コミックエッセイ:3姉妹DAYS
過度なダイエットを経験した私が「子どものダイエット」について考えること【3姉妹DAYS Vol.32】
■ランチへ行ったときに気づいた危険
社会人になりひとり暮らしを始めてからは、一日にチョコレートをひとかけら食べるだけ…そんな生活になっていました。
ある日、会社の同僚とランチにカレーを食べに行ったときのこと。
カレーを見たら、気持ちが悪い…。
ご飯をほとんど食べない日々が続いていたせいか、
自分の体が食事を拒否しているようでした。
ふと、
このまま食べ物を受けつけなければ、どうなってしまうんだろう…と思いました。
そういえば、なんだかここ最近ボーっとするし、フラフラ宙に浮いた感覚もする。寝ているときも骨が当たって痛い。そんな状態なのにお腹は全く空かない。
このときはじめて、死の恐怖を感じました。
そしてもうひとつ。
高校時代の友人に久しぶりに会ったとき、彼女が想像を絶するくらい痩せてしまっていて、その姿を客観的に見たことで、自分も同じように危険な状態なのではないのかと気がついたのです。
それからお粥などから食べ始め、少しずつ食事をとるようにしていきました。
友だちも実家に帰ったことで以前の体重に戻ることができたみたいです。
そこまでを娘に話し、こう伝えました。
「
成長期の子ども時代に無理にダイエットしたら、身長も伸びなくなるし、便通はおきないし月経が止まったりするリスクがあるんだ。行き過ぎたダイエットは命に関わるケースもあるんだよ。
お母さんの学生時代の話を反面教師として考えてほしいな。人生の最期に、あぁ…たくさん美味しいものを食べた人生だったなと思いたいと、今のお母さんは思うよ」。
そう伝えると娘は一瞬フリーズしていましたが、
「身長伸ばしたいから、過度なダイエットはしないよ」
と言ってくれたことに安心しました。
拒食症は誰がなってもおかしくない病気だと思うとともに、本人に痩せているという感覚がなく、他人から指摘されてもなかなか受け入れにくい難しい病気でもあると思います。
ダイエットをする前に、まずはそんな病気があるんだと知ることも大切なのではないかと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
※本記事はあくまで筆者の体験談であり、症状を説明したり、医学的・科学的な根拠を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
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