妻が稼いで僕が家事。思い描いた人生とは違うけど…ゆるくてヒリつく主夫エッセイ『今日も妻のくつ下は、片方ない』
■劔樹人さんからのスペシャルコメント
その後、無事わが子が生まれ、妻と娘との新たな生活が始まった劔さん。ウーマンエキサイトでも新しく連載
『劔樹人の「育児は、遠い日の花火ではない」』が始まった劔さんに、現在の心境について伺いました。
このマンガを描いていたころは妻の妊娠前、たった数年のことですが、もうずいぶん前のような気がしています。
家事育児について、家族について、人生についてなど、自分の考え方が、この数年だけでそれなりに変わったせいかもしれません。
だから読み返してみると、当時の自分に対して気恥ずかしい若さというか、未熟さも感じます。
かつては人と自分を比べて悩んだようなことも、今ではすっかりどうでもよくなったし、自分の生き方を自然に肯定できるようになりました。
子どもが生まれたということはそれだけ自分を変えてくれた、本当に大きな大きな出来事でした。
この作品を世に出してから、家事育児関係の仕事が増えました。
でも、私は今も昔も、家事をすごくやっているわけでもないし、すごくできるわけでもないし、かといってやってないのにやってるようにアピールしているわけでもないし、隠しているわけでもないし、ごく普通に当たり前に毎日を過ごしているだけだと思っています。
だから、この作品もすごく普通というか、特別な何かはないと思います。
でも、特別何があるわけでもない生活に、何を見つけるか、そして、何を見つけてもらうかというのがずっと自分のやりたいことだったりするので…。
だから余白が多いし説明も少ないのですが、読んでくださった方に、何かちょっとでも引っかかるものがあったら嬉しいです。
(劔樹人)
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