■性教育の伝え方にも順番がある!
性教育は、男女の体の違いから、同じことを男の子にも女の子にも始める、ということはお分かりになったと思います。その後は、どんな順序で伝えていけばいいのか、のじまさんに伺ってみました。
「まずは
体の違いそして次に
命の話、最後に
防犯の話。この順序ですね。命の話というのは『赤ちゃんはどうやってできるか』というセックスの話です。最初はわからないことも多いと思いますが、話をしているうちに、ちゃんとそれぞれが繋がるようになり、自分で理解できるようになります」
「なんで赤ちゃんができるの?」の質問には、はぐらかさないで答えましょう。これは「はぐらかさない」の履き違え例(笑) イラスト:おぐらなおみ
性教育を実践するには、まずはお母さんがペニスやセックス、膣といった言葉を恥ずかしがらずに言える必要があります。そのほかに、男の子のマスターベーションや精通についてもお母さん自身が理解していなければいけません。
生理や精通を迎えるということは、体の成長の証でとても喜ばしいこと。とはいえ、あれこれ一気には伝えられませんから、
焦らず少しずつ伝えていってみてください。
「体の話の時に、ぜひ伝えていただきたいのが体にはプライベートな大切な場所・
水着ゾーンがあるということです。
人には見せても、触らせてもいけない大事な場所があるということを具体的に説明することで、身を守る基準を教えることができます。
もし突然身の危険が迫っても、子ども自身がはっきりと
『NO』と断ることができるように教育することが大切です。見知らぬ人だけでなく、友達同士でも水着ゾーンに対しては踏み込んではいけないということも教えてください」
イラスト:おぐらなおみ
ちなみに私が娘二人に性教育を始めたのは
お風呂の時間です。とっても大事なところである『おまた』を洗おうというデリケートゾーンコスメを使うところから始めました。
私はついついお風呂にこだわって話していましたが、「お風呂でももちろんよいと思いますが、場所やシーンは特にこだわらず、
日常的に話ができるようになると、性教育のハードルも下がると思いますよ」とのじまさん。
ご飯を食べている時や、くつろいでいる時など、
さりげない日常に挟み込むことができるようになれば、お母さんの方もよし、やるぞ! と構えなくて済むようになりそう。
また、のじまさんは
繰り返し伝えることが重要だと言います。
「いろんなパターンで、やるなら徹底的に行うことです。1度で済む話ではないので、繰り返し行い、子どもの中で繋がるように話していくことが大事です」
性教育をしていくイメージ、少しは浮かんだでしょうか。難しく考えることはなく、
わかりやすく少しずつ、長い時間をかけて伝えるということだと思います。そして、この性教育というのは、現代社会を生きるお母さんにとっても実は
大きな意味のあることなのです。このことについては、次の3回目で詳しく述べたいと思います。
子どもの性教育 ~親から子に伝えたいこと~