コミックエッセイ:コソダテフルな毎日
授乳が気持ち悪い…「私は母性がないの?」と苦しんだあの感覚の正体がわかった【コソダテフルな毎日 第188話】
■ついにわかった! あの頃の「授乳の不快感」の正体
「それってD-MERっていうやつじゃないですか?」
D-MER(ディーマー)…?
全く聞いた事のない言葉だったので、調べてみました。
すると…まさに!!!
授乳中に不快と感じる症状のこと。その名も「不快性射乳反射」。
不快性射乳反射 dysphoric milk ejection reflex(D-MER)
母乳育児中の母親の射乳反射の30~90秒前に、胃の不快感、不安、悲しみ、恐怖、気分の落ち込み、緊張、感情的な動揺、いらいら、絶望感、否定的な感情が現れ、射乳反射のたびに繰り返される不快症状。個人の成育歴や分娩の体験などは影響しない。ドーパミンが介在していることはわかっているが、症状が出る母親とそうでない母親がいる理由はわかっていない27)。
27)D-Mer.org https://d-mer.org/[アクセス2020.3.9]
出典:公益社団法人日本助産師会「乳腺炎ケアガイドライン 2020」
わあぁぁぁあぁ…!!!!
まさにこれです!!
私が感じていたのはこれです!!
私はあの時代のごく普通の子どもとして育ってきました。
言い方は悪いですが、まだ生育上何らかのトラウマを抱えていて我が子にどういう愛情をかけたらいいのかわからないとかならまだ腑に落ちたと思うんです。
生育上特に問題があったわけでもないですし、産後うつやノイローゼになっていたわけでもありません。
分娩もとりわけ何か問題があったわけでもなかったのです。
それなのに乳首を吸われるたびにネガティブな感情が湧いてくる。
…ディーマーという名前がついていたんですね!!
あの謎のイライラ・不快感にこんな言葉がついていたなんてまっったく知らなかったです。
授乳中に不快を感じるケースがあるなんてどの育児書にも書いてなかった。
こんな思いをするのは私ぐらいだと思って、誰にも言わずにきたけれど、あの感覚には名前がついていたのだということにとても驚きました!
あの頃「私は子どもを産んでも自分を優先したいタイプだからこんな風に感じてしまうんのだろうか」と自分を責めたり、授乳している際の母親の気持ちが子どもに伝染しちゃうんじゃないかと思っていたので、こんなことを考えてしまう事自体にも罪悪感を感じていました。
今までずっと「母性が足りないからだ」とか、「自分勝手だから授乳に向いてなかったんだ」と思っていましたが、
一定数同じように衝動的な不快感を感じているママがいるのだと思うとどこか救われたような気持ちです。
そして中でもとりわけ一番授乳を不快に感じてしまっていた長男は、今年中学1年生になりました。
当時授乳が不快ではありましたが、愛着形勢に何か大きな問題があったわけでもなく、親子関係も良好です(これから反抗期がやってくるのかもしれませんが)
3人とも性格は違いますが、すくすく個性を発揮しながら成長しているので、授乳している間にお母さんが不快感を感じていたから子どもの生育に何か問題があるとか、そういうわけではないと思います。
もし、今、授乳中のママ達で衝動的なイライラに襲われているママがいたら「アナタだけじゃないよ」ということを伝えたいです。