「ゲーム」を学びに活かすために親ができることとは?【教育界のノーベル賞に選ばれた正頭先生に聞く! 第2回】
◆ゲームをする子どもに親はどこまで介入すべき?
親がマインドセットをしてエデュテイメントに理解を示したとして、スマホやタブレットでゲームをしている子どもをただ見守っていられるかというと現実はなかなか難しいもの。つい何か口出ししたくなるのが親心です。
「子どもにすべて任せるのが理想だけれど、そうはいっても気になるという保護者さんの気持ちは僕も理解できます。ではどうしたらいいのか。
こういうとき、成功例を参考にしても、個々の環境や経済事情によってできない場合がでてくるので、失敗例を参考にする方がいい。だって失敗例はそれを避ければいいだけなので誰にでもできますから。
では失敗例は何かというと、子どもが勉強や何かを嫌いになったり遠ざけたりする原因は、親からの「比較」と「管理」だということ。
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ゲームばかりしているのが気になるなら“○○ちゃんは2時間もゲームしているのに、あなたはまだ30分だけだからもっとやりなさい”とか、“毎日ゲームの感想文を書くこと”というように、比較と管理をすれば子どもはすぐにゲームから離れます。
では、家庭でゲームをエデュテイメントとして上手く取り入れるために、親にできることは何かというと、いっしょにゲームをやってみること。
ゲームとひと括りにいってもさまざまな種類があるので、自分の子どもは何が好きで何が嫌いかを知ると、子どもの意外な一面が見えてきます。親は子どものことを知った気になりがちですが、子どもの情報をアップデートする努力は常にしておくのがベストです」
◆ひとりでゲームに夢中な時間はあってもいい?
とは言うものの、料理などの家事や仕事の時間を確保する手段として、子どもにタブレットを与えてゲームをやらせているというご家庭は多いのではないでしょうか。いっしょにゲームをやる時間なんてない! というのが本音です。
「たしかに親もゲームをいっしょにやるのが理想ではあるけれど、それができたら苦労はしませんよね。そうしなきゃというプレッシャーにもなってしまいます。だから僕は、ゲームやタブレットに任せる、丸投げする時間があっていいと思っています。
ただし、親のやるべきことが終わったらその瞬間に子どもの横に座って、何やっているの? と笑顔を向けること。子どもを育てる上で一番必要なのは、親の笑顔! 教師をやっていて教育方針をいろいろと考えてきましたが、悔しいけれど親が笑っていること以上のことはありません。これは間違いないです。
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どうやったら自分は笑顔でいられるんだろうというのを考えて、ゲームやタブレット、とくにマイクラだったら心配しないでやらせていいので、それに頼って肩の荷を下ろして、笑いながら子どもと関わる時間を確保してくれたらと思います。
注意点としては、ゲームやタブレットに任せるといってもやりすぎは健康面でよくないので、ある程度の時間制限を設けること。1時間やったら1時間休憩を取るなどのルールは必要かもしれません。
あとは姿勢 も大事! ゲームをやっているとよく姿勢が崩れてしまいがちですが、寝そべってやり続けたりすると生活リズムも崩れてくるので、ゲームをするときはいい姿勢でやる。ゲーム中は姿勢を鍛える時間も兼ねるといいですよ」
\ 正頭先生インタビュー <前編>を読む /
子どもがなぜかやる気になる⁉︎ 教育に「ゲーム」が有効なワケとは?
子どものやってみたい!を刺激する 映画「マインクラフト/ザ・ムービー」公開中!
正頭英和先生が教材として活用し、2019年に“教育界のノーベル賞”といわれる「グローバルティーチャー賞」で日本人小学校教員初となるトップ10に選ばれたゲームソフト「Minecraft(マインクラフト)」がついに実写映画化! 子どもの冒険心を刺激する、異世界転送ファンタジー超大作です。親子で楽しめるマイクラワールドを劇場で体感してみませんか?
★キャスト:ジェイソン・モモア、ジャック・ブラック、エマ・マイヤーズ、ダニエル・ブルックス、ジェニファー・クーリッジ、セバスチャン・ハンセン
★監督:ジャレッド・ヘス
★配給:ワーナー・ブラザース映画
★公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/minecraft-movie/
★ハッシュタグ:#映画マイクラ ★公式X:@minecraft_mjp
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