コミックエッセイ:こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~
3年間の不妊治療「初めて見た心拍、初めての母子手帳」【こうして赤子を授かった~中村こてつ不妊治療体験記~ 第45話】
出産予定日が決定。そして初めての母子手帳
数日後、出血があり、心配になって受診するも、子宮内に血の塊が残っているのが原因とのことで、赤ちゃんもしっかり見えているし、大丈夫と言われ安心しました。
前回とそんなに変わっていませんでしたが、今回は見ているときに動きました(!)。首をカクカクっと左右に振っていました。ベテランお笑い芸人さんのモノマネのような感じ(笑)。
おいおい、動くとちょっとかわいいじゃないか。
9週の診察。身長2.62cm。順調とのことで、今日は背骨が見えました。
内診後、ドクターが「7月12日だね」と言いました。 とうとう出産予定日が決まりました。
「今週中に生む病院を決めて、来週予定している10週の診察後、転院しましょう」と提案されました。 「転院までに母子手帳をもらっておいてください」とも言われました。
…スゴイ。 ここまで来ました。 自分が母子手帳を持つなんて。
オットに母子手帳をもらえると伝えると「そっか~、そうなのか~」と感慨深げです。 自分たちの生活に縁のなかった事が次々とやってきます。 浮かれるというより、なんということだ…という気持ちでいっぱいです。
10週目の診察。これをクリアすると、不妊治療クリニックは卒業です。
ドキドキしながら内診へ向かいます。赤ちゃんは、手をバタバタさせながら元気に動いていました。
指を確認しました。マンガみたいな短い指。
「今日でおしまいです、お疲れさまでした」とドクター。最後にしてはあっけない終わり方です。
待合室でオットに報告メールを打ちます。「順調だったよ。とうとう卒業だよ。」と打とうとしたら、「とうとう」のところで急に胸がつまって涙が出そうになりました。必死に我慢しました。
3年という月日が長いのか短いのか、よく分かりません。
しかし、この3年間、夫婦でさまざまな感情を持ち寄って、話し合い、ぶつかり合い、理解し合ってきたことは事実です。失敗するたびに凹み、考え、立ち上がり、また挑んだことも事実。
自分で自分の気持ちをこんなにも深く考えた出来事はこれまでの人生にありませんでした。
私は、私をほめようと思います。
まだまだ先は長いけれど、とりあえず卒業おめでとう。よく頑張ったぞ、私(…と、オット。笑)。
3年通った不妊治療クリニックを卒業しました。
※私が長男を妊娠するために不妊治療をしていたのは、2005年11月~2008年10月のことです。また、この体験記に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。
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