コミックエッセイ:たんこんちは ボロボロゆかい
もう娘しか見えない! 趣味をすべて捨てた私が、育児漫画を描きはじめたきっかけ【たんこんちは ボロボロゆかい Vol.4】
皆さんは、育児の合間に楽しめる趣味、ありますか?
私は……ありませんでした。
以前は、ゲームや映画鑑賞、お絵描きなど趣味はあったのですが
専門学校入学という人生の転機があり、マルチタスクが苦手な私は
勉強に集中するために、そこで趣味をすべて捨ててしまいました。
勉強は楽しく、クラスメイトとの付き合いもあり、
ひきこもり上がりには目まぐるしいほどの、充実した日々を送っていました。
更にそこに、娘を出産するという大イベント。
ゲームより娘のお世話の方が白熱しますし、
映画を見るより娘の様子を見ている方が楽しい。
ペンを握るのは、娘の問診票を書く時くらい…。
私の趣味は"娘"になりました。
趣味にかかるお金も時間もすべて娘に注ぎ込めるので、
これが一番。これでいいと思っていました。
しかし…
息抜きもせずに娘と向かい合う日々の中で、
私は少しずつ、メンタルに不調を抱くようになっていました。
また、発達ゆっくりさんな娘の療育、将来への不安、
そして自分自身の持病の悪化、それによる専門学校退学、という出来事が重なり、
思考回路がショートしかけた時。
専門学校で出会い、公私ともに私を支えてくれていた友人が、ふと、こう言いました。
「絵、描きなよ。もったいない。」
絵を描くと言っても、ここ数年は、臓器や骨格筋をノートに描いたくらい。
でも、その友人は、その絵のことを評価してくれていました。
そこで私は、実家でホコリをかぶっていたペン型タブレットを、久しぶりに掘り出しました。
こうして始めたのが、インスタグラムでした。