連載記事:ママのイライラは当たり前

学習の遅れ、学校トラブル…ママができることは?【ママのイライラは当たり前 Vol.3】

ママのイライラは当たり前

ママのイライラは当たり前

「コロナ禍で『母親』をやっていれば、イライラするのは当たり前」と話すのは花まる学習会の高濱先生。家事や育児の負担がのしかかるママたちに今だからできることを教えていただきます。

学習の遅れ、学校トラブル…ママができることは?【ママのイライラは当たり前 Vol.3】

イラスト:koyome


■前回のあらすじ
「『良いお母さんをやろう』と思うから辛くなる。自分は、自分でいればいいんです。良いお母さんである前に、自分自身を大切にできていますか?」と問う高濱先生。


良いお母さんである前に、「あなたは人として、自分を大切にできていますか?」…そんな問い、考えたことあるママはいるでしょうか?

どうしても「良いママ像」に縛られがちなママたちに高濱先生は、「自分は、何をしている時が楽しいか?」をママには絶対考えて欲しいと話します。

■「自分は何をしている時が一番楽しいか?」を考える

――「良いお母さんであらねばならない」みたいな呪縛は強いと思います

わかります。ママ友の目だってあるだろうし、住んでいる地域によっては、お姑さんや、御近所の目がうるさいということもあるでしょう。「あのお母さん、子どもを放っているよね」みたいなね。でも、やっぱり、そこでも「人目」を気にしている…。

もう、そういう時代じゃないんですけれどね。「誰に何を言われようと気にしない」みたいな人たちの時代が来ているというか。いま、勢いがある企業のトップの方というのは、そういう人々が多いですよね。

――でも思い切るのは、なかなか難しいと思います

でもね、お母さん自身が「自分でいること」に焦点を当てられるようになりさえすれば、「何が起こっても、人生、楽しんだけどな!」みたいな感覚は得られるんです。
まぁたしかに、かなり勇気が必要です。

やっぱり周りに言われちゃうから。「本当は働きたい」と思ったから、実際に働いてみたら、じつのお母さんに、「子どもがかわいそうじゃない」と言われてしまったりしてね。

――言われちゃったら、どうしたらいいんですか?

言わせておけばいいんですよ。「そういうことを言う人も、いる」ということですよね。でも一方で、働くことへの理解者や仲間もたくさんいますよね。

やっぱり、お母さん自身が、「自分は、何をしている時が楽しいか?」を考えてみることが、こんな時期だからこそ、本当に、本当に、大切なんです。

■子どものために、ママ自身が自分を楽しく生きればいい

学習の遅れ、学校トラブル…ママができることは?【ママのイライラは当たり前 Vol.3】

『メシが食える大人になる! よのなかルールブック』(日本図書センター)より


――「自分は、何をしている時が楽しいか?」を考える…。
それ、難しい!!


難しいけれど、ママたちには絶対に考えて欲しいんです。では、私の場合をお話ししましょうか。私の出身は熊本です。父は医者で私は長男なので、「当然、親父の後を継ぐもの」と周りは思っていたんです。

でも、私はその環境から逃れたかった。「東大だったら、文句は言われないだろう」と東京に出てきて、さきほどお話ししたとおり、本当にいろいろなことをやった挙句、「やっぱり、俺は子どもが好きだ」という結論が出たんです。

映画が好きでたくさん見ましたが、子どもが主人公の映画に5つ星をつけている自分がいる。バックパッカーをやった時も、タージマハルに行って、建物ではなく、その横にいた子どもたちと遊んだことを10ページくらいノートに書き綴っていました。


「俺は間違いなく子どもがすごい好きで、子どもと一緒にいるとワクワクするんだな」ということを自分自身で捉えることができたので、「子どものことを仕事にすれば、一生楽しめるな」と、思ったんです。

――お母さんが好きなことをしていれば、その姿を見て子どもは育つんですものね
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©Monster Ztudio- stock.adobe.com


お母さん自身が輝いて生きていれば、子どもはそれが一番うれしいものなんです。お母さんが、仕事が大好きで、仕事を頑張っていれば、きっと、「私も早く働きたいな!」と思うんです。

子どもは学校で嫌なことがあったとしても、家に帰ってきてニコニコしたお母さんを見ると、「世界には、いいものがある」みたいな気持ちになるものです。嫌なことなんて、浜辺に書いた文字のように、波ですうっと消える感じですよ。

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©Paylessimages - stock.adobe.com


だからこそ、お母さんたちには、好きなことを主軸に生きて欲しいのです。子どものために、自分が楽しく生きればいいんです。それが、もっとも子どもに良い影響がある「良い母親像」です。

私が「子どもを放っておけ」と言ったとしても気にかけてしまう母親が多いと思います。だったら、「今日、私、何が楽しかったかな?」ということを、まずは自分に聞いてみてあげてください。

■「今日、楽しかったこと」を子供と会話してみる

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――そんな質問、自分にしてみたことないかもしれません

じゃあ、もう一つお伝えしておきます。自分の人生観として、最近、「確信」が出てきたことがあるので。

――どんなことでしょう?

私は、人から感謝された時が、一番いい「ポカポカ」を感じるんです。
「誰かの役に立つ」ということが、人間にとってもっとも幸せだということです。そしてそれは誰にでも同じことが起こるんだ、ということを確信したんです。

2021年の前半の今は、まだ「外付けの枠組み」で生きている人も多いでしょう。でも、今こそ自分の心だけ見るべきだと思いますね。私は、社会で活躍している人たちにお会いする機会も多いですが、みなさん、そこの部分がシンプルに整理できています。

――「今日、お母さん、こんなこと楽しかったんだ」などと、子どもと会話するのはどうでしょう?

すごくいいですね。実際に、それをやっている人もいます。寝る前など、布団に入った時に、みんなで「今日、良かったこと」を言い合うみたいなね。



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