【歯科医監修】子どもの “歯ぎしり” は受診すべき? 歯科医が教える原因と対策

寝ているわが子から「ギリギリ…」という不快な音が聞こえて、ドキッとしたことはありませんか?歯が削れたり、何か病気のサインなのではと不安になりますよね。でも、安心してください。じつは子どもの歯ぎしりは、多くの場合、成長の過程でよくある自然な行動です。
この記事では、歯科医の監修のもと「どうして歯ぎしりをするの?」「歯や顎への影響は?」「病院に連れて行くべき?」といった保護者のみなさんが抱える疑問や不安をわかりやすく解説していきます。
監修者プロフィール
横引良評(よこびき・りょうへい)ヨコデンタルクリニック院長
歯科医師・社会福祉士・介護支援専門員
1988年生まれ、広島県出身。
2023年に千葉県佐倉市ユーカリが丘・四街道地区にヨコデンタルクリニックを開院。保険治療からホワイトニング・マウスピース矯正・ワイヤー矯正・審美歯科・インプラント・義歯(入れ歯)・摂食嚥下リハビリテーションなど幅広い治療を提供している。
趣味は、サッカー・フットサル・ラーメン屋めぐり・温泉めぐりなど。
ヨコデンタルクリニック:https://yoko-dental.jp/
子どもの歯ぎしり、どうして起こるの?【主な原因】
子どもの歯ぎしりには、いくつかの原因があります。ここでは主な原因をご紹介します。

成長にともなう “自然な行動” としての歯ぎしり
多くの子どもたちが経験する歯ぎしりは、じつは成長過程における自然な行動であることがわかっています。特に歯の生え変わりの時期に多く見られるこの現象は、お子さまの発達にとって重要な役割を果たしていることもあるのです。
“自然な行動”としての歯ぎしり
・歯の生え始めのむずがゆさ(乳児期)
・顎や噛み合わせの調整(1~6歳)
・永久歯が生えるスペース確保(5~8歳)

心理的なストレスによる歯ぎしり
子どもの歯ぎしりは、心理的な要因が関係していることも少なくありません。大人と同じように、子どもたちも日常生活の中でさまざまなストレスを感じています。特に敏感な子どもの場合、日中に溜まったストレスや緊張が、夜間の睡眠中に歯ぎしりとして放出されることがあります。
心理的要因による歯ぎしり
・新しい環境への適応(入園・入学など)
・家庭環境の変化(兄弟の誕生、引っ越しなど)
・親からの叱責や園・学校での出来事による緊張

睡眠の質の問題による歯ぎしり
睡眠の質の低下も歯ぎしりと密接に関連しています。