■育児書を読んだ夫すら「つわり」のつらさは理解できない
でも、そのつらさ。実際に体験してみないとなかなか理解できないものなんですよね…
身の回りにあるあらゆるにおいに敏感になっていたつわり期は、本当に生きるのがつらかったです。
トイレではトイレットペーパーからほのかに香る微香(それまでにおいがあることに気づかないほどの微香)にすら嘔吐し、シャンプーやリンスの匂いに吐き気を催し動けなくなり…。
つわり期間はごはん作りを免除してもらったものの、夫が買ってきたお惣菜の残り香にもうずくまり。愛用の羽毛布団が「獣臭い!」と感じて、新しい布団を買うも、その匂いが今度はなじめずに布団なしで寒々寝たり…。
寝ても覚めても、
すべてが、くさいーーーーー…!!!!
■新婚時期でのつわり。それなのに夫はラーメン臭をまき散らす!
そんなある休日のこと。
私はその日も吐き気がひどく、寝室で横になり、夫はリビングでテレビを見ていました。
「つわりがあるということは、赤ちゃんがおなかの中で元気に育っているということ」
そんな母の言葉を何度も呪文のように頭でくりかえしながらも、「こんなつらい思いをしないと赤ちゃんが産めないなんて…もういや…」と絶望感に陥っていました。
こんなとき、
そばに誰かがいて、慰めてくれたら少しは気が晴れるのかもしれません。でも唯一の家族である夫は、朝起きてリビングに行ったきり、一度も戻ってきません。
このころ、結婚して4ヶ月。まだ新婚と言ってもいい時期。
吐きつわりのため、ほとんどごはんを食べていない私。昼になるとラーメン臭をまき散らしながら(ドアはしまっていましたが、においに敏感なこの時期だからか、ひどくにおいを感じました)一人でラーメンを食べる夫。
そのにおいにイライラしつつ、一人きゅうりをかじる。このとき、妊娠前から体重が6キロ減って心身ともにやつれていきました。
「妻が自分の子を妊娠してつわりで苦しんでいるのに、ずっとほったらかしってひどくない!? ちょっとくらい顔を出してくれてもいいのに…」そう思いながら吐き気と戦っていたので、ちょっとした
夫の生活音に一喜一憂してしまっていました。