『J・エドガー』レオナルド・ディカプリオ&クリント・イーストウッド監督 インタビュー
●FBIについてフーバーは強迫神経症気味なところがあって、部下たちの外見に対しても執拗なこだわりを持っていたんだ。FBI捜査官はこうであるべき、というね。髪の毛もフサフサで、背も高く、筋肉質で、ヒゲもきれいに剃っているべきで、いつもスーツ姿で、大卒以上でなければならない。それに喋り方も丁寧で、若手政治家のような部分を持ち合わせることを要求したんだ。そうやってアメリカ警察のイメージを一変させた。彼が作り出した捜査官たちが何をしていたのかは、現在でも謎に包まれている。彼らが実際に裏で何をしていたのかはわからないままだけど、彼らが偏在していたのは事実だ。どこにでも現れて、職務を遂行し、秘密裏に相手を調べ上げていた。
フーバーは最も組織立っていて、効率的で、最高と言われた連邦警察と警察を作り出した男なんだ。
●J・エドガーの母 アニー・フーバーについてジュディ・デンチが僕の母親役を演じているよ。まさにフーバーの人生に大きな影響力を与えた女性だ。彼の政治的決断も、野心にも、多大な影響を発揮した。彼の野心を煽った人物さ。堅実さと真面目さで失望と混乱の時代を生き抜いてきたんだよ。それにフーバーは常に母親の助言を求めていたし、母親は息子の政治意欲を駆り立てていたんだ。彼女はステージママに似ている部分があると思うね。
ワシントンで暮らしていただけに、息子にはフーバーの名を有名にして、この街の権力を手に入れて欲しいと望んでいたんだ。