「学校行きたくない」と言われたら(後編)/子供のサインを見抜くコツ

目次

・不登校の原因特定より大切なことがある
・「学校に行きたくない」サインを見抜くには
・「学校に行きたくない」と言われたとき
・「学校に行く」「行かない」どちらが正しい?
・担任よりも適した親が相談できる場所がある
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子どもが「学校行きたくない」と言ったら

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子どもが「学校に行きたくない」と言ったら、親はどのように対応すればいいのでしょうか。一度学校を休ませると不登校になってしまうのではと心配してしまうママも少なくないと思います。

小学生の不登校の実情について伺った前回に引き続き、今回は、子どもの不登校に対して親ができることについて、不登校新聞の石井志昂編集長に話を聞きました。

「学校行きたくない」と言われたら(前編):子どもが追い込まれる危険日は夏休み明けの続きです。

■不登校の原因特定より大切なことがある


子どもが「学校行きたくない」と言ったら

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――前回、不登校の理由は複数あり、子ども自身もはっきりわからないことがあるとお聞きしました。親としては、ついその理由を特定させて学校に戻してあげたいと思ってしまうのですが…

気持ちはよくわかるのですが、子ども自身も自分が学校に行けない理由がはっきりわかっていないのに、そこで「なぜ行きたくないの?」ときつく問われると、ますます追い込まれてしまいます。

当事者のなかには、不登校の理由は不問でもいいのではないかという声もあるくらいなのです。

――それでは、親にはまず何ができるのでしょうか。

原因を特定させることよりも、まずは子どもを甘えさせてあげることが大切だと言われています。不登校というのは、よく子どもの甘えだと言われがちですが、親に甘え足りないからなるのだという専門家の意見もあるくらいなのです。
子どもが「学校行きたくない」と言ったら

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親は子どもたちが頼れる心の安心基地でもあるのですが、ここが揺らいでしまうと、その先子どもが進んでいく道のなかで、いつかもっと大きな問題になってしまうこともあります。小学生のうちに甘えさせてあげれば、傷が深くないうちに子ども自身が満足して、成長につながるとも言えます。


■「学校に行きたくない」サインを見抜くには

子どもが「学校行きたくない」と言ったら

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――子どもが「学校に行きたくない」と言い始める前に、そうなりそうなサインというのはあるのでしょうか。

小学生くらいの子どもの場合、必ず何かしらのサインを出していると思います。不登校の子をもつお母さんたちも、「そういえばあのときは…」と、あとから何かしらのサインを出していたことに気づく人が多いようです。

不登校というのは、不登校になってからが問題なのではなくて、その前に子どもたちはすでに追い込まれて危険な状態になっているんですよね。

だれにも言えない苦しみを、複数抱え込んでしまっている。そして、原因となっている学校から離れたいと、SOSを出して不登校になるんです。

子どもが「学校行きたくない」と言ったら

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――具体的に、どのようなサインを出す子が多いのですか。

「今日は学校やだな」とか、「もう無理」とか、何かしらの言葉を発している子もいます。また、落ち込んでいる表情をしている子も多いようで、学校が始まる月曜日と、休みの日の表情を比べると顔つきが全然違うというようなこともあります。

――そのサインに気づいたら、どのように対応すればいいのでしょうか。
子どもが「学校行きたくない」と言ったら

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まずは、「どうしたの?」と率直に聞いてあげることが大切です。その聞き方が重要で、親が子どもをなんとか学校に行かせようとコントロールしようという気持ちが働くと、子どもたちはそれを敏感に感じ取って、返事をしてくれないことが多いのです。

親としては、まずは子どもを心配して「心配だな」と思いますよね。そしてその次に、「待てよ、この子不登校になってしまうのでは」と不安になり、先を見越して何とかそうならないようにと打算が働いてしまいます。


その親の心の動きを子どもたちはすごく敏感に読み取ってしまいます。自分の心配する気持ちのままに、子どもたちに尋ねてみてください。

■「学校に行きたくない」と言われたとき

子どもが「学校行きたくない」と言ったら

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――では、子どもに「学校に行きたくない」と言われたときは、どのように子どもに声をかければいいのでしょうか。

さきほどのサインが見られたときと同じで、心配して、「どうしたの」と聞いてあげましょう。そして、本人からつらいことを伝えてきたら、いっしょに悲しんであげましょう。じつはこれだけで十分なのです。

――何か行動するというわけではなく、いっしょに悲しむだけでいいのですね。

子どもが「学校行きたくない」と言ったら

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これは、子どもの気持ちの前に出てはいけないという鉄則に基づいています。「子どもの気持ちは今こうだろう」、「こうアドバイスしてこうさせよう」とすると、子どもたちは自分の気持ちをますます言えなくなってしまいます。

不登校になる子どもたちは心が傷ついた状態なので、まずはその心が救われないといけません。いっしょに悲しんでくれる人がいて、それも自分の心の拠りどころである親がそうしてくれるということが大切です。

――その先はどうしていけばいいのでしょうか。

あとは、本人が必ず自分の幸せな道はどこにあるかと考えて、提案を出してきます。その提案を親は支えてあげて、いっしょに歩んでいってもらいたいですね。

その道はおそらく紆余曲折あり、大変なこともありますが、子どもが自分で決めたことなので、しっかり進んでいけると思います。



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