コミックエッセイ:こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~

妊娠してわかった「夫婦にとって一番大切なこと」とは? 【こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ 第34話】



そこまで話して、忘れていた気持ちを思い出しました。

そうか、私は、自分が100%子どもを求めることは、子どもがいなかった今までの自分達を否定するような気になるんだ。今でも十分幸せなのに、子どもがいなくても幸せなのに、それなのに「治療してまで」子どもを求めるそのことに納得がいかないんだ。

私たちは幸せなのに。治療して子どもを産むことを優先しなければならない。子どもは必要だから。子どもは幸せになるために必要だから。夫婦はないがしろにしてまで。

そんな気持ちを吐露すると、オットは言いました。
「ちがうでしょ。」

君がいなきゃ、子どもはいない。
俺がいなきゃ、子どもはいない。
まず、俺達がいて、それから子どもなんだ。
俺にとって、一番大切なのは○○(私)なんだよ。
まずは俺達なんだよ、夫婦なんだよ。
そんな簡単なこと忘れないで。

泣きながら、オットが言いました。2人で抱き合って泣きました。

子ども主体ではないんだ、夫婦主体なんだ。子どもを求めることは、今幸せじゃないから別の幸せを探すことではない。夫婦でいる幸せ。そこにもう一つ幸せが増えるだけ。

妊娠してわかった「夫婦にとって一番大切なこと」とは? 【こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ 第34話】


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