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慣れない子育て中は、小さなことでも気になってしまうのがママというもの。赤ちゃんがよだれを垂らすのはごく自然なことですが、それでもよだれの量が多かったり、反対に少なくて心配になることもあるでしょう。
赤ちゃんのよだれはなぜ垂れるのか、そしてよだれが出る時期や量について知り、不安を解消しましょう。
【監修】
赤坂ファミリークリニック院長 伊藤明子 先生
小児科医師、公衆衛生専門医、同時通訳者。東京外国語大学イタリア語学科卒業。帝京大学医学部卒業、東京大学医学部附属病院小児科入局。東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻修了。同大学院医学系研究科公衆衛生学/健康医療政策学教室客員研究員。2017年より赤坂ファミリークリニック院長、NPO法人Healthy Children, Healthy Lives代表理事。
著書・共著に『小児科医がすすめる最高の子育て食』など。テレビ番組「林修の今でしょ!講座」などに出演中。
二児の母。
■赤ちゃんのよだれはいつから出る?
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赤ちゃんのよだれが出始める時期と原因
実は、赤ちゃんのよだれは生まれた直後から多く出ているわけではありません。赤ちゃんの唾液腺が発達するのは生後4~5カ月ごろ。それに伴って、生後5~6カ月ごろになると唾液の量がぐんと増えるのです。
しかし、唾液腺が発達したからといっても、唾液を飲み込む力はまだまだ未熟。そのため、飲み込めなかった唾液がよだれとなって出てくるのです。
逆に、よだれが少なくても心配することはありません。よだれの少ない赤ちゃんは上手に唾液を飲み込んでいる証拠。よだれが多くても、2歳を過ぎる子どもになると自然に止まるので安心してくださいね。
ただし、6歳近くになってもよだれの量が多い場合は何か原因がありそうです。医療機関で相談しましょう。
参考サイト:日本歯科医学会「小児の口腔機能発達評価マニュアル」
よだれかけはいつから使える?
最近では、よだれかけというほかに「スタイ」として売られていたり、呼んだりします。よだれかけのことを英語でスタイというのかと思いきや、実はそうではないようです。よだれは英語で「drool(ドゥルール)」、よだれかけは英語で「bib(ビブ)」といいます。
スタイは英語ではなく、もともと商品の名前だったそうなのです。この呼び方が一般的に普及し、今や多くのママがよだれかけといわずにスタイと呼んでいます。ひょっとしたら、今の子どもたちが大人になるころには、また呼び名が変わっているかもしれませんね。
さて、スタイこと、よだれかけはいつから使えるのでしょうか。
よだれの量が増える生後5~6カ月ごろに活躍するのはもちろんですが、よだれかけは新生児期にも便利なアイテムです。生まれたての赤ちゃんはよだれの量が少なくても、母乳やミルクをはき戻すことが多いもの。よだれかけをつけていれば、洋服がぬれるのを防げます。
授乳のたびにぬれた洋服を着替えさせるよりも、よだれかけだけを取り換えるほうが手間が省けます。1日に何度か交換することを考えて、多めに用意しておくとよさそうです。
また、窒息事故を防ぐためにも、赤ちゃんが寝ているときにはよだれかけを外し、近くに置かないようにしましょう。
参考サイト:厚生労働省「睡眠中の赤ちゃんの死亡を減らしましょう」
大人でもよだれは出る
おいしそうな料理を見て「よだれが垂れる」とは言いますが、実際に料理を目の前にしてよだれを垂らす大人はいませんよね。
でも、朝目覚めたときに枕をよだれでぬらしていた経験ならあるかもしれません。
よだれは赤ちゃんだけではなく、大人だって出るもの。しかし、大人は唾液を飲み込む力はもちろん、口のまわりの筋肉も発達しているので、普段はよだれとして垂れてくることはありません。それが寝ている間に口呼吸になっていると口もとが緩み、大人でもよだれが出るというわけです。