母を失って気づく娘につなぐ命のバトン『さよならわたしのおかあさん』(後編)
子育て真っ最中に迎えた実の母親の死、そんなときにどうやって自分の生活を続けていけばいいのでしょうか。母親が亡くなってつらいけれども、子どもとの日常はとめどなくやってきます。
昨年出版された『さよならわたしのおかあさん』。前回の記事、「“母は助けてくれてあたり前”と信じてた『さよならわたしのおかあさん』(前編)」では、作者・吉川景都(よしかわ けいと)さんに、母親との日々や亡くなった後の生活について教えていただきました。
“母は助けてくれてあたり前”と信じてた『さよならわたしのおかあさん』(前編)
今回は4歳になった娘のえっちゃんとの日々や、将来目指したい親子像などについて吉川景都さんに話を伺いました。
■母の死と娘の誕生はセットで考える
――おかあさんが闘病している中でのえっちゃんの誕生は、大変なこともあったのかなと思うのですが…。
おかあさんがしんどい時期に自分もしんどくてダブルパンチのように感じることもありました。ただ、新しい命の誕生というのはあきらかにいいことで、おかあさんもそのときはすごく喜んでくれたし、私も子どもに対して親がこう思うんだっていうのを、おかあさんがいるうちに感じられて、すごくよかったですね。
――なるほど、同時にあったことにも意味があるということなんですね。
「おかあさんの死」と「えっちゃんの誕生」は、私の中ではセットになっているんです。娘が生まれてきてくれて、そこの開いたドアにおかあさんが入っていった。向こう側に行ったおかあさんは新しく生まれてきたえっちゃんのことを見守っていてくれているんだなと捉えています。
『さよならわたしのおかあさん』より
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