児童養護施設で暮らす子どもたちの夢【新米ママ歴14年 紫原明子の家族日記 第30話】
先日、児童養護施設で育つ子どもたちの為の奨学金プログラム「カナエール」の「夢スピーチコンテスト2017」を拝聴してきた。
この大会の趣旨については、公式サイトで以下のように説明されている。
なんらかの事情で親と生活できず、児童養護施設で生活した子どもたちの大学等の進学率は26.5%。また、進学できても学業とアルバイトの両立は厳しく、経済的理由等により中退してしまう割合は26.5%と、全国平均の3倍近くにもなります ※1。
※1 NPO法人ブリッジフォースマイル2016年調べ
カナエールは夢や進学への思いを語るスピーチコンテストの出場を条件に、返済不要の奨学金を、プロジェクトへの寄附とコンテストのチケット販売を原資に給付します。120日間、スピーチコンテストに向けて3人の社会人ボランティアとのチームで取り組むことで、進学してからの「意欲」と「資金」の両面をサポートすることを目的としています。2017年も東京・横浜・福岡の3会場にてスピーチコンテストが開催されます。
大会実行委員長の植村百合香さんは、スピーチの中で「社会的養護を必要とする子どもたちの顔が見えない問題がある」とお話された。
社会的養護、というあまり聞き慣れない言葉。どういう意味かというと、保護者による養育が難しい子どもや、それが適切でない子どもを、公的責任の元に保護、養育の支援を行うことだそうだ。
たしかに、家庭の中で起きていることは外からは見えにくい。だからこそ、立場の弱い子どもが、ともすれば命を落としかねない事態が起きてしまうこともある。今回、10人の子ども達のスピーチの中でも、彼らが施設に辿り着くまでに経てきた壮絶な体験が語られた。
エスカレートする実の親からの虐待の中で、ある夜ついに首に手をかけられ、自ら決意して家を飛び出し、警察に飛び込んだ女の子。
ひとり親だった母親が彼氏と暮らすために家を出てしまい、小学生のころから幼い妹の世話を家ですべて担っていた高校生の男の子(警察が家にやってきて保護されることになったのだという)。
自分以外の家族が皆精神的な病を抱えており、家で生活ができないという女の子。
本人の聡明さや、周りの大人たちのさまざまな努力で、彼らは今無事に施設と繋がり、安心できる環境下で生活できているということに、大きな救いを感じた。もちろん、児童養護施設の中のことだって、家庭の中と同じように見えにくい。
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