連載記事:きれいなママは腸が違う? ママのための美腸活
腸が元気になる料理「朝メニュー、夜メニュー」おすすめ食事例【きれいなママは腸が違う? ママのための美腸活 第3回】
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これまで、ママの腸の状態や美腸の大切さ、美腸になるための習慣を日本美腸協会代表理事の小野咲さんにレクチャーしてもらいました。
連載を締めくくる今回のテーマは、「家族みんなの腸を元気にするメニュー」。腸にいい食材や、朝食と夕食のメニューのヒントを紹介します。
お話をうかがったのは…
小野 咲(おの・さき)さん
一般社団法人日本美腸協会 代表理事。美腸ナース。国立成育医療研究センターで看護師として子どもに接する中で腸の大切さを痛感。幼いころから自身が極度の便秘だったこともあり、便秘外来で腸の研究に没頭する。薬を使わずにおなかの悩みを改善する腸のマッサージを開発。その後、美腸エステR「GENIE」を立ち上げ、日本美腸協会を設立。美腸エステで1万人以上を施術。現在は全国で腸の知識やセルフケアを伝えるセミナーを行う。
著書に『腸が変われば、人生変わる 美腸の教科書』(主婦の友社)、『下がらないカラダ』(サンマーク出版)など。1児の母。
■腸を元気にする食べ物は? 食物繊維と発酵食品
――前回は朝起きてすぐにコップ1杯の水と24時までの就寝、リラックスすることが腸にとって大切なことだとうかがいました。腸にいい生活習慣の話でしたが、今回は食材や献立についてです。ズバリ、腸のためにとったほうがいい食材とは?
小野咲さん(以下、小野さん):大きく分けて2つあります。食物繊維が多く含まれる食材と発酵食品です。
食物繊維には、腸にたまった老廃物を落としてくれる「水溶性食物繊維」と便のかさを増やして有害物質を排出してくれる「不溶性食物繊維」があります。
現代人にとくに不足しがちなのが、水溶性食物繊維。
ワカメやひじきなどの海藻類、なめこやオクラ、アボカドなどのネバネバ食品に多く含まれています。
<水溶性食物繊維が多く含まれる食材>
・ワカメやひじきなどの海藻類
・なめこ
・モロヘイヤ・オクラ
・長いも・里いも
・アボカド など
不溶性食物繊維は、さつまいもやじゃがいも、葉野菜、きのこ類、豆類などに多く含まれています。便の量が少ない、便が細い人は積極的にとるといいですよ。ただし、水分をとるのを忘れないでくださいね。
――海藻類やネバネバ食材は普段から意識している人でないと、食べる機会が少ないかもしれません。
小野さん:そうなんです。なかなかメニューの主役にはならないので、食卓での登場回数が少ないかもしれませんが、腸にとっては大切な働きをしてくれるんです。できれば毎食とってほしいくらいです。
――一方、発酵食品は積極的にとっているママは多いかもしれませんね。
小野さん:発酵食品にたっぷり含まれる乳酸菌は腸内の善玉菌を増やしてくれます。乳酸菌には「植物性」と「動物性」の2種類がありますが、とくにとっていただきたいのは納豆や漬け物などに含まれる植物性です。胃酸のダメージを受けにくく、腸まで届きやすいのが特徴です。
ヨーグルトやチーズなどに含まれる動物性乳酸菌は腸の動きを活発にしてくれますが、とりすぎると腸の中でうまく消化や分解ができず、下痢になる可能性もあります。
<植物性乳酸菌が多く含まれる食品>
・納豆
・漬け物
・こうじ
・甘酒
・ピクルス
・酒かす など
※市販品を買う場合は、なるべく添加物の少ないものを選びましょう。
<動物性乳酸菌が多く含まれる食品>
・ヨーグルト
・チーズ
・生ハム など
※とりすぎに注意!