2019年9月5日 10:00
発達障害の娘、就職して半年。壁にぶち当たっていた時に出合った本が教えてくれた「本当の自己決定」
発達障害の娘、就職して半年。壁にぶち当たっていた時期に
明石洋子さんの著書『思いを育てる、自立を助ける』を読みました。
この本は、子育てに悩む親の相談に、明石さんがご自身の子育て経験を元にQ&Aで答える形式です。当初、私は小さいお子さんを持つ親御さん向けの本だと思っていました。
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ところが…
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本は付箋だらけに…
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単なるハウツー本ではない、明石さんの人柄まで感じられる本
この本は“子どものこんな困った行動にはこんな方法が効果的!”といったことが書いてあるような単なるハウツー本ではありません。
知的障害を伴う自閉症の息子さん、徹之さんは現在川崎市の職員として(障害者枠でなく一般枠で採用)働き、一人暮らしをされています。
明石さんが試行錯誤しながら実践してきた子育てに基づくお話はとても参考になりますし、また、ご自身が運営されている社会福祉法人で実際に多くの方の相談に乗ってこられた明石さんの言葉には重みがあります。
テレビで放送された番組や、各地で行われている講演会などで明石さんのお話を聞いた事がある方なら分かると思いますが、難しいテーマにも決してネガティブにならず、パワフルで温かい明石さんのお人柄がこの本の随所から感じられます。
「本当に地域で幸せになれるの?」という質問に対しては…
「私は、不幸とは①地域に生きる場がない、②世間から同情・憐れみ・差別・偏見を受ける、この2点だと、息子が小学校に入る頃から考えるようになりました。では幸せになる道を探せばいいですね。「①地域で生きる場の開拓」、同情や偏見などは知らないゆえの誤解ですから、とにかく「②知ってもらうこと」を考えました。そのためには息子と共に地域に飛び出すことにしました。(中略)障害をなくすことを目的とした治療に奔走するより、障害があってもあたりまえに「地域での自立」ができるようになることを子育ての目標にしました。
『思いを育てる、自立を助ける (発達障害の子の子育て相談 1)』より
https://www.amazon.co.jp/dp/4907582064
ほかにも、
「強がりでなく「ありのままでいい」と言える日がくるのでしょうか?」
「独り言など、その場にふさわしくない行動をやめさせるには?」