くらし情報『ハリウッドがパンデミックで迫られる変革、現実味帯びる配信による「ニューノーマル」』

2020年12月30日 16:00

ハリウッドがパンデミックで迫られる変革、現実味帯びる配信による「ニューノーマル」

Photo by cinemacafe.net

《text:宇野維正》

『パラサイト 半地下の家族』の第92回アカデミー賞での作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4部門受賞という歴史的快挙、及び日本における韓国映画史上最高の大ヒット(最終興収47.1億円)で華々しく幕を開けた2020年の映画界。しかし、同時期に日本公開された『フォードvsフェラーリ』、『リチャード・ジュエル』、『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』といった秀作の記憶と合わせて、その直後に起こった新型コロナウイルスの世界的パンデミックを経た今となっては、もう何年も前の出来事のような気がしてくる。

一人の映画ファンとしては、「もしコロナがなかったら」という並行世界に想いを馳せずにはいられない。もしコロナがなかったら、4月はダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドの最終作となる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』に、5月はジャスティン・リン監督が復帰を遂げる『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』と、マーベル・シネマティック・ユニバースがフェーズ4に突入する『ブラック・ウィドウ』に、映画館で大興奮していたに違いない。『万引き家族』、『パラサイト 半地下の家族』に続いて、アジアの映画作家の作品は2020年もカンヌ映画祭を沸かせただろうか?サマーシーズンのシネコンでは『るろうに剣心 最終章』の連作と『トップガン マーヴェリック』がデッドヒートを繰り広げていただろう。

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