2016年1月13日 09:21
親になって「働く」と向きあう (6) 上司の「早く帰りなさい」が働く母親を傷つける理由
「小さい子どもがいるんだから、早く帰りなよ」と上司に言われたら、あなたはどう感じますか。
子どもが生まれても働き続けることは男女問わず当たり前の世の中ですし、母親も父親も働きながら家庭と育児の時間を大切にしたいと考えている今の世代にとっては、上記のような上司の言葉掛けはありがたいはずです。しかし、実際にはそんな上司の一言に傷ついたり、働く意欲をそがれたりという人は少なくありません。一体この背景では何が起きているのでしょうか。
「早く帰りなよ」発言以外にも、「復帰する時は時短を取るんでしょ? 」「○君には、今度こっちのプロジェクトを担当してもらうよ」などといったフレーズも、働く親たちを何気に傷つけてしまう言葉の典型例です。
○傷つく理由は部下側にもある!?
言葉を掛ける側である上司本人はどう思っているかというと、まさかその一言が部下を傷つけたりやる気をそいだりしているとは思ってもいません。実際、上記の各フレーズを改めて客観的に見てみると、言葉そのものからは悪意やネガティブさは感じられないと思います。むしろ上司としては部下を思って良かれと思って言っており、配慮や応援の気持ちの表れであることが多いのです。