立てた。


後編! ゴールデンウィークの話「春のフィールドワーク」旅先の森でパパの自然教室【下請けパパ日記~家庭に仕事に大興奮~ Vol.15】

「旅行」というワードに心を躍らせる息子は車で2時間半の道のりを全く寝ずに過ごした。車中で「旅行はどこ〜?」と何度も叫んでいた。

予定時刻に陶器市会場に到着。早速、会場入口に展示販売された「幸福を呼ぶ」という巨大ふくろうの陶器の置物に興味を示す息子。

それを両手で掴んで戦いごっこを始めようとしている。全く幸福な結末を迎えられる予感がしないので早々にやめさせて移動する。

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たくさんの露店に並べられた陶器に胸が躍る僕と妻。「陶器??はあ?」と全く楽しめない息子。

この温度差のまま3人で行動するのは難しいと判断して、僕と妻が30分交代で食器を探すことにした。初めに僕が露店に繰り出す。

息子と妻はまた置物を見て待っている。ゆっくり陶器を味わいたいところだが、脳内にはタイムリミットを示すデジタル時計が浮かんでいる。獣のような目で真剣に素早く必要な食器を吟味していく。

しかし、後から妻も見て回ることを考えるとなかなか一人で決定が出来ない。家族用の食器は目星だけ付けて自分用のコーヒーカップと茶碗を買った。その後、妻が良い食器達を発見したので作戦は成功だった。

妻と交代して、僕と息子はお祭りのようになっている露店エリアを散策したが「旅行はどこ?」と未だ手応えを得られない様子の息子だった。


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手分けして食器を手に入れた僕たちは、昼食をとってから宿泊予定のペンションに向かった。この移動でようやく息子は眠りに落ちた。

良いタイミングで寝たので宿に着いてすぐに部屋に寝かせようと建物の中に入ると、チェックインの予定時刻は1時間以上過ぎているというのにまだ部屋の準備が出来ていないというトラブル発生。

宿のおばさんが「あと5分!」と言うので、森の木々に囲まれた駐車場で鳥のさえずりを聞きながら待つこと5分。ようやく準備が出来たので僕は急いで部屋の布団に息子を寝かせた。

妻は部屋に入ろうとしたところを突如現れた宿のおじさんに「タケノコ採る?」と呼び止められた。

息子にもタケノコ掘りを体験させたいと思った妻は嬉しそうに「明日の朝できますか?」と尋ねたけれど、マイペースなおじさんは「すぐそこだから」とそのまま妻を竹やぶに連れ去った。

その後も妻が一向に部屋に入って来ないので様子を見ようと部屋から出る。すると窓越しに、庭でおじさんにタケノコ料理の指導を受けている妻の姿を確認。

明日の朝を希望していた人が手荷物もそのままで、収穫から皮を剥いてさばいて煮るところまでがっちり教わっている(やらされている)。

突然農家を訪れて採れたて野菜で調理を始める旅番組の様な状況の妻を見て、吹き出しそうになるのを抑えて僕もリビングを通って外に出てみた。リビングの棚やデッキのテーブルにはたくさんの益子焼の器が並べられている。

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このペンションはおじさん・おばさん夫婦2人で切り盛りされている。おばさんの夕飯準備を待つ間、デッキでおじさんも採りたてのタケノコを調理しながら色々な話を聞かせてくれた。

「タケノコは薄皮も旨い」だの「芽もツマミにいける」だの「皮のまま大きな鍋で煮た方が旨いという人もいる」だのとタケノコうんちくが止まらない。

タケノコを鍋で煮る間、デッキに並べられた益子焼の器を見ていたら宿のおじさんが「気に入ったのがあったら一つ差し上げます」と言ってくれた。

「え~いいんですか?」と驚いていると、おじさんは大きなプラスチックのかごに無造作に放り込まれている器の一つを取り出して「これなんか〇〇さんの作品でいい値段しますよ」と雨ざらしになった名作をゴミのように拾い上げた。。。

なかなかにガサツなおじさんはタケノコを煮始めて10分が過ぎようとしている時、おもむろにスマホを取り出してどこかに電話する。「ああ、お忙しいですか?ああそうですか。いや、タケノコはどれぐらい茹でるといいんですか?」耳を疑う僕と妻。

タケノコうんちくを語る得意げなおじさんの姿が走馬燈のようによみがえった。電話の最後には「え?そんなに茹でるんですか?」と驚いちゃったおじさんの姿にこらえきれず妻と爆笑してしまった。

夕食前に目覚めた息子は見覚えの無い暗い部屋に戸惑っていたけれど、「今日はここに泊まるよ」と伝えると「まだ帰らない?」と嬉しそうにしていた。夕飯のタケノコは息子の大好物なのでたくさん食べた。


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