子どもと一緒に遊べていますか? しっかり遊びをサポートできていますか? これまで【シリーズ・遊びも丸ごと脳育】として、第1弾
「子供は砂場で遊んでいるわけではない!」第2弾
「脳を育てる遊びのサポートとは」で遊びの本質的な意味や先生たちがやってくれていることなどをお伝えしてきました。
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しかし実際に家でやってみよう! と思うとなかなか難しいものです。そこで、今回は第3弾として、理想の“遊び”サポートが自宅でできる上手な後押しの仕方をご紹介します。
「子どもと一緒に遊ぶのが苦手」「どう遊んでいいかわからない」という方もぜひ参考にしてみてくださいね!
何をしたらいいかわからない! とお困りの方は…
子どもと遊ぶときに「何をしたらいいかわからない」という方は、以下のような会話を遊ぶ前にしてみてください。子どもが本当にあなたに求めている遊び方が見えてくるはずですよ。
子ども「一緒に遊ぼ!」
大人「いいよ、何して遊ぶ?」
子ども「ブロック!」
大人「ブロックで何するの?」
子ども「車を作る!」
大人「車を作って何がしたいの?」
子ども「走らせて競争するの」
一緒に遊ぼうと声をかけてくるときには、子どものなかで何をしたいかが決まっていることが多いです。決まっていないように見えるときでも、何かしら「◯◯がしたい」という考えをもっているので、できるだけ具体的にやりたいことを聞いてみましょう。
自分が何をすればいいのかがわかり、「どう遊んだらいいかわからない」ことも少なくなっていきますよ。
「おもちゃを用意すればよし」ではない
子どもと遊ぶためには、まず「どのおもちゃで遊ぶかを考えて用意してあげなくちゃ!」と意気込む方も多いですが、本質的な遊びを追求していきたいなら「おもちゃをただ用意する」だけではダメです。
大切なのはたくさんおもちゃがあることではなく、「そのおもちゃを使ってどんな遊びを実現するのか」です。
おもちゃが大好きな子どもたちですが、実はおもちゃがなくても子どもは遊べます。
おもちゃという魅力的な見た目の手頃な物があるとそれで子どもは遊びたがりますが、本当にしたい遊びは何なのかをなるべく引き出して、その遊びを一緒にしてあげるようにしましょう。
子どもの興味を伸ばす工夫って?
子どもの興味を伸ばすには、余白を残してあげることがポイントとなります。余白を残すとは、すべてを大人がやってしまわずに子どもにやらせるところを残しておくということ。
遊びなので、使うのはおもちゃなど、危なくないものを使うことが多いため、子どもに体験させるには絶好のチャンスです。
徐々に遊びを本格化させていき、リアルな道具を使うようになっていく下準備にもなります。
おままごとなら、実際にさせたいお手伝いの練習と思ってあれこれさせてみるのもおすすめです。
お皿をシンクへ戻す、材料を切る、野菜を洗う、など「お皿洗わないと次使えないよ」「人参はこうやって切るんだよ」と伝えて、思う存分やらせてあげます。
年齢も大きくなり慣れてきたら本物の包丁を使って体験させる、と遊びから発展させることもできます。
子どもにとってはおままごとの人参だろうが、ホンモノの人参だろうが同じように遊びの延長として捉えてくれます。
こうしてリアルと遊びをつなげる経験をすると、興味のあることもグンと広がり伸びていくようになるのです。
家での遊びのサポートは、先生のようにしっかり環境を用意したり、遊びの内容を見定めて次なる一手を考えたりするのではなく、「子どもが何をしたいのかを把握する」ことと、「どれだけリアルに結びつけられるか」がポイントです。
それを続けていくうちに、子どもはいつの間にかどこでも遊べる“遊びの天才”になっていく可能性が生まれます。
次回、第4弾では、“遊びの天才”ってどんな子どものことなのか、ママやパパはどうしていってあげたらいいのかをご紹介します!