集中力は「生まれつき」ではない! 短時間でも「好き」に没頭すれば、“脳のスイッチ” が入ります

「今日も宿題に集中できてない……」そんなわが子を見るたび、心がザワつく保護者の方は多いはず。「うちの子、集中力がないのかも」――その不安、痛いほどわかります。
でも安心してください。集中力は才能ではありません。家庭での関わりと環境づくりで、必ず伸ばせる力なのです。
集中力が育てば、勉強への取り組みはもちろん、あらゆることに向き合う姿勢が変わります。逆に集中できない状態が続くと、せっかくの可能性も花開かないまま……それは避けたいですよね。
今回は、多様な専門家の視点から「本当に効果のある集中力アップの方法」をお届けします。
今日から実践できる内容ばかり。お子さんの輝く未来のために、一緒に始めてみませんか?
【子どもの集中力は生まれつき?】集中力がある子の特徴とメリットとは?
「自分は集中力がない」と悩み、「集中力が身につく方法」を一生懸命に実践している人も多いのではないでしょうか。それは大人にかぎらず、小さな子どもでも集中力の重要性を実感する場面はたくさんあります。
集中力が高い子どもは目の前のことに深く没頭しやすいため、学習効率や理解度も自然と高くなります。一方、集中力がないと気が散りやすく、成果が得にくくなるなることも。
しかし、子どもが気を散らさずにひとつのことに集中して取り組むのは、至難の業です。このように「集中力」に対してハードルが高いと思い込んでいる保護者の方には、次の言葉をお伝えしましょう。
「集中力は生まれつきではなく生活習慣や経験で育つ」(北鎌倉女子学園学園長・柳沢幸雄氏)
「集中力とは、脳の “やる気スイッチ” をうまく入れる力。
環境や関わり方次第で大きく伸ばせる」(脳科学者・篠原菊紀氏)
まずは集中力の本質を知り、日々の生活のなかで育む意識をもつことが、子どもの可能性を大きく広げる第一歩になるのです。次項では、6名の専門家の見解をもとに「家庭でできる集中力の育て方」について解説していきます。
「集中」は好奇心の延長線上にある。「集中スイッチ」を見逃すな!【篠原菊紀氏】
集中力と聞くと「じっと机に向かう姿勢」を想像しがちですが、脳科学の観点では少し違います。脳科学者の篠原菊紀氏によると、子どもの集中力は「おもしろい!」と感じた瞬間に高まり、特に遊びのなかにこそ集中の土台があるといいます。
たとえば、積み木やパズル、かけっこなど、熱中しているときの子どもの脳は “前頭前野” が活発に働いています。