お食い初めの必須アイテムでもある『歯固めの石』は、どのような意味をもつアイテムなのでしょうか?そもそもの由来や使い方を知り、万全の準備を整えてお食い初めの儀式当日を迎えましょう。歯固め石の入手法・使用後の扱い方についても紹介します!
歯固め石とはそもそも何?
『歯固め石』について、『お食い初め』に必要なアイテムということは知っていても、具体的にどのような物なのかは分からないという人は少なくありません。
まずは、「そもそも歯固め石とは何なのか?」という基本的な疑問から解き明かしていきましょう。
赤ちゃんに丈夫な歯が生えるよう願う
『歯固めの石』は、赤ちゃんに丈夫な歯が生えることを願って用意するお食い初め用のアイテムです。
お食い初めとは、赤ちゃんが一生食べる物に困らないようにとの願いを込めて食事のまねをする、生後100日を目安に行われる伝統的な儀式です。
この生後100日のタイミングが、一般的に赤ちゃんの歯が生え始める時期に重なることから、お食い初めに合わせて歯固めの儀式を行う習慣が生まれたと考えられています。
転じて長寿を願ったものでもある
歯固めの石に込められた願いは、『丈夫な歯が生えること』だけではありません。
お食い初めが行われるようになった平安時代は、現代に比べ乳幼児の死亡率も高く、赤ちゃんが無事に大人になるのは決してあたりまえのことではありませんでした。
『食べる』という行為は『生きること』につながることから、転じて歯固めの石には「赤ちゃんが健康で長生きしますように」という両親・親族の強い願いも込められているのです。
歯固め・お食い初めの進め方
では、『歯固め』『お食い初め』は具体的にどのような進め方で行われるものなのでしょうか。当日戸惑ってしまうことのないように、実際の流れを確認していきましょう。
お食い初めの順番から歯固めの儀式
お食い初めでは、赤ちゃん用に本物の祝い膳を用意しますが、当然ながら赤ちゃん本人はまだ食べられません。代わりに大人が箸を取り、赤ちゃんの口に食べ物を近付けて食べるまねをさせていきます。
なお、ここで食べるまねをさせるのは、基本的に『赤ちゃんと同性の年長者』の役割です。近年では祖父母がその役目を担うことが多く、男の子には祖父が、女の子の場合は祖母が任されるのが一般的でしょう。
お食い初めの儀式では、食べまねをさせる順番も決まっています。以下、しっかりと確認していきましょう。
- ごはん
- 汁物
- ごはん
- 魚
- ごはん
- 汁物
煮物や香の物がある場合は、ごはんと汁物の間に挟みます。以上の流れを3回繰り返しましょう。
続いて『歯固めの儀式』です。用意した歯固めの石に箸先を軽く触れてから、「丈夫な歯が生えますように」と願いを込めつつ赤ちゃんの歯茎にそっとあてます。
全ての儀式が終わったら、赤ちゃんのお祝い膳を家族でいただきましょう。全体を通じてそれほど時間のかかる儀式ではないため、家族の食事会などを兼ねて行うのがおすすめですよ!
用意する料理
お食い初め用の赤ちゃんのお祝い膳には、昔ながらの『一汁三菜』を用意するのが一般的です。以下、詳しい内容を紹介していきましょう。
- ごはん(赤飯)
- 汁物(季節のお吸い物)
- 焼き物(鯛の尾頭付き)
- 煮物
- 香の物
なお、使用する食器は漆器や焼き物が基本です。
男の子は『朱塗り』・女の子は『外が黒塗り・内は朱塗り』と男女で違うので注意しましょう。
とはいえ、生後間もない赤ちゃんを抱えた中であれこれ支度をするのは簡単なことではありません。近年では、便利な食器付きのお食い初めセットも販売されています。都合に合わせて検討してみるのもおすすめですよ!
石はどこで入手するの?使った後は?
お食い初めに欠かせない『歯固めの石』は、どこで用意すればよいのでしょうか?使用後の取り扱いも合わせて確認していきましょう。
神社からお借りしてくる
『歯固めの石』は、お宮参りを行った神社からお借りしてくるのが一般的です。
歯固めの石の扱いは、『お宮参りの際にいただく』『許可を取ってお借りする』『許可は不要でお借りする』など神社によってまちまちのため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
用意する石は、『赤』『白』『黒』の3色をそろえるのが正式な手順ですが、時代と共に簡略化され、近年では色にこだわらず、形のよい小石を1~3個用意する人が大半です。
近所に神社がない場合には、河原などから持ち帰っても構いません。神社・河原いずれの場合も、儀式当日に備えしっかりと消毒をしておきましょう。
Amazonなど通販・または代用品も
中には、家庭の事情や子育てでの疲労から、自分で歯固めの石を取りに行くのが難しい人もいるでしょう。
そんなときにおすすめなのが、Amazonなどの通販を使ったり、代用品で済ませたりといった方法です。
以下、歯固めの石の代用品として使用されることの多い食品を紹介していきましょう。
歯固めの儀式は、必ず石が必要というものではありません。無理のない範囲で手に入る物を用意できるとよいですね。
儀式が終わった後の石
歯固めの儀式が終わった後の石の扱いは、どのような方法で石を用意したかによって変わります。
神社からお借りした石の場合は、基本的にもとの場所へとお返ししましょう。ただし、神社からいただいた物であったり、いただけるようお願いして入手したりした物であれば手元に残しても問題ありません。
一方、河原で拾ったり、通販で入手したりした石の場合には、そのまま記念に保管しておくのがおすすめです。
いつか赤ちゃんが大きくなったとき、思い出話と共に見せてあげられるとよいですね!
1つ1つのイベントを楽しんでみよう
『歯固めの石』は、赤ちゃんのお食い初めの儀式で用いる品の1つで、「丈夫な歯が生えますように」「健康で長生きできますように」という両親・親族の願いが込められたアイテムです。
この歯固めの石は、神社からいただいたり、お借りしたりするのが一般的ではありますが、難しい場合にはその限りではありません。河原で拾う・通販で購入する・代用品を使うなど、無理のない方法で用意しましょう。
歯固めを行うお食い初めは、お宮参りに並ぶ乳児時代の節目となる行事です。いつか振り返る日のためにも、1つ1つのイベントを大切に、楽しみながら行っていけるとよいですね!
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