子育て情報『母の精神的加害から逃れて10年。母に憑依した私が「夫にしていたこと」』

2021年4月6日 07:00

母の精神的加害から逃れて10年。母に憑依した私が「夫にしていたこと」


被害者から加害者へ… 視点がくるりと反転した

記念日反応による心身の不安定から半月ほどたったころのことです。最悪の心身状態からは脱したものの、まだどこか不安定で過敏になっていた私は、夫のちょっとした言動にピリピリしていました。

その日、疲れて帰ってきた夫にささいなことで喧嘩を吹っかけた私は、夫から「疲れている、今日はもう話したくない」と拒否されてしまいます。

それでも引き下がらなかった私は、自室に引っ込もうとする夫の背中に向かって一方的に言葉を投げつけました。まるで小学校の卒業式の呼びかけみたいな感じです。もちろん夫は苦しそうな顔でよりいっそう強く拒否の態度をとります。

そのときふと、奇妙な感覚が起こりました。「自分が母に憑依する」ような感覚です。自分が母の身体に入り込んで、母の感じる不安な身体感覚を感じながら、当時の私自身≒いまの夫の背中に向かって言葉を投げつけている。

私は31歳まで実家で母と暮らしていて、母からずっと精神的な加害を受けていました。母は自分が何かのきっかけで不安になると自分でそれをどうにもできずに私に絡んできて、ときに声を荒げることもありました。

彼女は疲れて帰ってきた私に「いま聞いてほしい、いま私が満足するまで聞いてほしい、私がこんなに聞いてほしいのに聞いてくれないなんてなんてひどい」という論理で私を毎日24時間レベルで追い詰めていたのです。

…あれ? 私は今、そんな母に憑依して、実家時代の自分≒いまの夫を追い詰めている、ということは…

そこまで考えたところで心身の疲労の限界が来てその日は眠ったのですが、翌朝起きたときには考えがまとまっていました。

私は夫に加害していた。実家時代に母が私に加害していたのと全く同じ方法で。母も私も、自分は被害者なのだと思い込みながら、相手に加害していたんだ。

私は「しばらく内省して、たいへんに反省した。自分がしていたことがどんなことだったか気づいた、私は母が私にしていたのと同じことをあなたにしていた、本当に申し訳なかった」と謝りました。夫は「うん、うん」と聞いてくれました。


身体指向のトラウマ治療が私を危機から助け出してくれた

私が夫との間で抱えてきた「くすぶり続ける爆弾」は、母との関係性で経験したことの立場を逆転した再演の傾向でした。今回私が自分のそうした傾向に気づけたのは、明らかに「自分が母に憑依する」

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