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「全米最優秀女子高生」コンテストで優勝した娘さんを持ち、またご自身も「ワシントンの美しい25人」の一人として紹介されるなど、グローバル社会で大活躍している
ボーク重子さん。
そんなボーク重子さんがグローバル社会で生き抜くためのヒントをまとめた書籍
『世界基準の子どもの教養』(ポプラ社)を上梓しました。
そこで、ボークさんがご自身でも実践していらっしゃる
「世界のどんな場でも活躍できるために必要なこと」をズバリ! おうかがいしました。
お話をうかがったのは…
ボーク重子(ぼーく・しげこ)さん
30歳の誕生日前に渡英、ロンドンにある美術系大学院サザビーズ・インスティテュート・オブ・アートに入学。現代美術史の修士号を取得後、フランス語の勉強のために訪れた南仏の語学学校で、米国人である現在の夫と出会う。1998年渡米、出産。子育てと並行して自身のキャリアも積み上げ、2004年に念願のアジア現代アートギャラリーをオープン。一人娘スカイは2017年「全米最優秀女子高生」コンテストで優勝。現在は全米・日本各地で子育て、キャリア構築、ワークライフバランスについての講演会やワークショップを展開中。
■グローバル社会で生き抜くスキルって日本人に必要なの?
――「グローバル社会」って、いったい全体、なんなのでしょうか?
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ボーク重子さん(以下、ボークさん):「グローバル社会」と聞くと「子どもまだ小さいし、ウチには関係ないわ」と思う方もいるかもしれません。でもじつは、いまの
日本はすでに立派なグローバル社会なんですよ。
たとえば、コーヒーの「スターバックス」も、パソコンの「アップル」も、チョコレートの「キットカット」も、みなさんの周りにはグローバル企業のサービスやアイテムがあふれています。そして、コンビニエンスストアなどを利用すれば、みなさんの身近で、外国籍の店員さんがたくさん働いていらっしゃることにすぐに気づくのではないでしょうか。
――そう言われてみれば、現在の日本は「グローバル社会」まっただ中なんですね。そんな日本の読者に向けて、なぜ今回、「グローバル社会に必要なスキル」についての本を書かれたのでしょう?
ボークさん:どんどん変化している世界では、今後はそのなかで生き残ろうとするだけでなく、さらなる発展のために変わっていくことも重要となっていきます。
日本人にはすばらしい美徳があり、勉強はできるし、非常に優秀で、教育への意識も高いと思います。でも、グローバル社会で生き抜くスキルを身につけるための視点が、少し欠けてしまっているような気がしました。
それが原因でグローバル社会で活躍するチャンスを逃してしまっているとしたら、それはとてももったいないと思ったのです。
私自身、アメリカに移住した頃は、外国人のコミュニティに入れずにつらい思いをしました。それまでに留学の経験もあったし、英会話ができないわけではなかったのに、です。
英語がわかるかどうかよりも、グローバル社会に入っていくためにはもっと大切なことがあったと気づいたのです。
■世界基準で考えたときに、必要なことは、たったの6つ!
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――ボークさんが考える世界基準の子どもの教養とは?
ボークさん: 今、現在進行形で子育てをしているママたちに
「グローバル社会でサヴァイブしていくために必要なこと」を挙げるとしたら、6つあります。
●リベラルアーツを学び自分の意見を持つこと
●Cause(誰かのためになる)という自分らしい社会との関わり方を持つこと
●教養あふれる会話と会話術を身につけること
●外から見た印象の教養度をあげること
●グローバル教養あふれる食事の仕方
●グローバル社会でネットワークを築くための社交のルールを知ること
――どれも、言われてみれば身についていたほうが良さそうですが、いきなり全部となると、なかなか難しそうですね。
ボークさん:一番、大切なのは、
「リベラルアーツ」です。まずは、リベラルアーツを培うことを意識することが、今からできることです。
――リベラルアーツって何ですか?
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ボークさん:日本でもリベラルアーツという言葉を聞く機会は、少しずつ増えてきましたけれど、「教養教育」のようなニュアンスが強く、本来の意味とは異なります。
――「リベラルアーツ」と聞くと、大学生になってから教養として身につけていくような学問で、子育て中のママには関係ないような…と思ってしまいますが。
ボークさん:リベラルアーツを「教養を身につけるための学問」としてしまうと、知識の詰まった本を読むだけで終わってしまいます。
リベラルアーツというのは、「問いを立てる力」、そしてそこから「自分なりの答えを見つけていくプロセス」です。「自由とは?」、「自分はどう働きたいのか?」、「自分はどう生きたいのか?」といったさまざまな問いを立てて、自分と向き合い、そこから自分の考え方や生き方についての意見を構築していくための学びなのです。