子育て情報『「自分の名前だけ書ければいい」はウソ? 10年の教室で見てきた入学準備の大切さ【未来先生の教育相談室】』

「自分の名前だけ書ければいい」はウソ? 10年の教室で見てきた入学準備の大切さ【未来先生の教育相談室】

目次

・小学校での文字学習はどう進む?
・「焦らなくていい」けれど、できることはある
「自分の名前だけ書ければいい」はウソ?10年の教室で見てきた入学準備の大切さ【未来先生の教育相談室】

「自分のお名前だけ書ければ大丈夫です」――入学説明会でよく聞くこの言葉。年長さんをもつ保護者の方なら、「本当にそうなの?」となんとなく不安を感じていることでしょう。特に気になるのが、入学後のスタートダッシュ。4月から始まる小学校での学習について、「うちの子、ついていけるかしら」と心配されている方も少なくないはずです。

約10年間小学校教師として勤務してきた経験から言えば、この「自分のお名前だけ書ければ大丈夫です」の言葉は、建前と本音が入り混じった微妙な言葉だと感じています。しかし、決して焦る必要はありません。入学後の学習をスムーズに始めるために、家庭でできる準備があるのも事実です。

この記事では、実際の小学校での文字指導の進め方や、入学までに無理なく楽しく取り組める文字学習の方法をご紹介します。
お子さんの発達段階に合わせた効果的な入学前のひらがな準備のヒントが見つかるはずです。

小学校での文字学習はどう進む?

就学前の文字習得の現状
文字教育への取り組み方は、幼稚園や保育園によって様々です。遊びを通じて積極的に文字に触れる機会を設ける園もあれば、あえて文字指導を控えめにする園もあります。また、家庭での関わり方によっても、お子さんの文字への興味や習得状況は大きく異なってきます。

文部科学省の研究「幼児教育、幼小接続に関する現状」によれば、年中児(3、4歳児)での文字の読みの習得率は、男の子81.9%、女の子89.7%、という高い数値を示しているそうです。さらに、年長児(5歳6歳)では男の子92.1%、女の子97.7%にまで上昇します。じつは、入学前に「ひらがなをほぼ読める」子がほとんどなのです。*1

入学後の文字学習はこんなふうに進みます
入学したばかりの4月、1年生の子どもたちにとっての最初の課題は学校生活に慣れることです。
この時期、先生からの指示や教室の掲示物は、ほとんどがイラスト付き。文字だけに頼らない工夫をしながら、子どもたちの学校生活をサポートしています。

4月は基礎作りの大切な月。毎日2時間ほどある国語や書写の授業では、まずは正しい座り方、鉛筆の持ち方から始め、直線や曲線といった運筆の練習をします。子どもたちは先生のお手本を見ながら、自分の名前を書く練習をすることで、文字を書く楽しさを知っていきます。5月になると、いよいよマス目を使った本格的な文字練習が始まります。
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