2023年3月13日 06:15
祭壇のろうそくを消す、葬儀場で寝転がる…自閉症息子と初めての葬儀参列はヒヤリの連続で
たくさんの人の目が気になるお葬式で問題行動だらけのわが子
葬儀では、普段顔を合わせることが無い人たちがたくさんいるし、みんな黒い服で静かな独特な雰囲気があります。そんな中、幼い子どもと一緒に参列するというだけでも大変なのに、発達障害のあるわが子が長い時間耐えられるわけもなく、会場では人前で床にゴロンと寝転んでしまったり、大きな声を出してしまったり、走って祭壇の物を触りに行こうとしたり、蝋燭の火を吹き消そうとしたりなど、それはそれは大変なことばかりでした。
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でもまだ「Pには障害があります」とはハッキリと言えない時期だったので、障害を理由に言い訳をするわけにもいかなかったし、「まだ小さいから仕方ないね」「悪戯をしたい時期だよね」と周りの人たちには思ってはもらえていたかもしれませんが、「躾のできていない子」だと誰かに思われていたとしても仕方ないなと思っていました。
でも人の視線を気にしてばかりでは私自身の心がもたないので、せめて近しい人たちには私の不安を知っておいてもらいたいと思い、Pには発達障害の疑いがあることを簡単に話はしていました。そして退席しやすい位置に座らせてもらい、何かあったら無理をせずに退室するようにしていました。
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退室してからは会場を歩いたり、控室で過ごしたり、それでもまだ人目が気になるときは駐車場へ行き車の中で過ごしていました。絵本やシールブック、音の鳴らないおもちゃをたくさん用意して持って行っていたのでそれらで遊ばせたり、飲食が可能な場所ならお菓子やジュースを与えたりして何とか時間を潰していました。
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人の目が気になるなら、自分たちのほうからその場を離れる
葬儀中はヒヤリとしたこともたくさんありましたが、できるだけ癇癪を起こさないようPに無理をさせないことが1番でした。誰かに話しかけられても無視をしてしまったり、大人しく座ることもできなかったけれど、それならもうその場から離れるようにすることが私にとっても1番でした。今回は幼いころ冠婚葬祭に出席した話をしましたが、今後もそういう機会はあると思います。Pの身体が大きくなった今、冠婚葬祭の場ではPの言動は目立ってしまうこともあるかもしれませんが、そんなときは家族や周りの人たちに少しでも理解してもらい、決して無理はせずに参列できればと思います。