子育て情報『凸凹兄弟、ピアノ発表会に挑む!練習法の違いから見えた「生き方のヒント」とは』

2017年10月22日 11:00

凸凹兄弟、ピアノ発表会に挑む!練習法の違いから見えた「生き方のヒント」とは

我が家には、自閉症スペクトラムの診断が下りている9歳の娘と7歳の息子がいます。

同じ診断名がありながらも、娘はアスペルガー症候群、息子はADHD不注意優勢型の要素が強く出ており、それぞれ異なる困りごとに直面していることも珍しくありません。

そんな2人は幼いころからピアノを習っているのですが、発表会に向けての練習の姿勢もまったく違うものでした。3ヶ月間、練習を重ねる間に、2人の違いが浮き彫りになってきました。


アスペルガーの娘に色濃く映る「完璧主義」

凸凹兄弟、ピアノ発表会に挑む!練習法の違いから見えた「生き方のヒント」とはの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10336001731

娘は課題曲が決まってからというもの「本当に自分に弾けるのか」「本番で失敗したらどうしよう」という不安が強く、その反動から苦手な譜読みを必死でこなす日々が続きます。

大好きな曲をなんとかイメージ通りに弾きたい、でもピアノから響いてくる音は自分の想像しているものとはかけ離れている。そのジレンマから、数小説弾くたびに泣いたり怒ったりを繰り返していました。

ピアノに関わらず、絵を書くときも勉強をするときも、娘の頭の中には100点万点の完成図が思い描かれています。
そして始めたばかりであるにもかかわらず、完璧にできない自分を呪い、自責の念に駆られているのです。これは、娘の持つ「完璧主義」という特性が作用しているせいだと思います。

娘がこの完璧主義という特性を持っているがゆえに困ることは2点あります。

・ 娘が自分自身を責めて癇癪(かんしゃく)を起すため、本人も周囲も辛い
・ 周囲の人にも完璧さを求めてトラブルを起こすことがある

また、これを放置してしまうと、

・ 失敗を恐れて行動できなくなる
・ 完璧に出来ない人を見下してしまう

といった弊害が出るのではないかと危惧していました。


娘の成長。その第一歩。

そこで幾度となく、紙に階段や山の絵を描いて「あなたはまだ登り始めたばかり。頂上にいないのは当たり前だよ?一歩一歩登っていけばきっと目標地点に辿り着けるよ」と話してみるのですが、娘はなかなか受け入れられません。
それでも、繰り返しこの考え方を伝えていくことで、他人に対しては完璧を求めることは少なくなってきました。

なかなか上手く弾けずに落ち込んでいる息子に「大丈夫だよ、今はまだ階段を登り始めたばっかりでしょ?少しずつ完成に近づいていくから、ね?」

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